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第021話(巨大蜘蛛?!)
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「僕こういうの苦手なんだよな」
黒光りする巨大な体躯を持つ、8つの目の蟲に向かってボヤくが、相手は狩りを邪魔されたことに腹を立てているのか、驚異に対する攻撃姿勢なのか、兎にも角にも、僕を殺る気満々だ。
ガ、ガゥッ!ガゥッ!
前方の蟲に気を取られていると、僕の後ろから何かが吠えてくる。この蟲に狩られようとしていた獣なんだろうけど、いまいち吠え声が弱い気がする。前方の蟲から目を背けると襲ってきそうなので、とりあえずは放置だ。
前方の蟲は2つの節と8本の足、大きな顎、体高2m近くあり外殻は黒光りしていて硬そうで、8つの目を持つ蟲。うん、いわゆる巨大蜘蛛だな。しかも魔素を垂れ流して身体を強化しているので、魔蟲化しているようだ。これでは生半可な生物では太刀打ちできないだろう。
2本の前足は、先端が尖っていて、大きな槍のようだ。口の顎も相当大きく強固で、噛みつかれたら一溜まりもないだろう。その上、おそらく毒を持っているようで、口の端から紫色のドロッとした液体が零れ落ちている。
そんな巨大蜘蛛が僕目掛けて飛びかかってくる。空中で二本の槍のような前足を振り上げて、僕に向かって振り下ろしてくる。
「四霊魔礫!」
おそらくは敵は樹金属性なので炎熱属性が弱点だとは思うけど、初手に便利な初級4属性魔法をぶっ放す。慌てて発動させたとしても、4属性同時発動による威力減衰が発生するので安心だ。
僕の手から放たれた4つの礫が飛びかかってきた巨大蜘蛛の腹部に炸裂する。通常の1.5倍程度の威力に減衰しているので、有効属性以外は大した効果がないはずだ。
石の礫は外殻に簡単に弾かれ、風の礫も外殻で拡散、氷の礫が外殻に少し傷をつけ、炎の礫が外殻で爆ぜて外殻に傷と焦げ跡を作っていた。
予想通り炎熱属性が最も効果が高いみたいだが、魔素で防御力も高まっているようで、この程度の威力では倒せなさそうだ。
予想外の反撃を受けた巨大蜘蛛は尻から糸を射出し、周辺の木に付着させると、その伸縮力を利用して落下起動を変化させてくる。そしてそのまま木の幹を蹴って、斜め上方向から僕へ襲いかかって来る。
「四霊魔盾」
僕は4属性による薄くて透き通った4枚の魔法障壁を張って、その一撃をやり過ごそうとする。一番外側の緑色の風属性の盾と二番目の銀色の石属性の盾は槍のような前足で貫通されたが、青色の氷属性の盾で、その攻撃を弾けたようだ。
そして僕の手前に着地すると、攻撃されないように、すぐに飛び上がり再び糸を木に付着して距離を取つろ、身体を振り子のように数回揺らせて、その遠心力を利用して再び襲いかかってくる。
標的を僕にしているのは明確なので、僕と巨大蜘蛛の射線上に魔法を展開する。
「炎の尖塔!」
地面から高温度の炎を吹き上がらせる魔法を発動させる。上手いこと巨大蜘蛛を巻き込むように発動したが、巨大蜘蛛の速度が早すぎて十分なダメージを与える前に、炎の尖塔の影響範囲から飛び出してきてしまう。
だが、飛びかかる勢いは減衰されたようで、僕の手前でポトッと落ちる。巨大蜘蛛は忌々しそうに、大きく後ろに跳ねて再度距離を取る。
キシャァァァァァッッ!!
大きく顎を上げて威嚇の声を上げる。簡単に狩れると思っていた僕に手こずってイライラしているようだ。そんなにイライラされても、こっちもそうですかと簡単に狩られてやる訳にはいかないんだよね。
そうして、強力な脚力と糸を使い、そこら中の木を足場に飛び跳ねながら、僕の隙を伺う。
「この立体機動っていうやつは確かに厄介だなぁ」
想定外の動きや速さで飛び回られると、設置型の魔法が非常に使いづらいし効果が薄くなる。となると射出系の魔法が選択肢に上がるのだが、巨大蜘蛛は大きさの割に俊敏で、なおかつ糸を使った立体機動をしてくるので、射出系の魔法だと避けられる可能性が高くて面倒だ。
そして何度か立体機動で僕に襲いかかってくるが、その度に避けたり、四霊魔盾で防いだりしていると、諦めたかのように、地面に降り立つ。
やっとコレで魔法が当てられるとか考えていると、巨大蜘蛛が周りに黒い渦を幾つも発生させる。その渦を見てみると、どうやら死闇属性を有しているように思える。
ギャギャッ!
