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…『集結』…
・・モリー・イーノス・2・リサ・ミルズ・3・・
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そう言って昨夜弾き語りで披露した4曲を、そのままの順番で情感を込めて歌う・・その間に3曲のリクエストが寄せられたので、続けて弾き語りで聴かせた・・。
呑みながらの食事会・・仲間達への慰労会は、それから90分ほどで幕を引いた・・私は全部で12曲を弾き語りで聴かせ・・伴奏のリクエストにも2曲応えた・・帰りもあるのでそんなには呑まなかったが、まあまあ食べた・・会計では私が支払った・・スコットが結構呑んで酔っ払ったので、彼のエレカーをファインオートドライブにセットし彼を乗せてスタートさせる・・彼の自宅にはこれまでに2回遊びに行った事があるが・・車とガレージを連動にセットできる・・車が接近すれば自動でシャッターを開き、入庫すれば閉める・・このオートドライヴなら眠っていても無事に帰り着くだろう・・。
私もエレカーをオートドライヴにセットし、女史達3人を乗せてスタートさせた・・。
「・・今日はご馳走様でした・・ありがとうございました・・アドルさんの素敵な歌とギターが聴けて好かったです・・壮行会でも弾き語りで聴かせて頂けませんか・・?・・」
と、マーリー・マトリンがおねだりしてきたが・・。
「・・褒めてくれた事には感謝するけど壮行会では歌わないよ・・僕が歌う可能性があるのは、君達と『ディファイアント』のクルーの前でだけだね・・」
最寄りのパブリックステーションの前で3人を降ろし、社宅に向けて再スタートさせる・・社宅に帰着する20分ほど前でマーリー・マトリンに通話を繋ぎ、明日のお弁当を頼んで屋上の休憩所で食べようと誘う・・彼女は嬉しそうに応じてくれた・・。
社宅に帰着した私は受け取って積み込んでいた物品を中に運び込み、収納した上で熱いシャワーを浴びた・・酔ってはいないが頭をハッキリさせたい・・上がった私は湯冷めしないように着込み、いつぞやに購入した使い捨ての携帯端末を取り出す・・。
フリー・ルポライター、モリー・イーノスの個人クラウドデータ格納庫をブラウジングさせてアクセスし、パスワードでもある彼女のIDナンバーを入力して、その中に入る・・。
特別格納庫にアクセスして、前回の入室時にその中で取得したパスワードとパスコードを入力し、中に入る。
今回特別格納庫の中にあったのは、更新された20隻の番組参加艦に於ける乗員配置名簿のデータベースと、前回入室時に私が貼付した評価済みの『ディファイアント』全乗員配置名簿があり、他には私の書き込みに対しての返答やコメトが付けられている・・。
前回に観たデータベースで全乗員の配置が決定していた参加艦は8艦だったが、今回のデータベースでは倍の16艦になっている・・全く、何処からどう探り出したのか・・?・・。
早速データベースのアイコンをコピーしてこちらに移し、データベースもダウンロードする・・。
『ディファイアント』の全乗員配置名簿に対する彼女の評価は、AAA(トリプルエー)だった。
コメントも付けられていて、これ程のメンバーをよく揃えられたものだと驚いていたので、私が運営本部から貰った530名分の乗員候補リストを、コメントとして貼り付けて置く・・。
現時点で総合的に評価して強敵艦と判断できるのはやはり、ハイラム・サングスター艦長が指揮する『サライニクス・テスタロッツァ』でしょう・・と、コメンとされている・・。
私もその意見には首肯するしかない・・男性艦長、女性艦長とを問わずに、その司令部を構成するメンバーのキャラクター・人柄・為人を考慮・考察して・・警戒が必要であると判断できる艦を挙げて欲しいとコメントを付ける・・。
