18 / 53
第16話 エマ、皇女ペネロペの再来店
しおりを挟む
エマ。皇女ペネロペの再来店
王城の裏門を抜けた瞬間、馬車の扉が重く閉じられた。
外界のざわめきが遮断され、車内には、蹄の音と車輪の軋む低い響きだけが残る。
沈黙。
それは、あまりにも張りつめた沈黙だった。
ペネロペ=スペイラは、背筋を伸ばしたまま、微動だにせず座っていた。
淡い色のドレスに、乱れはない。
髪も、扇子も、舞踏会場を去ったときのままだ。
まるで――まだ、あの場に立っているかのように。
「…………」
拳が、ゆっくりと握りしめられる。
白い手袋の下で、爪が掌に食い込んだ。
「……フェリップ様は最悪ですわ」
声は低く、静かだった。
感情を押し殺した、皇女の声。
「……この国にもう、いたくありません、ですわ」
向かいに座る紫髪に茶の瞳の22歳の侍女メアリーが、そっと視線を上げる。
「ペネロペ様……」
「妹を守るためって、浮気しておいてありえないのですわ」
ふっと、息を吐く。
「浮気相手を連れてきて、婚約者を断罪する。
あれが“守る”ということなのかしら?」
言葉の端が、わずかに震えた。
「……わたくし、何か、間違ったことを言いました、ですわ?」
問いかけるような声音だった。
だが、それは答えを求めるものではない。
「宝石の価値を語ることは、社交の場では当然のこと。
事実を述べただけですわ」
視線が、宙を彷徨っていた。
「それとも……皇女であるわたくしが、
王女殿下より上等な宝石を身につけていたこと自体が、罪とでもいうの。ですわ?」
「……」
メアリーは、何も言わなかった。
言えなかった。
ペネロペの声は、怒りよりも先に――屈辱を孕んでいたからだ。
「帝国の皇女として、
王国との関係を考え、言葉を選び、笑顔を作って……ですわ」
小さく、笑った。
それは、舞踏会で見せたものとはまるで違う、乾いた笑みだった。
「その結果が、あれですわ」
沈黙が落ちた。
馬車が石畳を越え、わずかに揺れた。
その揺れに合わせて、ペネロペの肩が、ほんの一瞬だけ上下した。
「……最低ですわ」
ぽつりと、落ちた言葉。
皇女としてではない、少女の本音。
「浮気をしておいて、正義の顔をして……
公衆の面前で、婚約破棄ですって、バカげているですわ」
声が、少しだけ高くなった。
「外交が、どれほどのものかも理解せず……
帝国を、わたくしを……何だと思っているのですわ」
そこで、言葉が止まった。
喉の奥で、何かが詰まる。
ペネロペは、一度、大きく息を吸った。
吸って、吐いて。
自分を保とうとするように。
「……泣くわけには、いきません、ですわ」
静かな告白。
「あの場で泣いたら、
“帝国の皇女は弱い”と謗られ、プライドを失うところでしたわ」
指先が、膝の上で小さく震える。
「ですから……笑いましたの、ですわ」
視線を伏せたまま、続ける。
「扇子で口元を隠して。
余裕のあるふりをして……ですわ」
沈黙。
やがて、メアリーが、静かに口を開いた。
「……ぺネロペ様は、十分に立派でございました」
その言葉に、ペネロペは何も返さなかった。
ただ、しばらくして――
「……そう、わたくし立派、ですわ」
かすれた声。
「それは……“皇女として”ですわ」
問いではない。
確認でもない。
事実を噛みしめるための、独り言。
馬車の窓に映る自分の顔を、ペネロペは見つめた。
銀色の髪に整った顔立ち。
誇り高い皇女の表情。
だが、その奥で。
「……わたくしは」
小さく、息を吐く。
「……婚約に憧れをみていたの、ですわ」
その瞬間。
ぽたり、と
膝の上に、一粒の雫が落ちた。
それが涙だと気づいたとき、ペネロペは慌てて手で拭った。
「……失礼ですわ」
そう言って、顔を背ける。
声は、もう震えていなかった。
だが――それ以上、言葉は続かなかった。
馬車は、静かに走り続ける。
◇
数日後、馬車は関所を越え、スペイラ帝国領に入った。
それからサンジャンの町に入り、商業通りへと向かう。
やがて、その歩みをゆっくりと緩めていった。
そして、目的地で――静かに停止した。
赤レンガの外壁のお店。
