【R18】 その娼婦、王宮スパイです

ぴぃ

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第三章

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「夫婦生活についてなんだけど、する時は全員でしない?」

 エレンの発言に驚く。突然何を言い出すのやら。それを否定したのはリヒャルトだ。

「俺リリーと二人きりがいいんだけど」

「・・・リリーが一番相性が良い男を懇意にしたらどうするの?だったら最初から全員で喜ばせた方が平等に接してくれると思うな」

「なんだ、自信ないのか」

挑発的な態度でエレンに不敵な笑みを浮かべるウィルフレッド。それを見たエレンはむっとし唇を尖らした。

「見てない所でリリーが他の男に抱かれるのが嫌なんだ。だったら見てるとこで抱かれてほしい」

「・・・エレンて寝取られ性癖だったの?」

信じらんねえと口に手を当て驚くリヒャルト。エレンはお構い無しに言葉を続けた。

「それに三人だと早くても三日に一回だよ?少なくない?僕は毎日抱きたい」

「それはわかるけどさあ、リリーの体に負担がかかるじゃん」

「三日に一回でもリリーは毎日抱かれるんだよ?それも負担じゃない?」

おい待て、どうして毎日抱かれる前提なんだ。
私だってしたくない日はあるぞ。

不満を言おうとしたが止めた。
毎日抱くのは最初だけで日にちが経つと飽きるだろう。

リリーはソファに座りながらウィルフレッドを見た。

「ウィル、次から二人と一緒に出かけて。二人を不安にさせたくない」

それを聞いたウィルフレッドは深いため息を吐き渋々了承してくれた。エレンとリヒャルトは嬉しそうにリリーの手を握る。




ー 二週間後 ー


夫三人は仲良くハンターの仕事に出掛けた。
夕飯の準備を終えたリリーは夫達の帰宅を待つ。
どうやらまだ帰ってこないみたいだ。

風呂を済ませ、自分の分だけ夕飯を済ませた。

いつもならとっくに帰ってくるはずなのに深夜になっても帰ってこない。

「・・・遅い」

まさか怪我でもしたのだろうか。
不安になり窓の外を見るが、真っ暗で何も見えない。今日は月も隠れているらしい。

ズキンッ

お腹と胸に痛みが走る。



「・・・・・・。」

いつの間にか眠ってしまったのか、ソファの上で横になっていた。

彼らに作った夕飯は手付かずのままだ。
寝室を確認するが、彼らの姿はない。

何かあったのは間違いないだろう。

ズキンッ

再びお腹に痛みが走る。
焦りが生じ、不安が駆られる。

大怪我をしてしまったんじゃ・・・
まさか、死んだ?

重傷なのかもしれない。
死んでしまったのかもしれない。

帰って来ない。

ズキンッ  ズキンッ


リリーは三人の帰宅を待ち続けた。



日も暮れて夜になる。
未だに彼らは帰ってこない。

食事も喉を通らずリリーは窓の外を見ながら待ち続けていた。

走馬灯のように彼らとの思い出が頭を過ぎる。
初めて出会った時のこと、人懐っこいリヒャルト。偽物の笑顔を貼り付けたエレン。ツンとした態度のウィルフレッド。段々と打ち明けていき彼らが見せてくれた様々な表情を思い出す。こんなに仲良くなるとは思わなかった。それが今や夫婦になるなんて・・・。

ボロボロと涙が溢れた。
床に涙のシミが出来る。

そばに居てくれるって言ったのに、いない。

どこにいるんだ。怪我をしてるのか。
無事なのか、生きているのか。

会いたい。

ズキンッ ズキンッ ズキンッ

身体中が痛くなる。
足に力が入らなくなりリリーは床に崩れ目を擦りながら泣いた。


痛いッ 会いたいッ

ガチャ

玄関の扉が勝手に開く。
帰ってきたのかとハッとし顔を上げると、夫三人が瞠目し固まっていた。

ああ、良かった。
帰ってきてくれた。

「リリー!どうしたの?何があったの?」

三人は泣き崩れているリリーを見て驚き駆け寄った。しゃがみこみオロオロしている。

正面に膝を付けたリヒャルトに抱きつき涙を流したまま、抱きしめる腕に力を込めた。エレンはリリーの背中を擦り、ウィルフレッドはオロオロと戸惑いながらリリーの涙を手で拭う。

「離れないでッそばに居て・・・好きなの。どうしようもないくらい好きってわかった。もうどこにも行かないで」

思うがままに感情をぶつけ離れないように強く抱き締める。心からの訴えにリヒャルトは瞳をパチパチと瞬きをした。

「え、リリーそれって・・・」

「愛してる。すごく愛してる。特別なの」

普段なら恥じらって愛を伝えるのに、今は必死に伝えてくるリリーを信じられないと驚愕する三人。

「まじ?それって異性の好きってこと?男として愛してるってこと?」

リヒャルトの質問に何度も頷いた。

リヒャルトはリリーを強く抱き締め彼女の肩に顔を埋め全身で喜ぶ。

「やばッまじで嬉しい!めちゃくちゃ嬉しい。俺もう死んでもいい」

「だめ。死んじゃやだ。ずっとそばにいて」

ぎゅうぎゅうと抱き締め合う二人の横でエレンがリリーの肩をちょんちょんと叩いた。

「リヒャルトだけ?僕は?」

リヒャルトに抱きしめられながらエレンの頬に手を添える。

「エレンが好き。大好き。愛してる。もうどこにも行かないで」

「ッーー」

強く抱き締めるリヒャルトからリリーを奪い背後から抱き締めた。

ずっと片想いでいいと思っていた。
そばにいれればいいって思ってた。
想いを返されることがこんなにも嬉しいことだなんて知らなかった。

この気持ちを知ってしまったら、もう手放せない。

涙で腫れている瞼にキスをし唇を重ねる。
リリーはエレンの頬に両手を添え、自分から深く求めるように唇を押し当てた。

そんな二人の正面から近付いて来たウィルフレッド。猫が甘える様にリリーの頬に自分の顔を擦り付ける。

「俺は?」

わかってるくせに。
リリーは甘えてくるウィルフレッドの額にキスをした後、左右の頬にキスをし、最後に唇にキスをした。

「愛してる」

「これでもう、お互い離れられないな」

ニッコリと可愛らしく爽やかな笑顔を浮かべたウィルフレッドを愛おしく想い、彼の頬を親指で撫でた。

ズキンッ ズキンッ ズキンッ ズキンッ

お腹の痛みが続く。
三人と会えた喜びで気を取られてしまったが間違いない、これは・・・。

「陣痛来たかも」

「「「・・・・・・ええ!!?」」」

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