このリアル・バラエティ・ライヴショウは生配信のバラエティ番組であり、番組内で使用される参加20艦の動向・状況の内容素材は録画した動画に編集を加えたものである・・。
その編集動画を番組内で流しつつ、出演しているコメンテーター・様々な専門家・芸能人等の発言やコメントを織り交ぜつつ、生配信で視聴者もライヴで参加できる形で進行させて行くバラエティ番組である・・。
配信は原則として日曜日夜のゴールデンタイムの1時間だが、急遽土曜日の夜に変更される可能性もある・・通常は1時間の番組だが、場合によっては90分・120分の特別版も有り得る・・。
配信15回をワンクールとし、ファイブクールをワンシーズンとする・・現時点ではツーシーズンの配信が決定されている・・。
参加20艦の内、最後の1艦が確定した時点を以って番組は終了とされるが、ゲーム大会への参加はそのまま継続される・・。
ゲーム大会の運営本部は全参加艦に対して毎週に一つのミッションを紹介する・・このミッションに参加する、しないは各艦の自由だが参加して達成した場合には、高いレベルの経験値が報酬として付与される・・番組の参加艦にはミッションへの参加が強く推奨される・・ミッションの内容は多岐に設定されると推測されるも、具体的には未だ不明である・・強力に設定された艦と戦闘せよ、と言うミッションも有り得る可能性がある・・。
ゲームフィールド内に於ける参加艦の配置について、番組の制作サイドに関与できる権限はない・・この権限は総て、ゲーム大会の運営本部に集中されている・・。
『ディファイアント』外部情報部長への就任要請を受諾します・・。
この1行には、「・・モリー・イーノス外部情報部長・・就任おめでとう!・・」と、コメントを付ける・・。
以上が彼女のコメントの総てだった・・メモ帳を取り出して次回、この特別格納庫にアクセスして中に入る為のパスワードとパスコードを書き留める・・彼女の事はいずれ副長・参謀・カウンセラーには打ち明けるべきだろう・・。
そして改めて、特別格納庫の中に書き込み始める・・私が勤務するクライトン国際総合商社は営利法人としての資格と立場で、このゲーム大会に登録し参加する事を決定しています・・登録は今週木曜日の午後には行われ、発表は翌日の金曜日に本社に於いて挙行される、私と『ディファイアント』に対しての激励壮行会の席上に於いて行われます・・この壮行会はメディアにもある程度公開されるので、もしかすると貴女の参加も可能であるかも知れません・・弊社役員会に於ける私と『ディファイアント』に対する真意がどこに、どの程度の量で存在するのか・・貴女なりのアプローチを開始してみて下さい・・また、弊社役員会が選抜して私に専属の秘書として就けたリサ・ミルズは、弊社社長の娘である事が判りました・・社長の真意が何処にどの程度の量で存在するのかについても、貴女なりのアプローチを開始してみて下さい・・気取られないように、無理の無い範囲でお願いします・・それでは、また来週にアクセスします・・。
そこまで書き込むと二つの格納庫から出て、閲覧履歴とクッキーを消去した上でブラウザーを閉じる・・使い捨ての携帯端末を社宅の固定端末と、後二つ持っている携帯端末に接続してダウンロードしたデータベースを送り込む・・このデータベースの適正な解析は、副長と参謀とカウンセラーに打ち明けてからの方が適切に出来るだろう・・使い捨ての携帯端末はそろそろバッテリーが寿命だ・・新しいものを購入しよう・・。
不意にいつも使っている携帯端末に通話が繋がる・・リサさんからだ・・何かな・・?・・。
「・・もしもし、リサさん・・?・・」
「・・あっ、アドルさん・・先程はありがとうございました・・今は大丈夫ですか・・?・・」
「・・大丈夫ですけど・・どうしたんですか・・?・・」
