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冒険者Dと近隣国
アルヴァンチェリ〜ガイザ戦
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俺が避けている間に体勢を立て直したガイザが持っていた魔剣『颶風』のギミックを開放した。
鋏の持ち手を刃先側に折込み、2つに割って双剣にしたのだ。ガシャチャと音がすると両手首で剣を回転させて掴んだ。
刃先は厚くとても切断には向かないが重そうな剣は当たればメイスのような打撃を与えるだろうと分かった。
あの双剣に対抗するには同じような能力を持つ2つの武器が必要だ。俺は魔剣『灼熱』を収納して双短戟『海神の戟』を取り出した。
これは海の魔物ダゴンの王が持っていた武器だ。投げ捨てたところを俺が拾った。盗んだとも言う。
奴はスキル『金剛』で勝負に出るつもりだ。なら応えてやろうじゃないか。
背中に居たユキは居ない。
遥か遠くに離れて様子を伺っているスキル『無遠』の持ち主マーキュロに向かって貰った。転移じみた移動能力を持つこいつが一番厄介な奴だからだ。
姿を消して気配も感じさせないユキなら逃げられる前に捕まえることが出来るからだ。俺に取り付くように奴に取り付くことが可能だろう。
俺とガイザの戦いを見ている今がチャンスとなる。ガイザが不利になればマーキュロがガイザを連れて逃げるかも知れない。
そんな事をさせればアルヴァンチェリの残りの連中から襲われる可能性が出てくる。でなくても絡まれるかも知れん。
面倒な事が起きる前に芽は摘むに限る。
俺とガイザが互いに武器を構える。
「貴様が一筋縄ではいかん事はよーく判った。」
そうだろうか。ガイザの頭が脳筋なだけな気がするがな。
「ここからは俺も本気で闘ってやるよ。スキル金剛!!」
ガイザがスキルの名前を叫ぶとガイザの姿に重なって鈍い銀色に輝いた。身体だけでなく服の上や武器にもスキルの効果が掛かって居るようだ。どのくらいの強化が掛かったのか見てやるよ。
「そうかよ。相手になってやんよ!」
俺が双短戟『海神の戟』に魔力を込めると激しい海鳴りの音がし始めた。俺が戦ったダゴンの王はこの力を知らなかったみたいで、ただの壊れにくい棒としてしか使っていなかったが俺は十全に使いこなしてやるぜ。
「海神の水撃!」
双短戟の戟から細い水流が飛んでガイザの魔剣『颶風』を打つ。吹き飛ばしそうな激しい水流に逆らってガイザが双剣の『颶風』を振るう。
手から飛ばしてやろうとしたが水流を中心に回転させる事で力を逃がしたやがった。即座に水撃を止めて今度はガイザの顔を狙う。
「海神の水球!」
双短戟を交差させて、ガイザの顔に向けると交差した部分から巨大な水球が発生して飛んで行った。その速さは目視が困難な程であっという間にガイザの頭に打つかった。
ガイザには逃げる暇も無い。衝撃はとんでも無くてガイザが数m後退した。しかし、ガイザには効いていなかったらしい。
「うえ~、何しやがる!」
スキル『金剛』の防御力は半端ないな。少しもガイザを傷つけていなかった。
「水ばかり掛けやがって!お前は水芸人かぁ?」
水浸しになって怒り心頭のガイザがドタドタと走って来る。
スキル『金剛』を使うと敏捷性を失うのだろうか、ウィンドストームめいた攻撃の時の敏捷性は無かった。
こっちが待ってやる義理もないので走り込んで双短戟をガイザの足元を狙って叩き付けた。金属に打ち付けたような音と衝撃にこちらの手が痺れてしまった。
反動を抑える為に立ち止まったところをガイザの双剣『颶風』が飛んできた。俺は双短戟を振るって方向を反らせるがガイザの双剣『颶風』が重すぎて大きく跳ねた。
方向が変わったガイザの双剣『颶風』が俺を逸れて地面に打ち付けられてドガッと言う音と伴に土埃と砂利が飛んてきた。
俺は堪らず飛び退ったがガイザは顔を顰めただけで力任せに地面から双剣『颶風』を引き抜き、左右交互に俺に向かって振るう。
あんな凶器に当たったら頑丈な俺でも折れてしまいそうだ。双剣に双短戟はやはり相性が悪すぎた。俺は双短戟をインベントリに仕舞って武器なしで立ち向かう事にしよう。
俺は後ろに2回飛び退り、距離を取って闘気を練る。先ずはグモイ•アラヌイから学んだ流闘気を使うとしよう。余り得意じゃないが何とかなるだろう。
◆
スキル無視で姿を見え無くして離れた場所からナタリーはガイザの戦いを見ていた。
いや、ガイザと戦っている男をだ。
ガイザは強い。
アルヴァンチェリの中で随一だ。
それは間違いない。
アルヴァンチェリの中には戦闘に特化したスキル持ちが何人もいるが誰もガイザのスキル金剛に敵う者はいなかった。
スキルが特殊でなかったとしてもガイザは己の肉体を鍛える事に余念は無かった。
なのに一抹の不安は無くならない。
スキュードの中では背が高い方だろうし、付いた筋肉もがっしりと言って良いだろう。
問題なのはその自信に満ちた顔だ。
ハンサムとは言い難いが目には力があった。
強敵にあっても失われない楽しそうな目つきがナタリーに不安を与える。