巨大蜘蛛が耳障りな鳴き声を上げると、黒い渦から幾つもの魔弾が飛び出して僕に向かって飛来する。ゾクリとするヤバイ気配を感じた僕は、咄嗟に対抗属性の防御魔法を展開する。
「閃光の防壁!」
後ろにいる何らかの生き物も一緒に守るために、広範囲かつ高防御で光の壁を展開する。黒い魔弾は眩しい光を放つ壁に当たると融けるように消えていく。
巨大蜘蛛はその防壁を破るためにか、バカみたいな量の魔弾を撃ち込んでくるが、僕の防壁は崩れる気配もなく、僕達に直撃するコースを取っている魔弾を全て消滅させる。
僕達への直撃コースではなく地面や周りの森林を穿った魔弾は、ブスブスと煙を上げながら、地面や木々を侵食していく。恐らく生物があれにカスリでもしたら、その部分からグズグズに溶け落ちてしてしまうだろう。
黒い魔弾が当たらない事に業を煮やしたのか、巨大蜘蛛が自分の目の前の地面近くと様々な場所にに水平方向の黒い渦を作り出す。その幾つもの黒い渦は光の壁で防いでいるこちら側にも幾つか展開されている。僕は何だか嫌な予感で背筋がゾクゾクとする。
十分に黒い渦が展開したのを確認した巨大蜘蛛が、その槍のような前脚を振りかざすと、黒い渦に突き入れる。
「ちょっ!危なっ!!」
一瞬で僕の頭の真上に飛来した黒い渦から巨大な槍脚が降ってくる。僕はとっさに身を投げ出して地面を転がりながら、その必殺の一撃を回避する。
その慌てっぷりに気を良くしたのか、巨大蜘蛛の表情が笑っているように見える。といっても蜘蛛だから表情なんか変わっては見えないんだけど。雰囲気ね雰囲気。
そして黒い渦を僕の周りで高速に飛来させると、巨大蜘蛛が怒涛の勢いで、目の前の渦に槍脚を突き入れる。その度に僕の周りを回っている黒い渦のどれか2つから槍脚が飛び出してくるので、僕は全く気が抜けない状態で回避に専念するしかなくなる。
「いやいやいや、無理無理無理!無理だってば!!」
そう叫びながら、飛び跳ね転がり槍脚を回避する。
このままやられっぱなしではジリ貧になってしまうのは明確だ。僕は逃げ回りながら状況を打破する一手を考える。
「あぁぁぁぁぁぁぁ!もう無理!鬱陶しいっ!!」
この攻撃を繰り返している巨大蜘蛛がピクリとも動いていないのに気付き、巨大の蜘蛛の位置を狙い定める。
「これでも食らえ!炎の尖塔!!」
僕の大雑把にはなった巨大な炎の塔が巨大蜘蛛を飲み込む。きちんと減衰する余裕がなかったので、通常威力版だ。通常威力という事は魔法出力が1,000倍で放たれるのだ。炎の温度は約1,000度、その1,000倍ということは1,000,000度の炎になり、太陽に匹敵する温度で炎が放たれる。
ギィィイィギャァァァァァァァッッッ!!!
そんな温度で焼かれて、通常の生物が耐えられるわけがない。というか、この地域一帯がただで済む訳がない。
「熱断絶結界!!」
即座に熱伝達を遮断する断絶結界を巨大蜘蛛の周りに展開する。
その効果は絶大で、結界の内部で超高温度の炎が荒れ狂い、巨大蜘蛛を問答無用に焼き尽くす。身体中を超高温度の炎で蹂躙された巨大蜘蛛は、あまりの苦しさにバタバタと大暴れするが、やがて強固な外殻からブスブスと煙が吹き出して、パタリと動きを止めて絶命したのだった。
黒光りする巨大な体躯を持つ、8つの目の蟲に向かってボヤくが、相手は狩りを邪魔されたことに腹を立てているのか、驚異に対する攻撃姿勢なのか、兎にも角にも、僕を殺る気満々だ。
ガ、ガゥッ!ガゥッ!
