【R18】 その娼婦、王宮スパイです

ぴぃ

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第二章

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「「「・・・・・・え?」」」

リリーが処女だと・・・?
視線がリリーに集中される。
娼館でも働いていたし、影としてもそのような仕事があるかもしれない。しかもリリーは仕事となると割り切れる人だ。そんなリリーが処女だと?

一番驚いているのはエレンだ。あんなにもリリーを狙う影達がいるのに処女だなんて・・・だから皆最後までしないのか?

首を傾げた騎士達。
リリーはムッと唇を尖らせた。

「・・・してくれないんだもん」

まさか本当に処女だと信じられないエレンがティアラを見た。

「影達はどうして・・・」

「ああ、あいつらね。職業柄いつ死ぬか分からないから、のめり込まないようにしてるのよ。最後までする時は仕事を辞めた時ね」

なるほど。だから影達は最後までリリーとしないのだとやっと納得出来たエレン。

「だから早く例の男と会ってヤっちゃいなさい」

「ちょっと待ってください!初めての相手がそんな適当でいいんですか?好きな人とやるべきです」

正論を述べるノエルの言葉を否定したのはリリーだった。

「皆は今まで心から好きな人としかえっちしてないの?」

「「「・・・・・・」」」

顔を上げて動かしながら思い返す騎士達。
心から好きな人・・・そんな人いたっけ?
いないかもしれない。
言ったノエルでさえ、そんな人いなかったと思い至った。

「異性の好きがまだわからないの。それに、恋愛するのが怖い」

怖い?
リリーからの意外な言葉に驚く騎士達。

「・・・たぶん好きになったら愛が重過ぎて嫌われちゃう。ティアラが前言ったみたいに執着が凄くてやばい人じゃないと無理」

妹のナターシャを好き過ぎて彼女と暮らす為に家を買った。将来のナターシャのパートナーの事とか一切考えずに手の届くところにナターシャを置こうとした自分勝手な女だと自負している。きっと好きになったら変な方向に尽くし相手に嫌われちゃうと危惧していた。

初体験に乙女心は抱かない。
むしろ興味があるだけで本当に早く済ませたいのだ。

「やっぱりその人探してくる」

勢いよく立ち上がったリリーはタオル手錠をされたまま動き出した。それをエレンが腕を掴み止め、自身の膝の上に対面で座らせた。

「その人が下手だったら痛いだけだよ?焦らないでいいんじゃないかな」

スルスルとタオル手錠を外したエレン。
自由になった手を見たリリーはその手をエレンの頬に添えて彼を見つめた。

「エレンしよ?」
「え・・・」

真剣なリリーの表情に固唾を飲み込んだエレン。

「どうしてエレンなの?」

隣に座るリヒャルトが険しい表情でリリーを見つめた。

「最近一緒にいることが多い。一緒に寝てるしシャワーも一緒に浴びてる。私のことが嫌いならそんな事しないでしょ?」

嫌いじゃないならしてくれてもいいじゃないか。

リリーはこれでもかと言うくらいエレンに甘えた。頬にキスをし、首筋にキスをし、唇に触れない口元にキスをした。

「ね。エレンが嫌じゃなかったらしよ?いっぱいして。ね?」

お願いッ
ぎゅーとエレンを抱きしめたリリー。

(・・・なにこれ・・・可愛すぎ・・・)

理性を保とうとしていたエレンはリリー攻撃により理性の糸が切れた。

「・・・わかった。ホテル行こ?ここだと邪魔が入るから」

抱きしめ返そうとしたエレンの腕からリリーを引っペ剥がしたリヒャルトはムスッとした顔でリリーを膝の上に乗せウィルフレッドと共にエレンからリリーを守った。

「ダメに決まってるでしょ。相手はリリーで、処女なんだよ?エレンはそれでいいの?リリーはエレンじゃなきゃダメって訳じゃないんだよ?」

ぐっと眉間に皺を寄せたエレンとリリー。
折角出来ると思ったのにとリヒャルトを睨んだ。
そんな視線を受けたリヒャルトはリリーの額をデコピンした。

「こらッそんな顔しない。ほらおいで。ちょっと落ち着きなよ」

子供をあやす様にリリーを膝の上で抱き寄せ頭と背中を撫でるリヒャルト。リリーはリヒャルトの肩の上に頬を乗せて、また出来ないのかと不貞腐れた顔をウィルフレッドに向けた。

