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柚葉の章 ロリっ子で不器用な生徒会長
中間試験、そして謎の彼方成分
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いよいよ迎えた中間試験。
問題用紙と解答用紙を見つめても、浮かんでくるのは柚葉先輩の笑顔、声、そして髪から香る甘い匂いばかりだった。
危うく回答欄に「柚葉」って書きそうになって、慌てて手を止めると、僕は深く息を吸い込んだ。
すると、先程までの雑念が消え、先輩と一緒に勉強した内容が、ようやく記憶の底から浮かび上がってきた。
(よし……!)
僕は改めて試験に臨むと、解答欄を次々と埋めていく。
◆◆◆
「……よし、そこまで!昼からも試験があるから気を抜くなよ」
4時限目終了のチャイムが鳴ると、監督員の先生は答案を集め教室から出ていく。
(よし……!午前中は何とか乗り切ったぞ……!)
僕はぐぅっと背伸びをしていると、僕のスマホがメールを受信した。
相手は柚葉先輩で、僕はすぐに内容を確認した。
――彼方、試験の出来はどうだった?ミレイはまあまあだ。昼、一緒に食べないか?生徒会室で待ってるぞ――
柚葉先輩からのお昼のお誘い。
それだけで、午前中の疲れがふっと軽くなる。
僕は通学用のリュックから弁当箱を取り出すと、心なしか足取りも軽く、生徒会室へと向かった。
生徒会室にやって来ると、そこにはすでに柚葉先輩の姿があった。
「彼方!」
先輩は適当な席に座り、僕の顔を見ると笑顔で手を振ってくれる。
「柚葉先輩、お疲れ様です」
僕は柚葉先輩の隣の席に座ると、先輩は僕にすり寄ってくる。
「午前中頑張ったから、彼方成分の補給だ」
“彼方成分”って……僕は栄養ドリンクか何かかな?
いや、むしろサプリ扱い……?
そんな心のツッコミを他所に、柚葉先輩は僕の肩に顔を寄せて、くんくんと匂いを確かめるように嗅いでくる。
その姿がどこか小動物っぽくもあり、僕はそっと腕を回すと、柚葉先輩は素直に僕の胸元に顔を埋め、匂いをかぎながら頬ずりまでしてくる。
(ダメだ……、このままでは午後からのテストの解答欄が全て"柚葉"になってしまう)
そんな危惧を覚えながらも、それはそれでいいかもしれないという自分もいる。
僕は柚葉先輩と抱き合ったままふと時計を見ると既に昼休みの半分が過ぎていた。
「あの、柚葉先輩。早くご飯食べないと昼休み終わっちゃいますよ?」
「ミレイは今彼方成分の補給中だ。これだけで、心もお腹も満たされる気がする……」
僕は先輩に時間を伝えるも、柚葉先輩は顔を赤くし穏やかな表情で未だ僕の胸の中に顔を埋めている。
(いや……、胸はいっぱいになるかもしれないけど、お腹は満たされないよね……?)
「柚葉先輩、午後も試験ありますよ?ちゃんと食べないと集中できませんって」
「むぅ~……、分かった……」
僕は半ば無理やり柚葉先輩を引き剥がすと、先輩は不満気に頬を膨らませ渋々弁当を食べ始める。
その仕草が可愛く、思わず笑みがこぼれる。
「試験が終わったらいくらでも僕の成分を補給させてあげますから」
「……彼方、その言葉忘れるなよ?」
僕の言葉に先輩の目が光るとニヤリと不敵な笑みを浮かべる。
(……早まったこと言ったかな)
僕は少しだけ不安を抱えながらも、午後の試験へと向かった。
……今度こそ、“柚葉”って書かないように。
問題用紙と解答用紙を見つめても、浮かんでくるのは柚葉先輩の笑顔、声、そして髪から香る甘い匂いばかりだった。
危うく回答欄に「柚葉」って書きそうになって、慌てて手を止めると、僕は深く息を吸い込んだ。
すると、先程までの雑念が消え、先輩と一緒に勉強した内容が、ようやく記憶の底から浮かび上がってきた。
(よし……!)
僕は改めて試験に臨むと、解答欄を次々と埋めていく。
◆◆◆
「……よし、そこまで!昼からも試験があるから気を抜くなよ」
4時限目終了のチャイムが鳴ると、監督員の先生は答案を集め教室から出ていく。
(よし……!午前中は何とか乗り切ったぞ……!)
僕はぐぅっと背伸びをしていると、僕のスマホがメールを受信した。
相手は柚葉先輩で、僕はすぐに内容を確認した。
――彼方、試験の出来はどうだった?ミレイはまあまあだ。昼、一緒に食べないか?生徒会室で待ってるぞ――
柚葉先輩からのお昼のお誘い。
それだけで、午前中の疲れがふっと軽くなる。
僕は通学用のリュックから弁当箱を取り出すと、心なしか足取りも軽く、生徒会室へと向かった。
生徒会室にやって来ると、そこにはすでに柚葉先輩の姿があった。
「彼方!」
先輩は適当な席に座り、僕の顔を見ると笑顔で手を振ってくれる。
「柚葉先輩、お疲れ様です」
僕は柚葉先輩の隣の席に座ると、先輩は僕にすり寄ってくる。
「午前中頑張ったから、彼方成分の補給だ」
“彼方成分”って……僕は栄養ドリンクか何かかな?
いや、むしろサプリ扱い……?
そんな心のツッコミを他所に、柚葉先輩は僕の肩に顔を寄せて、くんくんと匂いを確かめるように嗅いでくる。
その姿がどこか小動物っぽくもあり、僕はそっと腕を回すと、柚葉先輩は素直に僕の胸元に顔を埋め、匂いをかぎながら頬ずりまでしてくる。
(ダメだ……、このままでは午後からのテストの解答欄が全て"柚葉"になってしまう)
そんな危惧を覚えながらも、それはそれでいいかもしれないという自分もいる。
僕は柚葉先輩と抱き合ったままふと時計を見ると既に昼休みの半分が過ぎていた。
「あの、柚葉先輩。早くご飯食べないと昼休み終わっちゃいますよ?」
「ミレイは今彼方成分の補給中だ。これだけで、心もお腹も満たされる気がする……」
僕は先輩に時間を伝えるも、柚葉先輩は顔を赤くし穏やかな表情で未だ僕の胸の中に顔を埋めている。
(いや……、胸はいっぱいになるかもしれないけど、お腹は満たされないよね……?)
「柚葉先輩、午後も試験ありますよ?ちゃんと食べないと集中できませんって」
「むぅ~……、分かった……」
僕は半ば無理やり柚葉先輩を引き剥がすと、先輩は不満気に頬を膨らませ渋々弁当を食べ始める。
その仕草が可愛く、思わず笑みがこぼれる。
「試験が終わったらいくらでも僕の成分を補給させてあげますから」
「……彼方、その言葉忘れるなよ?」
僕の言葉に先輩の目が光るとニヤリと不敵な笑みを浮かべる。
(……早まったこと言ったかな)
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……今度こそ、“柚葉”って書かないように。
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