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瀬玲奈の章 ギャル気質なガールフレンド
追い詰められる彼方と怯える瀬玲奈
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模擬店を巡りながら校内を歩いていると、やけに周囲の視線を感じた。
「ねえ、あれって……例の写真のふたりじゃない?」そんな声まで、はっきりと耳に届いた。
あの写真のせいで、僕たちはすっかり“公認カップル”になっているらしい……。
「瀬玲奈、なんか僕たち注目されてるみたいだね……」
「べつに気にすることなくない?ウチら、悪いことしてるわけじゃないし~。むしろ堂々と見せつけちゃおっか♡」
瀬玲奈は笑顔で僕の右腕に抱きついてくると、彼女の茶髪からふわりと漂う甘い香りが、僕の理性をじわじわと削っていく。
と、その時お化け屋敷の看板が目につくと、瀬玲奈が指差す。
「ねぇねぇ、お化け屋敷行ってみよーよ!ウチ、ちょっと怖いフリしたら彼方っちが守ってくれるかな~って」
「いや……、怖いフリって……。それ自分で言ったらダメな奴なんじゃないの?」
瀬玲奈の言葉に苦笑すると、彼女はクスクスと笑いながらますます強く右腕に抱きついてくる。
僕は右腕に彼女の温もりを感じながらもお化け屋敷に向かう。
お化け屋敷の薄暗い入口前で、瀬玲奈はわくわくした表情を浮かべながら、僕の腕に頬をすり寄せる。
「えへへ~、楽しみだなぁ♡ 怖くなったら彼方にギューッてしがみついちゃうかも~。それでもいい?」
「……好きにして」
僕は決壊寸前の理性をどうにか押し留めながらお金を払うと、お化け屋敷の中に入る。
中は薄暗く、不気味なBGMが流れ、足元にはドライアイスの白い煙が立ち込めていた。
「きゃっ!こわぃ……彼方、もっとギュッとしてていい?ウチ、ホントは結構ビビりなんだよね……」
瀬玲奈は本当に怖いのか、いつもは笑顔を浮かべている顔がこの時は顔を引きつらせて僕の右腕にしがみついてくる。
しかし、それがかえって、僕の理性の最後の砦をじわじわと崩していく。
(瀬玲奈さん……、僕もう本当にいっぱいいっぱいなんですけどっ!?)
オバケに扮した生徒が現れるたびに瀬玲奈は悲鳴を上げ僕にしがみついてくる。
(瀬玲奈がこんなに怯えるなんて、ちょっと意外だな……)
そう思うも、彼女が悲鳴をあげながらしがみついてくるたびに瀬玲奈の頬が肩に触れ、柔らかな茶髪が肘をくすぐる。
瀬玲奈の体温と甘い匂いが、確実に僕の理性を蝕み、限界に追い込まれていく。
(このままじゃ、僕の理性が先に成仏しそうなんだけど……!)
「あ……!瀬玲奈、出口だよ!」
そしてようやく見えてきた出口……、瀬玲奈は出口に急いで向かおうとすると最後にオバケが現れる!
「まだ終わってないよぉぉぉ!!」
目の前には白い布をまとい、歪んだ仮面をつけた生徒が、血糊の滴る腕を広げて立ちはだかっていた。
「キャアアア!!!む、むりむりむり!!彼方、助けてぇぇ!!」
瀬玲奈は恐怖で目を見開き、僕の腕に全力でしがみつきながら、白いお化けの姿を見て顔が蒼白になっていた。
「せ……瀬玲奈……っ!?」
完全に腰を抜かしたのか、その場に座り込み泣きじゃくる瀬玲奈をそっと抱きかかえると、僕は彼女の震える肩を感じながら出口へと急いだ。
~サイドストーリー~
──瀬玲奈──
彼方とお化け屋敷に入ったウチは、ビクビクしながら暗い通路を進んでいた。
怖いのは苦手だけど、彼方と一緒ならきっと大丈夫。
それに、怖くなったら本当に甘えてみるのもアリかも……なんて思ってたけど、予想以上にここのお化け屋敷は怖すぎた。
何か出るたびに「ひゃっ!?」とか「ひ……っ!?」とか、情けない声を上げては彼方の腕にしがみつく。
(こんなことなら、やめとけばよかったぁ~……!)
きっと彼方も呆れてるよね……。
そっと彼方の顔を覗き見ると、彼もお化けに緊張してるのか、どこか引きつった顔をしていた。
でも……何かあったら守ってくれる。そんな安心感が、ウチの中にはちゃんとあった。
「あ……!瀬玲奈、出口だよ!」
少し泣きそうになりながら進んでいたとき、彼方が“出口”の文字を指差す。
(やっと……やっと出られる……!)