「・・実は今、そちらの社宅の近くまで、歩いて来ているんです・・」
「・・!?・はい!??・どうしたんですか、リサさん・?・電車に乗らなかったんですか・・?・・」
「・・はい、乗りませんでした・・そのままステーションの前でタクシーを拾って、そちらの3ブロック手前で降りて、今は歩いて向かっています・・」
「・・リサさん・・もう夜もそろそろ遅いですし、ここは観られていますよ・・?・・」
「・・はい・・ですから玄関からは入りません・・そちらのガレージに、正面シャッター以外に外から入れる入口がありますよね・・?・・そこの鍵を開けて下さい・・大丈夫ですよ、アドルさん・・キスしたら帰ります・・泊まりませんから・・お願いします・・」
それで通話は切れた・・おそらく直ぐ近くにまで来ている・・私は鍵を手に取ると社宅室内から直接ガレージに入り、ガレージからの裏口となるドアを内側から解錠した・・リサさん・・どうして・・?・・と、想いを廻らせる余裕も無くドアが外からノックされたので、右手で内側に開く・・。
「・・こんばんは・・アドルさん・・」
ここまで来た彼女をまさか追い返す訳にもいかないが・・。
「・・こんばんは、リサさん・・寒いですから取り敢えず入って下さい・・」
「・・ありがとうございます・・お邪魔します・・」
そう言って彼女を中に招き入れ、ガレージの中から直接社宅室内に入り、リビングに通して座って貰う・・。
「・・何か飲む・・?・・」
「・・いえ、まだこれが残っているから大丈夫です・・」
そう言ってバッグの中から自分の保温ボトルを取り出して置く・・。
「・・じゃあ、ちょっと待って・・」
空のティーカップをソーサーに乗せて持って来て彼女の前に置くと、私は彼女の対面に座る・・。
「・・ありがとうございます・・」
そう言って保温ボトルからハーブティーをカップに注ぐと、取り上げて口を付ける・・もうあまり熱くはないようで、二口で呑み干す彼女だった・・。
「・・リサさん・・今週は人の眼が多いから、2人で逢うのは辞めようって決めたよね・・?・・」
「・・ええ、だからここに来たんです・・」
「・・ここで逢う方が危ないですよ・・ここはもう観られているし、貴女の顔や名前や立場も割れていますよ・・」
「・・3ブロック手前でタクシーからは降りましたし、尾行されていない事は確認しました・・」
「・・(大きい嘆息)・・貴女にも変装が必要だね・・」
「・・今度、2人で変装して買い物に行きましょう・・きっと面白いですよ・・」
そう言いながら彼女は私の左隣に座り、両手を私の両肩に乗せて引寄せると、最初の接吻をした・・。
口を重ね合わせて吸い合っていたのは30秒ほどだった・・顔を離すと彼女の保温ボトルを取り上げて空のティーカップにハーブティーを注ぐと、彼女の顔を観て眼で訊く・・。
彼女も眼で応えたので、ティーカップを取り上げて口を付けるが、半分ほど飲んで置いた・・。
「・・マーリーにも2人で逢うのは辞めようって言うよ・・」
「・・そうしたら、彼女もここに来ますね・・」
「・・そう思う・・?・・」
「・・ええ、あの娘もそれぐらいの事はしますよ・・」
「・・スタッフクルーにも、好き好きアピールの激しい人がいるしね・・皆をここに集めたのは、マズかったかな・・?・・」
「・・過ぎてしまった事を、今更悔やんでも仕方が無いですよ・・」
そう言いながらまた彼女が身体を寄せて来たので、私は立ち上がって避けるように動いたのだが彼女には効かない・・。
「・・アドルさん・・まだですよ・・」
私の首に両手を廻して引寄せようとしたが、私は彼女の腰に両手を廻して逆に強く引寄せ、お互いの右頬を密着させる形で強く抱き締める・・そのまま60秒ほどを過ごし、立ったままで2度目の接吻を交わした・・。
40秒ほどの接吻で口は離したが、また右頬は着け合い、抱き合ったままで立っている・・。
