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花見の御宴
しおりを挟む宴の準備で慌ただしい御所では、暖かな春が顔を出しておりました。
有子様は藤壺様から琴の饗宴に招かれておりました。お付きの女房達を人払いさせ二人きりで爪弾かれる美しい音色にうっとりとされておりました。
その後、お菓子を頂きながら、藤壺様とのひと時を楽しんでおいででした。
「そういえば、この間のお馬の装束、ありがとなぁ」
いつものニコニコな笑みを見せながら藤壺様が言いました、
「いいえ、お気に召して頂いておりますか?」
以前、裂けていた装束を一月前に見た折、新しい乗馬用の装束を縫い上げ、献上したのでした。藤小路が破り捨ててはいないかと危惧しておりましたが、無事に藤壺様の手に届いた様子でした。
「もちろんじゃ!!御匣殿に言っても殿方用の狩衣しか仕立てられんと一方的に言われた故、あの様な柔らかく、雅びな狩衣と袴は見たことは無いぞぉ。落雁を食べ終えたら、またお馬さんに乗るつもりや」
藤壺様は愉快そうにお笑い遊ばされました。
御匣殿とは縫殿寮から分離し、女蔵人が勤める場所でございます。
内裏の一番中央奥に位置する貞観殿の中にあり、天皇、中宮、女御、更衣の衣服を裁縫をする場所です。
「御所に入る以前、自分用に装束を縫っておりましたので、少々は縫物が出来ます。もし何かお望みの物がございましたら、仰ってくださいませ」
有子様がそうお優しく仰られた後、趣のある落雁を口に運ばれました。甘過ぎず、ほのかな春の香りが口の中いっぱいに広がり、心地が良かったのでした。
「ほう、縫い物をしておったとな?では、そなたは御匣殿に出仕しておるのか?」
首を傾げ、おっとりとした表情で藤壺様はこちらをご覧になられました。
「あ…い、いいえ…」
不意の事を聞かれ、落雁が喉に引っ掛かりそうだったので有子様は慌てて茶で飲み流されました。
やはりこの方はご承知ではない、と思われた有子様はこのまま明かさぬ方が無難なのではないかとも考えました。しかし、勘違いなさったままでは宮さんに対して不敬では無いか、そう思い至り、有子様は切り出されました、
「宮さん」
「ん?どないおしやした?」
茶をひと啜りされた後、有子様が身を正し、両手を付いて仰られました、
「実は、私は、御上の更衣なのでございます」
脳裏に残る琴の音色が聞こえなくなるほど、沈黙が続いた様に感じました。
目を瞑った藤壺様は小さなお口を開かれました、
「存じていたぞ。梅壺さん」
有子様がお顔を上げられると、藤壺様の表情は初めてお会いした時よりも真剣な眼差しになられておりました。
「私は他の女官から、”変わり者” とそしられていた」
この方は存じていたのか?
仰る通り、後宮中がこの御方を「変わり者」扱いしている。中宮でありながら敬う気持ちが薄らいでいる。これは由々しき事であると、有子様は心外にお感じておいででした。
「しかし、それは私の表向きの表情や。真の私を知るのは御上ただ御一人」
「左様でございましたか。宮さんは、真面な御方だったのでございますね」
「真面のう」
藤壺様は上品に笑われました。しかしいつものがさつな笑い方ではありませんでした。
「何故、虚けの御振りを?」
「振りをしていたつもりはない。ただ、私の楽観的な気持ちを表に出しておるだけや」
「では、宮さん。乳母の藤小路についてはどう思われておいでなのですか?」
有子様は率直に藤小路について尋ねられました。
すると藤壺様は一度目を閉じて考え込んでいるご様子でした。そして、その小さな口を開きました、
「藤小路は、数多くの女官達にいじめを働いておる。多くの女官は耐えきれず、私の元から去って行った。私を蔑する所業も目に余る物があった。あの者は私の事を信じようともせず、父であった先帝の寵愛を受けた典侍に過ぎぬのじゃ」
藤壺様も藤小路が行われた様々な所業をご存知であられました。下々に仕える女官を厳しくいじめ抜き、挙句の果てには金で女官を吊り上げるのも日常茶飯事の様子でございました。
それよりも何よりも、有子様は初めてお知りになりました。
藤壺様は先帝の第八皇女だったのでございます。今の帝は先帝の末の弟宮で、皇子が悉く逝去されたのを機に、立太子させたのでございました。
「されど、私は何も申せなかったのや。あの者に一度だけ厳しく言われた事がある。……それは、私が子を、腹の中で亡くした頃の事や」
───十年前───
それはまだ藤壺様が女御になって間もなくの事でございました。
順調に腹の中で四月を過ぎたのでしたが、体調が優れない事も多かった藤壺様は御子をお腹の中で亡くしてしまわれたのでございます。
「お泣き遊ばされるのではあらしゃいません、宮さん。御子が一人亡くなったくらいで」
「されど……されど……」
藤壺様は脇息にもたれ掛かりながら泣き崩れておいででした。
「また次を産めばおよろしいではあらしゃいませぬか。でなければ新たな女御さんが後宮に上がる事になりましょう」
乳母でありながら手を取って慰めようともせず、下段の間で平然と冷たい事を言われる藤小路。
「それでも……良い……」
「何を言わしゃります!!!あんたさんがそないに気弱では、私らはもう、宮さんに従う事は出来ませぬ!!」
藤小路が扇で床板を叩きながら、大きくはっきりとした声で叱責しました。
「そんな……」
「私を失いたくなければ、御上との夜伽にお励みなされ」
─────────────────────────────
「なんと酷い……」
藤壺様は昔話をし終えた後、瞳が潤んでおいでにございました。
「その後、私は皇女を二人産んだが、二人共、公家へ嫁いで行っておる」
「それはお寂しいですね……されど、ご無事に御産み遊ばされて、良うございました」
藤壺様は頬を伝った涙を拭われながら、笑顔で仰られました、
「梅壺さん、貴方さんはやはりお優しいお方やな。されど、娘を産んだ後からは、乳母の顔を伺いながら日々を暮らす様になった。よもやそうなろうとは思いもよらなかったが。それ故、私は虚けの振りを続け、藤小路からは厳しい事は言われなくなった……。まぁ、体良く見捨てられたという事じゃな」
寂しげな事を言われてしまった有子様は、とっさに身体が動きそのおもむくままに藤壺様の手を取られました。
「宮さん、どうか、私の前だけはご自身のままでいらしてくださいませ。貴方様の悲しみも喜びも、すべて受け止めて差し上げとう存じます」
「梅壺さん……」
「有子とお呼びくださいませ!二人の時は」
有子様は、思わず胸の中が熱くなり、涙を流されておいででした。
子を失った事は幸いにもありませんでしたが、もしも藤子様たちを亡くしてしまったらと考えると、生きて行けなくなると、有子様はお感じになられていたのです。
このお方はその悲しみを背負って、虚けの振りを貫き続けられました。たとえ多くの女官から”変わり者”とそしられていても。
「有子さん……では、私の事は超子と呼びなされ。そなたが後宮に入ってよかった……」
このひと時の時間から、お二人は姉妹の様な関係と相成り、永遠に続いて行くのでございます。
御所・紫宸殿 ───────
花見の宴の日はこの時ばかりは、妃、女官関係なく、豪華な衣装に身を包まれておりました。殿方も素晴らしい意匠に身を包まれるほど、華やいだ宴となりました。
紫宸殿では、満開の桜が咲き乱れ、儚くも散る花弁のその様相は人々の目を釘付けにさせたのでございました。
「本日は、皆寿ぎ、楽しむが良い!!!」
帝の御言葉の後、賑やかな声が立ち始めました。
宴に招かれた公卿やその奥方様、女官ら、女房達、超子様、有子様も多いに楽しまれておりました。
殿方と女人が同じ場で顔を合わすことは一切ございません。
女人は御簾の中で宴を楽しみ、殿方は簀子縁で興じられておいででした。御簾を隔てての花見でございましたが、それでも女人の方々は大いに楽しんでおいででございました。
有子様は黄と若草色を基調とした花橘の五衣の襲色目に萌黄色の唐衣を身に纏われました。その下に傅いている勾当内侍も他の女官もそれに準ずる五衣唐衣裳装束を身に纏っておりました。
有子様の右隣には超子様が御座しました。
超子様は、お好みの藤色を基調とした藤の襲色目に中宮の証である白色の唐衣を身に纏われておられました。真の御姿とは違い、桜を御覧にならずに食事にだけに集中するという、虚けの振りを貫かれました。
雅楽寮に執務する楽師達はここぞとばかりに、宴での演奏に力を振るっておりました。
笛、横笛・尺八を担当する唐楽、横笛・鼓を興じる高麗楽、琴を奏でる新羅楽、歌を演奏する百済楽とがありました。
すべて平安の世以前に大陸から渡り、楽師と楽生含め百名にも及ぶ楽師生達により、花見の宴を彩りました。
