令嬢に転生したと思ったけどちょっと違った

しそみょうが

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⑤ ☆R18

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見慣れた寝室に転移すると、イーライ様は僕の身体をそっとベッドに横たえてくれた。  

王城のバルコニーで今にも暴発しそうに渦巻いていたイーライ様の膨大な魔力はすっかり消え去って安心したけれど、彼の様子が何だかいつもと違う。

「アシュリー。服を脱がせるよ」

イーライ様はベッドに乗り上げて、くたりと横たわっている僕の夜会服を1枚1枚脱がせてくれた。服を脱がせるために身体に触れられたり、取り払われる衣服が肌を滑る感触にいちいち気持ちよくなってしまう。

媚薬のせいとは言え、ただ服を脱がせてもらっているだけの行為にいやらしい反応をしてしまうのが恥ずかしかった。

靴下と靴下留めが取り払われて、最後にイーライ様が脱がせてくれたのは下着だった。

「ほら、見てごらんアシュリー。まだ君の感じる場所に触れてもいないのに、こんなにもぐっしょりと下着を濡らしてしまっているね。媚薬とは凄いものだ」

僕の青いシルクの下着の、湿って青色の濃くなった部分を見せつけるように広げられて羞恥に頬が熱くなる。

「イ、イーライ様っ⋯」

「君の秘部も物欲しそうに蜜を垂らして、男を誘うように卑猥に蠢いているね⋯⋯なんとも淫猥な眺めだよ」

たしかに僕のあそこは直接触られてもないのにヒクヒクしてしまっていた。いつものイーライ様なら僕のこんな姿を見たらすぐにでも覆いかぶさってくるのに、今日は座ったまま見おろすように僕の浅ましい裸体を眺めているだけだ。唇は柔らかく笑んでいるけれど、瞳の奥が笑っていない。

イーライ様はちょっとどころじゃなくて、かなり僕に怒っているのかも⋯⋯?


僕の下着をベッドの上に置いたあと、イーライ様は裸の僕を抱き上げて彼の胸板を背もたれにする格好で僕を膝の上に座らせた。
 
あぐらを少し崩したような座り方をしたイーライ様の、硬く勃起したペニスが僕のお尻に当たる。裸の僕と真逆で夜会服をぴっちりと着込んだままだから、その昂りは滑らかな布に阻まれている。けれども彼の興奮の象徴に感じてしまった僕は、はしたない割れ目からとぷりと愛液を溢れさせてしまう。

蜜の滴るそこにイーライ様が長い2本の指をぬぶりと差し入れた。浅いところでゆっくりと掻き回すように動かされて、待ち侘びていた愛撫の気持ちよさに身体が震えた。でも媚薬で高められた身体にはもどかしくて、僕は背後の彼を振り仰ぎながら懇願してしまう。

「イーライ様っ⋯ンッ⋯お願い、指じゃなくてもう、貴方のものがほしいですっ⋯」

イーライ様は少しだけ微笑むと、宥めるように僕の頭に何度も口づけてこう言った。

「私も愛する君の中にすぐにでも入りたいよ、アシュリー。けれどこれで2度目なんだ⋯⋯君が私の目の前で、他の男に抱かれているのを見るのは。私達は話し合う必要があるだろう。それが済むまでは指で慰めてあげるよ」

彼のキスは頭やこめかみにだけで、唇にはしてくれなかった。いつもなら息をする暇もないほどキスしてくれるのに。  

イーライ様は本当に、僕に怒っているんだ。そう思ったら熱く滾っている身体とは裏腹に、心はぎゅっと締めつけられるようだった。




「アンッ、ンンッ⋯⋯」

イーライ様は僕のぬかるみを指で弄びながら、淡々とした口調で僕を問い質した。

「すぐに私を呼んでくれなかったのは何故だい?アシュリー」

「っ⋯みんなが見てたからっ⋯また噂になったらいけないと思ってっ⋯」

「そうか。では媚薬を盛られたと知ってなお私に助けを求めてくれなかったのは何故だろうか」 

「そ、れはっ⋯マリエル様のお祝いごとだったからっ」

「私が魔力を暴走させて姉上の婚約披露パーティーを台無しにしないように、私に知られぬようにしたかったのだね」

僕は懸命に何度もうなずいた。膣口を絶えずクチュクチュと愛撫されてずっと甘イキしている僕に返事をする余裕なんてなかった。イーライ様の夜会服を握り締めて、登り詰めることの許されない快感に悶えてることしかできない。

