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【5章】アルファとオメガ
疑い3
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「借りたものは返しました。それだけで……」
「まさか直接返したんじゃないだろうな? 人に預けて返してもらうなり、できただろ」
「そ、それは。的場さんに失礼だし他の人の迷惑になると思う……」
言葉はだんだんと尻すぼみになっていく。凍てつくような視線に、千歳の呼吸は速くなる。
「別にそこまで非常識なことは言っていないだろ。千歳は俺になら迷惑をかけてもいいと思っているのか? 他のアルファの匂いを振りまいているのを、俺だけが我慢しろと?」
捲し立てるレグルシュに、千歳は反論できなかった。震える声で否定する。そして、千歳のスマホを出すように言った。
「え?」
「疚しいことがなければ、見せられるだろ」
幸いなことに、的場や他の母親達とも連絡は取っていない。レグルシュは千歳の前で、メッセージと通話の履歴を確認する。これで潔白が証明できると千歳は思っていたが、レグルシュの怒りは増すばかりだった。
「柚弦に連絡を取っていたな? どうせ俺の愚痴でも溢してたんだろ」
ビジネスパートナーであり友人でもある宇野木のことを悪く言われ、さすがに黙っていられない。
「レグ……落ち着いてください。宇野木さんは事情を知らなくて、今朝のレグの様子が気にかかったから、僕に電話をかけてきたんです。もちろん、何があったかは言ってません」
千歳の言葉に、レグルシュは一瞬言葉を止めたが、冷静になるどころか逆に荒々しくなる一方だった。スマホを放り投げられるようにして返され、千歳はそれを受け止めた。
レグルシュは無言で千歳の腕を掴むと、リビングのソファまで引き摺るようにして連れて行った。強く押されて、千歳は背中からソファへ倒れ込む。
「いっ……」
柔らかい材質のおかげで痛みはなく、千歳は突然の衝撃に目を白黒させた。起き上がろうとするも、手足は自由に動いてくれなかった。目尻を吊り上げたレグルシュが、自分の身体に覆い被さっているのに千歳は遅れて気がついた。
──な……何を。
レグルシュの意図が分からず、千歳は困惑して言葉が出てこない。震えて言葉の紡げない千歳の唇を、レグルシュは噛みつくように奪った。
「ん……っ、んん……!」
感情に任せたままの、酷く乱暴なキスだった。発情期でもなく、怒気を発しているアルファの恐怖のせいで、千歳の身体は冷たいままだった。
無理矢理服を剥ぎ取られ、反応を示さない性器を目の当たりにし、レグルシュの悲痛な表情はさらに拡がった。
「レグ……まって。はなしを……」
話し合いをするはずだったのに、どうしてこうなっているのか。両足を広げられて慣らしてもいない奥に、レグルシュは一気に指を二本挿入した。圧迫される痛みに、千歳の目尻は濡れる。
「いたい……レグ」
千歳が訴えても、レグルシュは行為をやめることはなかった。罰を与えるように……他の人の痕跡がないかを探るように、体内で指を探らせた。
痛みしか感じなかった行為に、沸々と熱が生まれてくる。愛情もなく、誰に向けていいのかも分からない感情をただ発露させるだけだった。
「まさか直接返したんじゃないだろうな? 人に預けて返してもらうなり、できただろ」
「そ、それは。的場さんに失礼だし他の人の迷惑になると思う……」
言葉はだんだんと尻すぼみになっていく。凍てつくような視線に、千歳の呼吸は速くなる。
「別にそこまで非常識なことは言っていないだろ。千歳は俺になら迷惑をかけてもいいと思っているのか? 他のアルファの匂いを振りまいているのを、俺だけが我慢しろと?」
捲し立てるレグルシュに、千歳は反論できなかった。震える声で否定する。そして、千歳のスマホを出すように言った。
「え?」
「疚しいことがなければ、見せられるだろ」
幸いなことに、的場や他の母親達とも連絡は取っていない。レグルシュは千歳の前で、メッセージと通話の履歴を確認する。これで潔白が証明できると千歳は思っていたが、レグルシュの怒りは増すばかりだった。
「柚弦に連絡を取っていたな? どうせ俺の愚痴でも溢してたんだろ」
ビジネスパートナーであり友人でもある宇野木のことを悪く言われ、さすがに黙っていられない。
「レグ……落ち着いてください。宇野木さんは事情を知らなくて、今朝のレグの様子が気にかかったから、僕に電話をかけてきたんです。もちろん、何があったかは言ってません」
千歳の言葉に、レグルシュは一瞬言葉を止めたが、冷静になるどころか逆に荒々しくなる一方だった。スマホを放り投げられるようにして返され、千歳はそれを受け止めた。
レグルシュは無言で千歳の腕を掴むと、リビングのソファまで引き摺るようにして連れて行った。強く押されて、千歳は背中からソファへ倒れ込む。
「いっ……」
柔らかい材質のおかげで痛みはなく、千歳は突然の衝撃に目を白黒させた。起き上がろうとするも、手足は自由に動いてくれなかった。目尻を吊り上げたレグルシュが、自分の身体に覆い被さっているのに千歳は遅れて気がついた。
──な……何を。
レグルシュの意図が分からず、千歳は困惑して言葉が出てこない。震えて言葉の紡げない千歳の唇を、レグルシュは噛みつくように奪った。
「ん……っ、んん……!」
感情に任せたままの、酷く乱暴なキスだった。発情期でもなく、怒気を発しているアルファの恐怖のせいで、千歳の身体は冷たいままだった。
無理矢理服を剥ぎ取られ、反応を示さない性器を目の当たりにし、レグルシュの悲痛な表情はさらに拡がった。
「レグ……まって。はなしを……」
話し合いをするはずだったのに、どうしてこうなっているのか。両足を広げられて慣らしてもいない奥に、レグルシュは一気に指を二本挿入した。圧迫される痛みに、千歳の目尻は濡れる。
「いたい……レグ」
千歳が訴えても、レグルシュは行為をやめることはなかった。罰を与えるように……他の人の痕跡がないかを探るように、体内で指を探らせた。
痛みしか感じなかった行為に、沸々と熱が生まれてくる。愛情もなく、誰に向けていいのかも分からない感情をただ発露させるだけだった。
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