「・・愛しています・・」
「・・この関係をお父さんは知っているの・・?・・」
「・・どう思います・・?・・」
「・・おそらく・・知っている・・」
「・・正解です・・」
「・・!・ふん・・どう動くのかは『ディファイアント』の戦績次第と言う訳か・・・タクシーを呼ぶよ・・」
そう言って彼女の身体を離してソファーに座らせると、携帯端末を取りに行く・・タクシーは20分で来た・・割合に近場を流していたらしい・・住所を伝えて運賃を訊ね、渋滞があるかも知れないからその金額の1割増しで支払う・・彼女は最後に・・私と1秒間だけ唇を触れさせ合い・・玄関から出て行った・・・。
走り去るタクシーの走行音が消えてから、シエナ・ミュラーの端末に通話を繋ぐ・・。
「・・もしもし、こんばんは・・今は大丈夫ですか・・?・・」
「・・こんばんは、アドルさん・・大丈夫です・・どうか、なさいましたか・・?・・」
「・・昼頃にリサさんから送って貰ったメッセージについてなんですが・・」
「・・あ、それでしたらもう、メインスタッフの全員に連絡は行き渡りました・・全員参加できます・・」
「・・ありがとうございます・・早いですね・・」
「・・いえ、また、ハルとハンナにも手伝って貰って、手分けして連絡しましたので、それ程に時間は掛かっていません・・大丈夫ですよ・・それと連絡網が出来上がりましたので、メッセージで送ります・・」
「・・本当にありがとうございます・・それでは明後日のお昼少し前に・・弊社1階のカフェラウンジでお待ちしています・・それと宜しければ明日の夜、何時でも構いませんのでハンナさんと一緒にウチの社宅に来て頂けませんか・・?・・話して置きたい事がありますので・・」
「・・分かりました・・予定を済ませてから伺いますので、少し遅い時間帯になるかも知れませんが、ハンナと一緒に伺います・・」
「・・分かりました・・宜しくお願いします・・お休みなさい・・」
「・・お休みなさい・・好い夢を・・アドルさん・・」
呑みながらの食事会・・仲間達への慰労会は、それから90分ほどで幕を引いた・・私は全部で12曲を弾き語りで聴かせ・・伴奏のリクエストにも2曲応えた・・帰りもあるのでそんなには呑まなかったが、まあまあ食べた・・会計では私が支払った・・スコットが結構呑んで酔っ払ったので、彼のエレカーをファインオートドライブにセットし彼を乗せてスタートさせる・・彼の自宅にはこれまでに2回遊びに行った事があるが・・車とガレージを連動にセットできる・・車が接近すれば自動でシャッターを開き、入庫すれば閉める・・このオートドライヴなら眠っていても無事に帰り着くだろう・・。
私もエレカーをオートドライヴにセットし、女史達3人を乗せてスタートさせた・・。
「・・今日はご馳走様でした・・ありがとうございました・・アドルさんの素敵な歌とギターが聴けて好かったです・・壮行会でも弾き語りで聴かせて頂けませんか・・?・・」
と、マーリー・マトリンがおねだりしてきたが・・。
「・・褒めてくれた事には感謝するけど壮行会では歌わないよ・・僕が歌う可能性があるのは、君達と『ディファイアント』のクルーの前でだけだね・・」
最寄りのパブリックステーションの前で3人を降ろし、社宅に向けて再スタートさせる・・社宅に帰着する20分ほど前でマーリー・マトリンに通話を繋ぎ、明日のお弁当を頼んで屋上の休憩所で食べようと誘う・・彼女は嬉しそうに応じてくれた・・。
社宅に帰着した私は受け取って積み込んでいた物品を中に運び込み、収納した上で熱いシャワーを浴びた・・酔ってはいないが頭をハッキリさせたい・・上がった私は湯冷めしないように着込み、いつぞやに購入した使い捨ての携帯端末を取り出す・・。
フリー・ルポライター、モリー・イーノスの個人クラウドデータ格納庫をブラウジングさせてアクセスし、パスワードでもある彼女のIDナンバーを入力して、その中に入る・・。
