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冒険者Dと近隣国
ハドゥイン
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アニメルアの伝承にハドゥインの村がある。
深き森のその先にあると言う不思議な村の伝承であり、辿り着けた者は幸運と言われている。森も特に強い魔物が居る訳でもなく、迷わせる何かがある訳でも無いのに外から村以外の者が辿り着けない。
特に許された工商人だけが訪う事が出来る。村は不思議に満ちており、外の世界では見たことが無いものを見ることが出来、体験すると言われる。なのに戻って来た者は皆、それを語れないのだ。
不思議を体験した事は分かっているのに具体的に何をどうしたのか語れない。様々な憶測が流れ、絵本にもなり伝承されて来た古き村の名前がハドゥインなのだ。
ディーはその村の出身だと語った。
馬車の中はアンナ、QT、ダリアとディーがいる。破軍の星のローリエが馬に乗って馬車の横を並んでいる。
反対側は傭兵の多剣のビエラが馬に乗っている。
破軍の星のクレソン、ベルクは他の傭兵達と一緒に護衛のために後続の馬車だ。普通なら護衛は馬車に乗らず走るか歩くものだ。護衛対象のアンナがいざという時に戦えないのは困ると馬車に乗るのを許したのだ。
護衛の筈のディーがアンナの馬車の中にいるのはアンナがディーの話を詳しく聞きたがったからだ。ディーの周りは女だらけだが気にしていない、と言うよりニヤけている。
「どうしてディーはハドゥインの村を出たの」
当然の疑問だろうさ。アンナの質問に俺は少し考えた。理由なんて履いて捨てる程にあったからだ。
「そりゃあまぁ若気の至り?村の閉塞感みたいなもんが嫌だったからだよ」
自立することを恐れない者なら誰だって世界が見たいと思うだろうさ。
「ディーには不満があった」
ユキが人の心を読んだかのように断定しやがった。その言葉に女達がユキを見て、先を促す。
「女が少なかった筈」
「バ、バカヤロー。何を言ってやがる!」
俺は即座に否定したが何で知ってやがると言う気持ちだったぜ。なのにみんながうんうんと、頷いているのは何故だ。
「そうよね、女たらしのディーが村の女だけで満足できないわよねー」
勝手に俺のことを女たらしと言うのはダリアだ。QTはむしろきょとんとしている。QTにとって俺はそういう存在なんだろうしな。
俺から見てもQTはガキんちょで恋愛の対象なんかじゃ無い。もっとこう、むちむちボディの色気のある女がイイ。
想像していたら何故か女達にジト目されたが納得いかねえな。
「ゴホン、とにかく変な村なんだよ。俺の親からしてもおかしなお事を言いやがるしな」
俺の言葉に食いつくのはアンナとQTだ。
「へー、どんなご両親なのかしら」
「興味あるー!」
温度差はあるにしろ俺の話をみんな聞きたいらしい。だから、俺は両親の話をしてやった。
俺の両親は木樵で農家で冒険者だ。父親は元B級冒険者だったが木樵をやってる。
母親も父親のパーティで冒険者をやっていたが父親と結婚してから村で農家をやってる。姉さんがいたが既に村長の嫁に行った。
「へー、冒険者あるある」
ユキがびっくりしていない顔で言いやがった。俺はユキの顔をジロリと睨んでから続けた。
「俺が物心付いた頃、母親が自分は100年前の聖女の生まれ変わりなんだと打ち明けたんだ。」
「「「「は?」」」」
「その時は何も知らずに俺は母親は凄いって喜んだよ」
「100年前に聖女なんていたの」
QTがまんま聞いてきた。
「100年前だけじゃなくて今だって聖女を名乗っている人がいるわよ」
ダリアがQTに何も知らないのねぇとばかりに説明する。そうなのだ、聖女はどの国にも国威発揚の為のシンボルとして聖女認定をしている。その基準は緩い。
「だいたいは大貴族の娘で回復魔法が使えたり浄化魔法が使えるのが条件らしいけど、政治らしいわよ。政治。」
ダリアがしたり顔で言うが間違っていない。
「聖女は良いけど、生まれ変わりって言ったのよね。ディーのお母様は」
アンナが話を戻した。
「ああ、母親はそう信じてた。でも、問題はそれだけじゃないんだな。父親は英雄ブレイブの生まれ変わりだって言ったんだよ」
「「「「は?」」」」
だよな。物心付き始めた子供なら目を輝かせる話だ。絵本にも出てくる英雄ブレイブは憧れの存在だからな。
まぁ実在は信じられていないがお姫様を魔物から護った男の事だ。魔物を倒してお姫様と結ばれる母親が読んでくれた絵本に出て来たな。
「母親が絵本を読みながら俺に教えてくれたんだよ。だからな、父親に俺も聞きに行ったさ」
それを聞いてみんなは母親の付いた嘘だと思ったらしい。
「そうしたら本当の事だって答えたよ」
みんなはディーを失望させないように父親が母親の嘘に合わせたんだろうと考えたようだ。
「俺は嬉しくて次の日遊びに出た村の子供達にも『俺の母親は聖女、父親は英雄の生まれ変わりなんだ』って自慢したよ」
みんなが子供の俺が得意そうに言っているのを想像したようで生暖かい目で見やがった。
「そうしたらそいつ等なんて言ったと思う?」
ダリアもQTも俺を可哀想なヤツ診たいな目で見てやがる。
「家の母親も聖女だ、父親は勇者だ、大魔法使いだ、賢者だ、果ては大臣だって言いやがったんだよ!」
「「「「は?」」」」
深き森のその先にあると言う不思議な村の伝承であり、辿り着けた者は幸運と言われている。森も特に強い魔物が居る訳でもなく、迷わせる何かがある訳でも無いのに外から村以外の者が辿り着けない。
特に許された工商人だけが訪う事が出来る。村は不思議に満ちており、外の世界では見たことが無いものを見ることが出来、体験すると言われる。なのに戻って来た者は皆、それを語れないのだ。
不思議を体験した事は分かっているのに具体的に何をどうしたのか語れない。様々な憶測が流れ、絵本にもなり伝承されて来た古き村の名前がハドゥインなのだ。
ディーはその村の出身だと語った。
馬車の中はアンナ、QT、ダリアとディーがいる。破軍の星のローリエが馬に乗って馬車の横を並んでいる。
反対側は傭兵の多剣のビエラが馬に乗っている。
破軍の星のクレソン、ベルクは他の傭兵達と一緒に護衛のために後続の馬車だ。普通なら護衛は馬車に乗らず走るか歩くものだ。護衛対象のアンナがいざという時に戦えないのは困ると馬車に乗るのを許したのだ。
護衛の筈のディーがアンナの馬車の中にいるのはアンナがディーの話を詳しく聞きたがったからだ。ディーの周りは女だらけだが気にしていない、と言うよりニヤけている。
「どうしてディーはハドゥインの村を出たの」
当然の疑問だろうさ。アンナの質問に俺は少し考えた。理由なんて履いて捨てる程にあったからだ。
「そりゃあまぁ若気の至り?村の閉塞感みたいなもんが嫌だったからだよ」
自立することを恐れない者なら誰だって世界が見たいと思うだろうさ。
「ディーには不満があった」
ユキが人の心を読んだかのように断定しやがった。その言葉に女達がユキを見て、先を促す。
「女が少なかった筈」
「バ、バカヤロー。何を言ってやがる!」
俺は即座に否定したが何で知ってやがると言う気持ちだったぜ。なのにみんながうんうんと、頷いているのは何故だ。
「そうよね、女たらしのディーが村の女だけで満足できないわよねー」
勝手に俺のことを女たらしと言うのはダリアだ。QTはむしろきょとんとしている。QTにとって俺はそういう存在なんだろうしな。
俺から見てもQTはガキんちょで恋愛の対象なんかじゃ無い。もっとこう、むちむちボディの色気のある女がイイ。
想像していたら何故か女達にジト目されたが納得いかねえな。
「ゴホン、とにかく変な村なんだよ。俺の親からしてもおかしなお事を言いやがるしな」
俺の言葉に食いつくのはアンナとQTだ。
「へー、どんなご両親なのかしら」
「興味あるー!」
温度差はあるにしろ俺の話をみんな聞きたいらしい。だから、俺は両親の話をしてやった。
俺の両親は木樵で農家で冒険者だ。父親は元B級冒険者だったが木樵をやってる。
母親も父親のパーティで冒険者をやっていたが父親と結婚してから村で農家をやってる。姉さんがいたが既に村長の嫁に行った。
「へー、冒険者あるある」
ユキがびっくりしていない顔で言いやがった。俺はユキの顔をジロリと睨んでから続けた。
「俺が物心付いた頃、母親が自分は100年前の聖女の生まれ変わりなんだと打ち明けたんだ。」
「「「「は?」」」」
「その時は何も知らずに俺は母親は凄いって喜んだよ」
「100年前に聖女なんていたの」
QTがまんま聞いてきた。
「100年前だけじゃなくて今だって聖女を名乗っている人がいるわよ」
ダリアがQTに何も知らないのねぇとばかりに説明する。そうなのだ、聖女はどの国にも国威発揚の為のシンボルとして聖女認定をしている。その基準は緩い。
「だいたいは大貴族の娘で回復魔法が使えたり浄化魔法が使えるのが条件らしいけど、政治らしいわよ。政治。」
ダリアがしたり顔で言うが間違っていない。
「聖女は良いけど、生まれ変わりって言ったのよね。ディーのお母様は」
アンナが話を戻した。
「ああ、母親はそう信じてた。でも、問題はそれだけじゃないんだな。父親は英雄ブレイブの生まれ変わりだって言ったんだよ」
「「「「は?」」」」
だよな。物心付き始めた子供なら目を輝かせる話だ。絵本にも出てくる英雄ブレイブは憧れの存在だからな。
まぁ実在は信じられていないがお姫様を魔物から護った男の事だ。魔物を倒してお姫様と結ばれる母親が読んでくれた絵本に出て来たな。
「母親が絵本を読みながら俺に教えてくれたんだよ。だからな、父親に俺も聞きに行ったさ」
それを聞いてみんなは母親の付いた嘘だと思ったらしい。
「そうしたら本当の事だって答えたよ」
みんなはディーを失望させないように父親が母親の嘘に合わせたんだろうと考えたようだ。
「俺は嬉しくて次の日遊びに出た村の子供達にも『俺の母親は聖女、父親は英雄の生まれ変わりなんだ』って自慢したよ」
みんなが子供の俺が得意そうに言っているのを想像したようで生暖かい目で見やがった。
「そうしたらそいつ等なんて言ったと思う?」
ダリアもQTも俺を可哀想なヤツ診たいな目で見てやがる。
「家の母親も聖女だ、父親は勇者だ、大魔法使いだ、賢者だ、果ては大臣だって言いやがったんだよ!」
「「「「は?」」」」
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