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レスリング選手控室
鉄拳クラブ
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実業団、鉄拳クラブ。
伝統あるレスリングクラブである。
その現在のリーダーは若き大崎健一。
このレスリングクラブきってのスター選手である。
昨年より28歳の若きリーダーとして、チームを牽引していた。
身長187センチの長身に、鍛え抜かれた筋肉が映える。
彫りの深い顔立ちは、鋭い眼光と男らしい顎のラインが際立つ一方、知的な上品さもあり、まるで古代の美神像のような逞しい美しさだった。
試合中の彼、、、
汗に濡れた黒髪が額に張り付き、頬骨の高さがその男らしさを強調する。
相手を見据える鷹のように鋭い目。
相手を打ち負かそうと盛り上がる野獣のような筋肉。
厚い胸板は、ユニフォーム越しでもその迫力を誇示し、太い腕の筋肉は血管が浮き上がるほど張りつめる。
腹筋は鉄板のように引き締まり、腰から下の強靭な大腿筋は、力強い動きを支える柱のようだった。
汗が筋肉の輪郭をなぞり、照明の下で光るその姿は、女性ファンからは絶大な人気を博し、大会会場では彼の姿を一目見ようと群がる観客の視線が熱を帯びていた。
そして、試合後のスーツ姿。
キリッとした上品な男らしさで、試合中の猛々しさとは全く異なる印象を与える。
そんなスーツ姿に着替えて参加するサイン会、ファンサービスとクラブの運営費用の獲得を目的として開かれているものだが、それに女性たちが群がった。
彼女たちの目は、大崎の鍛え上げられた胸筋や、汗で輝く二の腕に釘付けになり、時には大胆に体を寄せてくる者もいた。
大崎はそんな熱い視線を浴びながらも、調子に乗ることはない。
少しウンザリする部分もあったが、その視線を自分をさらに駆り立てる力にしようと考えていた。
そのサイン会には他の主力選手も出席していたが、前にできる列は雲泥の差であった。
大崎は、クラブのためと目の前の女性ファンしか見ておらず、他の選手の不満げな顔付きには気付かない。
彼の集客力も群を抜き、グッズの売り上げも群を抜いていた。
しかし、この完璧な外見は、チーム内で複雑な感情を呼び起こしていた。
クラブは女性客を増やすため、先輩達を飛び越え、大崎をリーダーに抜擢した。
話題作りのためである。
一本気の大崎は、クラブの裏の意図などには気付かず、リーダーに任命された責任に燃えた。
厳しくストイックな練習メニューを部員に課す。
先輩、同僚たちの嫉妬が燃える。
後輩たちは、厳しい指導に耐えつつも、その男らしい容姿と強靭な身体に強い憧れを抱く。
若手の中には、練習中に大崎の汗で光る筋肉を見つめ、その美しさに見惚れる者たちも多い。
同期は、表面では冷静を装いつつ、内心で大崎の完璧さに苛立ち、密かにその崩れる姿を想像していた。
大崎自身は、そんな視線には全く気付かず、チームの勝利だけを追い求める。
それが使命と信じている。
練習では一寸の緩みも許さず、風紀の乱れを見逃さない。
毅然とした言葉と視線で部下を律する。
「努力なくして勝利なし。甘えは敗北の種だ。裸一貫で出直せっ!」
彼の口癖がミーティングの席で飛ぶ。
チームの練習場では、大崎の声が響くたび、仲間たちの体が緊張し、汗が飛び散る。
後輩たちはその声に導かれるように体を動かし、密かにそのリーダーシップに惹かれていた。
先輩、同僚は、その厳しい指導と、頭ごなしの叱責が内心面白くはなかった。
が、正論を言っているので、言い返せない。
それに、実権を握るフロントからの大崎への支持は絶対だ。
下手に反抗すれば、来年の自身の契約に響く。
だから不満は澱のように溜まる。
元よりストイックな大崎は毎日、全力でトレーニングに励む。
彼は自らを追い込み、筋肉を限界まで酷使した。
汗が滴り落ちる体を鏡で見つめ、「これで十分か? もっと強くならなきゃ」と自分を叱咤する日々だった。
そして、周囲も自分と同じ気持ちでトレーニングに励んでいると信じて疑わなかった。
