幸せのテーブル〜限界集落でクールな社長に溺愛されて楽しく暮しています〜

ろあ

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ヤキモチ

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「珍しい人だと思うけど、蒔菜は真面目な人だ」


「むうう……! さっきから惚気けてばかりじゃない……!
 嫌がらせをしているつもり?」

「そうではない。事実を述べたまでだ」


 悪い噂が立ったら、この村に住んでいられなくなるっと聖さんが言っていた。

 牡丹さんは村長の孫だから、これ以上怒らせていけない。


「あの……。よかったら、一緒にご飯を食べませんか?
 採れたての山菜がいっぱいあるんですよ」

 今の自分にできることを勇気を出して提案してみる。

 すると、牡丹さんが目を見開いた。……まるで、冷静さを取り戻すように。

「あたしがあなたたちとご飯を……――」


 しかし、すぐにまた不機嫌そうな顔をする。


「帰るわ。……余所からきた女と一緒に食事をしたくないし。
 あと、この事をパパに言うから。
 次の引越し先を考えておくことね」

「えっ……!? ちょっと待ってください……!」

 牡丹さんは速歩きで車に乗り込む。

 そして、すぐに庭から出て行った。


 どうしよう……。
 もし、村長に悪い印象を持たれたら村から追い出されてしまう。


 牡丹さんが帰ったあと、ふたりでご飯を作ってちゃぶ台に料理を運ぶ。

 たけのこの炊き込みご飯、わらびのおひたし、肉じゃが、きゃべつとにんじんと油揚げの味噌汁。

 肉じゃがは、昨晩作ったものだからしっかりと味が染みていることだろう。

 食欲を唆るいい匂いがしているけど、箸を持つことができなかった。

「元気がないな」

「さっきの牡丹さんの話が気になって……」


「嫌な思いをさせてしまってごめん」

「私はここにいられなくなるんですかね?」


「村長に牡丹さんと結婚しないと言ったことがある。
 その時に納得してくれていたから、今更怒ったりしないだろ。
 だから、蒔菜は気にせず過ごせばいい」

「でも、牡丹さんを怒らせてしまいました」


「ヤキモチを焼いてるだけなんじゃないか」

「聖さんのことが好きだから、嫉妬してるってことですよね……?」
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