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2章
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巨漢は首を絞めるのに飽きたのか、膝で俺の股間をグリグリして様子を伺ってくる。
いや、何も感じないし…。
こいつ本当に重いな。ヘキと同じくらいあるんじゃないか。
乗られている膝は全く動かないし、抜け出すには頭突きが良さそうなんだけど、小さい方の男がロナさんの近くにいるのが問題だ。
そのうち巨漢はパジャマの裾から片手を入れて、俺の肌をなぞりはじめた。
「はぁぁ、すべすべだな」
「おい、そのへんにしとけよ。傷物にしたらリーダーにどやされるぞ」
すべすべのはずあるかっ!全身鳥肌でブツブツだろうがっ!
「男だからちょっとくらい大丈夫だろ」
「お前だけズルいだろうが。俺は女がいいんだがなぁ。寝てるのは抵抗がなくてダメだ。起きねぇかなぁ」
やめろ!ロナさんをペチペチするな!
「ここはどうだ?気持ちよくなって来たか?」
乳首を指でグリグリされても、ギィじゃないから何も感じないよっ!
「うぅぅっ」
「はぁー、はぁ、はぁ」
首筋を舐め上げられて耳に舌を突っ込まれて、思わず声が漏れる。男の息がだんだん荒くなってきてる。
やめろぉ。気持ち悪いぃ。
「んん…っ、カイト君!?」
「おっ。女が起きたっ」
あー!ロナさん、ダメだって!
「何よ、離しなさいよっ!触らないで!カイト君からも離れなさいっ!!」
「いいねー!あっちはあっちでお楽しみだから、俺たちも仲良くしようぜ」
「離しなさいってば!!」
あー!もう!!
「その人から離れろよっ!!」
「おぃおぃ、そいつまだまだ元気じゃねぇか。梃子づってんのか?」
「意地張ってないで気持ちいいのに流されろよ」
「うるせぇ!お前なんか気持ちいい訳ないだろ!ふざけんな!!」
我慢してチャンスを待ってたのに、ほんとにもう!!
「お前、その人から離れろ!その人に傷1つ付けたらA級冒険者のギィが黙ってないぞ!その人はギィの恋人なんだからな!」
「「はっ?」」
「えっ?」
なんでロナさんまで驚くの!
内緒のはずなのに暴露したから?でも非常事態なんだよ、きっとギィも許してくれる。
「A級って…リーダーから絶対関わるなって言われてた奴か…」
「エリカで情報集めたのはお前だろ!どうなんだ!?」
「黒髪で小柄で…腕輪が…」
「……」
男達はロナさんを凝視している。
「噂通りだろ!だからその人は離せって!!」
ほら、ロナさんも!言ってやって!ほら!!
「そ、そうよ!私はギィの恋人よ!あんた達なんて捻り潰されるわよ?だから私たちを解放しなさいっっ!」
うんうん。だよね。やっぱりだ。
ほら、アイツら焦ってる。これでロナさんは大丈夫だ。
「やばいだろ。A級に気づかれたらすぐ追いつかれちまうぞ」
「合流時間はまだだが待ってる場合じゃない。すぐ逃げるぞ」
「待て、せめてこいつだけでも連れて行く。ノルマは1人だ。ちょっとデカいが手ぶらよりいい」
「急げ!」
上から巨漢が退いたと思ったら縛られた手首を乱暴に引っ張り上げられて肩が抜けそうになる。そのまま担がれて外に運び出された。
後ろではロナさんが暴れてるけど、小さい方の男が物置きの扉を閉めて鍵をかけた。
ロナさんすごい。扉めっちゃ蹴ってるな。外れる前に足をケガしそうだから、大人しくギィを待っててよ。
男達は裏に走って走駝に飛び乗り走り出した。
巨漢と俺の2人乗りになってる走駝がかわいそう…。
巨漢だけでも重いだろうに、俺が荷物として鞍の後ろに腹這いで乗せられて…。どうせなら小さい方と俺を2人乗りにするべきだっただろう。
ほら、やっぱりスピードが出せなくて遅れていってる。
必死で走らせてるけど俺が積まれてる走駝はどんどん遅れていく。
巨漢の焦りが手に取るようにわかる。
俺を落とそうか迷ってるな。
上から押さえつけてる手を離すだけで、俺は全力疾走している走駝から振り落とされるだろう。俺はいつ落とされてもいいように受け身の準備をして待ち構えた。
走ってた獣道が直線になった。
ここか!?
身構えた瞬間、後ろから何かが飛んで来て走駝の脚に絡まり、走駝が走ってたスピードのまま転倒した。
俺と巨漢は勢いのまま放り出されたけれど、俺は準備をしていたのでちゃんと受け身を取って転がれる。
地面に撥ねて転がる体が止まるると同時にうつ伏せのまま頭だけ上げた視界に、先を逃げて行くもう一羽の走駝を追って走る人影が入った。
確かに目が合った。ギィだ。
ギィが助けに来てくれたんだ。
力が抜けて地面に崩れ落ちる。
「カイト!カイト!無事か!?」
駆けつけて抱き上げてくれたのはルークだ。
手首の紐を切ってあちこちケガがないか調べて首を優しく撫でた後、しっかりと抱きしめてくれた。
ルークの肩越しに大勢の冒険者に取り押さえられる巨漢が見えた。
走駝は興奮して冒険者を突いてるけど、転んだだけで大きなケガはなさそう。
逃げた男もすぐ捕まるだろう。だってギィが追いかけてるんだから。
いや、何も感じないし…。
こいつ本当に重いな。ヘキと同じくらいあるんじゃないか。
乗られている膝は全く動かないし、抜け出すには頭突きが良さそうなんだけど、小さい方の男がロナさんの近くにいるのが問題だ。
そのうち巨漢はパジャマの裾から片手を入れて、俺の肌をなぞりはじめた。
「はぁぁ、すべすべだな」
「おい、そのへんにしとけよ。傷物にしたらリーダーにどやされるぞ」
すべすべのはずあるかっ!全身鳥肌でブツブツだろうがっ!