特別格納庫にアクセスして、前回の入室時にその中で取得したパスワードとパスコードを入力し、中に入る。
今回特別格納庫の中にあったのは、更新された20隻の番組参加艦に於ける乗員配置名簿のデータベースと、前回入室時に私が貼付した評価済みの『ディファイアント』全乗員配置名簿があり、他には私の書き込みに対しての返答やコメトが付けられている・・。
前回に観たデータベースで全乗員の配置が決定していた参加艦は8艦だったが、今回のデータベースでは倍の16艦になっている・・全く、何処からどう探り出したのか・・?・・。
早速データベースのアイコンをコピーしてこちらに移し、データベースもダウンロードする・・。
『ディファイアント』の全乗員配置名簿に対する彼女の評価は、AAA(トリプルエー)だった。
コメントも付けられていて、これ程のメンバーをよく揃えられたものだと驚いていたので、私が運営本部から貰った530名分の乗員候補リストを、コメントとして貼り付けて置く・・。
現時点で総合的に評価して強敵艦と判断できるのはやはり、ハイラム・サングスター艦長が指揮する『サライニクス・テスタロッツァ』でしょう・・と、コメンとされている・・。
私もその意見には首肯するしかない・・男性艦長、女性艦長とを問わずに、その司令部を構成するメンバーのキャラクター・人柄・為人を考慮・考察して・・警戒が必要であると判断できる艦を挙げて欲しいとコメントを付ける・・。
このリアル・バラエティ・ライヴショウは生配信のバラエティ番組であり、番組内で使用される参加20艦の動向・状況の内容素材は録画した動画に編集を加えたものである・・。
その編集動画を番組内で流しつつ、出演しているコメンテーター・様々な専門家・芸能人等の発言やコメントを織り交ぜつつ、生配信で視聴者もライヴで参加できる形で進行させて行くバラエティ番組である・・。
配信は原則として日曜日夜のゴールデンタイムの1時間だが、急遽土曜日の夜に変更される可能性もある・・通常は1時間の番組だが、場合によっては90分・120分の特別版も有り得る・・。
配信15回をワンクールとし、ファイブクールをワンシーズンとする・・現時点ではツーシーズンの配信が決定されている・・。
参加20艦の内、最後の1艦が確定した時点を以って番組は終了とされるが、ゲーム大会への参加はそのまま継続される・・。
ゲーム大会の運営本部は全参加艦に対して毎週に一つのミッションを紹介する・・このミッションに参加する、しないは各艦の自由だが参加して達成した場合には、高いレベルの経験値が報酬として付与される・・番組の参加艦にはミッションへの参加が強く推奨される・・ミッションの内容は多岐に設定されると推測されるも、具体的には未だ不明である・・強力に設定された艦と戦闘せよ、と言うミッションも有り得る可能性がある・・。
ゲームフィールド内に於ける参加艦の配置について、番組の制作サイドに関与できる権限はない・・この権限は総て、ゲーム大会の運営本部に集中されている・・。
『ディファイアント』外部情報部長への就任要請を受諾します・・。
この1行には、「・・モリー・イーノス外部情報部長・・就任おめでとう!・・」と、コメントを付ける・・。
以上が彼女のコメントの総てだった・・メモ帳を取り出して次回、この特別格納庫にアクセスして中に入る為のパスワードとパスコードを書き留める・・彼女の事はいずれ副長・参謀・カウンセラーには打ち明けるべきだろう・・。
