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歪んだ初恋 2 禁断の思慕 SIDE:純一
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なぜコソコソしなきゃいけないのか、、、
純一は自分でも分からない。
普通に生徒に接するだけだ。
だが、なぜか胸はざわめいている。
校舎の階段を全力で駆け降り、校舎の外に出た。
そして、側面を回ると急に足取りがゆっくりになってしまった。
急に不安になったのだ。
生徒の前に出るのが怖いという認めたくない感情。
なぜ、生徒と会い、礼を言うだけなのに、何を俺はビビってるんだ。
普通に歩けばいいんだ、、、普通に。
だか、足音を潜めてゆっくり歩いてしまう自分が居る。
なんで、俺はこそこそしているんだ、、、
そう思いつつ、気取られぬように歩く。
バンッ
バンッ
猛者がマットを蹴るくぐもった思い音が響く度に、何故かズキンと胸が痛くなる。
校舎裏へと続く角からそっと覗く。
そこで、浜田が無心に木に向かい蹴りの鍛練をしていた。
鼓動がドキドキと激しく鳴るのを感じる。
足が軽く震えてくる。
教え子を助けてくれた生徒に礼を言うだけだ、、、それだけだ、、、なにを緊張しているんだ、俺は、、、
ゆっくり足音をたてないように進む。
猛者の姿がハッキリと見える。
純一は食い入るように見つめてしまう。
しっかりと一本足で立ち、もう一本の足で蹴りを放ち続ける。
上半身でバランスを取っている。
鍛えられた上半身。
太い腕。
厚い胸板。
男らしい顔立ち。
鋭い目。
意思の強そうな顎のライン。
凶器のように荒々しいオーラが回りを包んでいる。
日に焼けた肌に伝う汗が眩しい。
その凶器のようなオーラに包まれたい、、、そのオーラに屈服したいというような感情が無意識の内に生まれる。
ゴクリ、、、
純一は、生唾を呑み込んでしまった。
何故か、喉がからからになっている。
頭も軽く混乱している。
自分がどう振る舞えばいいのか、分からない。
ただ突っ立って、浜田の姿を見つめている。
…何をさっきから黙って突っ立てんだよ、鬱陶しい
振り返りもせず、急に太い声で厳しく言われる。
男っぽいぶっきらぼうな口調。
純一は、己の挙動不審を咎められたようで焦る。
それと同時に、その声が胸の奥を打つ。
太く厳しい声が甘く脳をとろかす。
…失礼した。浜田くんの気合いの入った蹴りの練習を邪魔するのも申し訳なかったんで、声をかけそびれた
平静を装い答える。
自分の声が少し震えていたのに、生徒は気付いただろうか。
猛者が振り向く。
純一を正面から見る。
不躾とも言える態度。
が、純一は気にしない。
圧倒されているが、それは純一にとって心地よささえ感じる圧力だ。
その無礼な態度に惹かれ、身体の芯が蕩け出すような感覚に襲われる。
「で、何のようだ?気が散るからとっとと用件を済ませて消えてくれ」
ぶっきらぼうに言う。
猛者の男らしい顔、がっしりした体格に純一はとろけそうになっているが、そんな態度が出せるわけがない。
…
僕の生徒達のことを救ってくれたことに、ちゃんとお礼を言っていなかった。有り難うっ
先ほどから浜田に伝えようと思っていた言葉を、きちんと言えることが出来たことにホッとする。
頭を下げる。
…本来、担任である僕が直ぐに気づくべきだったのに、全く気づけなかった。浜田くんのお陰だ。生徒達が、浜田くんが学年主任に責められているのを見て、僕のところに浜田くんは悪くはないと説明しにきてくれて、初めてイジメがあったことを知った、、、
これは、本心からの言葉だった。
話している内に、教師としての責任感が戻ってくる。
そうだ、俺は、教師として礼を言うためにここに来たのだ。
純一の中に平常心が戻ってくる。
純一は、誠意をもって礼を伝えた。
…その程度のことか、良いってことだ。大したことじゃねぇし
そう言って、猛者は、ペットボトルの水を取って頭からかけた。
奇声に近い声で「うぃぃっ」と言う。
練習の後、水で身体を冷やすのは気持ちがいい。
男らしい仕草だ。
そして、再び純一の胸が射ぬかれる。
スポーツタオルを取り、頭を吹き出したとき、両の腋毛が露になった。
その男そのものとも言える漆黒が純一の心を掻き乱す。
やめろっ、やめろっ、、、、
純一は自分に言い聞かせる。
生徒に劣情を抱くなどとんでもない。
が、猛者のふっさりと繁った腋毛に劣情を覚えてしまったのは事実だ。
息が荒くなり出す。
股間が軽く反応し始めている。
急に浜田の筋肉の盛り上りが気になり出す。
ダメだっ、、、ダメだ、、、なにを考えているんだ、、、
相手は生徒だ、俺は、なにを考えているんだっ!
しっかりしろ!