「なるほど。心根の優しい君らしい判断だ。だがその結果がこの有り様なのだよ。一体どれだけ強い媚薬を盛られたのか⋯少し擦り立てるだけで君の蜜口は悦んで私の指に絡みついてくる」

「ンッ⋯⋯ァアッ⋯⋯」

「私がどうしてあのタイミングで現れたのかわかるかい?国の機密にかかわる話もあるからと先方からアシュリーの同伴を断られていたのに『奥方とお会いできずに残念です』と言われたんだ。隣国との会談は、この夜会で私とアシュリーを引き離すための策謀に使われたのだよ。あの男によって」

「あの男って、ヨシュアの⋯?」

「そう。その『ヨシュア』だ」

ヨシュアの名前を出したとたんにイーライ様の声音がぐっと低くなる。

「いいかい、アシュリー。例えあの男が口先で何を言おうと『ヨシュア』が君に向ける瞳は常に『アシュリーが欲しい』と訴えているんだよ。私の目にはそう見えるんだ。君はもう少し自分に向けられている好意に聡くなるべきだよ。今日のようなことが再びあれば、私は君をどこかに閉じ込めておかなければならなくなる」

僕のナカに埋められているイーライ様の指の抽挿が早く深いものになって、僕は彼の膝の上で身をのけ反らせてイッてしまった。

「アッ、アッ⋯イーライ様ぁっ」

イーライ様がゆっくりと指を引き抜いていくその刺激にさえどうしょうもなく感じてしまって、ビクビクと身体が震えた。

「ほら、アシュリー。君のこぼした蜜は私の手指だけでなく袖口まで濡らしているよ。指技だけでこのようにしてしまって⋯⋯もしあの男から逃げられずに君のこの淫らな身体が暴かれていたならば、城が更地になる程度では済まなかっただろうね」

イーライ様に見せられた彼の手は僕のいやらしい液で濡れ、夜会服の袖口にも染みを作っていた。  

僕は羞恥と、言葉による責めに耐えられなくなって、思わず叫んでいた。

「っ⋯イーライ様⋯もう⋯もう、わかりましたから」

「わかってくれたかい?私が君に伝えたかったことが」

「⋯⋯はい」

僕はうなずくと、イーライ様の膝の上からよろよろと立ちあがって、ドアの方向目指して歩き始めた。

「ア、アシュリー?その姿でどこへ行くつもりだい?今の君は一糸纏わぬ裸なのだよ」

イーライ様に背中から抱きしめられる形で止められたけど、僕はイヤイヤをするみたいに彼の腕の中で暴れに暴れた。

「僕っ、僕わかったんですっ⋯!イーライ様は、約束を破った僕のことキライになっちゃんたんでしょう!?いつもだったらいっぱいキスして愛してるって言って抱いてくれるのに、ぜんぜんしてくれないからっ⋯イーライ様に嫌われた僕はもう貴方のお側にはいられないんですっ⋯!」