前方の蟲に気を取られていると、僕の後ろから何かが吠えてくる。この蟲に狩られようとしていた獣なんだろうけど、いまいち吠え声が弱い気がする。前方の蟲から目を背けると襲ってきそうなので、とりあえずは放置だ。
前方の蟲は2つの節と8本の足、大きな顎、体高2m近くあり外殻は黒光りしていて硬そうで、8つの目を持つ蟲。うん、いわゆる巨大蜘蛛だな。しかも魔素を垂れ流して身体を強化しているので、魔蟲化しているようだ。これでは生半可な生物では太刀打ちできないだろう。
2本の前足は、先端が尖っていて、大きな槍のようだ。口の顎も相当大きく強固で、噛みつかれたら一溜まりもないだろう。その上、おそらく毒を持っているようで、口の端から紫色のドロッとした液体が零れ落ちている。
そんな巨大蜘蛛が僕目掛けて飛びかかってくる。空中で二本の槍のような前足を振り上げて、僕に向かって振り下ろしてくる。
「四霊魔礫!」
おそらくは敵は樹金属性なので炎熱属性が弱点だとは思うけど、初手に便利な初級4属性魔法をぶっ放す。慌てて発動させたとしても、4属性同時発動による威力減衰が発生するので安心だ。
僕の手から放たれた4つの礫が飛びかかってきた巨大蜘蛛の腹部に炸裂する。通常の1.5倍程度の威力に減衰しているので、有効属性以外は大した効果がないはずだ。
石の礫は外殻に簡単に弾かれ、風の礫も外殻で拡散、氷の礫が外殻に少し傷をつけ、炎の礫が外殻で爆ぜて外殻に傷と焦げ跡を作っていた。
予想通り炎熱属性が最も効果が高いみたいだが、魔素で防御力も高まっているようで、この程度の威力では倒せなさそうだ。
予想外の反撃を受けた巨大蜘蛛は尻から糸を射出し、周辺の木に付着させると、その伸縮力を利用して落下起動を変化させてくる。そしてそのまま木の幹を蹴って、斜め上方向から僕へ襲いかかって来る。
「四霊魔盾」
僕は4属性による薄くて透き通った4枚の魔法障壁を張って、その一撃をやり過ごそうとする。一番外側の緑色の風属性の盾と二番目の銀色の石属性の盾は槍のような前足で貫通されたが、青色の氷属性の盾で、その攻撃を弾けたようだ。
そして僕の手前に着地すると、攻撃されないように、すぐに飛び上がり再び糸を木に付着して距離を取つろ、身体を振り子のように数回揺らせて、その遠心力を利用して再び襲いかかってくる。
標的を僕にしているのは明確なので、僕と巨大蜘蛛の射線上に魔法を展開する。
「炎の尖塔!」
地面から高温度の炎を吹き上がらせる魔法を発動させる。上手いこと巨大蜘蛛を巻き込むように発動したが、巨大蜘蛛の速度が早すぎて十分なダメージを与える前に、炎の尖塔の影響範囲から飛び出してきてしまう。
だが、飛びかかる勢いは減衰されたようで、僕の手前でポトッと落ちる。巨大蜘蛛は忌々しそうに、大きく後ろに跳ねて再度距離を取る。
キシャァァァァァッッ!!
大きく顎を上げて威嚇の声を上げる。簡単に狩れると思っていた僕に手こずってイライラしているようだ。そんなにイライラされても、こっちもそうですかと簡単に狩られてやる訳にはいかないんだよね。
そうして、強力な脚力と糸を使い、そこら中の木を足場に飛び跳ねながら、僕の隙を伺う。
「この立体機動っていうやつは確かに厄介だなぁ」
想定外の動きや速さで飛び回られると、設置型の魔法が非常に使いづらいし効果が薄くなる。となると射出系の魔法が選択肢に上がるのだが、巨大蜘蛛は大きさの割に俊敏で、なおかつ糸を使った立体機動をしてくるので、射出系の魔法だと避けられる可能性が高くて面倒だ。
そして何度か立体機動で僕に襲いかかってくるが、その度に避けたり、四霊魔盾で防いだりしていると、諦めたかのように、地面に降り立つ。
やっとコレで魔法が当てられるとか考えていると、巨大蜘蛛が周りに黒い渦を幾つも発生させる。その渦を見てみると、どうやら死闇属性を有しているように思える。
ギャギャッ!