フランセ王国に行くときに立ち寄った店だ。
「ペネロペ様、エマ様のお店でございますわ」
メアリーが優しく言葉を掛けた。
「帝都へ戻る前に、少しお立ち寄りになるとよろしいかと」
ペネロペは一瞬、迷うように唇を噛んだが――
「……入りたいですわ」
小さく、そう言った。
ペネロペは、深く息を吸い、背筋を伸ばした。
再び、仮面をかぶる準備をするように。
「……行くですわ」
その声は、もう皇女のものだった。
だが、その胸の奥で。
たった一人の少女が、静かに震えていることを――
まだ、誰も知らない。
◇
店の中は、静かだった。
客はすでに引き上げ、灯りだけが残されている。
カウンターの向こうから、エマが顔を上げた。
「……皇女殿下?」
一瞬の驚き。
だが、すぐにそれは消えた。
代わりに浮かんだのは、戸惑いと――心配。
「どうかなさいましたか」
その問いかけが、あまりにも普通で。
過剰な敬意も、遠慮もない。
ペネロペの喉が、きゅっと鳴った。
「少し……お時間を、いただけますかしら」
かろうじて、笑みを作る。
「もちろんです」
エマはすぐにうなずいた。
「今日はこのまま閉店にします」
そう告げると、周囲に指示を出し、静かに店を閉めていく。
その一連の動作を、ペネロペはぼんやりと見つめていた。
――誰も、理由を聞かない。
――皇女だからの対応なのだろう。
その事実が、胸に重く落ちる。
「こちらへどうぞ」
応接室に通され、椅子を勧められる。
ペネロペとメアリーは、ゆっくりと腰を下ろした。
部屋の出入り口でロドリゲスが立って様子を見守っている。
ペネロペの足が、少しだけ震えていた。
それを、エマは見逃さなかった。
「……お茶を」
そう言って席を外そうとした、そのとき。
「――待ってですわ」
ペネロペの声が、思ったよりも強く響いた。
自分でも驚き、すぐに口を押さえる。
「……すみません。
行かないでほしくて……ですわ」
沈黙。
エマは、何も言わず、再び向かいの席に座った。
「……わたくし」
ペネロペは、膝の上で手を組んだ。
「先日……婚約を、破棄されましたのですわ」
事実を、口に出した瞬間。
胸の奥で、何かが音を立てて崩れた。
「それも……舞踏会中に公衆の面前でですわ」
声が、少しずつ揺れる。
「相手は、帝国の皇女ですのよ。
外交の重みも、責任も……すべて、承知しているはずの方が……ですわ」
言葉が、続かない。
息が、浅くなる。
「こんな話……笑えますかしら」
自嘲気味に、唇を歪める。
「扇子で口元を隠して、余裕のあるふりをして……
“光栄ですわ”なんて言い返した、ですわ」
そこで、ついに。
声が、途切れた。
「……本当は」
ぽろり、と涙が落ちる。
「……恥ずかしくて、悔しくて……ですわ」
二粒、三粒。
止まらない。
「どうして……わたくしが、こんな目に……」
肩が、震え始める。
呼吸が、乱れる。
「わたくし……皇女として、ちゃんとしてきたつもりでしたのに……!」
声が、裏返った。
「間違ったことなんて……していないのに……!」
涙が、頬を伝い、とめどなく落ちる。
扇子も、誇りも、仮面も。
すべてが、床に崩れ落ちた。
エマは、黙って立ち上がった。
そして、ペネロペの前に立つ。
「……皇女様、失礼します」
そう言って。
そっと、その身体を抱きしめた。
強くはない。
だが、逃がさない腕。
「……お辛かったでしょう」
低く、温かな声。
「まだ……こんなにお若いのに」
その一言で。
ペネロペの中の、最後の堤防が決壊した。
「――ひどいですわ……!」
嗚咽が、部屋に響く。
「フェリップ様……ひどい……っ!」
子どものように、泣きじゃくる。
エマの胸元に顔を埋め、すがりつく。
「婚約破棄なんて……それに……浮気男だったなんて……最低……!」
言葉は、もはや整っていない。
ただ、感情が溢れ出るだけ。
エマは、何も言わず、ただ抱きしめ続けた。
背中を撫で、髪を撫で。
泣き声が、次第に小さくなるまで。
ペネロペは、その腕の中で。
初めて、皇女ではなく――
ただの、傷ついた少女として、泣いた。
王城の裏門を抜けた瞬間、馬車の扉が重く閉じられた。