僕は悲しくなって子どもみたいにわんわん泣いた。

「アシュリー。頼むから落ち着いて。本当に私が悪かった」

イーライ様は正面から僕を抱き締め直すと、僕の顔を覗き込む。金色の眉毛がハの字になって困ったって顔をしている。

「すまなかった。私はデュケイン卿に嫉妬するあまりおかしくなっていたようだ。私が君を嫌うなどありえないよ」

「⋯⋯本当ですか⋯?」

「ああ。君に2度もいなくなられたら今度こそ狂ってしまうよ。それほど君を愛しているんだ」

「⋯⋯僕もイーライ様を愛してます。イーライ様だけ。エッチしたいって思うのもあなただけです」

僕がそう言ったらイーライ様は、やっと唇にキスしてくれた。よかった、嫌われたんじゃなかったんだ。

思う存分に舌を絡めあって熱い口の中を貪っているうちに、僕はまた軽くイッてしまった。

「っ⋯キスだけでイッてしまいましたっ⋯」

「達している愛らしい君をもっと見たいな。散々に意地悪をしてしまったけれど⋯⋯改めてベッドの上で君を愛させてもらってもいいかい?」

「もちろんです」


イーライ様は魔法で夜会服を脱ぎ去り、あっという間に裸になった。僕は彼をベッドに押し倒すと、少しお尻を浮かした状態で彼の腰のあたりに跨がった。

「おや⋯今日は君が上に乗って腰を振る姿を見せてくれるのかい?いつもは恥ずかしがって、私がお願いしても断るじゃないか」

「ンッ⋯今日は、イーライ様に嫌な思いをさせちゃったので、僕がご奉仕するんですっ⋯」

「ふふ。それは楽しみだな」

ベッドに肘をついて上半身だけ少し起こしたイーライ様が僕を見上げる瞳は期待と情欲に塗れている。

僕は期待に応えるべく、先走りに濡れた彼の剛直をそっと掴んで濡れそぼった秘所に当てがうと、ゆっくりと腰をおとしてぬぷぬぷと彼自身を呑み込んでいった。

「アッ、ハァッ」

快感に耐えながら彼を根元まで受け入れることができたけど、ナカの奥深くまで咥え込んでいるだけでイキそうになってしまって、とても腰なんか振れそうにない。

「っ⋯イーライ様、ごめんなさいっ、僕っ、ぼくっ⋯」

「ふふ。快感が過ぎて動けないかい?アシュリーの蜜壺が子種を搾り取るようにうねって気持ちは良いのだが⋯⋯そのように足を開いて熟れた媚肉を見せつけられては、これ以上は我慢出来そうもないな」

僕はイーライ様の太腿に後ろ手をつき、両脚を大きく開いて彼の腰に跨がっているから、ペニスを受け入れている部分を見せつけるような体勢になってしまっている。

それが彼の興奮を煽ってしまったようだ。

イーライ様は僕のお尻を両手で掴むと、急に下から激しく腰を突き上げてきた。身体の奥深くを穿たれる強い快感に、僕は悲鳴みたいな声をあげて絶頂してしまった。

背中をしならせて後ろに倒れそうになるのを、いつの間にか上体を完全に起こしていたイーライ様が抱きとめて支えてくれたのはいいけれど、彼も限界が迫っていたようで僕の耳元で「悪いがもう少しだけ付き合ってくれ」と余裕なく囁かれて、イッてるナカを擦られ続けた。終わりのない絶頂に、僕はもうどうにかなりそうだった。

「アシュリーッ⋯」

イーライ様に名前を呼ばれて噛み付くようなキスをされたと同時に、僕の中に彼の熱い体液が注がれた。




お互いの絶頂がおさまるまで汗ばんだ身体をぎゅっと抱き締めあった後、イーライ様は僕の頭や肌を撫でて労ってくれた。いつもの彼に戻ってくれて嬉しかったけれど、僕は自分の不甲斐なさに落ち込んでもいた。

「ごめんなさい、イーライ様⋯ご奉仕したかったのに、上手にできませんでした⋯⋯あの、その代わりと言っては何ですけど、よかったら口でご奉仕させてくれませんか?そちらもまだあんまり上手じゃないですけど」

フェラチオのほうが騎乗位よりは慣れているから、イーライ様を気持ちよくさせてあげられるはずだ。

僕がそう提案すると、それまで優しく細められていたイーライ様の青い瞳がカッと見開いた。

「それは魅力的な提案だが、奉仕してくれると言うならアシュリーの自慰が見たい。今日はまだ陰核と胸の飾りを愛でていなかったろう?そこを自分で可愛がってて乱れる君の姿を是非とも見せてほしい」

「えっ⋯⋯はい。恥ずかしいですけど、わかりました。イーライ様が御覧になりたいのなら⋯⋯」

普段の僕なら恥ずかしくて絶対に断っていたと思うけど、媚薬で頭がふわふわしていたせいか、うなずいてしまった。

それが終わったあともイーライ様にここぞとばかりにリクエストされたご奉仕を僕は次々に引き受けて、乱れた夜を過ごしてしまったのだった。




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