光が見えた気がして、ウチは一気に駆け出そうとした。
その瞬間——最後のオバケが現れた!
「まだ終わってないよぉぉぉ!!」
白い布をまとい、歪んだ仮面をつけた生徒が、血糊の滴る腕を広げて立ちはだかる。
「キャアアア!!!む、むりむりむり!!彼方、助けてぇぇ!!」
恐怖で目を見開いたウチは、彼方の腕に全力でしがみついた。
顔は真っ青で、足がすくんで動けない。
(も……もうやだぁ~……!)
腰が抜けて、その場にへたり込む。
あまりの恐怖に、思わずおしっこが漏れそうになる。
……いや、ちょっと出たかも。
恥ずかしさと怖さで、ウチは子供みたいに泣きじゃくっていた。
「せ……瀬玲奈……っ!?」
そのとき、彼方がウチをそっと抱きかかえてくれた。
(え……?なにこれ……ウソっ!?お姫様抱っこじゃん……!?)
顔が一気に熱くなる。
でも、彼方の胸に顔をうずめると、不思議と安心できた。
(やだ……恥ずかしい……でも、なんか……落ち着く)
彼方の腕は思ったよりも力強くて、でも優しくて。
震えるウチの身体を、しっかりと包み込んでくれていた。
お化け屋敷の出口を抜けると、眩しいくらいの光が差し込んでくる。
外の空気はひんやりしていて、さっきまでの恐怖が嘘みたいに感じられた。
「瀬玲奈、大丈夫……?」
彼方が心配そうに顔を覗き込む。
ウチは彼の目を見つめて、そっと頷いた。
「うん。ありがと、彼方。ウチ……ホントに怖かった……」
涙で濡れた頬を、彼方がそっと指で拭ってくれる。
その仕草が優しくて、胸がきゅうっとなる。
(彼方って……こんなに頼りになるんだ……)
ウチは彼方の胸に顔を埋めたまま、ぽつりと呟く。
「ねぇ……彼方。ウチ、今すっごく恥ずかしいけど……でも、すっごく幸せかも……」
「……うん。僕も、瀬玲奈を守れてよかった」
彼方の言葉に、ウチの胸がまたドクンと鳴る。
そのまま彼方の腕の中で、ウチは彼の鼓動に耳を澄ませていた。
その音が、ウチの不安を少しずつ溶かしていく。
(……ウチ、やっぱり彼方のこと……大好きだな)
彼方の腕の中で、ウチは静かに、幸せをかみしめていた。
「ねえ、あれって……例の写真のふたりじゃない?」そんな声まで、はっきりと耳に届いた。
あの写真のせいで、僕たちはすっかり“公認カップル”になっているらしい……。
「瀬玲奈、なんか僕たち注目されてるみたいだね……」
「べつに気にすることなくない?ウチら、悪いことしてるわけじゃないし~。むしろ堂々と見せつけちゃおっか♡」
瀬玲奈は笑顔で僕の右腕に抱きついてくると、彼女の茶髪からふわりと漂う甘い香りが、僕の理性をじわじわと削っていく。
と、その時お化け屋敷の看板が目につくと、瀬玲奈が指差す。
「ねぇねぇ、お化け屋敷行ってみよーよ!ウチ、ちょっと怖いフリしたら彼方っちが守ってくれるかな~って」
「いや……、怖いフリって……。それ自分で言ったらダメな奴なんじゃないの?」
瀬玲奈の言葉に苦笑すると、彼女はクスクスと笑いながらますます強く右腕に抱きついてくる。
僕は右腕に彼女の温もりを感じながらもお化け屋敷に向かう。
お化け屋敷の薄暗い入口前で、瀬玲奈はわくわくした表情を浮かべながら、僕の腕に頬をすり寄せる。
「えへへ~、楽しみだなぁ♡ 怖くなったら彼方にギューッてしがみついちゃうかも~。それでもいい?」
「……好きにして」
僕は決壊寸前の理性をどうにか押し留めながらお金を払うと、お化け屋敷の中に入る。
中は薄暗く、不気味なBGMが流れ、足元にはドライアイスの白い煙が立ち込めていた。
「きゃっ!こわぃ……彼方、もっとギュッとしてていい?ウチ、ホントは結構ビビりなんだよね……」
瀬玲奈は本当に怖いのか、いつもは笑顔を浮かべている顔がこの時は顔を引きつらせて僕の右腕にしがみついてくる。
しかし、それがかえって、僕の理性の最後の砦をじわじわと崩していく。
(瀬玲奈さん……、僕もう本当にいっぱいいっぱいなんですけどっ!?)
オバケに扮した生徒が現れるたびに瀬玲奈は悲鳴を上げ僕にしがみついてくる。
(瀬玲奈がこんなに怯えるなんて、ちょっと意外だな……)
そう思うも、彼女が悲鳴をあげながらしがみついてくるたびに瀬玲奈の頬が肩に触れ、柔らかな茶髪が肘をくすぐる。
瀬玲奈の体温と甘い匂いが、確実に僕の理性を蝕み、限界に追い込まれていく。
(このままじゃ、僕の理性が先に成仏しそうなんだけど……!)
「あ……!瀬玲奈、出口だよ!」
そしてようやく見えてきた出口……、瀬玲奈は出口に急いで向かおうとすると最後にオバケが現れる!
「まだ終わってないよぉぉぉ!!」
目の前には白い布をまとい、歪んだ仮面をつけた生徒が、血糊の滴る腕を広げて立ちはだかっていた。
「キャアアア!!!む、むりむりむり!!彼方、助けてぇぇ!!」
瀬玲奈は恐怖で目を見開き、僕の腕に全力でしがみつきながら、白いお化けの姿を見て顔が蒼白になっていた。
「せ……瀬玲奈……っ!?」
完全に腰を抜かしたのか、その場に座り込み泣きじゃくる瀬玲奈をそっと抱きかかえると、僕は彼女の震える肩を感じながら出口へと急いだ。
~サイドストーリー~
──瀬玲奈──
彼方とお化け屋敷に入ったウチは、ビクビクしながら暗い通路を進んでいた。
怖いのは苦手だけど、彼方と一緒ならきっと大丈夫。
それに、怖くなったら本当に甘えてみるのもアリかも……なんて思ってたけど、予想以上にここのお化け屋敷は怖すぎた。
何か出るたびに「ひゃっ!?」とか「ひ……っ!?」とか、情けない声を上げては彼方の腕にしがみつく。
(こんなことなら、やめとけばよかったぁ~……!)
きっと彼方も呆れてるよね……。
そっと彼方の顔を覗き見ると、彼もお化けに緊張してるのか、どこか引きつった顔をしていた。
でも……何かあったら守ってくれる。そんな安心感が、ウチの中にはちゃんとあった。
「あ……!瀬玲奈、出口だよ!」
少し泣きそうになりながら進んでいたとき、彼方が“出口”の文字を指差す。
(やっと……やっと出られる……!)
光が見えた気がして、ウチは一気に駆け出そうとした。
その瞬間——最後のオバケが現れた!
「まだ終わってないよぉぉぉ!!」
白い布をまとい、歪んだ仮面をつけた生徒が、血糊の滴る腕を広げて立ちはだかる。
「キャアアア!!!む、むりむりむり!!彼方、助けてぇぇ!!」
恐怖で目を見開いたウチは、彼方の腕に全力でしがみついた。
顔は真っ青で、足がすくんで動けない。
(も……もうやだぁ~……!)
腰が抜けて、その場にへたり込む。
あまりの恐怖に、思わずおしっこが漏れそうになる。
……いや、ちょっと出たかも。
恥ずかしさと怖さで、ウチは子供みたいに泣きじゃくっていた。
「せ……瀬玲奈……っ!?」
そのとき、彼方がウチをそっと抱きかかえてくれた。
(え……?なにこれ……ウソっ!?お姫様抱っこじゃん……!?)
顔が一気に熱くなる。
でも、彼方の胸に顔をうずめると、不思議と安心できた。
(やだ……恥ずかしい……でも、なんか……落ち着く)
彼方の腕は思ったよりも力強くて、でも優しくて。
震えるウチの身体を、しっかりと包み込んでくれていた。
お化け屋敷の出口を抜けると、眩しいくらいの光が差し込んでくる。
外の空気はひんやりしていて、さっきまでの恐怖が嘘みたいに感じられた。
「瀬玲奈、大丈夫……?」
彼方が心配そうに顔を覗き込む。
ウチは彼の目を見つめて、そっと頷いた。
「うん。ありがと、彼方。ウチ……ホントに怖かった……」
涙で濡れた頬を、彼方がそっと指で拭ってくれる。
その仕草が優しくて、胸がきゅうっとなる。
(彼方って……こんなに頼りになるんだ……)
ウチは彼方の胸に顔を埋めたまま、ぽつりと呟く。
「ねぇ……彼方。ウチ、今すっごく恥ずかしいけど……でも、すっごく幸せかも……」
「……うん。僕も、瀬玲奈を守れてよかった」
彼方の言葉に、ウチの胸がまたドクンと鳴る。
そのまま彼方の腕の中で、ウチは彼の鼓動に耳を澄ませていた。
その音が、ウチの不安を少しずつ溶かしていく。
(……ウチ、やっぱり彼方のこと……大好きだな)
彼方の腕の中で、ウチは静かに、幸せをかみしめていた。
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