57 / 91
第二章
10. ミッション②
しおりを挟む
「そのニ、異性の友達とも遊ぼう……?」
これは簡単だ!
俺は、さっそく暁人を召喚した。
「また合コンしようぜっ!」
朝の挨拶をして開口一番にそう言った俺に、暁人と祥吾は顔色を変えた。
「いやいや! 何言ってんのマミちゃん。俺、まだ死にたくないよ!!」
「また電話がかかってくるぞ……」
何かに怯え始める二人を、よく分からないが励ましておいた。ついでに、その長い腕をブンブン掴んで駄々をこねてみる。
「いいじゃんか! 俺は異性と遊びたいの! なぁなぁ、お願い。紹介してくれよ」
「……っ、や、まって。そんなに可愛くおねだりしないで! 祥吾っ、たすけて」
「蒼大が望むなら、俺は姉貴のスカートを借りて履いてきてもいい」
「……可愛くなんてお願いしてねぇし、祥吾は絶対お姉さんに怒られそうだからやめとけよ。ってか、逮捕されるぞ」
なんだ、こいつら……?
俺は、大事な友達二人が心配になった。
結局異性と遊ぶことは叶いそうもなく、不貞腐れていた放課後。
普段はわりと早く帰る暁人が、俺の肩を組んで言った。
「ちょっと遊んで夜ごはん食べて帰るくらいでも、十分なんじゃない?」
なるほど!
とりあえず早川には、無難なメッセージを送っておくことにする。
【ごめんなさい。急だけど、友達と夕飯食べて帰ります。冷蔵庫の作り置き良かったら食べて。先に寝ててもいいからね。】
【わかった。楽しんでおいで。】
そうして街へと繰り出した俺達は、ファミレスでご飯を食べた後、ついでにカラオケに寄り道することになった。
「は~い! みんな、げんき~?」
暁人はなぜか教育テレビのテーマソングを振り付け付きで完璧に歌いこなしている。
それも、超いい声で。
祥吾は歌わずに、なぜか暁人の曲を黙々と選曲してDJと化していた。
(いや、だからなんで幼児向けの曲ばっかりなんだよ……?)
かくゆう俺も、今時の曲はよく分からず、とりあえず演歌をいっぱい歌っておいた。
幼児向けの曲と演歌ばかりが聴こえてくるこの部屋はさぞかし変だっただろう。
途中トイレに行こうと廊下へ出た時、隣の部屋から顔を覗かせていたお姉さん達と店員が、何とも言えない可笑しな顔をしていたのは見なかったことにしよう。
そのうちに全員ハイテンションになり、結局オールでカラオケになったのは言うまでもない。
久しぶりに歌いまくってご機嫌で家に帰ると、笑顔の早川が待ち構えていた。
「おかえり。楽しんでおいでとは言ったけど、朝帰りだとは思わなかったね」
「…………ひょえ」
その後、速攻でベッドに連れ込まれた。
それから数日、喉の調子が悪くなったのはカラオケのせいにしておこう。
「マミちゃん、もうオールはやめよう……」
「……電話が、また電話がくるぞ…………」
大学で再開した二人が何かに怯えていたが、俺はのど飴を舐めるのに必死だった。
ガラガラの声で、問いかける。
「早川さん! お、俺のこ、こ、こ、こここ子守唄、聴く?」
「…………喉が治ったらね」
気を取り直して! 次行ってみよう!!
これは簡単だ!
俺は、さっそく暁人を召喚した。
「また合コンしようぜっ!」
朝の挨拶をして開口一番にそう言った俺に、暁人と祥吾は顔色を変えた。
「いやいや! 何言ってんのマミちゃん。俺、まだ死にたくないよ!!」
「また電話がかかってくるぞ……」
何かに怯え始める二人を、よく分からないが励ましておいた。ついでに、その長い腕をブンブン掴んで駄々をこねてみる。
「いいじゃんか! 俺は異性と遊びたいの! なぁなぁ、お願い。紹介してくれよ」
「……っ、や、まって。そんなに可愛くおねだりしないで! 祥吾っ、たすけて」
「蒼大が望むなら、俺は姉貴のスカートを借りて履いてきてもいい」
「……可愛くなんてお願いしてねぇし、祥吾は絶対お姉さんに怒られそうだからやめとけよ。ってか、逮捕されるぞ」
なんだ、こいつら……?
俺は、大事な友達二人が心配になった。
結局異性と遊ぶことは叶いそうもなく、不貞腐れていた放課後。
普段はわりと早く帰る暁人が、俺の肩を組んで言った。
「ちょっと遊んで夜ごはん食べて帰るくらいでも、十分なんじゃない?」
なるほど!