桜色に染まり行く紫宸殿では、中央に舞台が設置され、そこでは舞楽が披露されました。
舞楽で興じられる演目は、「桜華宴」という新しく雅楽寮が作曲した、古式ゆかしくまた新しき時代の訪れを春の訪れとなぞらえ、演じられました。
演じるは若き親王ら二人によるものでした。
その一人、久我家の四男・湊仁親王と梅谷家の三男の直仁親王により演じられました。この久我湊仁親王はこれからの呉服問屋「ふよう」に深く関係して行くのですが、それはまた次の機会にお話し致す事にしましょう。
皆が舞を鑑賞している最中、後ろから癇に障る様な声がしました。
「まこと、一介の庶民がこの様な所に居られるんだけでも、天と地の差!!提灯に釣り鐘ですわ!!」
よほど酔っているのか、藤小路が演奏を遮る程の大声で女官達と笑い合っておりました。
特に”庶民”という言葉に力を込めて話していた事に憤りを感じられた有子様でございましたが、抑える事に努められました。
ふと超子様を拝すると険しい形相で正面を見据えられておられました。
多分、近くの女官達にも聞こえたようで、ざわざわと騒ぎ出す女官らに対し、勾当内侍が叱責してくださいました。
「楽しむのもよろしゅうございますが、あくまで、御上の御座す場所にございます。ほどほどになされませ、藤小路さん」
勾当内侍がそう言うとギロっと藤小路を睨み付けられました。
どうやら勾当は酔ったらもっと怖いのだと、微笑まれた有子様でございました。
時刻は夕方となりましたが花見の宴は夜まで続き、内裏は昼間よりも多いに賑わって参りました。
有子様は、御手水場へと赴くため、女房の雲井雁に連れ添われながら梨壺へと赴きました。
紫宸殿も仁寿殿の手水場も何処も空いていなかった為、宴の時だけ特別に他の殿舎を解放する事になっていました。
用を済ませた後、気付けば雲井雁は欄干にもたれかけながら酔って眠ってしまっておりました。
呼びかけても起きない雲井雁を心配した有子様は水を持って来ようと、梨壺から紫宸殿へと戻ろうとなさいましたが、余り梅壺からお出になられない生活を送りの有子様にとり御所は迷路であり、目指す場所より北へと上ってしまっておりました。
帝は超子様と有子様以外、妃を抱えてはおられませんでしたので、調度も障屏具も何も無い寝殿は生活感の無い幽霊屋敷の様な有様でございました。
重い五衣唐衣裳を身に纏って歩き疲れた有子様は、近くに差し掛かった渡殿の欄干に腰を落ち着かせました。
随分と遠くまで来てしまった様で、紫宸殿の雅楽の演奏が薄っすらとしか聞こえて来なくなりました。
ふとすると、近くから布を動かす音と糸の引く音がして参りました。
有子様は欄干から再び歩み出され、音のする方へと近付いて行かれました。
そこはとても広い寝殿でございました。音のする物は視界の入る所には何もありませんでした。しかし、音のする方は確かにこの殿であるのです。
右の長い廊下を渡ると奥に妻戸があるのが目に入りました。
そこへ近付くと、衣が擦れる音と人の声がだんだんと近くに聞こえて参りました。
妻戸には小さな看板が打ち込まれておりました。かなり前に作られていたのか読み取れないほど字が滲んでおりましたが ”御匣殿” と読めました。
後宮・御匣殿 ───────
「真、酷うございませんかぇ?」
御匣殿に執務している女蔵人、竹。何やら酷く立腹しているご様子です。
「何がじゃ」
この者も御匣殿に執務する女蔵人、松。耳を傾けながら、熱心に針を進めて縫い上げておりました。
「花見の宴でございますよ~!あんなに必死に宴で着る装束を縫い上げたのに次から次へと縫い物が増えていく一方やないですかぇ」
「宴は夜まで続くというでは無いか。それまでには終わるわ」
「夜桜も綺麗でしょうけど~…昼間の桜も見とうございますぇ~!仕立てで日々忙しくて、桜も見る暇も無いやないですかぇ」
地団駄を踏む竹に目もくれず、もう一人の仲間の女蔵人、梅に松が尋ねます、
「これがこの仕事や、のう梅。梅?」
反応はありませんでした。それどころではないような雰囲気を漂わせていました。
うふふと笑う梅は少し気味が悪く見えました。
「ふふふふ、これは京の ”一文字屋和助のあぶり餅” ……。はむ……ん~~美味どすえぇぇ~~!!」
「松!竹!梅!!!!」
怒号が響き渡り、その場にいた女蔵人を飛び上がらせました。妻戸を少し開いて覗き見していた有子様も驚いてつい小さな声を上げてしまわれましたが、聞こえていない様子でございました。
「「「せ、清閑寺別当さん!!!」」」
「そなたら、何をぺちゃくちゃぺっちゃくっちゃと喋っておるんだすか!!」
怒号の正体は、清閑寺様。
御匣殿を取り仕切る長官を意味する御匣殿別当でございます。清閑寺大納言の息女でございますが、単身難波に出て仕立てを身に着けた後、女蔵人として初めて御匣殿へと上った方でございます。
出身は京でしたが、怒ると船場言葉が出て来て殊に恐怖でございました。
「たらたらしとると、花見の宴に参加できんえ!!ちゃっちゃとやりゃ!!」
「「「はい!!」」」
清閑寺別当が自分の席に戻られると、妻戸が開いているのを訝し気に見、近付くと有子様が隠れているのを発見しました。
「!!?誰じゃ!?」
「す……すまぬ。少し、道に迷ってしもうて」
「失礼ですが、どちらの女官で?」
無理もありませんでした。花見の宴では皆同じ様な姿でいる為、一目で帝の更衣様だと知る由も無かったのでした。
「私は──」
「梅壺さん~~!!!梅壺さん!!どちらへーー!」
有子様は自己紹介しようとすると、遠くから勾当内侍の慌てふためいて有子様の名を呼ぶ声で塞がれたのです、
「あ、梅壺さん!!良かった、ご無事でございましたか。余りにもお帰りが遅くていらっしゃったので、お迎えに上がりました」
急いで来たのか、勾当内侍は息せき切っておられました。有子様はすぐさま梨壺の手水場に置いて来てしまった雲井雁の事を思い出され、進言なさいました。
「雲井雁は如何したのえ?」
「梅が枝に、女房詰所へ連れさせ休ませております」
「そうか、良かった……余り叱り付けるでないぞ?あの者に不手際は無──」
「分かっておりますとも。ご安心遊ばされ」
勾当内侍は微笑んで、有子様を安心させました。後宮に上がって一月、今では有子様の考えている事はすぐさま理解出来る様になっておりました。
「エヘンッ!!」
低い咳払いが聞こえ振り向くと、清閑寺別当が怖い顔をして立っていました。
「仕事の邪魔なのやが」
「あ、これは別当さん」
勾当内侍が会釈をしました。どうやら顔見知りの様子でございます。
「勾当、知っておるのか?」
「知ってるも何も、このお人が梅壺さんの五衣唐衣裳を仕立ててくだされたのでございますよ」
「この者が……」
ここが噂に聞く、御上、中宮、女御、女官の衣服の縫製を務める、御匣殿だったのか、と有子様は改めて辺りを見回されました。隔てた屏風からチラっと覗くと、幅広の様々な色柄の反物が棚に納められ、縫い糸も様々な色で釜に巻かれて保管されていました。
「あの、勾当内侍さん、この御方は?」
訝し気な顔で清閑寺別当が勾当内侍に聞いてきました、
「あ、申し遅れました。この御方は梅壺の更衣さんであらしゃいます」
「え?あ……これは失礼を致しました!!」
勾当内侍が有子様を紹介されると、清閑寺別当は慌ててひれ伏されました。
「構わぬ、良きに計うがよい」
「はい」
清閑寺別当は有子様の労いの言葉に更に頭を垂れさせました。
「梅壺さん、参りましょう」
勾当内侍の手引きでお二人は御匣殿からお出になられました。
突然の更衣と女房の来訪、そして突然の退散に御匣殿の面々は振り回されておりました、
「あの御方が、かの御用達の呉服問屋の元女主さん?」
「見た感じ店主の様には見えませんねぇ」
「縫製術も私らと同等なのでしょうか?」
「「さぁ~~」」
松、竹、梅の三人が陰から有子様が去った妻戸を垣間見ながら、噂し合っておりました。この三人衆は後宮内の噂を話し合い、あれでもこうでもない事を話されるのが大好きな様でございます。
「宴の参加を禁止しますよ?」
三人衆は別当の冷ややかな小声に慌てふためきました。
後宮・紫宸殿 夜 ───────
紫宸殿に戻った有子様は夜宴の続きに興じておられました。しかし、有子様の気持ちはどこか上の空を見上げておりました。御匣殿へ迷い込んだ折、”縫いたい” という思いで埋め尽くされておいでなのでした。
一時、超子様の装束を仕立てた時からずっと気に掛けていた気持ちです。
初めて御匣殿という縫製所を見つけた有子様はここから新たな試練に立ち向かう事になって行くとは、有子様自身も思いもよらなかったことでございました。
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