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柚葉の章 ロリっ子で不器用な生徒会長
修羅場と化した自室
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真奈美さんと由奈ちゃんからの事情聴取という名の尋問から、ようやく解放された僕は、ぐったりとした足取りで階段を上る。
(はぁ……なんか勉強するより疲れたよ……)
大きくため息を吐きながら、僕は自室のドアの前に立った。
真奈美さんは柚葉先輩にお昼をご馳走するから呼んで来てとは言ってたけど……先輩待ちくたびれてないかなぁ……。
リビングを出る時に時計を見ると、針は12時少し前を指していた。
つまり、僕は1時間近く真奈美さんと由奈ちゃんに尋問されていたことになる。
(先輩怒ってなければいいけどなぁ……)
僕は部屋のドアを開けると、柚葉先輩とは別になぜか亜希の姿まであった。
(……なんで?)
僕は事情がつかめず立ち尽くしていると柚葉先輩と亜希が僕を睨んでくる。
「彼方!なぜここに風原がいるんだっ!まさかお前……ミレイに隠れて二股をかけていたのかっ!?」
「いや、それはこっちのセリフなんですけど……、彼方の部屋から声がすると思ったらなんで如月先輩がここにいるの?」
「ま……待ってよ!亜希は父さんの再婚相手の連れ子ってだけで僕は柚葉先輩一筋だよ!それと柚葉先輩は僕と一緒に試験勉強してただけだから……!」
僕は慌ててふたりに説明する。
(……いや、僕、何も悪くないよね?)
「なるほど、そういうことか。そういうことなら仕方ないな」
柚葉先輩は納得したのか、笑顔で頷きながらもなぜか僕の横にやって来ると腕に抱きついてくる。
それはまるで僕は自分のものだと主張するかのように。
「……なぜ如月先輩が彼方の腕に抱きつくんですか?」
それを見た亜希はなぜか腕組みをしながら引きつった笑みを浮かべていた。
「彼氏である彼方の横に立つのは……"彼女としての"当然の権利だ」
そしてなぜか柚葉先輩は"彼女として"という言葉を強調する。
「そ……そうですか。でも、私は彼方と同居してますけどね……!」
亜希が余裕の笑みを浮かべる先輩の顔が引きつる。
「ふ……ふん!ミレイは彼方とキスもしたし、心でも繋がっている。おまけに言えば愛し合った関係だ、密度で言えばミレイのほうが遥かに上だ!」
今度は柚葉先輩がニヤリと笑みを浮かべると亜希の顔が引きつってくる。
「でも、私は以前、彼方に告白されたことがあるんですよ!」
亜希は腕を組んでマウントを取ろうとすると、柚葉先輩は僕を睨みつける。
「どういう事だ、彼方……?」
「違いますよ!あれは罰ゲームで……!」
僕が慌てて言い訳すると先輩の顔に笑顔が戻る。
「なんだ、罰ゲームならノーカンだな。ミレイは"正真正銘"彼方から告白されたんだ」
先輩のにこやかな笑顔に亜希のコメカミがヒクヒクとしているのを僕は見逃さなかった。
(……なんだこの空気。ふたりから尋常じゃないプレッシャーを感じるっ!?)
……と、そんな場合じゃなかった。
「あ……あの、柚葉先輩。真奈美さんがお昼ご飯どうですかって言ってましたけど……どうしますか?」
僕は横にいる柚葉先輩に問うも、先輩は僕を睨んでくる。
「真奈美さん……?彼方!お前は何人の女と同居しているんだっ!」
「落ち着いてください……!真奈美さんは父さんの再婚相手で、つまり僕の義理の母です!」
「……そうか、それはすまなかった」
事情を理解した柚葉先輩は僕から目をそらすと、ホッと胸を撫でおろす。
これでもし由奈ちゃんと同居していることまで知られたらさらに一悶着ありそうだ……。
「そう言えば、家にはまだ私の妹の由奈がいるのよね」
「彼方……由奈とは誰だ……?」
亜希が由奈ちゃんの事をバラすと、再び柚葉先輩が僕を睨む。
亜希……、僕に何か恨みでもあるの……?
結局、先輩の誤解を解くのにかなりの時間とエネルギーを吸い取られたのだった……。
……もう、お昼ご飯食べる元気すらないかも。
(はぁ……なんか勉強するより疲れたよ……)
大きくため息を吐きながら、僕は自室のドアの前に立った。
真奈美さんは柚葉先輩にお昼をご馳走するから呼んで来てとは言ってたけど……先輩待ちくたびれてないかなぁ……。
リビングを出る時に時計を見ると、針は12時少し前を指していた。
つまり、僕は1時間近く真奈美さんと由奈ちゃんに尋問されていたことになる。
(先輩怒ってなければいいけどなぁ……)
僕は部屋のドアを開けると、柚葉先輩とは別になぜか亜希の姿まであった。
(……なんで?)
僕は事情がつかめず立ち尽くしていると柚葉先輩と亜希が僕を睨んでくる。
「彼方!なぜここに風原がいるんだっ!まさかお前……ミレイに隠れて二股をかけていたのかっ!?」
「いや、それはこっちのセリフなんですけど……、彼方の部屋から声がすると思ったらなんで如月先輩がここにいるの?」
「ま……待ってよ!亜希は父さんの再婚相手の連れ子ってだけで僕は柚葉先輩一筋だよ!それと柚葉先輩は僕と一緒に試験勉強してただけだから……!」
僕は慌ててふたりに説明する。
(……いや、僕、何も悪くないよね?)
「なるほど、そういうことか。そういうことなら仕方ないな」
柚葉先輩は納得したのか、笑顔で頷きながらもなぜか僕の横にやって来ると腕に抱きついてくる。
それはまるで僕は自分のものだと主張するかのように。
「……なぜ如月先輩が彼方の腕に抱きつくんですか?」
それを見た亜希はなぜか腕組みをしながら引きつった笑みを浮かべていた。
「彼氏である彼方の横に立つのは……"彼女としての"当然の権利だ」
そしてなぜか柚葉先輩は"彼女として"という言葉を強調する。
「そ……そうですか。でも、私は彼方と同居してますけどね……!」
亜希が余裕の笑みを浮かべる先輩の顔が引きつる。
「ふ……ふん!ミレイは彼方とキスもしたし、心でも繋がっている。おまけに言えば愛し合った関係だ、密度で言えばミレイのほうが遥かに上だ!」
今度は柚葉先輩がニヤリと笑みを浮かべると亜希の顔が引きつってくる。
「でも、私は以前、彼方に告白されたことがあるんですよ!」
亜希は腕を組んでマウントを取ろうとすると、柚葉先輩は僕を睨みつける。
「どういう事だ、彼方……?」
「違いますよ!あれは罰ゲームで……!」
僕が慌てて言い訳すると先輩の顔に笑顔が戻る。
「なんだ、罰ゲームならノーカンだな。ミレイは"正真正銘"彼方から告白されたんだ」
先輩のにこやかな笑顔に亜希のコメカミがヒクヒクとしているのを僕は見逃さなかった。
(……なんだこの空気。ふたりから尋常じゃないプレッシャーを感じるっ!?)
……と、そんな場合じゃなかった。
「あ……あの、柚葉先輩。真奈美さんがお昼ご飯どうですかって言ってましたけど……どうしますか?」
僕は横にいる柚葉先輩に問うも、先輩は僕を睨んでくる。
「真奈美さん……?彼方!お前は何人の女と同居しているんだっ!」
「落ち着いてください……!真奈美さんは父さんの再婚相手で、つまり僕の義理の母です!」
「……そうか、それはすまなかった」
事情を理解した柚葉先輩は僕から目をそらすと、ホッと胸を撫でおろす。
これでもし由奈ちゃんと同居していることまで知られたらさらに一悶着ありそうだ……。
「そう言えば、家にはまだ私の妹の由奈がいるのよね」
「彼方……由奈とは誰だ……?」
亜希が由奈ちゃんの事をバラすと、再び柚葉先輩が僕を睨む。
亜希……、僕に何か恨みでもあるの……?
結局、先輩の誤解を解くのにかなりの時間とエネルギーを吸い取られたのだった……。
……もう、お昼ご飯食べる元気すらないかも。
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