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王都のQT
襲撃
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事件の事はメリーゼが伏せってからぽつりぽつり聞いた話だ。その時は貴族の娘である事は聞いていた。また誰かに狙われている可能性の事もだ。
「キュート」が本当の名前であると聞いても「テレジア」の名前も捨て難かった。だから「キュート」「テレジア」を合わせてQTを名乗るようになったのだ。母親代わりのメリーゼが亡くなって、暫くは近隣の親しい人が援助してくれたが孤児院に行く事をQTは拒否した。
幼い故に浮浪児と呼ばれるが自由に生きる事を選択したのだ。貴族の出で、何者かに狙われているかも知れないなんて話半分だったが、決してメリーゼが嘘をついていると疑った訳ではない。小さかった自分を一生懸命に育ててくれた母なのだ。
今までの住む場所は追われたがスラムと呼ばれる街の一部に誰からも文句を言われない場所を見つけたQTは同じ浮浪児と徒党を組んで冒険者の下請けや悪さをするようになった。スリの技術を身に着けられたのは知らずに得られたスキルのお陰かも知れない。
Dとの出会いはちょっと省略して王都に辿り着いた事を告げ終わるとおじいちゃん?はとても深い嘆息をした。
「行方知らずとなってからずっと探していた。川に落ちたかも知れないという希望に縋って川下をかなり探したのだが・・・そうか、ヨークゼンか。メリーゼの遠縁がヨークゼンに居ることは知っていたがな。何にせよ良く戻った、キュート。儂の可愛い孫よ。」
簡単に認められてあたしのほうが呆けてしまう。
「えっと、えっと、胸の谷間にハート型の痣があります。これが証拠なんでしょ?確認とか無くていいの?」
「ああ、アンナに確認して貰おう。アンナ頼めるか?」
頷いたアンナさんがあたしを連れて部屋の隅に行き、あたしの胸の谷間を見る。同性でも少し恥ずかしい。痣が疼くような気がする。
確認したアンナさんと席に戻ってアンナさんが口を開く。
「おじさま、ありましたわ。おじさまの肩にあるのと全く同じで少しQTの方が色が濃いピンクですわ。」
おじいちゃんが頷く。
「諸処の手続きがあるが先ずは家の者達に紹介しよう。」
そう言って家宰のジョージさんの方を向くといきなりジョージさんが崩れ落ちた。
「なるほど、なるほど」
ドアが空き、背の高い女が入ってきた。家宰のジョージさんはどうやってか女に気絶させられたらしい。
Dが興味深そうに見上げる。おじいちゃんが驚いて声を上げた。
「な、何者だ!警護の者たちが居た筈だ!」
目を剥くおじいちゃんにフフフと笑い掛ける背の高い女。
「何をしに来たんだ?・・・・ゾラ」
Dの言葉にゾラが更に歩を進めるとゾロゾロ女達が入ってきた。グレイラットと呼ばれた女も初めて見る女も居た。ゾラを含めて全部で4人だ。
「あたしが最初に仕掛けた仕事がハニー家の事件だった事を初めて知ったよ。あれは中々エキサイティングな仕事だったけどねぇ~」
衝撃的な告白だったが頭がついて行けない。アンナさんは震えて居なかったけどおかあさんは震えてあたしにしがみついて居る。
「どういう意味?」
あたしが聞くとこちらを微笑んでゾラが言う。
「何、いったとおりさ。QTの父親と知らなかったけどねぇ~」
「お前が、犯人だと?」
おじいちゃんが半場腰を上げながら声を荒げる。
「フフフ、ああそうさ。こんなふうに『獣化』してね」
言うが早いかゾラが魔物の姿になった。
ゾラは猫系魔物の頂点と言われる大型の虎に似たアイガーとなる。その体長は5mを超えそうだ。広い筈の応接間が狭く感じるほどの迫力だ。
見せつけるかのように首を降り威嚇すると直ぐに元の人の姿に戻った。
「ここじゃ狭すぎるさね」
ゾラが得ゝと話すのは誰も逃さないつもりだからだろうか?
何故かおとなしいDが不気味だ。
◆◆D視点◆◆
おうおう、向こうからのこのこやってきてくれるとは手間が省ける。
俺はゾラの言葉の意味を探りながら周りの女達を見渡した。グレイラット顔、蜘蛛の姿半分の女、オークのように逞しい女、スカンクの魔物べヴァーのような女だ。
脅威を感じるのはゾラくらいで、他の女達からは怖さを感じない。まぁ魔物特有のスキルを持っているかも知れないが、それはそれで面白い。
こちらの戦力が俺以外QTくらいだが、ハンデだと考えても良いだろう。屋敷の警備の騎士達をのしてくるくらいだからそこそこだろうが、冒険者ならC級かD級レベルだな。
まぁ、なんとかなるだろうが、ここじゃちと狭すぎる。何よりアンナが危険だ。QTの母親と爺と家宰は戦えんだろうし、邪魔だな。
アンナよりもQTの方が戦力になるが戦わさせるよりも守らせた方が良いだろう。
なら、方法は一つだ!
◆◆QT視点◆◆
ゾラの獣化した恐ろしい姿に動けずに居たあたし達を無視してDが姿を消した。アンナさんの横に居たはずなのに突然姿が消えたのだ。
ドガッ!ガッシャーン!
