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由奈の章 甘えたがりな義妹
水着と浮き輪と……時々キスと……
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水面がきらきらと光っていて、まるで由奈の笑顔がそのまま映っているみたいだった。
僕は由奈に腕を引かれながら、そっと水の中へと足を踏み入れた。
「ねえ彼方さん……」
由奈は僕の腕をぎゅっと握ったまま、少しだけ顔を赤くして言った。
「どうしたの?由奈」
「……あたし、泳げないから……ぎゅってしててほしいな♡」
その一言で、僕の理性は水面下に沈んだ。
由奈は水着姿のまま、僕の首に腕を回して正面から抱きついてくる。
水着越しに感じる体温、柔らかい感触、甘えた声……。
これはもう……危険すぎる!
(泳げないって言ってたけど、足……ついてるよな……?)
由奈は僕の胸に顔をうずめながら、微かに笑った。
「彼方さんって、あったかい……。泳げなくても、こうしてたら安心する」
僕はそっと彼女の背中に手を添えて、静かに答えた。
「……落とさないようにがんばるよ」
「うん!がんばってね♡」
由奈はそう言うと僕の首へと回していた右手を離すと、なぜか僕へと水をかけてくる。
「ちょ……!由奈……っ!?」
「あはは!しっかり持っててね、彼方さん。落としたら許さないからね~♪」
上機嫌の由奈は笑いながら、僕に水をかけてくる。
僕は慌てて顔をぬぐいながら、苦笑した。
「いやいや……!落とさないでって言うなら、水かけるのやめてよ……!」
そしてそんな僕たちの様子は、プールサイドの親子連れやスタッフに、ちょっとだけ生暖かい目で見られていた。
……まあ、幸せそうに見えたなら、それはそれでいいか。
◆◆◆
次に由奈は流れるプールの水流に乗って、浮き輪に身を預けていた。
水面に揺れる髪、眩しい笑顔、そして僕に向かって手を振る姿。
「彼方さ~ん!こっちこっち~♪」
由奈はくるっと回って、僕にウインクを飛ばす。
その仕草が眩しすぎて、僕はまたしても足を止めそうになる。
(あれは反則だろ……。水着姿で、浮き輪で、笑顔で手を振るって……)
僕は水流に逆らいながら由奈のもとへと向かうと、少しずつ距離が縮まっていく……。
でも、由奈はその間ずっと、僕だけを見て笑っていた。
「彼方さん、遅いよ~♪」
「水流が強いんだよ……!」
僕は人の多い中、流れるプールを歩いて進むけど、その差は一向に縮まらない。
「あははは……!捕まえれなかったら、ペナルティがあるよ♡」
由奈は浮き輪の上でくるっと回りながら、僕に向かって笑顔を向ける。
その笑顔が、まるで太陽みたいに眩しくて僕は思わず見惚れてしまった。
(ところでペナルティって何……? いや、それよりも……)
僕の心臓が、さっきからずっと落ち着かない。
由奈の笑顔、声、仕草。全部が僕の理性を揺さぶってくる。
「由奈……、ペナルティって何?」
「それはね……あたしのお願い、なんでも叶えてもらうの♡」
由奈はいたずらっぽく笑うと浮き輪の上でくるっと回る。
「じゃあ、僕が捕まえたら?」
「彼方さんのお願い、なんでも聞いちゃう♪」
由奈はそう言うと僕へとウインクを一つ飛ばす。
(それ……、絶対に捕まえなきゃダメなやつだ……!)
心の奥がざわつく。
ちょっとした遊びだというのは分かってるけど、僕は本気で勝ちにいこうとしていた。
由奈を捕まえられれば彼女に触れたいとか、キスしたいとか……そんな願望が頭の中でいっぱいになる。
「あははは……!凄い凄い……!彼方さんもう少しだよ~♡」
由奈は笑いながら浮き輪の上で手を伸ばしてくると、僕はその手を取ってそっと引き寄せる。
「……捕まえた」
「えへへ……捕まっちゃった♡」
由奈は僕の腕にそっと触れると、いたずらっぽくペロッと舌を出す。
その仕草に、僕の心臓が跳ねる。
「それじゃあ……約束通り僕のお願い聞いてもらうよ……!」
「うん、いいよ。何がいい?」
「じゃあ……キス……!」
「いいよ。その代わり……今はほっぺで我慢してね♪」
由奈がそっと僕に抱きついて、頬へとキスをする……。
頬に触れた唇の感触は柔らかくて、温かくて……僕の中の何かが、静かに弾けた。
「ねね、彼方さん。今度はあれに行こ!」
由奈はそう言うとウォータースライダーを指さす。
「え……?でもあれって泳げない人は無理なんじゃ……」
「いいからいいから♪……あたし、彼方さんと一緒なら大丈夫だもん」
由奈は笑って僕の手を引く。
でもその笑顔がどこかちょっとだけ怪しかった。
でもこの時僕はまだ知らなかった……。
由奈が“泳げないふり”をしていたことを……。
そして、ウォータースライダーで見事に泳ぐ由奈を見て、僕が「騙された!」と叫ぶことになるなんて。
僕は由奈に腕を引かれながら、そっと水の中へと足を踏み入れた。
「ねえ彼方さん……」
由奈は僕の腕をぎゅっと握ったまま、少しだけ顔を赤くして言った。
「どうしたの?由奈」
「……あたし、泳げないから……ぎゅってしててほしいな♡」
その一言で、僕の理性は水面下に沈んだ。
由奈は水着姿のまま、僕の首に腕を回して正面から抱きついてくる。
水着越しに感じる体温、柔らかい感触、甘えた声……。
これはもう……危険すぎる!
