87 / 223
由奈の章 甘えたがりな義妹
中学生たちの女子トーク
しおりを挟む
ケーキセットを食べたあと、僕は席を立とうとすると由奈が声をかけてくる。
「あれ……?彼方さんもう行っちゃうの……?」
その声はどこから寂しさを帯びていた。
「いや、他のお客さんも来るだろうからいつまでも僕だけがここにいるわけにもいかないからね」
本音を言えばさっきみたいに変に由奈にナンパしようとする男がいないか目を光らせておきたいところだけど……そうもいかないだろうし……。
「……わかった、それならさあたしのシフトが終わったら一緒に学園祭見て回ろうよ!」
「うん、いいよ」
「それじゃあ終わったら連絡するね!いってらっしゃいませ、ご主人様♡」
僕は由奈の笑顔に見送られながら由奈のクラスを後にする。
──由奈──
彼方さんが教室を出たあと、あたしは控えスペースに戻ると、ユッキーとナッチーがすぐに寄ってきた。
「ねぇねぇユナっち、さっきの彼氏さん……マジで本校の人なんでしょ?」
「うん……彼方さん、すごく優しくて……」
「ていうか、あんな堂々と“彼氏です”って言ってくれる人、なかなかいないよね!?」
「しかもあのタイミングで登場って、少女漫画かと思った……!」
あたしは別のお客さんからの注文を受けたケーキの箱を開けながら、顔が熱くなるのを感じていた。
「でさでさ、ユナっち……その……もう、キスは済ませてるとして……その先は……?」
「えっ……!?ちょ、ちょっと……ナッチー、そういうの聞く……っ!?」
ナッチーの言葉にあたしの手が止まると、ケーキのフィルムを剥がす指が震えた。
「え~?だって気になるじゃん!あんなにラブラブなんだもん!」
「そこはわたしも気になる……!ねえねえ、どうなの?ユナっちは彼氏さんと結局どこまで進んでるのっ!?」
「……その……えっと」
あたしはケーキの上に飾るチョコプレートをそっと置きながら、視線を逸らす。
「その……したよ、最後まで……」
「えええええええええええええええええええええええええっ!?」
ユッキーとナッチーの声が控えスペースに響いて、あたしは慌てて口を押さえた。
「ちょ、ちょっと声大きいってば……!」
「ごめんごめん!でもさ、ユナっちがそんなに素直に言うの初めてじゃない!?」
「ていうか、彼氏さんにだけは甘えまくりだよね……」
「……うん。彼方さんは……安心できるから」
あたしはケーキをトレイに乗せながら、そっと微笑んだ。
「そっか~……、ユナっちのこの胸はもう彼氏さんのものかぁ~……」
ユッキーはあたしの後ろへと立ったかと思ったら突然胸を触ってくる。
「きゃあ……っ!?な……何するんだよ……!」
あたしは落としそうになったケーキをどうにか持ち直しながらユッキーへと文句を言う。
「え~、でもユナっち最後までシたんでしょ?ならこの胸も彼氏さんのものってことでしょ……?」
「ち……ちょっと……やめてよ……!」
あたしの胸をムニムニと触るユッキーにたいして抗議の声を上げるもユッキーは止める気配がない……。
あたしの胸はおもちゃじゃないよぉ……!
「ところでユナっち、シたはいいけど……どうだった……?」
すると今度はナッチーが真剣な少し顔を赤くしながら真剣な表情であたしへと問う。
「ど……どうって……?」
「だってほら……、私たち彼氏とかまだいないしさ、今後の参考にって思って……」
「あ、そこはわたしも気になる。ねえ、ユナっち答えなよ~!」
「え……えぇ……っ!?イヤだよそれは……」
いくら幼馴染で親友とは言え、彼方さんとのことを話すなんて流石に恥ずかしすぎるよぉ……!