外界のざわめきが遮断され、車内には、蹄の音と車輪の軋む低い響きだけが残る。
沈黙。
それは、あまりにも張りつめた沈黙だった。
ペネロペ=スペイラは、背筋を伸ばしたまま、微動だにせず座っていた。
淡い色のドレスに、乱れはない。
髪も、扇子も、舞踏会場を去ったときのままだ。
まるで――まだ、あの場に立っているかのように。
「…………」
拳が、ゆっくりと握りしめられる。
白い手袋の下で、爪が掌に食い込んだ。
「……フェリップ様は最悪ですわ」
声は低く、静かだった。
感情を押し殺した、皇女の声。
「……この国にもう、いたくありません、ですわ」
向かいに座る紫髪に茶の瞳の22歳の侍女メアリーが、そっと視線を上げる。
「ペネロペ様……」
「妹を守るためって、浮気しておいてありえないのですわ」
ふっと、息を吐く。
「浮気相手を連れてきて、婚約者を断罪する。
あれが“守る”ということなのかしら?」
言葉の端が、わずかに震えた。
「……わたくし、何か、間違ったことを言いました、ですわ?」
問いかけるような声音だった。
だが、それは答えを求めるものではない。
「宝石の価値を語ることは、社交の場では当然のこと。
事実を述べただけですわ」
視線が、宙を彷徨っていた。
「それとも……皇女であるわたくしが、
王女殿下より上等な宝石を身につけていたこと自体が、罪とでもいうの。ですわ?」
「……」
メアリーは、何も言わなかった。
言えなかった。
ペネロペの声は、怒りよりも先に――屈辱を孕んでいたからだ。
「帝国の皇女として、
王国との関係を考え、言葉を選び、笑顔を作って……ですわ」
小さく、笑った。
それは、舞踏会で見せたものとはまるで違う、乾いた笑みだった。
「その結果が、あれですわ」
沈黙が落ちた。
馬車が石畳を越え、わずかに揺れた。
その揺れに合わせて、ペネロペの肩が、ほんの一瞬だけ上下した。
「……最低ですわ」
ぽつりと、落ちた言葉。
皇女としてではない、少女の本音。
「浮気をしておいて、正義の顔をして……
公衆の面前で、婚約破棄ですって、バカげているですわ」
声が、少しだけ高くなった。
「外交が、どれほどのものかも理解せず……
帝国を、わたくしを……何だと思っているのですわ」
そこで、言葉が止まった。
喉の奥で、何かが詰まる。
ペネロペは、一度、大きく息を吸った。
吸って、吐いて。
自分を保とうとするように。
「……泣くわけには、いきません、ですわ」
静かな告白。
「あの場で泣いたら、
“帝国の皇女は弱い”と謗られ、プライドを失うところでしたわ」
指先が、膝の上で小さく震える。
「ですから……笑いましたの、ですわ」
視線を伏せたまま、続ける。
「扇子で口元を隠して。
余裕のあるふりをして……ですわ」
沈黙。
やがて、メアリーが、静かに口を開いた。
「……ぺネロペ様は、十分に立派でございました」
その言葉に、ペネロペは何も返さなかった。
ただ、しばらくして――
「……そう、わたくし立派、ですわ」
かすれた声。
「それは……“皇女として”ですわ」
問いではない。
確認でもない。
事実を噛みしめるための、独り言。
馬車の窓に映る自分の顔を、ペネロペは見つめた。
銀色の髪に整った顔立ち。
誇り高い皇女の表情。
だが、その奥で。
「……わたくしは」
小さく、息を吐く。
「……婚約に憧れをみていたの、ですわ」
その瞬間。
ぽたり、と
膝の上に、一粒の雫が落ちた。
それが涙だと気づいたとき、ペネロペは慌てて手で拭った。
「……失礼ですわ」
そう言って、顔を背ける。
声は、もう震えていなかった。
だが――それ以上、言葉は続かなかった。
馬車は、静かに走り続ける。
◇
数日後、馬車は関所を越え、スペイラ帝国領に入った。
それからサンジャンの町に入り、商業通りへと向かう。
やがて、その歩みをゆっくりと緩めていった。
そして、目的地で――静かに停止した。
赤レンガの外壁のお店。
フランセ王国に行くときに立ち寄った店だ。
「ペネロペ様、エマ様のお店でございますわ」
メアリーが優しく言葉を掛けた。
「帝都へ戻る前に、少しお立ち寄りになるとよろしいかと」
ペネロペは一瞬、迷うように唇を噛んだが――
「……入りたいですわ」
小さく、そう言った。
ペネロペは、深く息を吸い、背筋を伸ばした。
再び、仮面をかぶる準備をするように。
「……行くですわ」
その声は、もう皇女のものだった。
だが、その胸の奥で。
たった一人の少女が、静かに震えていることを――
まだ、誰も知らない。
◇
店の中は、静かだった。
客はすでに引き上げ、灯りだけが残されている。
カウンターの向こうから、エマが顔を上げた。
「……皇女殿下?」
一瞬の驚き。
だが、すぐにそれは消えた。
代わりに浮かんだのは、戸惑いと――心配。
「どうかなさいましたか」
その問いかけが、あまりにも普通で。
過剰な敬意も、遠慮もない。
ペネロペの喉が、きゅっと鳴った。
「少し……お時間を、いただけますかしら」
かろうじて、笑みを作る。
「もちろんです」
エマはすぐにうなずいた。
「今日はこのまま閉店にします」
そう告げると、周囲に指示を出し、静かに店を閉めていく。
その一連の動作を、ペネロペはぼんやりと見つめていた。
――誰も、理由を聞かない。
――皇女だからの対応なのだろう。
その事実が、胸に重く落ちる。
「こちらへどうぞ」
応接室に通され、椅子を勧められる。
ペネロペとメアリーは、ゆっくりと腰を下ろした。
部屋の出入り口でロドリゲスが立って様子を見守っている。
ペネロペの足が、少しだけ震えていた。
それを、エマは見逃さなかった。
「……お茶を」
そう言って席を外そうとした、そのとき。
「――待ってですわ」
ペネロペの声が、思ったよりも強く響いた。
自分でも驚き、すぐに口を押さえる。
「……すみません。
行かないでほしくて……ですわ」
沈黙。
エマは、何も言わず、再び向かいの席に座った。
「……わたくし」
ペネロペは、膝の上で手を組んだ。
「先日……婚約を、破棄されましたのですわ」
事実を、口に出した瞬間。
胸の奥で、何かが音を立てて崩れた。
「それも……舞踏会中に公衆の面前でですわ」
声が、少しずつ揺れる。
「相手は、帝国の皇女ですのよ。
外交の重みも、責任も……すべて、承知しているはずの方が……ですわ」
言葉が、続かない。
息が、浅くなる。
「こんな話……笑えますかしら」
自嘲気味に、唇を歪める。
「扇子で口元を隠して、余裕のあるふりをして……
“光栄ですわ”なんて言い返した、ですわ」
そこで、ついに。
声が、途切れた。
「……本当は」
ぽろり、と涙が落ちる。
「……恥ずかしくて、悔しくて……ですわ」
二粒、三粒。
止まらない。
「どうして……わたくしが、こんな目に……」
肩が、震え始める。
呼吸が、乱れる。
「わたくし……皇女として、ちゃんとしてきたつもりでしたのに……!」
声が、裏返った。
「間違ったことなんて……していないのに……!」
涙が、頬を伝い、とめどなく落ちる。
扇子も、誇りも、仮面も。
すべてが、床に崩れ落ちた。
エマは、黙って立ち上がった。
そして、ペネロペの前に立つ。
「……皇女様、失礼します」
そう言って。
そっと、その身体を抱きしめた。
強くはない。
だが、逃がさない腕。
「……お辛かったでしょう」
低く、温かな声。
「まだ……こんなにお若いのに」
その一言で。
ペネロペの中の、最後の堤防が決壊した。
「――ひどいですわ……!」
嗚咽が、部屋に響く。
「フェリップ様……ひどい……っ!」
子どものように、泣きじゃくる。
エマの胸元に顔を埋め、すがりつく。
「婚約破棄なんて……それに……浮気男だったなんて……最低……!」
言葉は、もはや整っていない。
ただ、感情が溢れ出るだけ。
エマは、何も言わず、ただ抱きしめ続けた。
背中を撫で、髪を撫で。
泣き声が、次第に小さくなるまで。
ペネロペは、その腕の中で。
初めて、皇女ではなく――
ただの、傷ついた少女として、泣いた。
1,364
あなたにおすすめの小説
地味で器量の悪い公爵令嬢は政略結婚を拒んでいたのだが
克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。
心優しいエヴァンズ公爵家の長女アマーリエは自ら王太子との婚約を辞退した。幼馴染でもある王太子の「ブスの癖に図々しく何時までも婚約者の座にいるんじゃない、絶世の美女である妹に婚約者の座を譲れ」という雄弁な視線に耐えられなかったのだ。それにアマーリエにも自覚があった。自分が社交界で悪口陰口を言われるほどブスであることを。だから王太子との婚約を辞退してからは、壁の花に徹していた。エヴァンズ公爵家てもつながりが欲しい貴族家からの政略結婚の申し込みも断り続けていた。このまま静かに領地に籠って暮らしていこうと思っていた。それなのに、常勝無敗、騎士の中の騎士と称えられる王弟で大将軍でもあるアラステアから結婚を申し込まれたのだ。
お姉様。ずっと隠していたことをお伝えしますね ~私は不幸ではなく幸せですよ~
柚木ゆず
恋愛
今日は私が、ラファオール伯爵家に嫁ぐ日。ついにハーオット子爵邸を出られる時が訪れましたので、これまで隠していたことをお伝えします。
お姉様たちは私を苦しめるために、私が苦手にしていたクロード様と政略結婚をさせましたよね?
ですがそれは大きな間違いで、私はずっとクロード様のことが――
完】異端の治癒能力を持つ令嬢は婚約破棄をされ、王宮の侍女として静かに暮らす事を望んだ。なのに!王子、私は侍女ですよ!言い寄られたら困ります!
仰木 あん
恋愛
マリアはエネローワ王国のライオネル伯爵の長女である。
ある日、婚約者のハルト=リッチに呼び出され、婚約破棄を告げられる。
理由はマリアの義理の妹、ソフィアに心変わりしたからだそうだ。
ハルトとソフィアは互いに惹かれ、『真実の愛』に気付いたとのこと…。
マリアは色々な物を継母の連れ子である、ソフィアに奪われてきたが、今度は婚約者か…と、気落ちをして、実家に帰る。
自室にて、過去の母の言葉を思い出す。
マリアには、王国において、異端とされるドルイダスの異能があり、強力な治癒能力で、人を癒すことが出来る事を…
しかしそれは、この国では迫害される恐れがあるため、内緒にするようにと強く言われていた。
そんな母が亡くなり、継母がソフィアを連れて屋敷に入ると、マリアの生活は一変した。
ハルトという婚約者を得て、家を折角出たのに、この始末……。
マリアは父親に願い出る。
家族に邪魔されず、一人で静かに王宮の侍女として働いて生きるため、再び家を出るのだが………
この話はフィクションです。
名前等は実際のものとなんら関係はありません。
見た目の良すぎる双子の兄を持った妹は、引きこもっている理由を不細工だからと勘違いされていましたが、身内にも誤解されていたようです
珠宮さくら
恋愛
ルベロン国の第1王女として生まれたシャルレーヌは、引きこもっていた。
その理由は、見目の良い両親と双子の兄に劣るどころか。他の腹違いの弟妹たちより、不細工な顔をしているからだと噂されていたが、実際のところは全然違っていたのだが、そんな片割れを心配して、外に出そうとした兄は自分を頼ると思っていた。
それが、全く頼らないことになるどころか。自分の方が残念になってしまう結末になるとは思っていなかった。
訳あり侯爵様に嫁いで白い結婚をした虐げられ姫が逃亡を目指した、その結果
柴野
恋愛
国王の側妃の娘として生まれた故に虐げられ続けていた王女アグネス・エル・シェブーリエ。
彼女は父に命じられ、半ば厄介払いのような形で訳あり侯爵様に嫁がされることになる。
しかしそこでも不要とされているようで、「きみを愛することはない」と言われてしまったアグネスは、ニヤリと口角を吊り上げた。
「どうせいてもいなくてもいいような存在なんですもの、さっさと逃げてしまいましょう!」
逃亡して自由の身になる――それが彼女の長年の夢だったのだ。
あらゆる手段を使って脱走を実行しようとするアグネス。だがなぜか毎度毎度侯爵様にめざとく見つかってしまい、その度失敗してしまう。
しかも日に日に彼の態度は温かみを帯びたものになっていった。
気づけば一日中彼と同じ部屋で過ごすという軟禁状態になり、溺愛という名の雁字搦めにされていて……?
虐げられ姫と女性不信な侯爵によるラブストーリー。
※小説家になろうに重複投稿しています。
【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
「嫌われ者の公爵令嬢は神の愛し子でした。愛し子を追放したら国が傾いた!? 今更助けてと言われても知りません」連載版
まほりろ
恋愛
公爵令嬢のアデリナ・ブラウフォードの人生は実母の死後大きく変わった。
公爵は妻の葬儀が終わって間をあけず再婚。公爵と後妻の間には、再婚前に作った子供までいた。
アデリナは継母と異母妹に私物を奪われ、「離れ」と名ばかりの小屋に押し込められる。
腹違いの妹はアデリナを悪者に仕立て、周囲はそれを信じた。
本来ならアデリナの味方にならなくてはならない婚約者の王太子も、異母妹の魅力に骨抜きにされ全く頼りにならない。
学園の教師も、生徒も、生徒の保護者も王太子と異母妹の味方だ。
そんなアデリナにも唯一の味方がいる。それはトカゲのクヴェル。クヴェルは美少年に変身し、家事も炊事も裁縫も完璧にこなす不思議な存在だ。
実はクヴェルはこの国の建国に携わる水竜で、アデリナは三百年前に水竜を救った初代女王の生まれ変わりだったのだ。
アデリナを蔑ろにする国に嫌気がさしたクヴェルは、アデリナを連れて旅に出る。
神に去られた国は徐々に荒廃していき……。
一方その頃、祖国の荒廃を知らないアデリナはクヴェルとのグルメ旅を満喫していた。
「ん~~! このアップルパイは絶品! 紅茶も美味しい!!」
・人外×人間、竜×人間。
・短編版は小説家になろう、pixivにもアップしています。
・長編版を小説家になろうにも投稿しています。小説家になろう先行投稿。
「Copyright(C)2025-まほりろ」
※タイトル変更しました(2025/05/06)
✕「卒業パーティーで王太子から婚約破棄された公爵令嬢、親友のトカゲを連れて旅に出る〜私が国を出たあと井戸も湖も枯れたそうですが知りません」
✕「嫌われ者の公爵令嬢は国外追放を言い渡される。私が神の祝福持ちだと王家が気付いた時には国の崩壊が始まっていました」
◯新タイトル「嫌われ者の公爵令嬢は神の愛し子でした。愛し子を追放したら国が傾いた!? 今更助けてと言われても知りません」
・2025年5月16日HOTランキング2位!
ありがとうございます!
大嫌いな幼馴染の皇太子殿下と婚姻させられたので、白い結婚をお願いいたしました
柴野
恋愛
「これは白い結婚ということにいたしましょう」
結婚初夜、そうお願いしたジェシカに、夫となる人は眉を顰めて答えた。
「……ああ、お前の好きにしろ」
婚約者だった隣国の王弟に別れを切り出され嫁ぎ先を失った公爵令嬢ジェシカ・スタンナードは、幼馴染でありながら、たいへん仲の悪かった皇太子ヒューパートと王命で婚姻させられた。
ヒューパート皇太子には陰ながら想っていた令嬢がいたのに、彼女は第二王子の婚約者になってしまったので長年婚約者を作っていなかったという噂がある。それだというのに王命で大嫌いなジェシカを娶ることになったのだ。
いくら政略結婚とはいえ、ヒューパートに抱かれるのは嫌だ。子供ができないという理由があれば離縁できると考えたジェシカは白い結婚を望み、ヒューパートもそれを受け入れた。
そのはず、だったのだが……?
離縁を望みながらも徐々に絆されていく公爵令嬢と、実は彼女のことが大好きで仕方ないツンデレ皇太子によるじれじれラブストーリー。
※こちらの作品は小説家になろうにも重複投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる