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第21話 脱出
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「それではダンジョンから脱出しましょうか」
「そうだな。ようやく出られる……」
誠司は安心して、少し表情を緩ませた。
「そうですね……ようやく私も出られます」
「ラーモスも昔はダンジョンの外にいたんだよな……どのくらいぶりになるんだろうか……」
「正確には分かりませんね。外の世界もだいぶ変わっているでしょうけど……それでも出られて良かったです。これも全てセイジ様のおかげです」
ラーモスは笑顔で誠司にお礼を言った。
可愛い女の子の笑顔だった。
あまり女子に慣れていない誠司は、頬を赤く染める。
「それでは隠し扉を開けますね」
ラーモスはそう言って、大広間の奥の壁の目の前に立った。
ぱっと見は何もないようにしか見えない。
ラーモスは高くジャンプする。
上にある壁にタッチして、着地する。
壁がゴゴゴゴゴゴ……と音を立て動き出し、目の前に通路が出現した。
「おお、本当に隠し扉があった」
「行きましょうか」
二人は通路を歩く。
少し歩くと別の部屋が。
真ん中に扉があり、扉のすぐ近くに、白い魔法陣があった。
「あれが転移陣か」
「はい、あの魔法陣の上に乗ると、ダンジョンの外へと転移します」
「早速乗るか」
「はい」
誠司はラーモスと一緒に転移陣に乗った。
乗った瞬間は何も起きなかったが、5秒ほど乗っていると転移陣が光を放ち始めた。
視界が歪み、一瞬真っ暗になり何も見えなくなる。
次の瞬間、視界が復活。
ダンジョンの入り口があった場所に、誠司とラーモスは佇んでいた。
「出られたー!」
普段大声を出して喜んだりしない誠司だったが、この時ばかりは両手を上げて大喜びしていた。
「空……太陽……外に出られたんですね……」
崩れ落ちた屋根から見える空をラーモスは見上げていた。
感激している様子だ。
ダンジョンには光はあるが、太陽と空は存在しない。
彼女からすると、相当久しぶりに見る光景だったのだろう。
それから、誠司はラーモスと一緒に建物を出た。
「えーと、まずは家に帰りたいから村に向かうか」
「かしこまりました。お供いたします」
二人は村へと向かう。
(てか……何日経ったか分からないけど、ダンジョンの外でも、もちろん時間は経っているよな……? これだけ長い間いなかったら、もしかしたら死亡扱いされてるんじゃないか?)
誠司は不安になってきた。
戻ったら別の人が領主になってました、などという展開もあり得ない話ではない。
恐る恐る村に入る。
「これだけ多くの人が……これがやはり外ですね……」
村人を見てラーモスは感激していた。
ダンジョン内には基本的に人と出会うとない。
感激するのも無理はない。
一方、村人はラーモスの冷たい視線を浴びせていた。
排他的なところがタールトンの村人にはある。
ラーモスは余所者だ。
しかも鎧と大きな剣を背負って武装している。
歓迎される理由は皆無だった。
ラーモス自身は小柄で、あまり強そうには見えない。
ただ、背負っている剣は大きく、只者ではない雰囲気を漂わせているので、村人はラーモスに露骨に危害を加えようとはしていなかった。
むしろ、怯えている者もいるくらいだった。
そんな村人の様子には全く気付かず、ラーモスはただただ村の様子を見て感動していた。
「えーと、あった、あそこが領主の家だ」
自分の領地とはいえ、あまり慣れている場所ではない。
領主の家にたどり着くまで、少しだけ時間がかかった。
家の中に入ろうとすると、
「あ! あなたは!」
後ろから声をかけられた。
振り返る。
どこかで見た顔だった。
「えーと……確か領主代理の……クルック?」
「ルックです! 鳩じゃないんですから! というか、セイジ様ですよね! 生きてたんですか! どこ行っていたのですか、一週間も!」
ルックは少し怒っているようだった。
誠司は、一週間しか経過していないことに意外に感じた。
体感では一か月だった。
それだけダンジョン内での生活は過酷だったということだろう。
「すみません。色々ありまして……」
「まあ、無事でしたら良かったです。死亡したという届けを出すところでした」
「そ、それは危ないところでした」
死んだことにされてたら、領主じゃなくなるだろうし、住む場所がなくなったかもしれない。
ダンジョン生活でサバイバルも慣れたので、生きてはいけるだろうが、やはりちゃんとした住処は欲しい。
誠司はラーモスと一緒に屋敷の中に入った。
「そうだな。ようやく出られる……」
誠司は安心して、少し表情を緩ませた。
「そうですね……ようやく私も出られます」
「ラーモスも昔はダンジョンの外にいたんだよな……どのくらいぶりになるんだろうか……」
「正確には分かりませんね。外の世界もだいぶ変わっているでしょうけど……それでも出られて良かったです。これも全てセイジ様のおかげです」
ラーモスは笑顔で誠司にお礼を言った。
可愛い女の子の笑顔だった。
あまり女子に慣れていない誠司は、頬を赤く染める。
「それでは隠し扉を開けますね」
ラーモスはそう言って、大広間の奥の壁の目の前に立った。
ぱっと見は何もないようにしか見えない。
ラーモスは高くジャンプする。
上にある壁にタッチして、着地する。
壁がゴゴゴゴゴゴ……と音を立て動き出し、目の前に通路が出現した。
「おお、本当に隠し扉があった」
「行きましょうか」
二人は通路を歩く。
少し歩くと別の部屋が。
真ん中に扉があり、扉のすぐ近くに、白い魔法陣があった。
「あれが転移陣か」
「はい、あの魔法陣の上に乗ると、ダンジョンの外へと転移します」
「早速乗るか」
「はい」
誠司はラーモスと一緒に転移陣に乗った。
乗った瞬間は何も起きなかったが、5秒ほど乗っていると転移陣が光を放ち始めた。
視界が歪み、一瞬真っ暗になり何も見えなくなる。
次の瞬間、視界が復活。
ダンジョンの入り口があった場所に、誠司とラーモスは佇んでいた。
「出られたー!」
普段大声を出して喜んだりしない誠司だったが、この時ばかりは両手を上げて大喜びしていた。
「空……太陽……外に出られたんですね……」
崩れ落ちた屋根から見える空をラーモスは見上げていた。
感激している様子だ。
ダンジョンには光はあるが、太陽と空は存在しない。
彼女からすると、相当久しぶりに見る光景だったのだろう。
それから、誠司はラーモスと一緒に建物を出た。
「えーと、まずは家に帰りたいから村に向かうか」
「かしこまりました。お供いたします」
二人は村へと向かう。
(てか……何日経ったか分からないけど、ダンジョンの外でも、もちろん時間は経っているよな……? これだけ長い間いなかったら、もしかしたら死亡扱いされてるんじゃないか?)
誠司は不安になってきた。
戻ったら別の人が領主になってました、などという展開もあり得ない話ではない。
恐る恐る村に入る。
「これだけ多くの人が……これがやはり外ですね……」
村人を見てラーモスは感激していた。
ダンジョン内には基本的に人と出会うとない。
感激するのも無理はない。
一方、村人はラーモスの冷たい視線を浴びせていた。
排他的なところがタールトンの村人にはある。
ラーモスは余所者だ。
しかも鎧と大きな剣を背負って武装している。
歓迎される理由は皆無だった。
ラーモス自身は小柄で、あまり強そうには見えない。
ただ、背負っている剣は大きく、只者ではない雰囲気を漂わせているので、村人はラーモスに露骨に危害を加えようとはしていなかった。
むしろ、怯えている者もいるくらいだった。
そんな村人の様子には全く気付かず、ラーモスはただただ村の様子を見て感動していた。
「えーと、あった、あそこが領主の家だ」
自分の領地とはいえ、あまり慣れている場所ではない。
領主の家にたどり着くまで、少しだけ時間がかかった。
家の中に入ろうとすると、
「あ! あなたは!」
後ろから声をかけられた。
振り返る。
どこかで見た顔だった。
「えーと……確か領主代理の……クルック?」
「ルックです! 鳩じゃないんですから! というか、セイジ様ですよね! 生きてたんですか! どこ行っていたのですか、一週間も!」
ルックは少し怒っているようだった。
誠司は、一週間しか経過していないことに意外に感じた。
体感では一か月だった。
それだけダンジョン内での生活は過酷だったということだろう。
「すみません。色々ありまして……」
「まあ、無事でしたら良かったです。死亡したという届けを出すところでした」
「そ、それは危ないところでした」
死んだことにされてたら、領主じゃなくなるだろうし、住む場所がなくなったかもしれない。
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誠司はラーモスと一緒に屋敷の中に入った。
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