そんな顔を向けられたウィルフレッドは鼻で笑いリリーの頬を優しく抓る。

「残念だったな」
「・・・みんな意地悪」
「意地悪じゃないよ。皆リリーのこと思ってるの」

兄貴肌のリヒャルトとウィルフレッド。
微笑ましいと思いながらもニヤニヤが止まらないティアラ。

「初体験は知り合いじゃない方が良いわよ。喘ぎ声が分からなくて変な声出しちゃったり痛すぎて泣き続けるかもしれないんだから。黒歴史になる可能性が高いのよ?そこら辺の男でパッと散らしちゃって、色んな男とヤりまくって中イキ覚えて快楽に目覚めた方がよっぽど楽しいわ」

「・・・やっぱりはやく済ませたい」

「もー!ティアラちょっと黙っててよ」

腕の中で呟いたリリーの体をぎゅっと抱き締めティアラを睨んだリヒャルト。そんな彼の袖をエレンが引っ張った。

「ヤらないからリリー返して?」
「ダメ!エレンはリリーを独占しすぎ。今は俺の番なの!」
「え~」

ちぇ~と唇を尖らせたエレンはソファの背もたれに身を預けリリーを見た。

嬉しい。この中で一番に自分を選んでくれた。
通ってて良かった。リリーは愛が重いと言っていたけど僕ならその重さ受け入れるのにな・・・。

エレンがしみじみしていると突然ティアラが話題をふった。

「ねぇリリー。最近リリーがしたキスの中でどのキスが一番気持ちよかった?」

ふむ。考え込んだリリー。
リリーは基本的にキスが好きだ。
エレンとのキスもレンとのキスも気持ちが良かった。それでも強いて言うなら・・・。

「ウィルフレッド」
「「「・・・は?」」」

「ウィルフレッドとのキスが気持ちよかった」
「あらそうなの?いつの間にしてたのよ~もう~」

キャーキャー嬉しそうに喜ぶティアラ。
信じられないと言った顔でウィルフレッドを見る騎士達。

「待って。本当にいつしたの?」

そんな時間今までに無かったはずだと顔を引き攣らせたエレン。

「貴族パーティーの時バルコニーでした。ウィルフレッドの舌がちょっと強引だけど優しくて気持ちよかった」

思い出して少し照れたのかリヒャルトの肩に顔を埋めたリリー。そんな彼女をジーッと見つめたウィルフレッドは少しだけ口角を上げた。

「やっぱり今すぐリリーを返して?」

強い口調でリヒャルトからリリーを奪おうと体を起こしたエレン。今すぐにでもリリーを襲いそうなその雰囲気に、リヒャルトが慌ててリリーを抱いたまま立ち上がり、ベッドへ移動し腰掛けた。

「危ねぇ。狼二匹に挟まれてる。あそこめっちゃ危ない!」

おどおどするノエルとルーク。
ケラケラと笑うティアラ。



「んで、貴方達帰るの?そろそろ寝るわよ」

服を着たティアラが欠伸をしながら言った。
リリーはいつの間にかリヒャルトの腕の中で眠っている。

「さすがに帰りましょう。また床で寝るのは体が痛いです」

ノエルの発言に帰宅準備を始めた騎士達。
リヒャルトはそっとリリーをベッドに寝かした。

「それじゃあまたね」

リヒャルトを先頭にぞろぞろと玄関を出た騎士達。

「おやすみ~」
「気をつけて帰ってね」

手を振るティアラとエレン。

「「「・・・エレンも帰るんだよ」」」

「え!?僕も?」

まさか帰るだなんて思わなかったエレンが酷く動揺した。そんな彼を引き摺り出す騎士達。

「リリーと一緒に寝たい」
「「「ふざけるな」」」

「うふふ。おやすみ~」

イケメン達に引き摺られていくイケメン、エレンを楽しそうに見送ったティアラであった。


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