ガイザがどんな敵と戦った時もあんな顔をしたことが無い。
スキルを得るまで弱々しい肉体を鍛えながらも強者に負け続けたガイザは悔しそうな顔をしたり、勇悦に浸ったり、厳しい顔をしたりしたが楽しそうでは無かった。
鋏の持ち手を刃先側に折込み、2つに割って双剣にしたのだ。ガシャチャと音がすると両手首で剣を回転させて掴んだ。
刃先は厚くとても切断には向かないが重そうな剣は当たればメイスのような打撃を与えるだろうと分かった。
あの双剣に対抗するには同じような能力を持つ2つの武器が必要だ。俺は魔剣『灼熱』を収納して双短戟『海神の戟』を取り出した。
これは海の魔物ダゴンの王が持っていた武器だ。投げ捨てたところを俺が拾った。盗んだとも言う。
奴はスキル『金剛』で勝負に出るつもりだ。なら応えてやろうじゃないか。
背中に居たユキは居ない。
遥か遠くに離れて様子を伺っているスキル『無遠』の持ち主マーキュロに向かって貰った。転移じみた移動能力を持つこいつが一番厄介な奴だからだ。
姿を消して気配も感じさせないユキなら逃げられる前に捕まえることが出来るからだ。俺に取り付くように奴に取り付くことが可能だろう。
俺とガイザの戦いを見ている今がチャンスとなる。ガイザが不利になればマーキュロがガイザを連れて逃げるかも知れない。
そんな事をさせればアルヴァンチェリの残りの連中から襲われる可能性が出てくる。でなくても絡まれるかも知れん。
面倒な事が起きる前に芽は摘むに限る。
俺とガイザが互いに武器を構える。
「貴様が一筋縄ではいかん事はよーく判った。」
そうだろうか。ガイザの頭が脳筋なだけな気がするがな。
「ここからは俺も本気で闘ってやるよ。スキル金剛!!」
ガイザがスキルの名前を叫ぶとガイザの姿に重なって鈍い銀色に輝いた。身体だけでなく服の上や武器にもスキルの効果が掛かって居るようだ。どのくらいの強化が掛かったのか見てやるよ。
「そうかよ。相手になってやんよ!」
俺が双短戟『海神の戟』に魔力を込めると激しい海鳴りの音がし始めた。俺が戦ったダゴンの王はこの力を知らなかったみたいで、ただの壊れにくい棒としてしか使っていなかったが俺は十全に使いこなしてやるぜ。
「海神の水撃!」
双短戟の戟から細い水流が飛んでガイザの魔剣『颶風』を打つ。吹き飛ばしそうな激しい水流に逆らってガイザが双剣の『颶風』を振るう。
手から飛ばしてやろうとしたが水流を中心に回転させる事で力を逃がしたやがった。即座に水撃を止めて今度はガイザの顔を狙う。
「海神の水球!」
双短戟を交差させて、ガイザの顔に向けると交差した部分から巨大な水球が発生して飛んで行った。その速さは目視が困難な程であっという間にガイザの頭に打つかった。
ガイザには逃げる暇も無い。衝撃はとんでも無くてガイザが数m後退した。しかし、ガイザには効いていなかったらしい。
「うえ~、何しやがる!」
スキル『金剛』の防御力は半端ないな。少しもガイザを傷つけていなかった。
「水ばかり掛けやがって!お前は水芸人かぁ?」
水浸しになって怒り心頭のガイザがドタドタと走って来る。
スキル『金剛』を使うと敏捷性を失うのだろうか、ウィンドストームめいた攻撃の時の敏捷性は無かった。
こっちが待ってやる義理もないので走り込んで双短戟をガイザの足元を狙って叩き付けた。金属に打ち付けたような音と衝撃にこちらの手が痺れてしまった。
反動を抑える為に立ち止まったところをガイザの双剣『颶風』が飛んできた。俺は双短戟を振るって方向を反らせるがガイザの双剣『颶風』が重すぎて大きく跳ねた。
方向が変わったガイザの双剣『颶風』が俺を逸れて地面に打ち付けられてドガッと言う音と伴に土埃と砂利が飛んてきた。
俺は堪らず飛び退ったがガイザは顔を顰めただけで力任せに地面から双剣『颶風』を引き抜き、左右交互に俺に向かって振るう。
あんな凶器に当たったら頑丈な俺でも折れてしまいそうだ。双剣に双短戟はやはり相性が悪すぎた。俺は双短戟をインベントリに仕舞って武器なしで立ち向かう事にしよう。
俺は後ろに2回飛び退り、距離を取って闘気を練る。先ずはグモイ•アラヌイから学んだ流闘気を使うとしよう。余り得意じゃないが何とかなるだろう。
◆
スキル無視で姿を見え無くして離れた場所からナタリーはガイザの戦いを見ていた。
いや、ガイザと戦っている男をだ。
ガイザは強い。
アルヴァンチェリの中で随一だ。
それは間違いない。
アルヴァンチェリの中には戦闘に特化したスキル持ちが何人もいるが誰もガイザのスキル金剛に敵う者はいなかった。
スキルが特殊でなかったとしてもガイザは己の肉体を鍛える事に余念は無かった。
なのに一抹の不安は無くならない。
スキュードの中では背が高い方だろうし、付いた筋肉もがっしりと言って良いだろう。
問題なのはその自信に満ちた顔だ。
ハンサムとは言い難いが目には力があった。
強敵にあっても失われない楽しそうな目つきがナタリーに不安を与える。
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