罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語

ノン・タロー

文字の大きさ
177 / 223
柚葉の章 ロリっ子で不器用な生徒会長

試験後の放課後デート

しおりを挟む
 放課後……。
 中間試験が終わった僕は、柚葉先輩と一緒に下校していた。

「ところで柚葉先輩、今日は生徒会の活動、休みでよかったんですか?」

 僕は不思議そうな顔をしながら先輩に問う。

 テスト期間中は生徒会の活動がないのは分かるけど、テストが終わった今日からまた活動が再開されるのかと思っていただけに、ちょっと拍子抜けした気分だった。

「みんなテスト勉強で疲れてるだろうからな。テスト明けの今日くらいはみんなゆっくり休みたいだろう」

 柚葉先輩は僕の腕に抱きついたまま、少しだけ歩幅を合わせてくる。

「ミレイは、今日は彼方と絶対に一緒に帰るって決めてたからな。生徒会の活動がない今日みたいな日に彼方との時間をたっぷりと過ごすんだ」

「それって、僕の予定を勝手に組み込んでません?」

 僕が苦笑すると、先輩は得意げに頷いた。

「当然だ。彼方はミレイの彼氏だからな」

「それ、僕に選択権ないですよね……?」

「あるぞ。ミレイを最優先にするという、最高の選択権がな」

 先輩は満足げに笑うと、僕の腕にさらにぎゅっと力を込める。

(試験が終わったばかりなのに、別の“試練”が始まった気がする)

 そんなことを思いながらも、僕の足取りはどこか軽かった。

 校門を抜けて、並んで歩く帰り道。  
 夕方の風が少しだけ涼しくて、先輩の髪がふわりと揺れる。

「彼方、試験終わったし……どこか遊びに行かないか?」

「え?遊びにですか?」

「……お前、昼休みに彼方成分を補給させてくれると言っただろ、まさか忘れたとか言わないよな?」

 柚葉先輩は僕の腕に抱きついたままジト目で見つめてくる。

「も……もちろん覚えてますよ……!」

 僕は内心ドキっとしながら答える。

 そう言えば、昼休みにご飯を食べようとしない柚葉先輩を説得するために咄嗟に言ったんだった……。

 忘れてたよ……。

「……彼方、まさかお前本当に忘れてたとか言わないよな?」

 先輩はジッと僕を見つめてくる。
 ……この人、鋭すぎる。

「そ……そんな訳あるはずないじゃないですか!あは……!あはははは……!」

 僕は内心冷や汗を流しながら笑って誤魔化す。

「……まあいい、とにかく今日はミレイに付き合ってもらうぞ」

 柚葉先輩は笑顔で僕の腕に頬ずりをしてきたのを確認すると、ホッと胸を撫でおろす……。

「それはいいですけど、どこに行くんですか?」

「場所はもう決めてある。彼方と2人きりになれる個室で、大きな声を出しても問題ない場所だ」

(……え?)

 僕は頭の中で先輩の言っていた事を整理する。

 えっと……、僕と2人きりになれる個室で、大きな声を出しても問題ない場所……?

(そ……それって……)

 それらを統合した結果、僕の頭の中でラブホテルが思い浮かぶ!

(いやいやいや……!待て!ちょっと待て僕……!そんな展開、ラブコメ漫画でも最終巻のクライマックスでしか見ないって!)

 流石にそれはないだろう……!
 でも……これらの条件を満たす場所って他にないような気がするし……。
 ま……まさか本当にラブホ……?

「ゆ……柚葉先輩、まだ日が出てるうちからそんなところに行ってもいいんですか?」

「ん……?いや、何の問題もないだろう」

 僕は息を呑みながら柚葉先輩に問うも、先輩は不思議そうな顔をしながら当たり前のように答える。

 これは……やはりそういうことなのか……?

 ピンク色の妄想が頭を支配する中、僕はやたらとうるさい心臓を抱えながら柚葉先輩と並んで歩き出した。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

処理中です...