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由奈の章 甘えたがりな義妹
甘えた夜とギリギリアウトな朝
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由奈と結ばれてから数日が経ったある日の夜……、僕は由奈の部屋を訪れていた。
僕は彼女の隣に座ると、勉強机の前で、由奈は中間試験の問題集を睨んでいた。
「……ねえ彼方さん、ここってどうやって解くの?」
僕は隣に座って、由奈のノートを覗き込む。
「これはね、ここの公式を使うんだよ。ほら、ここに書いてあるやつ」
「うう……もう公式とか、頭に入ってこないよぉ……」
由奈はペンを置いて、僕の肩にもたれかかる。
その仕草が、ちょっとだけ甘えた子どもみたいで——僕は思わず笑ってしまった。
「由奈って数学得意じゃないんだね」
「数学どころか勉強自体苦手~……。勉強ってホントめんどくさい~……!」
「由奈が頑張ってるの、ちゃんと分かってるよ。だから、一緒に頑張ろ」
その言葉に、由奈は少しだけ顔を上げて、僕を見つめた。
「……じゃあ、頑張ったら……ご褒美ちょうだい?」
「ご褒美?」
「えっとね……キスとか……ぎゅってしてくれるの……
由奈の顔が少し赤くなって、僕の袖をぎゅっと掴む。
その声は確かにちかったけど、でも確かに僕の心に届いた。
しかし……。
「そ……それは勉強が終わってからね……」
「え~……今ちょっとだけ、ほしいな……」
「だめ……、後でね」
由奈は僕の肩にそっと頬を寄せる。
僕は、ため息をつきながら——そっと、彼女の頭を撫でた。
(……勉強、終わったらもっとちゃんとあげるから)
「ぶぅ~……!」
由奈は頬を膨らませながら問題集へと目を戻すとウンウンと唸りながら勉強を進めていく。
由奈は問題集を閉じると、ふぅっと息を吐いた。
その横顔は、少しだけ疲れていて——でも、どこか満足げだった。
「終わった……!彼方さん、あたし頑張ったよ……!」
「うん、よく頑張った。由奈、えらい」
僕はそう言って、そっと由奈の頭を撫でた。
由奈は目を閉じて、僕の手に身を委ねる。
「えへへ……♪ねえ、彼方さん。約束のご褒美、ちょうだい」
「うん、勿論だよ」
僕は由奈の肩に手を回して、そっと抱き寄せた。
彼女は僕の胸に顔をうずめて、静かに目を閉じる。
「温かい……あたし、彼方さんの腕の中がいちばん落ち着く……」
「僕も。由奈がここにいると、安心する」
部屋の中は静かで、時計の針の音だけが響いていた。
由奈の髪が僕の胸元にふれて、少しくすぐったい。
「……ねえ、彼方さん」
「うん?」
「……あたし、今すごく幸せだよ」
その言葉に、僕は何も言えなかった。
ただ、由奈の背中をそっと撫でて——その温もりを、胸に刻んだ。
しばらくして、由奈が顔を上げる。
目は少し潤んでいて、でも笑っていた。
「……ねえ、カナタさん、キスも欲しい。だめ?」
「もちろんいいに決まってるよ」
由奈を顔を少し上げて目を閉じると、僕はそっと由奈の頬に手を添えて、彼女の目を見つめる。
由奈が目を閉じるのを確認して、静かに唇を重ねた。
その瞬間、部屋の空気が少しだけ温かくなった気がした。
「ん……、えへへ……、彼方さんにキスしてもらっちゃった……」
由奈は何処かまだ潤んだ目で僕を見つめてくる。
その表情に僕の理性はどんどん崩されていくのが分かる……。
「もっとご褒美……あげるね」
「うん……ん……」
「ん……ちゅ……」
僕は由奈をギュッと抱きしめて何度もお互いを求めるようにキスを交わす……。
由奈の指先が、僕のシャツの裾をぎゅっと掴んでいた。
「彼方さん……あたし……」
「うん……いいよ……」
僕は由奈をそっと抱き寄せて、もう一度キスをした。
由奈の指先が、僕のシャツをぎゅっと掴んでいる。
そのぬくもりが、僕の胸に静かに染みていく。
◆◆◆
翌朝……僕は目を覚ますと由奈の部屋のベッドにいた。
どうやら昨日は由奈の部屋で寝てしまっているみたい……。
隣では、僕の腕に抱きついたまま、由奈が静かに寝息を立てていた。
その顔は、穏やかで、ちょっとだけ甘えた子どもみたいだった。
(兎に角……この状況を誰かに見られたら大変だ……)
そう思った僕は由奈を起こさないようにそっと腕を引き抜くと由奈の部屋を出る。
すると……タイミング悪く真奈美さんと目が合ってしまった!
「あら……?彼方くん……?」
「え……っ!?えっと……お……おはよう、"母さん"……!」
僕はこの場をごまかすため真奈美さんのことを初めて母さんと呼んだ。
「あら~……!ついに彼方くんが私のことをお母さんって呼んでくれたのね……!嬉しいわぁ……!」
僕に母さんと呼ばれた真奈美さんは顔を少し赤くして嬉しそうにほほ笑んでいた。
よし……!何とか誤魔化せた……?
「そ……それじゃあ僕は朝食の準備があるから……」
あとはこの場から一刻も早く立ち去るだけ……そう思っていたのだけど……。
「それより彼方くん……一つ聞きたいことがあるのだけど……いいかしら……?」
真奈美さんはそう言いながら"笑顔で"僕の肩を掴んでくる。
お……終わった……。
「えっと……な……なんですか……?真奈美さん……?」
僕は冷や汗を流しながら振り向くと、そこに張り付いたような笑顔を浮かべている真奈美さんの姿があった。
うう……その笑顔が怖い……。
「あら~……?さっきは"母さん"って呼んでくれたのにまた"真奈美さん"に戻ってるわよ……?」
「えっと……それは……その……」
「まあ……そんなことより……今彼方くんが出てきたのは由奈ちゃんの部屋よね……?なんで彼方くんが由奈ちゃんの部屋から出てくるのかしら?」
真奈美さんは笑顔を浮かべながらも物凄い圧で僕を見つめてくる……。
「え……えっと……昨日は由奈の勉強を見ていまして……それで気がついたら寝てたみたいで……その……」
僕は若干苦しい言い訳を言うと、真奈美さんは僕をジィ~っと見つめる……。
うう……なんだか心の中を見透かされてるみたいだよ……。
「……まあ、そういうことにしていてあげるわ。もし、由奈ちゃんに手を出していたなら……その時はもちろんきちんと責任取ってくれるわよね……?」
「は……はい……!もちろんです……!」
僕は真奈美さんに睨まれると背筋を伸ばして即答した。
「よろしい♪」
真奈美はそう言うと笑顔で一階のリビングへと向かっていった。
(真奈美さんって、優しいけど……やっぱり“母親”なんだな……由奈のこと、ちゃんと守ってるんだ……)
そう思いながら僕は真奈美さんの背中を見つめていた……。
僕は彼女の隣に座ると、勉強机の前で、由奈は中間試験の問題集を睨んでいた。
「……ねえ彼方さん、ここってどうやって解くの?」
僕は隣に座って、由奈のノートを覗き込む。
「これはね、ここの公式を使うんだよ。ほら、ここに書いてあるやつ」
「うう……もう公式とか、頭に入ってこないよぉ……」
由奈はペンを置いて、僕の肩にもたれかかる。
その仕草が、ちょっとだけ甘えた子どもみたいで——僕は思わず笑ってしまった。
「由奈って数学得意じゃないんだね」
「数学どころか勉強自体苦手~……。勉強ってホントめんどくさい~……!」
「由奈が頑張ってるの、ちゃんと分かってるよ。だから、一緒に頑張ろ」
その言葉に、由奈は少しだけ顔を上げて、僕を見つめた。
「……じゃあ、頑張ったら……ご褒美ちょうだい?」
「ご褒美?」
「えっとね……キスとか……ぎゅってしてくれるの……
由奈の顔が少し赤くなって、僕の袖をぎゅっと掴む。
その声は確かにちかったけど、でも確かに僕の心に届いた。
しかし……。
「そ……それは勉強が終わってからね……」
「え~……今ちょっとだけ、ほしいな……」
「だめ……、後でね」
由奈は僕の肩にそっと頬を寄せる。
僕は、ため息をつきながら——そっと、彼女の頭を撫でた。
(……勉強、終わったらもっとちゃんとあげるから)
「ぶぅ~……!」
由奈は頬を膨らませながら問題集へと目を戻すとウンウンと唸りながら勉強を進めていく。
由奈は問題集を閉じると、ふぅっと息を吐いた。
その横顔は、少しだけ疲れていて——でも、どこか満足げだった。
「終わった……!彼方さん、あたし頑張ったよ……!」
「うん、よく頑張った。由奈、えらい」
僕はそう言って、そっと由奈の頭を撫でた。
由奈は目を閉じて、僕の手に身を委ねる。
「えへへ……♪ねえ、彼方さん。約束のご褒美、ちょうだい」
「うん、勿論だよ」
僕は由奈の肩に手を回して、そっと抱き寄せた。
彼女は僕の胸に顔をうずめて、静かに目を閉じる。
「温かい……あたし、彼方さんの腕の中がいちばん落ち着く……」