巨大蜘蛛が耳障りな鳴き声を上げると、黒い渦から幾つもの魔弾が飛び出して僕に向かって飛来する。ゾクリとするヤバイ気配を感じた僕は、咄嗟に対抗属性の防御魔法を展開する。
「閃光の防壁!」
後ろにいる何らかの生き物も一緒に守るために、広範囲かつ高防御で光の壁を展開する。黒い魔弾は眩しい光を放つ壁に当たると融けるように消えていく。
巨大蜘蛛はその防壁を破るためにか、バカみたいな量の魔弾を撃ち込んでくるが、僕の防壁は崩れる気配もなく、僕達に直撃するコースを取っている魔弾を全て消滅させる。
僕達への直撃コースではなく地面や周りの森林を穿った魔弾は、ブスブスと煙を上げながら、地面や木々を侵食していく。恐らく生物があれにカスリでもしたら、その部分からグズグズに溶け落ちてしてしまうだろう。
黒い魔弾が当たらない事に業を煮やしたのか、巨大蜘蛛が自分の目の前の地面近くと様々な場所にに水平方向の黒い渦を作り出す。その幾つもの黒い渦は光の壁で防いでいるこちら側にも幾つか展開されている。僕は何だか嫌な予感で背筋がゾクゾクとする。
十分に黒い渦が展開したのを確認した巨大蜘蛛が、その槍のような前脚を振りかざすと、黒い渦に突き入れる。
「ちょっ!危なっ!!」
一瞬で僕の頭の真上に飛来した黒い渦から巨大な槍脚が降ってくる。僕はとっさに身を投げ出して地面を転がりながら、その必殺の一撃を回避する。
その慌てっぷりに気を良くしたのか、巨大蜘蛛の表情が笑っているように見える。といっても蜘蛛だから表情なんか変わっては見えないんだけど。雰囲気ね雰囲気。
そして黒い渦を僕の周りで高速に飛来させると、巨大蜘蛛が怒涛の勢いで、目の前の渦に槍脚を突き入れる。その度に僕の周りを回っている黒い渦のどれか2つから槍脚が飛び出してくるので、僕は全く気が抜けない状態で回避に専念するしかなくなる。
「いやいやいや、無理無理無理!無理だってば!!」
そう叫びながら、飛び跳ね転がり槍脚を回避する。
このままやられっぱなしではジリ貧になってしまうのは明確だ。僕は逃げ回りながら状況を打破する一手を考える。
「あぁぁぁぁぁぁぁ!もう無理!鬱陶しいっ!!」
この攻撃を繰り返している巨大蜘蛛がピクリとも動いていないのに気付き、巨大の蜘蛛の位置を狙い定める。
「これでも食らえ!炎の尖塔!!」
僕の大雑把にはなった巨大な炎の塔が巨大蜘蛛を飲み込む。きちんと減衰する余裕がなかったので、通常威力版だ。通常威力という事は魔法出力が1,000倍で放たれるのだ。炎の温度は約1,000度、その1,000倍ということは1,000,000度の炎になり、太陽に匹敵する温度で炎が放たれる。
ギィィイィギャァァァァァァァッッッ!!!
そんな温度で焼かれて、通常の生物が耐えられるわけがない。というか、この地域一帯がただで済む訳がない。
「熱断絶結界!!」
即座に熱伝達を遮断する断絶結界を巨大蜘蛛の周りに展開する。
その効果は絶大で、結界の内部で超高温度の炎が荒れ狂い、巨大蜘蛛を問答無用に焼き尽くす。身体中を超高温度の炎で蹂躙された巨大蜘蛛は、あまりの苦しさにバタバタと大暴れするが、やがて強固な外殻からブスブスと煙が吹き出して、パタリと動きを止めて絶命したのだった。
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