(泳げないって言ってたけど、足……ついてるよな……?)
由奈は僕の胸に顔をうずめながら、微かに笑った。
「彼方さんって、あったかい……。泳げなくても、こうしてたら安心する」
僕はそっと彼女の背中に手を添えて、静かに答えた。
「……落とさないようにがんばるよ」
「うん!がんばってね♡」
由奈はそう言うと僕の首へと回していた右手を離すと、なぜか僕へと水をかけてくる。
「ちょ……!由奈……っ!?」
「あはは!しっかり持っててね、彼方さん。落としたら許さないからね~♪」
上機嫌の由奈は笑いながら、僕に水をかけてくる。
僕は慌てて顔をぬぐいながら、苦笑した。
「いやいや……!落とさないでって言うなら、水かけるのやめてよ……!」
そしてそんな僕たちの様子は、プールサイドの親子連れやスタッフに、ちょっとだけ生暖かい目で見られていた。
……まあ、幸せそうに見えたなら、それはそれでいいか。
◆◆◆
次に由奈は流れるプールの水流に乗って、浮き輪に身を預けていた。
水面に揺れる髪、眩しい笑顔、そして僕に向かって手を振る姿。
「彼方さ~ん!こっちこっち~♪」
由奈はくるっと回って、僕にウインクを飛ばす。
その仕草が眩しすぎて、僕はまたしても足を止めそうになる。
(あれは反則だろ……。水着姿で、浮き輪で、笑顔で手を振るって……)
僕は水流に逆らいながら由奈のもとへと向かうと、少しずつ距離が縮まっていく……。
でも、由奈はその間ずっと、僕だけを見て笑っていた。
「彼方さん、遅いよ~♪」
「水流が強いんだよ……!」
僕は人の多い中、流れるプールを歩いて進むけど、その差は一向に縮まらない。
「あははは……!捕まえれなかったら、ペナルティがあるよ♡」
由奈は浮き輪の上でくるっと回りながら、僕に向かって笑顔を向ける。
その笑顔が、まるで太陽みたいに眩しくて僕は思わず見惚れてしまった。
(ところでペナルティって何……? いや、それよりも……)
僕の心臓が、さっきからずっと落ち着かない。
由奈の笑顔、声、仕草。全部が僕の理性を揺さぶってくる。
「由奈……、ペナルティって何?」
「それはね……あたしのお願い、なんでも叶えてもらうの♡」
由奈はいたずらっぽく笑うと浮き輪の上でくるっと回る。
「じゃあ、僕が捕まえたら?」
「彼方さんのお願い、なんでも聞いちゃう♪」
由奈はそう言うと僕へとウインクを一つ飛ばす。
(それ……、絶対に捕まえなきゃダメなやつだ……!)
心の奥がざわつく。
ちょっとした遊びだというのは分かってるけど、僕は本気で勝ちにいこうとしていた。
由奈を捕まえられれば彼女に触れたいとか、キスしたいとか……そんな願望が頭の中でいっぱいになる。
「あははは……!凄い凄い……!彼方さんもう少しだよ~♡」
由奈は笑いながら浮き輪の上で手を伸ばしてくると、僕はその手を取ってそっと引き寄せる。
「……捕まえた」
「えへへ……捕まっちゃった♡」
由奈は僕の腕にそっと触れると、いたずらっぽくペロッと舌を出す。
その仕草に、僕の心臓が跳ねる。
「それじゃあ……約束通り僕のお願い聞いてもらうよ……!」
「うん、いいよ。何がいい?」
「じゃあ……キス……!」
「いいよ。その代わり……今はほっぺで我慢してね♪」
由奈がそっと僕に抱きついて、頬へとキスをする……。
頬に触れた唇の感触は柔らかくて、温かくて……僕の中の何かが、静かに弾けた。
「ねね、彼方さん。今度はあれに行こ!」
由奈はそう言うとウォータースライダーを指さす。
「え……?でもあれって泳げない人は無理なんじゃ……」
「いいからいいから♪……あたし、彼方さんと一緒なら大丈夫だもん」
由奈は笑って僕の手を引く。
でもその笑顔がどこかちょっとだけ怪しかった。
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由奈が“泳げないふり”をしていたことを……。
そして、ウォータースライダーで見事に泳ぐ由奈を見て、僕が「騙された!」と叫ぶことになるなんて。
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