ゾラの近くに居たスカンクの魔物べヴァーに似た女が窓を突き破ってすっ飛んで行った。続けざまにドガドガ蹴りを受けた音がしてオークのように逞しい女、蜘蛛の姿半分の女、グレイラット顔の女がすっ飛んで行く。
流石にグレイラット顔の女が飛んだときにはゾラも自分から庭に飛び出した。
「クッ!」
転がる女達の前にゾラがこちらを見て呻く。
「な、なんだい!」
「狭いからな、庭なら戦いやすいだろう?」
Dが不敵に女達がいた場所から言った。
「キュート」が本当の名前であると聞いても「テレジア」の名前も捨て難かった。だから「キュート」「テレジア」を合わせてQTを名乗るようになったのだ。母親代わりのメリーゼが亡くなって、暫くは近隣の親しい人が援助してくれたが孤児院に行く事をQTは拒否した。
幼い故に浮浪児と呼ばれるが自由に生きる事を選択したのだ。貴族の出で、何者かに狙われているかも知れないなんて話半分だったが、決してメリーゼが嘘をついていると疑った訳ではない。小さかった自分を一生懸命に育ててくれた母なのだ。
今までの住む場所は追われたがスラムと呼ばれる街の一部に誰からも文句を言われない場所を見つけたQTは同じ浮浪児と徒党を組んで冒険者の下請けや悪さをするようになった。スリの技術を身に着けられたのは知らずに得られたスキルのお陰かも知れない。
Dとの出会いはちょっと省略して王都に辿り着いた事を告げ終わるとおじいちゃん?はとても深い嘆息をした。
「行方知らずとなってからずっと探していた。川に落ちたかも知れないという希望に縋って川下をかなり探したのだが・・・そうか、ヨークゼンか。メリーゼの遠縁がヨークゼンに居ることは知っていたがな。何にせよ良く戻った、キュート。儂の可愛い孫よ。」
簡単に認められてあたしのほうが呆けてしまう。
「えっと、えっと、胸の谷間にハート型の痣があります。これが証拠なんでしょ?確認とか無くていいの?」
「ああ、アンナに確認して貰おう。アンナ頼めるか?」
頷いたアンナさんがあたしを連れて部屋の隅に行き、あたしの胸の谷間を見る。同性でも少し恥ずかしい。痣が疼くような気がする。
確認したアンナさんと席に戻ってアンナさんが口を開く。
「おじさま、ありましたわ。おじさまの肩にあるのと全く同じで少しQTの方が色が濃いピンクですわ。」
おじいちゃんが頷く。
「諸処の手続きがあるが先ずは家の者達に紹介しよう。」
そう言って家宰のジョージさんの方を向くといきなりジョージさんが崩れ落ちた。
「なるほど、なるほど」
ドアが空き、背の高い女が入ってきた。家宰のジョージさんはどうやってか女に気絶させられたらしい。
Dが興味深そうに見上げる。おじいちゃんが驚いて声を上げた。
「な、何者だ!警護の者たちが居た筈だ!」
目を剥くおじいちゃんにフフフと笑い掛ける背の高い女。
「何をしに来たんだ?・・・・ゾラ」
Dの言葉にゾラが更に歩を進めるとゾロゾロ女達が入ってきた。グレイラットと呼ばれた女も初めて見る女も居た。ゾラを含めて全部で4人だ。
「あたしが最初に仕掛けた仕事がハニー家の事件だった事を初めて知ったよ。あれは中々エキサイティングな仕事だったけどねぇ~」
衝撃的な告白だったが頭がついて行けない。アンナさんは震えて居なかったけどおかあさんは震えてあたしにしがみついて居る。
「どういう意味?」
あたしが聞くとこちらを微笑んでゾラが言う。
「何、いったとおりさ。QTの父親と知らなかったけどねぇ~」
「お前が、犯人だと?」
おじいちゃんが半場腰を上げながら声を荒げる。
「フフフ、ああそうさ。こんなふうに『獣化』してね」
言うが早いかゾラが魔物の姿になった。
ゾラは猫系魔物の頂点と言われる大型の虎に似たアイガーとなる。その体長は5mを超えそうだ。広い筈の応接間が狭く感じるほどの迫力だ。
見せつけるかのように首を降り威嚇すると直ぐに元の人の姿に戻った。
「ここじゃ狭すぎるさね」
ゾラが得ゝと話すのは誰も逃さないつもりだからだろうか?
何故かおとなしいDが不気味だ。
◆◆D視点◆◆
おうおう、向こうからのこのこやってきてくれるとは手間が省ける。
俺はゾラの言葉の意味を探りながら周りの女達を見渡した。グレイラット顔、蜘蛛の姿半分の女、オークのように逞しい女、スカンクの魔物べヴァーのような女だ。
脅威を感じるのはゾラくらいで、他の女達からは怖さを感じない。まぁ魔物特有のスキルを持っているかも知れないが、それはそれで面白い。
こちらの戦力が俺以外QTくらいだが、ハンデだと考えても良いだろう。屋敷の警備の騎士達をのしてくるくらいだからそこそこだろうが、冒険者ならC級かD級レベルだな。
まぁ、なんとかなるだろうが、ここじゃちと狭すぎる。何よりアンナが危険だ。QTの母親と爺と家宰は戦えんだろうし、邪魔だな。
アンナよりもQTの方が戦力になるが戦わさせるよりも守らせた方が良いだろう。
なら、方法は一つだ!
◆◆QT視点◆◆
ゾラの獣化した恐ろしい姿に動けずに居たあたし達を無視してDが姿を消した。アンナさんの横に居たはずなのに突然姿が消えたのだ。
ドガッ!ガッシャーン!
ゾラの近くに居たスカンクの魔物べヴァーに似た女が窓を突き破ってすっ飛んで行った。続けざまにドガドガ蹴りを受けた音がしてオークのように逞しい女、蜘蛛の姿半分の女、グレイラット顔の女がすっ飛んで行く。
流石にグレイラット顔の女が飛んだときにはゾラも自分から庭に飛び出した。
「クッ!」
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