そして改めて、特別格納庫の中に書き込み始める・・私が勤務するクライトン国際総合商社は営利法人としての資格と立場で、このゲーム大会に登録し参加する事を決定しています・・登録は今週木曜日の午後には行われ、発表は翌日の金曜日に本社に於いて挙行される、私と『ディファイアント』に対しての激励壮行会の席上に於いて行われます・・この壮行会はメディアにもある程度公開されるので、もしかすると貴女の参加も可能であるかも知れません・・弊社役員会に於ける私と『ディファイアント』に対する真意がどこに、どの程度の量で存在するのか・・貴女なりのアプローチを開始してみて下さい・・また、弊社役員会が選抜して私に専属の秘書として就けたリサ・ミルズは、弊社社長の娘である事が判りました・・社長の真意が何処にどの程度の量で存在するのかについても、貴女なりのアプローチを開始してみて下さい・・気取られないように、無理の無い範囲でお願いします・・それでは、また来週にアクセスします・・。
そこまで書き込むと二つの格納庫から出て、閲覧履歴とクッキーを消去した上でブラウザーを閉じる・・使い捨ての携帯端末を社宅の固定端末と、後二つ持っている携帯端末に接続してダウンロードしたデータベースを送り込む・・このデータベースの適正な解析は、副長と参謀とカウンセラーに打ち明けてからの方が適切に出来るだろう・・使い捨ての携帯端末はそろそろバッテリーが寿命だ・・新しいものを購入しよう・・。
不意にいつも使っている携帯端末に通話が繋がる・・リサさんからだ・・何かな・・?・・。
「・・もしもし、リサさん・・?・・」
「・・あっ、アドルさん・・先程はありがとうございました・・今は大丈夫ですか・・?・・」
「・・大丈夫ですけど・・どうしたんですか・・?・・」
「・・実は今、そちらの社宅の近くまで、歩いて来ているんです・・」
「・・!?・はい!??・どうしたんですか、リサさん・?・電車に乗らなかったんですか・・?・・」
「・・はい、乗りませんでした・・そのままステーションの前でタクシーを拾って、そちらの3ブロック手前で降りて、今は歩いて向かっています・・」
「・・リサさん・・もう夜もそろそろ遅いですし、ここは観られていますよ・・?・・」
「・・はい・・ですから玄関からは入りません・・そちらのガレージに、正面シャッター以外に外から入れる入口がありますよね・・?・・そこの鍵を開けて下さい・・大丈夫ですよ、アドルさん・・キスしたら帰ります・・泊まりませんから・・お願いします・・」
それで通話は切れた・・おそらく直ぐ近くにまで来ている・・私は鍵を手に取ると社宅室内から直接ガレージに入り、ガレージからの裏口となるドアを内側から解錠した・・リサさん・・どうして・・?・・と、想いを廻らせる余裕も無くドアが外からノックされたので、右手で内側に開く・・。
「・・こんばんは・・アドルさん・・」
ここまで来た彼女をまさか追い返す訳にもいかないが・・。
「・・こんばんは、リサさん・・寒いですから取り敢えず入って下さい・・」
「・・ありがとうございます・・お邪魔します・・」
そう言って彼女を中に招き入れ、ガレージの中から直接社宅室内に入り、リビングに通して座って貰う・・。
「・・何か飲む・・?・・」
「・・いえ、まだこれが残っているから大丈夫です・・」
そう言ってバッグの中から自分の保温ボトルを取り出して置く・・。
「・・じゃあ、ちょっと待って・・」
空のティーカップをソーサーに乗せて持って来て彼女の前に置くと、私は彼女の対面に座る・・。
「・・ありがとうございます・・」
そう言って保温ボトルからハーブティーをカップに注ぐと、取り上げて口を付ける・・もうあまり熱くはないようで、二口で呑み干す彼女だった・・。
「・・リサさん・・今週は人の眼が多いから、2人で逢うのは辞めようって決めたよね・・?・・」
「・・ええ、だからここに来たんです・・」
「・・ここで逢う方が危ないですよ・・ここはもう観られているし、貴女の顔や名前や立場も割れていますよ・・」
「・・3ブロック手前でタクシーからは降りましたし、尾行されていない事は確認しました・・」
「・・(大きい嘆息)・・貴女にも変装が必要だね・・」
「・・今度、2人で変装して買い物に行きましょう・・きっと面白いですよ・・」
そう言いながら彼女は私の左隣に座り、両手を私の両肩に乗せて引寄せると、最初の接吻をした・・。
口を重ね合わせて吸い合っていたのは30秒ほどだった・・顔を離すと彼女の保温ボトルを取り上げて空のティーカップにハーブティーを注ぐと、彼女の顔を観て眼で訊く・・。
彼女も眼で応えたので、ティーカップを取り上げて口を付けるが、半分ほど飲んで置いた・・。
「・・マーリーにも2人で逢うのは辞めようって言うよ・・」
「・・そうしたら、彼女もここに来ますね・・」
「・・そう思う・・?・・」
「・・ええ、あの娘もそれぐらいの事はしますよ・・」
「・・スタッフクルーにも、好き好きアピールの激しい人がいるしね・・皆をここに集めたのは、マズかったかな・・?・・」
「・・過ぎてしまった事を、今更悔やんでも仕方が無いですよ・・」
そう言いながらまた彼女が身体を寄せて来たので、私は立ち上がって避けるように動いたのだが彼女には効かない・・。
「・・アドルさん・・まだですよ・・」
私の首に両手を廻して引寄せようとしたが、私は彼女の腰に両手を廻して逆に強く引寄せ、お互いの右頬を密着させる形で強く抱き締める・・そのまま60秒ほどを過ごし、立ったままで2度目の接吻を交わした・・。
40秒ほどの接吻で口は離したが、また右頬は着け合い、抱き合ったままで立っている・・。
「・・愛しています・・」
「・・この関係をお父さんは知っているの・・?・・」
「・・どう思います・・?・・」
「・・おそらく・・知っている・・」
「・・正解です・・」
「・・!・ふん・・どう動くのかは『ディファイアント』の戦績次第と言う訳か・・・タクシーを呼ぶよ・・」
そう言って彼女の身体を離してソファーに座らせると、携帯端末を取りに行く・・タクシーは20分で来た・・割合に近場を流していたらしい・・住所を伝えて運賃を訊ね、渋滞があるかも知れないからその金額の1割増しで支払う・・彼女は最後に・・私と1秒間だけ唇を触れさせ合い・・玄関から出て行った・・・。
走り去るタクシーの走行音が消えてから、シエナ・ミュラーの端末に通話を繋ぐ・・。
「・・もしもし、こんばんは・・今は大丈夫ですか・・?・・」
「・・こんばんは、アドルさん・・大丈夫です・・どうか、なさいましたか・・?・・」
「・・昼頃にリサさんから送って貰ったメッセージについてなんですが・・」
「・・あ、それでしたらもう、メインスタッフの全員に連絡は行き渡りました・・全員参加できます・・」
「・・ありがとうございます・・早いですね・・」
「・・いえ、また、ハルとハンナにも手伝って貰って、手分けして連絡しましたので、それ程に時間は掛かっていません・・大丈夫ですよ・・それと連絡網が出来上がりましたので、メッセージで送ります・・」
「・・本当にありがとうございます・・それでは明後日のお昼少し前に・・弊社1階のカフェラウンジでお待ちしています・・それと宜しければ明日の夜、何時でも構いませんのでハンナさんと一緒にウチの社宅に来て頂けませんか・・?・・話して置きたい事がありますので・・」
「・・分かりました・・予定を済ませてから伺いますので、少し遅い時間帯になるかも知れませんが、ハンナと一緒に伺います・・」
「・・分かりました・・宜しくお願いします・・お休みなさい・・」
「・・お休みなさい・・好い夢を・・アドルさん・・」
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ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
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