とりあえず早川には、無難なメッセージを送っておくことにする。
【ごめんなさい。急だけど、友達と夕飯食べて帰ります。冷蔵庫の作り置き良かったら食べて。先に寝ててもいいからね。】
【わかった。楽しんでおいで。】
そうして街へと繰り出した俺達は、ファミレスでご飯を食べた後、ついでにカラオケに寄り道することになった。
「は~い! みんな、げんき~?」
暁人はなぜか教育テレビのテーマソングを振り付け付きで完璧に歌いこなしている。
それも、超いい声で。
祥吾は歌わずに、なぜか暁人の曲を黙々と選曲してDJと化していた。
(いや、だからなんで幼児向けの曲ばっかりなんだよ……?)
かくゆう俺も、今時の曲はよく分からず、とりあえず演歌をいっぱい歌っておいた。
幼児向けの曲と演歌ばかりが聴こえてくるこの部屋はさぞかし変だっただろう。
途中トイレに行こうと廊下へ出た時、隣の部屋から顔を覗かせていたお姉さん達と店員が、何とも言えない可笑しな顔をしていたのは見なかったことにしよう。
そのうちに全員ハイテンションになり、結局オールでカラオケになったのは言うまでもない。
久しぶりに歌いまくってご機嫌で家に帰ると、笑顔の早川が待ち構えていた。
「おかえり。楽しんでおいでとは言ったけど、朝帰りだとは思わなかったね」
「…………ひょえ」
その後、速攻でベッドに連れ込まれた。
それから数日、喉の調子が悪くなったのはカラオケのせいにしておこう。
「マミちゃん、もうオールはやめよう……」
「……電話が、また電話がくるぞ…………」
大学で再開した二人が何かに怯えていたが、俺はのど飴を舐めるのに必死だった。
ガラガラの声で、問いかける。
「早川さん! お、俺のこ、こ、こ、こここ子守唄、聴く?」
「…………喉が治ったらね」
気を取り直して! 次行ってみよう!!
0
あなたにおすすめの小説
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中
二日に一度を目安に更新しております
今日もBL営業カフェで働いています!?
卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とBL営業をして腐女子のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ
※ 不定期更新です。
【第一部・完結】毒を飲んだマリス~冷徹なふりして溺愛したい皇帝陛下と毒親育ちの転生人質王子が恋をした~
蛮野晩
BL
マリスは前世で毒親育ちなうえに不遇の最期を迎えた。
転生したらヘデルマリア王国の第一王子だったが、祖国は帝国に侵略されてしまう。
戦火のなかで帝国の皇帝陛下ヴェルハルトに出会う。
マリスは人質として帝国に赴いたが、そこで皇帝の弟(エヴァン・八歳)の世話役をすることになった。
皇帝ヴェルハルトは噂どおりの冷徹な男でマリスは人質として不遇な扱いを受けたが、――――じつは皇帝ヴェルハルトは戦火で出会ったマリスにすでにひと目惚れしていた!
しかもマリスが帝国に来てくれて内心大喜びだった!
ほんとうは溺愛したいが、溺愛しすぎはかっこよくない……。苦悩する皇帝ヴェルハルト。
皇帝陛下のラブコメと人質王子のシリアスがぶつかりあう。ラブコメvsシリアスのハッピーエンドです。
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
前世が教師だった少年は辺境で愛される
結衣可
BL
雪深い帝国北端の地で、傷つき行き倒れていた少年ミカを拾ったのは、寡黙な辺境伯ダリウスだった。妻を亡くし、幼い息子リアムと静かに暮らしていた彼は、ミカの知識と優しさに驚きつつも、次第にその穏やかな笑顔に心を癒されていく。
ミカは実は異世界からの転生者。前世の記憶を抱え、この世界でどう生きるべきか迷っていたが、リアムの教育係として過ごすうちに、“誰かに必要とされる”温もりを思い出していく。
雪の館で共に過ごす日々は、やがてお互いにとってかけがえのない時間となり、新しい日々へと続いていく――。
【完結】男の後輩に告白されたオレと、様子のおかしくなった幼なじみの話
須宮りんこ
BL
【あらすじ】
高校三年生の椿叶太には女子からモテまくりの幼なじみ・五十嵐青がいる。
二人は顔を合わせば絡む仲ではあるものの、叶太にとって青は生意気な幼なじみでしかない。
そんなある日、叶太は北村という一つ下の後輩・北村から告白される。
青いわく友達目線で見ても北村はいい奴らしい。しかも青とは違い、素直で礼儀正しい北村に叶太は好感を持つ。北村の希望もあって、まずは普通の先輩後輩として付き合いをはじめることに。
けれど叶太が北村に告白されたことを知った青の様子が、その日からおかしくなって――?
※本編完結済み。後日談連載中。
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる