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12月
シニカル
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かれこれ一時間経とうか
未だに男は公園のベンチに座っていた
感情を持たないその曇った目
時折子供が近付くと笑った顔をする
瞳の奥では何も考えてなどいない
可愛いともうるさいとも思わない
男の中は空っぽで
ビール缶のように踏まれては
捨てられても構わない底抜けの器だった
太陽が西にかけて沈んでいく
雲が空を流れていく
やがて星が姿を表して
ようやく月が見えた
男は月を見て笑う
シニカルな月が彼を嘲笑った
未だに男は公園のベンチに座っていた
感情を持たないその曇った目
時折子供が近付くと笑った顔をする
瞳の奥では何も考えてなどいない
可愛いともうるさいとも思わない
男の中は空っぽで
ビール缶のように踏まれては
捨てられても構わない底抜けの器だった
太陽が西にかけて沈んでいく
雲が空を流れていく
やがて星が姿を表して
ようやく月が見えた
男は月を見て笑う
シニカルな月が彼を嘲笑った
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