「男だからちょっとくらい大丈夫だろ」
「お前だけズルいだろうが。俺は女がいいんだがなぁ。寝てるのは抵抗がなくてダメだ。起きねぇかなぁ」
やめろ!ロナさんをペチペチするな!
「ここはどうだ?気持ちよくなって来たか?」
乳首を指でグリグリされても、ギィじゃないから何も感じないよっ!
「うぅぅっ」
「はぁー、はぁ、はぁ」
首筋を舐め上げられて耳に舌を突っ込まれて、思わず声が漏れる。男の息がだんだん荒くなってきてる。
やめろぉ。気持ち悪いぃ。
「んん…っ、カイト君!?」
「おっ。女が起きたっ」
あー!ロナさん、ダメだって!
「何よ、離しなさいよっ!触らないで!カイト君からも離れなさいっ!!」
「いいねー!あっちはあっちでお楽しみだから、俺たちも仲良くしようぜ」
「離しなさいってば!!」
あー!もう!!
「その人から離れろよっ!!」
「おぃおぃ、そいつまだまだ元気じゃねぇか。梃子づってんのか?」
「意地張ってないで気持ちいいのに流されろよ」
「うるせぇ!お前なんか気持ちいい訳ないだろ!ふざけんな!!」
我慢してチャンスを待ってたのに、ほんとにもう!!
「お前、その人から離れろ!その人に傷1つ付けたらA級冒険者のギィが黙ってないぞ!その人はギィの恋人なんだからな!」
「「はっ?」」
「えっ?」
なんでロナさんまで驚くの!
内緒のはずなのに暴露したから?でも非常事態なんだよ、きっとギィも許してくれる。
「A級って…リーダーから絶対関わるなって言われてた奴か…」
「エリカで情報集めたのはお前だろ!どうなんだ!?」
「黒髪で小柄で…腕輪が…」
「……」
男達はロナさんを凝視している。
「噂通りだろ!だからその人は離せって!!」
ほら、ロナさんも!言ってやって!ほら!!
「そ、そうよ!私はギィの恋人よ!あんた達なんて捻り潰されるわよ?だから私たちを解放しなさいっっ!」
うんうん。だよね。やっぱりだ。
ほら、アイツら焦ってる。これでロナさんは大丈夫だ。
「やばいだろ。A級に気づかれたらすぐ追いつかれちまうぞ」
「合流時間はまだだが待ってる場合じゃない。すぐ逃げるぞ」
「待て、せめてこいつだけでも連れて行く。ノルマは1人だ。ちょっとデカいが手ぶらよりいい」
「急げ!」
上から巨漢が退いたと思ったら縛られた手首を乱暴に引っ張り上げられて肩が抜けそうになる。そのまま担がれて外に運び出された。
後ろではロナさんが暴れてるけど、小さい方の男が物置きの扉を閉めて鍵をかけた。
ロナさんすごい。扉めっちゃ蹴ってるな。外れる前に足をケガしそうだから、大人しくギィを待っててよ。
男達は裏に走って走駝に飛び乗り走り出した。
巨漢と俺の2人乗りになってる走駝がかわいそう…。
巨漢だけでも重いだろうに、俺が荷物として鞍の後ろに腹這いで乗せられて…。どうせなら小さい方と俺を2人乗りにするべきだっただろう。
ほら、やっぱりスピードが出せなくて遅れていってる。
必死で走らせてるけど俺が積まれてる走駝はどんどん遅れていく。
巨漢の焦りが手に取るようにわかる。
俺を落とそうか迷ってるな。
上から押さえつけてる手を離すだけで、俺は全力疾走している走駝から振り落とされるだろう。俺はいつ落とされてもいいように受け身の準備をして待ち構えた。
走ってた獣道が直線になった。
ここか!?
身構えた瞬間、後ろから何かが飛んで来て走駝の脚に絡まり、走駝が走ってたスピードのまま転倒した。
俺と巨漢は勢いのまま放り出されたけれど、俺は準備をしていたのでちゃんと受け身を取って転がれる。
地面に撥ねて転がる体が止まるると同時にうつ伏せのまま頭だけ上げた視界に、先を逃げて行くもう一羽の走駝を追って走る人影が入った。
確かに目が合った。ギィだ。
ギィが助けに来てくれたんだ。
力が抜けて地面に崩れ落ちる。
「カイト!カイト!無事か!?」
駆けつけて抱き上げてくれたのはルークだ。
手首の紐を切ってあちこちケガがないか調べて首を優しく撫でた後、しっかりと抱きしめてくれた。
ルークの肩越しに大勢の冒険者に取り押さえられる巨漢が見えた。
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