だが、そんな純一の心の葛藤は知らず、猛者はタンクトップを脱ぎ捨て、上半身裸になる。
その鍛えられた身体。
純一は思わず見惚れる。
大人の男を味わい続ける猛者は、純一の中の葛藤に気付き、からかい半分で脱いだのだが、純情な純一はそれを見抜く余裕はない。
純一は、頬が熱くなってきた。
あ、胸毛も生えているんだ、、、
そんなことを考えてしまった自分を恥ずかしく思う。
でも、目を反らせない。
カッコいい、、、カッコいい身体だ、、、
鍛えられている。
た、逞しい、、、
グッと盛り上がった胸筋、うっすらと胸を飾る胸毛、日焼けした肌、小豆色の乳輪、、、
その上半身に見とれてしまう。
そして、ハッと我に返り、視線を反らした。
だが、猛者は、ゆっくり近付いてくる。
その圧倒的な存在感のパワーに、純一は後退りしてしまう。
だが、不意に片腕を肩に回される。
猛者の身体と純一の身体が密着する。
生徒の行動は、純一には刺激が強すぎた。
どうしていいのか分からない。
…す、すごく鍛えているんだな、、、
ようやく口に出来た言葉がそれだった。
喉がからからになっている。
称賛の言葉。
偽らざる本心でもあった。
…先生、いいヤツだな。俺も、新入生の時、先生みたいな人に出会いたかったぜ
純一には、飛び上がりたくなるような嬉しい言葉だった。
さらに、、、
「先生、いい男だな」と猛者は歯の浮くような言葉を口にし、、顎に手を当ててきた。
その指の感触。
熱い。
もう、限界だった。
「そ、そんなことはないよ、、、浜田くん、練習を邪魔してすまなかった。それじゃ」
そう言って、純一はその場から逃げ出そうとする。
心臓が痛いほど激しく鼓動を打っている。
「先生、暇だったら、たまにここに顔出せよ。また話そうぜ」
その言葉がドンと胸に響く。
また話そうと猛者から言ってきた。
嬉しかった。
「あぁ。たまにはちゃんと授業に出ろよ」
せめて教師らしくと、そんなありきたりなことを言って、純一は逃げるようにその場を去った。
教員室の自席に戻り、どっと力が抜ける。
浜田の“たまには顔を出せよ”という言葉が胸の中でリフレインして、幸せな気持ちに浸る。
生徒の方から誘ってくれた、、、
そして、肩に回された腕の固さ、顎に当てられた手の感触、、、
熱く思い出される。
俺は、どうした?
何でこんなに幸福感に浸ってる?
冷静に己を分析する自分もいる。
これまで、何でも一本義に取り組み生きてきた純一の中で、初めて心が二分三分され考えが纏まらなくなった瞬間でもあった。
純一は自分が初めて恋、一目惚れをしたということに気付いていない。
それも、生徒に。
それが禁断の初恋だということに思い至るのには、もう少し時間と更なる葛藤がいる。
純一は自分でも分からない。
普通に生徒に接するだけだ。
だが、なぜか胸はざわめいている。
校舎の階段を全力で駆け降り、校舎の外に出た。
そして、側面を回ると急に足取りがゆっくりになってしまった。
急に不安になったのだ。
生徒の前に出るのが怖いという認めたくない感情。
なぜ、生徒と会い、礼を言うだけなのに、何を俺はビビってるんだ。
普通に歩けばいいんだ、、、普通に。
だか、足音を潜めてゆっくり歩いてしまう自分が居る。
なんで、俺はこそこそしているんだ、、、
そう思いつつ、気取られぬように歩く。
バンッ
バンッ
猛者がマットを蹴るくぐもった思い音が響く度に、何故かズキンと胸が痛くなる。
校舎裏へと続く角からそっと覗く。
そこで、浜田が無心に木に向かい蹴りの鍛練をしていた。
鼓動がドキドキと激しく鳴るのを感じる。
足が軽く震えてくる。
教え子を助けてくれた生徒に礼を言うだけだ、、、それだけだ、、、なにを緊張しているんだ、俺は、、、
ゆっくり足音をたてないように進む。
猛者の姿がハッキリと見える。
純一は食い入るように見つめてしまう。
しっかりと一本足で立ち、もう一本の足で蹴りを放ち続ける。
上半身でバランスを取っている。
鍛えられた上半身。
太い腕。
厚い胸板。
男らしい顔立ち。
鋭い目。
意思の強そうな顎のライン。
凶器のように荒々しいオーラが回りを包んでいる。
日に焼けた肌に伝う汗が眩しい。
その凶器のようなオーラに包まれたい、、、そのオーラに屈服したいというような感情が無意識の内に生まれる。
ゴクリ、、、
純一は、生唾を呑み込んでしまった。
何故か、喉がからからになっている。
頭も軽く混乱している。
自分がどう振る舞えばいいのか、分からない。
ただ突っ立って、浜田の姿を見つめている。
…何をさっきから黙って突っ立てんだよ、鬱陶しい
振り返りもせず、急に太い声で厳しく言われる。
男っぽいぶっきらぼうな口調。
純一は、己の挙動不審を咎められたようで焦る。
それと同時に、その声が胸の奥を打つ。
太く厳しい声が甘く脳をとろかす。
…失礼した。浜田くんの気合いの入った蹴りの練習を邪魔するのも申し訳なかったんで、声をかけそびれた
平静を装い答える。
自分の声が少し震えていたのに、生徒は気付いただろうか。
猛者が振り向く。
純一を正面から見る。
不躾とも言える態度。
が、純一は気にしない。
圧倒されているが、それは純一にとって心地よささえ感じる圧力だ。
その無礼な態度に惹かれ、身体の芯が蕩け出すような感覚に襲われる。
「で、何のようだ?気が散るからとっとと用件を済ませて消えてくれ」
ぶっきらぼうに言う。
猛者の男らしい顔、がっしりした体格に純一はとろけそうになっているが、そんな態度が出せるわけがない。
…
僕の生徒達のことを救ってくれたことに、ちゃんとお礼を言っていなかった。有り難うっ
先ほどから浜田に伝えようと思っていた言葉を、きちんと言えることが出来たことにホッとする。
頭を下げる。
…本来、担任である僕が直ぐに気づくべきだったのに、全く気づけなかった。浜田くんのお陰だ。生徒達が、浜田くんが学年主任に責められているのを見て、僕のところに浜田くんは悪くはないと説明しにきてくれて、初めてイジメがあったことを知った、、、
これは、本心からの言葉だった。
話している内に、教師としての責任感が戻ってくる。
そうだ、俺は、教師として礼を言うためにここに来たのだ。
純一の中に平常心が戻ってくる。
純一は、誠意をもって礼を伝えた。
…その程度のことか、良いってことだ。大したことじゃねぇし
そう言って、猛者は、ペットボトルの水を取って頭からかけた。
奇声に近い声で「うぃぃっ」と言う。
練習の後、水で身体を冷やすのは気持ちがいい。
男らしい仕草だ。
そして、再び純一の胸が射ぬかれる。
スポーツタオルを取り、頭を吹き出したとき、両の腋毛が露になった。
その男そのものとも言える漆黒が純一の心を掻き乱す。
やめろっ、やめろっ、、、、
純一は自分に言い聞かせる。
生徒に劣情を抱くなどとんでもない。
が、猛者のふっさりと繁った腋毛に劣情を覚えてしまったのは事実だ。
息が荒くなり出す。
股間が軽く反応し始めている。
急に浜田の筋肉の盛り上りが気になり出す。
ダメだっ、、、ダメだ、、、なにを考えているんだ、、、
相手は生徒だ、俺は、なにを考えているんだっ!
しっかりしろ!
だが、そんな純一の心の葛藤は知らず、猛者はタンクトップを脱ぎ捨て、上半身裸になる。
その鍛えられた身体。
純一は思わず見惚れる。
大人の男を味わい続ける猛者は、純一の中の葛藤に気付き、からかい半分で脱いだのだが、純情な純一はそれを見抜く余裕はない。
純一は、頬が熱くなってきた。
あ、胸毛も生えているんだ、、、
そんなことを考えてしまった自分を恥ずかしく思う。
でも、目を反らせない。
カッコいい、、、カッコいい身体だ、、、
鍛えられている。
た、逞しい、、、
グッと盛り上がった胸筋、うっすらと胸を飾る胸毛、日焼けした肌、小豆色の乳輪、、、
その上半身に見とれてしまう。
そして、ハッと我に返り、視線を反らした。
だが、猛者は、ゆっくり近付いてくる。
その圧倒的な存在感のパワーに、純一は後退りしてしまう。
だが、不意に片腕を肩に回される。
猛者の身体と純一の身体が密着する。
生徒の行動は、純一には刺激が強すぎた。
どうしていいのか分からない。
…す、すごく鍛えているんだな、、、
ようやく口に出来た言葉がそれだった。
喉がからからになっている。
称賛の言葉。
偽らざる本心でもあった。
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純一には、飛び上がりたくなるような嬉しい言葉だった。
さらに、、、
「先生、いい男だな」と猛者は歯の浮くような言葉を口にし、、顎に手を当ててきた。
その指の感触。
熱い。
もう、限界だった。
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心臓が痛いほど激しく鼓動を打っている。
「先生、暇だったら、たまにここに顔出せよ。また話そうぜ」
その言葉がドンと胸に響く。
また話そうと猛者から言ってきた。
嬉しかった。
「あぁ。たまにはちゃんと授業に出ろよ」
せめて教師らしくと、そんなありきたりなことを言って、純一は逃げるようにその場を去った。
教員室の自席に戻り、どっと力が抜ける。
浜田の“たまには顔を出せよ”という言葉が胸の中でリフレインして、幸せな気持ちに浸る。
生徒の方から誘ってくれた、、、
そして、肩に回された腕の固さ、顎に当てられた手の感触、、、
熱く思い出される。
俺は、どうした?
何でこんなに幸福感に浸ってる?
冷静に己を分析する自分もいる。
これまで、何でも一本義に取り組み生きてきた純一の中で、初めて心が二分三分され考えが纏まらなくなった瞬間でもあった。
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