「そう……、ならしかたないわね……」
「白状したくなるまで……くすぐり攻撃よ……!」
「あは……!あははは……っ!ちょ……、や……やめてよ……!あははは……っ!」
脇や脇腹をくすぐられたあたしは結局ナッチーとユッキーに洗いざらい白状させられたのだった……。
「あれ……?彼方さんもう行っちゃうの……?」
その声はどこから寂しさを帯びていた。
「いや、他のお客さんも来るだろうからいつまでも僕だけがここにいるわけにもいかないからね」
本音を言えばさっきみたいに変に由奈にナンパしようとする男がいないか目を光らせておきたいところだけど……そうもいかないだろうし……。
「……わかった、それならさあたしのシフトが終わったら一緒に学園祭見て回ろうよ!」
「うん、いいよ」
「それじゃあ終わったら連絡するね!いってらっしゃいませ、ご主人様♡」
僕は由奈の笑顔に見送られながら由奈のクラスを後にする。
──由奈──
彼方さんが教室を出たあと、あたしは控えスペースに戻ると、ユッキーとナッチーがすぐに寄ってきた。
「ねぇねぇユナっち、さっきの彼氏さん……マジで本校の人なんでしょ?」
「うん……彼方さん、すごく優しくて……」
「ていうか、あんな堂々と“彼氏です”って言ってくれる人、なかなかいないよね!?」
「しかもあのタイミングで登場って、少女漫画かと思った……!」
あたしは別のお客さんからの注文を受けたケーキの箱を開けながら、顔が熱くなるのを感じていた。
「でさでさ、ユナっち……その……もう、キスは済ませてるとして……その先は……?」
「えっ……!?ちょ、ちょっと……ナッチー、そういうの聞く……っ!?」
ナッチーの言葉にあたしの手が止まると、ケーキのフィルムを剥がす指が震えた。
「え~?だって気になるじゃん!あんなにラブラブなんだもん!」
「そこはわたしも気になる……!ねえねえ、どうなの?ユナっちは彼氏さんと結局どこまで進んでるのっ!?」
「……その……えっと」
あたしはケーキの上に飾るチョコプレートをそっと置きながら、視線を逸らす。
「その……したよ、最後まで……」
「えええええええええええええええええええええええええっ!?」
ユッキーとナッチーの声が控えスペースに響いて、あたしは慌てて口を押さえた。
「ちょ、ちょっと声大きいってば……!」
「ごめんごめん!でもさ、ユナっちがそんなに素直に言うの初めてじゃない!?」
「ていうか、彼氏さんにだけは甘えまくりだよね……」
「……うん。彼方さんは……安心できるから」
あたしはケーキをトレイに乗せながら、そっと微笑んだ。
「そっか~……、ユナっちのこの胸はもう彼氏さんのものかぁ~……」
ユッキーはあたしの後ろへと立ったかと思ったら突然胸を触ってくる。
「きゃあ……っ!?な……何するんだよ……!」
あたしは落としそうになったケーキをどうにか持ち直しながらユッキーへと文句を言う。
「え~、でもユナっち最後までシたんでしょ?ならこの胸も彼氏さんのものってことでしょ……?」
「ち……ちょっと……やめてよ……!」
あたしの胸をムニムニと触るユッキーにたいして抗議の声を上げるもユッキーは止める気配がない……。
あたしの胸はおもちゃじゃないよぉ……!
「ところでユナっち、シたはいいけど……どうだった……?」
すると今度はナッチーが真剣な少し顔を赤くしながら真剣な表情であたしへと問う。
「ど……どうって……?」
「だってほら……、私たち彼氏とかまだいないしさ、今後の参考にって思って……」
「あ、そこはわたしも気になる。ねえ、ユナっち答えなよ~!」
「え……えぇ……っ!?イヤだよそれは……」
いくら幼馴染で親友とは言え、彼方さんとのことを話すなんて流石に恥ずかしすぎるよぉ……!
「そう……、ならしかたないわね……」
「白状したくなるまで……くすぐり攻撃よ……!」
「あは……!あははは……っ!ちょ……、や……やめてよ……!あははは……っ!」
脇や脇腹をくすぐられたあたしは結局ナッチーとユッキーに洗いざらい白状させられたのだった……。
20
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
【完結】好きって言ってないのに、なぜか学園中にバレてる件。
東野あさひ
恋愛
「好きって言ってないのに、なんでバレてるんだよ!?」
──平凡な男子高校生・真嶋蒼汰の一言から、すべての誤解が始まった。
購買で「好きなパンは?」と聞かれ、「好きです!」と答えただけ。
それなのにStarChat(学園SNS)では“告白事件”として炎上、
いつの間にか“七瀬ひよりと両想い”扱いに!?
否定しても、弁解しても、誤解はどんどん拡散。
気づけば――“誤解”が、少しずつ“恋”に変わっていく。
ツンデレ男子×天然ヒロインが織りなす、SNS時代の爆笑すれ違いラブコメ!
最後は笑って、ちょっと泣ける。
#誤解が本当の恋になる瞬間、あなたもきっとトレンド入り。
距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる
歩く魚
恋愛
かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。
だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。
それは気にしてない。俺は深入りする気はない。
人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。
だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。
――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。
クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。
とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。
ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。
お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!
※特別編4が完結しました!(2026.2.22)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。
再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる
まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」
父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。
清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。
なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。
学校では誰もが憧れる高嶺の花。
家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。
しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。
「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」
秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。
彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。
「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」
これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。
完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。
『著者より』
もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる