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第一章
34. 涙 ★
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早川も、全ての服を脱ぎ捨てた。
長い指が、もう一度蕾にあてがわれる。
燻った熱の雫を絡めながら、ゆっくりと指先が挿入された。
「……っ!」
「ほら。息、吸って……」
異物感に息を詰めれば、あやすように口付けが落とされる。まるで酸素を送るかのように熱い舌が絡み合った。
(キス……、気持ちいぃ…………)
夢中で舌を吸っている間に、ローションが足された指は根元まで侵入していた。
「ふっ、ん、ぁ……」
ゆるりゆるりと抜き差しされる指は、時折曲げたり伸ばしたりしながら腸壁を優しく撫でてゆく。
そうしていると、異物感は次第に和らぎ、じくりと下腹部に熱が溜まるのを感じた。
「痛くない?大丈夫?」
耳元で囁く声に、声が出せない代わりに必死で頷く。
その時、指先が何かを掠めた。
途端に、全身に快感が駆け抜ける。
「……ーっ!ぁあっ!!」
頭が真っ白になり、無意識に体を弓なりにしならせてしまう。
突然与えられた快楽に恐ろしくなる。
早川の左手に縋るように顔を寄せれば、その手は優しく頭を撫でてくれた。
「今のところ、気持ち良かった?」
「……っん。ぃまの……、なにぃ?」
熱に浮かされた頭で尋ねれば、早川は微笑みながら言った。
「前立腺だよ。間宮くんのいいところだね。もっと触ってみようか」
「やっ、まっ………!」
静止する声は、虚しく途切れた。
指先が、コリコリとしこりを嬲り始める。
待ってと言いたかった筈の唇からは、言葉にならない嬌声が溢れ出た。
「ぁっ、んゃ、ぁっ……」
その間にも、指は一本ずつ増やされてゆく。暗い寝室には、ぐちゅぐちゅと、泡立つような湿った音が響き渡った。
どのくらい、そうしていただろうか。
訪れそうになる絶頂に腰を浮かせた時、中を翻弄していた指は一気に引き抜かれた。
ちゅぽん……という音と共に、閉じきれない蕾が寂しげにひくつく。
「ぁ…………」
思わず声を零せば、熱い塊が蕾に触れた。
それが早川のものだと理解すると同時に、低い声が耳元で囁く。
「本当に、いい?」
その問いに、大きく頷く。
「いいよー……」
不安になり両手を宙へ彷徨わせれば、大きな手が繋いでくれた。
次の瞬間、熱い塊が蕾を貫く。
全身が、震えた。
先程までとは比べ物にならない圧迫感が襲いかかる。きっと、まだ先端しか入っていない筈なのに、それでも苦しかった。
「はっ、ぁ、ぁあ……」
「…………くっ」
早川も、少し苦しそうに息を詰める。
その様子に体の力を抜いてあげたいのに、焦るばかりで上手くいかない。
痛くて、苦しくて、もうだめだった。
「……ははっ」
気づけば、乾いた笑い声が小さく零れた。
これ以上変な声が出ないように、繋いでいた手を解いて、その甲に思い切り噛み付く。
(大丈夫……大丈夫…………)
目を瞑り、自分に言い聞かせる。
真っ暗な世界の向こうで、早川が動く気配がした。再度来るであろう衝撃と痛みに、覚悟した時だった。
……目元に、温かい温もりが触れた。
「いいんだよ」
柔らかな声が聞こえる。
そっと瞳を開ければ、慈しむようなヘーゼルの瞳がこちらを見据えていた。
「無理に笑わなくていいんだよ」
「…………ぇ?」
予想していなかった言葉に目を見開く。
すると、彼は言った。
「苦しい時は、泣いていいんだよ」
今度は、俺が息を呑む番だった。
温かな指先は、ゆるやかに目元をなぞり、優しい口付けが瞼に降りる。
「今まで、ずっと我慢してたんだね。ずっと笑顔で頑張ってきたんだね」
一言ずつ噛み締めるように告げられる言葉と共に、口付けも一つ……また一つ……と鼻筋や頬に落とされてゆく。
「君は、良い子だよ。蒼大」
その言葉に、もう耐えられなかった。
「……ぅ、あ」
喉が引き攣り、声が出せない。
零れ落ちたのは、忘れていた涙だった。
涙は、とめどなく溢れ出す。
早川は、唇で涙を拭いながら、静かに手を繋いでくれた。
「……は、ゃかわさん…………」
彼を、呼ぶ。
「お、れが、いなくなったら……、また迎えにきてくれる……?」
繋いだ指先は、強く握り返された。
「迎えにいくよ。……何度でも」
それは、ずっと欲しかった言葉。
それから俺達は何度も口付けを交わした。
体の強張りが解れると、再び体の中の熱が火照り出す。
ゆるやかに前立腺を抉られれば、泣き声は次第に甘やかな嬌声へと変わっていった。
「ぁっ、ぁん、ぁ……っ」
「良い子だね。もっと泣きな」
俺が声を出す度に、涙が零れる度に、早川は「良い子」と褒めてくれた。それが嬉しくて、気持ち良くて、体も頭も蕩けてゆく。
もう、何も考えられない。
俺は、涙と共にそのまま快楽の海へと溺れていったー…………
長い指が、もう一度蕾にあてがわれる。
燻った熱の雫を絡めながら、ゆっくりと指先が挿入された。
「……っ!」
「ほら。息、吸って……」
異物感に息を詰めれば、あやすように口付けが落とされる。まるで酸素を送るかのように熱い舌が絡み合った。
(キス……、気持ちいぃ…………)
夢中で舌を吸っている間に、ローションが足された指は根元まで侵入していた。
「ふっ、ん、ぁ……」
ゆるりゆるりと抜き差しされる指は、時折曲げたり伸ばしたりしながら腸壁を優しく撫でてゆく。
そうしていると、異物感は次第に和らぎ、じくりと下腹部に熱が溜まるのを感じた。
「痛くない?大丈夫?」
耳元で囁く声に、声が出せない代わりに必死で頷く。
その時、指先が何かを掠めた。
途端に、全身に快感が駆け抜ける。
「……ーっ!ぁあっ!!」
頭が真っ白になり、無意識に体を弓なりにしならせてしまう。
突然与えられた快楽に恐ろしくなる。
早川の左手に縋るように顔を寄せれば、その手は優しく頭を撫でてくれた。
「今のところ、気持ち良かった?」
「……っん。ぃまの……、なにぃ?」
熱に浮かされた頭で尋ねれば、早川は微笑みながら言った。
「前立腺だよ。間宮くんのいいところだね。もっと触ってみようか」
「やっ、まっ………!」
静止する声は、虚しく途切れた。
指先が、コリコリとしこりを嬲り始める。
待ってと言いたかった筈の唇からは、言葉にならない嬌声が溢れ出た。
「ぁっ、んゃ、ぁっ……」
その間にも、指は一本ずつ増やされてゆく。暗い寝室には、ぐちゅぐちゅと、泡立つような湿った音が響き渡った。
どのくらい、そうしていただろうか。
訪れそうになる絶頂に腰を浮かせた時、中を翻弄していた指は一気に引き抜かれた。
ちゅぽん……という音と共に、閉じきれない蕾が寂しげにひくつく。
「ぁ…………」
思わず声を零せば、熱い塊が蕾に触れた。
それが早川のものだと理解すると同時に、低い声が耳元で囁く。
「本当に、いい?」
その問いに、大きく頷く。
「いいよー……」
不安になり両手を宙へ彷徨わせれば、大きな手が繋いでくれた。
次の瞬間、熱い塊が蕾を貫く。
全身が、震えた。
先程までとは比べ物にならない圧迫感が襲いかかる。きっと、まだ先端しか入っていない筈なのに、それでも苦しかった。
「はっ、ぁ、ぁあ……」
「…………くっ」
早川も、少し苦しそうに息を詰める。
その様子に体の力を抜いてあげたいのに、焦るばかりで上手くいかない。
痛くて、苦しくて、もうだめだった。
「……ははっ」
気づけば、乾いた笑い声が小さく零れた。
これ以上変な声が出ないように、繋いでいた手を解いて、その甲に思い切り噛み付く。
(大丈夫……大丈夫…………)
目を瞑り、自分に言い聞かせる。
真っ暗な世界の向こうで、早川が動く気配がした。再度来るであろう衝撃と痛みに、覚悟した時だった。
……目元に、温かい温もりが触れた。
「いいんだよ」
柔らかな声が聞こえる。
そっと瞳を開ければ、慈しむようなヘーゼルの瞳がこちらを見据えていた。
「無理に笑わなくていいんだよ」
「…………ぇ?」
予想していなかった言葉に目を見開く。
すると、彼は言った。
「苦しい時は、泣いていいんだよ」
今度は、俺が息を呑む番だった。
温かな指先は、ゆるやかに目元をなぞり、優しい口付けが瞼に降りる。
「今まで、ずっと我慢してたんだね。ずっと笑顔で頑張ってきたんだね」
一言ずつ噛み締めるように告げられる言葉と共に、口付けも一つ……また一つ……と鼻筋や頬に落とされてゆく。
「君は、良い子だよ。蒼大」
その言葉に、もう耐えられなかった。
「……ぅ、あ」
喉が引き攣り、声が出せない。
零れ落ちたのは、忘れていた涙だった。
涙は、とめどなく溢れ出す。
早川は、唇で涙を拭いながら、静かに手を繋いでくれた。
「……は、ゃかわさん…………」
彼を、呼ぶ。
「お、れが、いなくなったら……、また迎えにきてくれる……?」
繋いだ指先は、強く握り返された。
「迎えにいくよ。……何度でも」
それは、ずっと欲しかった言葉。
それから俺達は何度も口付けを交わした。
体の強張りが解れると、再び体の中の熱が火照り出す。
ゆるやかに前立腺を抉られれば、泣き声は次第に甘やかな嬌声へと変わっていった。
「ぁっ、ぁん、ぁ……っ」
「良い子だね。もっと泣きな」
俺が声を出す度に、涙が零れる度に、早川は「良い子」と褒めてくれた。それが嬉しくて、気持ち良くて、体も頭も蕩けてゆく。
もう、何も考えられない。
俺は、涙と共にそのまま快楽の海へと溺れていったー…………
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