罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語

ノン・タロー

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瀬玲奈の章 ギャル気質なガールフレンド

レベルアップはときめきの副作用?

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 ヴァルツァを出て荒野を進んでいくと、数人のプレイヤーがモンスターと戦っているのが見えた。
 そのモンスターは、メイド服のような衣装に仮面をつけ、両手が剣や大鎌に変化していた。

 これが新しく実装されたモンスター、ヴァルキュリアだ。
 このモンスターは攻撃力が高いだけでなく、集団で襲ってくるという特性があるためかなり厄介な敵。

 ヴァルキュリアと戦っていた他のプレイヤーも続々とどこからともなく集まってきたヴァルキュリアに囲まれ撤退を余儀なくされていた。

『カナタっち!次はウチらが行くっしょ!』

『え……?ちょ……!』

 セレナは迷いなく剣を構え、そのままヴァルキュリアの群れへと突っ込んでいった。

 そして攻撃を入れた瞬間ヴァルキュリアがセレナに群がるも画面の端に表示されている彼女のHPバーは全く減っていない。

 どうやらダッシュとバックステップを駆使して、攻撃の判定ギリギリをすり抜けながら回避をし、そして確実に攻撃を当てているようだ。

「す……すごい……」

 僕はその様子を画面を見ながら呟く。

 そして、セレナがヴァルキュリアを倒していくたびにカナタのレベルが上がっていく。

(これじゃあまるで寄生だよ……)

 そう思うも、あのヴァルキュリアの群れの中に突っ込んでいく勇気はない。

『せ……セレナ大丈夫?せめて回復バフか何かするよ!』

 僕はセレナにチャットを送るも返答がない。

(もしかして返事が送れないほど操作が大変とか……?)

 そう思っていると瀬玲奈から電話がかかってきた。

「もしもし?」

『ごめん!カナタっち!ウチ、めっちゃ忙しくてチャット打てないし!』

 てっきりスピーカーでの音声通話かと思っていたら、まさかのテレビ電話だった。

(なんでテレビ電話?)

 僕はそう思うも、スマホの向こうでは真剣な表情でコントローラーをガチャガチャと操作している瀬玲奈の顔が映っていた。

『あ!くそ!食らったし!カナタっちゴメン!防御魔法とかないっ!?あったらウチにかけて!』

「わかった!」

 僕は魔法を選択すると初級防御魔法であるプロテクションと、ヒールをかける。

『ありがと!マジ感謝!』

 瀬玲奈はそれだけを簡単に言うと再びゲームに集中する。
 彼女の手がスマホに当たったのか、床に落ちると椅子に座っている瀬玲奈の脚と部屋着なのか、短パンみたいなのが映り込む。

(こ……これは……!)

 僕は見てはいけないと思いつつも、瀬玲奈の健康的な脚から目が離せない。

『よし!このまま一気に押し込むし!』

 瀬玲奈はまさか自分の脚と短パンが写っているとは気がついていないのか、彼女のテンション高めな声とコントローラーをガチャガチャとさせている音だけが聞こえてくる。

『く……!カナタっち!またプロテクションお願い!』

「え……?あ……うん!」

 彼女の脚に見惚れていた僕は瀬玲奈の声でハッとすると、再びカナタにプロテクションを唱えさせる。
 しかし、気づけばまたスマホの画面に映る瀬玲奈の脚に視線が吸い寄せられていた。

(……ダメだ、何見てんだ僕は)

 でも……僕の意思に反し、目は瀬玲奈の脚に釘付けとなっていた。


 そして僕が瀬玲奈の脚に再び見惚れている間に彼女はヴァルキュリアたちをかなりの数を倒しており、カナタのレベルが80くらいまで上がり、セレナはカンストしていた。

『ふう……カナタっちありがとね!バフと回復マジ感謝!それじゃあウチそろそろ落ちるね!』

『うん、お疲れ様』

 セレナからのチャットに僕は返信すると彼女はヴァルツァに戻りログアウトする。

(……今日の僕って、ほぼ寄生状態だったり、瀬玲奈の脚をじっと見てたりで、いろんな意味で最低じゃないか。次は僕もただ見てるだけじゃなくて、ちゃんと戦えるようにならなきゃ)

 罪悪感を抱えながら電話を切ると、僕はそっとログアウトボタンを押した。


 ~サイドストーリー~


 ──瀬玲奈──


 ゲームをログアウトしたウチは、ぐぅ~っと大きく背伸びをした。

「はあ~……!一人だとマジ作業ゲーだけど、カナタっちと話しながらだと、同じ作業でも超楽しい~♪」

 机の上に置いてあったスマホを探すも見当たらない。

「あれぇ~、おっかしいなぁ~……どこにいった?お~い、ウチのスマホ~?返事してくれてもいいんだよ~?

 ウチは返事するはずもないスマホに声をかけながら探すと、机の下に落ちているのを見つけた。

(お、あったあった♪)

 ウチが拾おうとするとスマホの画面が上を向いていることに気がつく。

(えっと?ウチはカナタっちとテレビ電話してて、スマホがここに落ちてるってことは……)

 そのときの状況を想像した瞬間、ウチは「うわっ」と声を漏らして、真っ赤な顔を両手で覆った。

「ヤバ……!ウチの脚、カナタっちに見られてたかも……っ!?」

 パンツが見えてなかっただけマシかもしんないけど、やっぱり恥ずかしい。

(でも……カナタっちになら……見られてても、ちょっとだけなら……いっかも……)

 なぜかウチはそう思ったのだった。
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