「僕も。由奈がここにいると、安心する」
部屋の中は静かで、時計の針の音だけが響いていた。
由奈の髪が僕の胸元にふれて、少しくすぐったい。
「……ねえ、彼方さん」
「うん?」
「……あたし、今すごく幸せだよ」
その言葉に、僕は何も言えなかった。
ただ、由奈の背中をそっと撫でて——その温もりを、胸に刻んだ。
しばらくして、由奈が顔を上げる。
目は少し潤んでいて、でも笑っていた。
「……ねえ、カナタさん、キスも欲しい。だめ?」
「もちろんいいに決まってるよ」
由奈を顔を少し上げて目を閉じると、僕はそっと由奈の頬に手を添えて、彼女の目を見つめる。
由奈が目を閉じるのを確認して、静かに唇を重ねた。
その瞬間、部屋の空気が少しだけ温かくなった気がした。
「ん……、えへへ……、彼方さんにキスしてもらっちゃった……」
由奈は何処かまだ潤んだ目で僕を見つめてくる。
その表情に僕の理性はどんどん崩されていくのが分かる……。
「もっとご褒美……あげるね」
「うん……ん……」
「ん……ちゅ……」
僕は由奈をギュッと抱きしめて何度もお互いを求めるようにキスを交わす……。
由奈の指先が、僕のシャツの裾をぎゅっと掴んでいた。
「彼方さん……あたし……」
「うん……いいよ……」
僕は由奈をそっと抱き寄せて、もう一度キスをした。
由奈の指先が、僕のシャツをぎゅっと掴んでいる。
そのぬくもりが、僕の胸に静かに染みていく。
◆◆◆
翌朝……僕は目を覚ますと由奈の部屋のベッドにいた。
どうやら昨日は由奈の部屋で寝てしまっているみたい……。
隣では、僕の腕に抱きついたまま、由奈が静かに寝息を立てていた。
その顔は、穏やかで、ちょっとだけ甘えた子どもみたいだった。
(兎に角……この状況を誰かに見られたら大変だ……)
そう思った僕は由奈を起こさないようにそっと腕を引き抜くと由奈の部屋を出る。
すると……タイミング悪く真奈美さんと目が合ってしまった!
「あら……?彼方くん……?」
「え……っ!?えっと……お……おはよう、"母さん"……!」
僕はこの場をごまかすため真奈美さんのことを初めて母さんと呼んだ。
「あら~……!ついに彼方くんが私のことをお母さんって呼んでくれたのね……!嬉しいわぁ……!」
僕に母さんと呼ばれた真奈美さんは顔を少し赤くして嬉しそうにほほ笑んでいた。
よし……!何とか誤魔化せた……?
「そ……それじゃあ僕は朝食の準備があるから……」
あとはこの場から一刻も早く立ち去るだけ……そう思っていたのだけど……。
「それより彼方くん……一つ聞きたいことがあるのだけど……いいかしら……?」
真奈美さんはそう言いながら"笑顔で"僕の肩を掴んでくる。
お……終わった……。
「えっと……な……なんですか……?真奈美さん……?」
僕は冷や汗を流しながら振り向くと、そこに張り付いたような笑顔を浮かべている真奈美さんの姿があった。
うう……その笑顔が怖い……。
「あら~……?さっきは"母さん"って呼んでくれたのにまた"真奈美さん"に戻ってるわよ……?」
「えっと……それは……その……」
「まあ……そんなことより……今彼方くんが出てきたのは由奈ちゃんの部屋よね……?なんで彼方くんが由奈ちゃんの部屋から出てくるのかしら?」
真奈美さんは笑顔を浮かべながらも物凄い圧で僕を見つめてくる……。
「え……えっと……昨日は由奈の勉強を見ていまして……それで気がついたら寝てたみたいで……その……」
僕は若干苦しい言い訳を言うと、真奈美さんは僕をジィ~っと見つめる……。
うう……なんだか心の中を見透かされてるみたいだよ……。
「……まあ、そういうことにしていてあげるわ。もし、由奈ちゃんに手を出していたなら……その時はもちろんきちんと責任取ってくれるわよね……?」
「は……はい……!もちろんです……!」
僕は真奈美さんに睨まれると背筋を伸ばして即答した。
「よろしい♪」
真奈美はそう言うと笑顔で一階のリビングへと向かっていった。
(真奈美さんって、優しいけど……やっぱり“母親”なんだな……由奈のこと、ちゃんと守ってるんだ……)
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