追放賢者の領地改革! 〜成長魔法で優秀な人材を育てまくっていたら、弱小領地が最強領地になってた〜

未来人A

文字の大きさ
22 / 31

第22話 戦闘

しおりを挟む
 兵を引き連れてアジトに突入したら、凄い場面だった。

 レンティが湖賊共に、今にも犯されそうになっていた。

 一人でアジトを探しに行ったきり、戻って来ないとは聞いていたので、どうしているか心配だったが、彼女もアジトの場所を突き止めていたのか。

 とにかく助けなくては。

「な、なんだこいつら?」
「武装してやがる」
「僕はハクシュトアの領主だ! 今すぐその子を解放しろ!」
「領主? ハクシュトアの?」

 僕たちの登場に少しだけビビっていた湖賊達だが、ハクシュトアの領主と聞くと、大声で笑い始めた。

「あの人がいねぇクソ領地の領主か! どうせ数は大した事ねぇ! ビビるこたねぇぞ!」
「ハハハ! きたこと後悔させてやる!」

 ハクシュトアの領主と分かると、馬鹿にし始めた。どうもなねてるみたいだな。

 ファリアナに兵を率いて、突撃して貰おうと思ったら、気付いたらいなかった。

 いつのまのか、レンティを捕らえている湖賊たちに接近している。

 そして、瞬く間に剣を振り、数秒のうちに、レンティを捕らえていた湖賊達を斬り殺した。血飛沫が上がる。

「逃げなさい」

 ファリアナはそう言った。

 レンティは一瞬惚けた表情になるが、すぐに我に返って立ち上がり、走り出した。

 僕はファリアナが突撃したのを見て、真横にいたルートに指示を送る。

「ハンドレット・アイスアローを使ってください」

 中級の氷属性の魔法だ。

 百本の氷の矢を作成し、それを使用者の狙った場所に打ち込める魔法である。中級魔法に分類される。
 矢は一本一本はさほど強くはないが、百本作れるので、戦闘では役に立つ。

「分かった。ハンドレット・アイスアロー」

 ルートは僕の指示通り魔法を使用した。

 彼の周囲に氷の矢が百本出現する。

「ル、ルート!? お前それ!?」
「魔法!?」

 彼に友達である、バイアーやアンドリューが驚く。

「魔法使えるようになったって言っただろ」
「本当のことだと思うわけねぇーだろ!?」
「マ、マジだったんかよ。おいおいヤベェーな」

 今、話している場合じゃない。

 敵は今ファリアナの攻撃で、混乱している。

 今のうちに氷の矢を次々に撃ち込めば、さらに混乱は深まるだろう。

 寄せ集めの湖賊だと、もはや統率は取れなくなる。

 そこで一気に攻撃を仕掛ければ、勝てるはず。

「こ、これどうすりゃあいいんだ?」
「撃つ場所を決めて、そこに矢を放つよう念じてください!」
「こ、こうか?」

 ルートは矢を放つよう念じたようで、一本放たれた。

 ハズレてしまったが、いきなりの魔法攻撃に湖賊たちが騒ぎ始める。

「ま、魔法だと!?」
「馬鹿な! 魔法を使う奴は、王国直属の精鋭部隊にしかいねぇーって話だぞ!?」

 ルートは続けて放つ。

 飲み込みがいいのか、数回放つと、連射出来るようになっていた。

 流石に何発も放つと当たる者も出てくる。

 氷の矢が、湖賊の男に足に直撃する。

 すると、みるみると体が凍りつき始め、矢が当たった男は完全に凍りつき、動かなくなった。

 氷の矢は、当たりさえすれば、当たったものを氷漬けにするという、効果があった。

 かするくらいなら大丈夫だが、刺さったらその時点で終わりである。

 あまりの光景に、逃げ出す湖賊が現れた。

「逃したらまた悪さをするでしょう。仕留めてください」

 僕も指示に従い、兵士たちが動き出す。
 とても素早い動きだった。
 身体能力を強化しているので、当然である。

 ルートの氷の矢が切れた。
 実際に当たったのは数十人だったが、恐怖で逃げ出した者が多かったので、効果はそれ以上だった。

 今度は普通の矢を撃たせる。

 アンドリューを始め、矢が達人級に上手いものが、十人いる。

 全く外さず、確実に仕留めていった。

 破れかぶれになった数人の湖賊たちが、突撃してくる。

 それをファナリアやバイアーなどの、接近戦が得意な者が、斬り殺していく。

「降参だぁー」
「殺さないでくれー」

 勝てないと悟った湖賊が、白旗を挙げた。

 僕たちの勝利が決定した。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした

阿里
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。

追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?

タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。 白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。 しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。 王妃リディアの嫉妬。 王太子レオンの盲信。 そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。 「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」 そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。 彼女はただ一言だけ残した。 「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」 誰もそれを脅しとは受け取らなかった。 だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。

大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる

遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」 「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」 S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。 村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。 しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。 とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。

追放された無能鑑定士、実は世界最強の万物解析スキル持ち。パーティーと国が泣きついてももう遅い。辺境で美少女とスローライフ(?)を送る

夏見ナイ
ファンタジー
貴族の三男に転生したカイトは、【鑑定】スキルしか持てず家からも勇者パーティーからも無能扱いされ、ついには追放されてしまう。全てを失い辺境に流れ着いた彼だが、そこで自身のスキルが万物の情報を読み解く最強スキル【万物解析】だと覚醒する! 隠された才能を見抜いて助けた美少女エルフや獣人と共に、カイトは辺境の村を豊かにし、古代遺跡の謎を解き明かし、強力な魔物を従え、着実に力をつけていく。一方、カイトを切り捨てた元パーティーと王国は凋落の一途を辿り、彼の築いた豊かさに気づくが……もう遅い! 不遇から成り上がる、痛快な逆転劇と辺境スローライフ(?)が今、始まる!

救国の代償で白髪になった聖女、一度のミスを理由に「無能の戦犯」として追放される ~隣国の覇王に拾われ、愛され、奇跡の力を見せつける~

スカッと文庫
ファンタジー
聖女アリシアは、百年に一度の大氾濫から国を守るため、禁忌の魔力全解放を行い、単身で数万の魔物を殲滅した。その代償として、彼女の美しい金髪は真っ白な「白雪色」に染まり、魔力は一時的に枯渇してしまう。 しかし、その功績はすべて現場にいなかった「偽聖女セシリア」に奪われ、アリシアは「結界を一部損壊させた戦犯」「魔力を失った役立たず」として、婚約者の王太子ギルバートから国外追放を言い渡される。 「失敗したゴミに、この国の空気は吸わせない」 泥の中に捨てられたアリシア。しかし、彼女を拾ったのは、敵対国として恐れられていた帝国の「武徳皇帝」ラグナールだった。彼はアリシアの白髪が「高純度の神聖魔力による変質」であることを瞬時に見抜き、彼女を帝国の宝として迎える。 数ヶ月後。アリシアが帝国の守護聖女として輝きを取り戻した頃、王国では「一度きりの奇跡」だったセシリアの魔力が尽き、本当の滅亡が始まっていた。 「今さら結界が解けたと泣きつかれても、もう私の魔力は一滴も残っていません」

竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります

しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。 納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。 ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。 そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。 竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。

「お前は用済みだ」役立たずの【地図製作者】と追放されたので、覚醒したチートスキルで最高の仲間と伝説のパーティーを結成することにした

黒崎隼人
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――役立たずの【地図製作者(マッパー)】として所属パーティーから無一文で追放された青年、レイン。死を覚悟した未開の地で、彼のスキルは【絶対領域把握(ワールド・マッピング)】へと覚醒する。 地形、魔物、隠された宝、そのすべてを瞬時に地図化し好きな場所へ転移する。それは世界そのものを掌に収めるに等しいチートスキルだった。 魔力制御が苦手な銀髪のエルフ美少女、誇りを失った獣人の凄腕鍛冶師。才能を活かせずにいた仲間たちと出会った時、レインの地図は彼らの未来を照らし出す最強のコンパスとなる。 これは、役立たずと罵られた一人の青年が最高の仲間と共に自らの居場所を見つけ、やがて伝説へと成り上がっていく冒険譚。 「さて、どこへ行こうか。俺たちの地図は、まだ真っ白だ」

金喰い虫ですって!? 婚約破棄&追放された用済み聖女は、実は妖精の愛し子でした ~田舎に帰って妖精さんたちと幸せに暮らします~

アトハ
ファンタジー
「貴様はもう用済みだ。『聖女』などという迷信に踊らされて大損だった。どこへでも行くが良い」  突然の宣告で、国外追放。国のため、必死で毎日祈りを捧げたのに、その仕打ちはあんまりでではありませんか!  魔法技術が進んだ今、妖精への祈りという不確かな力を行使する聖女は国にとっての『金喰い虫』とのことですが。 「これから大災厄が来るのにね~」 「ばかな国だね~。自ら聖女様を手放そうなんて~」  妖精の声が聞こえる私は、知っています。  この国には、間もなく前代未聞の災厄が訪れるということを。  もう国のことなんて知りません。  追放したのはそっちです!  故郷に戻ってゆっくりさせてもらいますからね! ※ 他の小説サイト様にも投稿しています

処理中です...