それが若きリーダーにとって自身を自身を捕らえる罠へと追い込んでいくことには気付かなかった。
伝統あるレスリングクラブである。
その現在のリーダーは若き大崎健一。
このレスリングクラブきってのスター選手である。
昨年より28歳の若きリーダーとして、チームを牽引していた。
身長187センチの長身に、鍛え抜かれた筋肉が映える。
彫りの深い顔立ちは、鋭い眼光と男らしい顎のラインが際立つ一方、知的な上品さもあり、まるで古代の美神像のような逞しい美しさだった。
試合中の彼、、、
汗に濡れた黒髪が額に張り付き、頬骨の高さがその男らしさを強調する。
相手を見据える鷹のように鋭い目。
相手を打ち負かそうと盛り上がる野獣のような筋肉。
厚い胸板は、ユニフォーム越しでもその迫力を誇示し、太い腕の筋肉は血管が浮き上がるほど張りつめる。
腹筋は鉄板のように引き締まり、腰から下の強靭な大腿筋は、力強い動きを支える柱のようだった。
汗が筋肉の輪郭をなぞり、照明の下で光るその姿は、女性ファンからは絶大な人気を博し、大会会場では彼の姿を一目見ようと群がる観客の視線が熱を帯びていた。
そして、試合後のスーツ姿。
キリッとした上品な男らしさで、試合中の猛々しさとは全く異なる印象を与える。
そんなスーツ姿に着替えて参加するサイン会、ファンサービスとクラブの運営費用の獲得を目的として開かれているものだが、それに女性たちが群がった。
彼女たちの目は、大崎の鍛え上げられた胸筋や、汗で輝く二の腕に釘付けになり、時には大胆に体を寄せてくる者もいた。
大崎はそんな熱い視線を浴びながらも、調子に乗ることはない。
少しウンザリする部分もあったが、その視線を自分をさらに駆り立てる力にしようと考えていた。
そのサイン会には他の主力選手も出席していたが、前にできる列は雲泥の差であった。
大崎は、クラブのためと目の前の女性ファンしか見ておらず、他の選手の不満げな顔付きには気付かない。
彼の集客力も群を抜き、グッズの売り上げも群を抜いていた。
しかし、この完璧な外見は、チーム内で複雑な感情を呼び起こしていた。
クラブは女性客を増やすため、先輩達を飛び越え、大崎をリーダーに抜擢した。
話題作りのためである。
一本気の大崎は、クラブの裏の意図などには気付かず、リーダーに任命された責任に燃えた。
厳しくストイックな練習メニューを部員に課す。
先輩、同僚たちの嫉妬が燃える。
後輩たちは、厳しい指導に耐えつつも、その男らしい容姿と強靭な身体に強い憧れを抱く。
若手の中には、練習中に大崎の汗で光る筋肉を見つめ、その美しさに見惚れる者たちも多い。
同期は、表面では冷静を装いつつ、内心で大崎の完璧さに苛立ち、密かにその崩れる姿を想像していた。
大崎自身は、そんな視線には全く気付かず、チームの勝利だけを追い求める。
それが使命と信じている。
練習では一寸の緩みも許さず、風紀の乱れを見逃さない。
毅然とした言葉と視線で部下を律する。
「努力なくして勝利なし。甘えは敗北の種だ。裸一貫で出直せっ!」
彼の口癖がミーティングの席で飛ぶ。
チームの練習場では、大崎の声が響くたび、仲間たちの体が緊張し、汗が飛び散る。
後輩たちはその声に導かれるように体を動かし、密かにそのリーダーシップに惹かれていた。
先輩、同僚は、その厳しい指導と、頭ごなしの叱責が内心面白くはなかった。
が、正論を言っているので、言い返せない。
それに、実権を握るフロントからの大崎への支持は絶対だ。
下手に反抗すれば、来年の自身の契約に響く。
だから不満は澱のように溜まる。
元よりストイックな大崎は毎日、全力でトレーニングに励む。
彼は自らを追い込み、筋肉を限界まで酷使した。
汗が滴り落ちる体を鏡で見つめ、「これで十分か? もっと強くならなきゃ」と自分を叱咤する日々だった。
そして、周囲も自分と同じ気持ちでトレーニングに励んでいると信じて疑わなかった。
それが若きリーダーにとって自身を自身を捕らえる罠へと追い込んでいくことには気付かなかった。
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