29 / 179
第29話 名もなき王宮兵士からみた、激怒する国王の様子
しおりを挟む
王宮の広間は、かつて見たことのないような緊張感に包まれていた。
空気が重い。燭台の炎は二微かに揺れ、赤絨毯に沈んだ影を細く歪ませていた。
俺は、王宮警備兵の一人。名もなき下級兵士に過ぎない。
だが、今日ばかりはこの目で見届けねばならないと思った。
──二週間前の、あの追放劇の続きを。
あの日、俺は広間の隅に立っていた。
エリーゼ=アルセリア嬢が、第一王子シャルル殿下によって婚約を破棄され、さらに国外追放の処分を下されたときだ。
誰も、彼女を助けなかった。
父であるアルセリア侯爵も、母親も、口を噤み、目を逸らした。
廷臣たちは冷笑を浮かべ、姉カリーナ嬢が勝ち誇る姿に同調していた。
俺は、あの時──ただ拳を握りしめていた。
あれは不自然だった。あまりに整いすぎていた。
王妃の臨席もなく、王も不在。王子の単独の判断で、あれほどの処分がなされた。
……だが、兵の身でそれに逆らえるはずもない。
エリーゼ嬢は泣き崩れ、縛り上げられて引き立てられていった。
その姿は今も、脳裏に焼きついて離れない。
「……お静かに」
同僚が小声で注意する。
俺が無意識に、歯噛みしていたのだろう。唇が血の味を伝えていた。
玉座が軋んだ。
「──説明せよ、シャルル」
王が、戻ってきた。
外遊からの帰還は予定より三日早かったらしい。
その怒気をはらんだ声音が、広間の空気を一変させた。
レインハルと国王。戦の英雄と謳われる、苛烈にして冷厳なる男。
その目は、今まさに息子を見据えていた。
シャルル殿下は、わずかに顔を引きつらせながらも、平然を装っていた。
「父上。エリーゼ=アルセリアは、カリーナ嬢を長年いじめ続けておりました。それゆえ──」
「戯れ言を申すなッ!!」
広間が震えた。王の声が雷鳴のように轟いた。
俺の心の奥底が、何かで突き破られるように震えた。
ようやく、誰かが、彼女を弁護してくれた。
「お前は、自らの婚約相手を、王命を待たずに処分した。それだけではない。貴様が婚約したのは“アルセリア侯の娘”だからではない」
王の声が低く、鋭く続く。
「──フリューゲル王国の王女の血を引く、“カールの孫”だからだ!!」
シャルルの顔が青ざめた。
隣に立っていたカリーナ嬢も、口を押さえて震えている。
「そ、そんな……」
小さく呟いた声が、広間に虚しく響く。
だが、王は容赦しなかった。
「フリューゲル王国と我が国の関係は、エリーゼとの縁談あってこそ友好に成り立つ。それを破棄し、貶め、挙げ句の果てに国外追放? ……どの面下げて王の名を騙ったのだ、シャルル!!」
見たこともないほどに、王の顔が紅潮していた。
玉座に腰かけるのも忘れ、王は階段を下り、シャルルの目の前まで歩を進める。
「貴様に王位継承権を語る資格はない。今より剥奪とする」
「そ、そんな……父上、それはあまりに……!」
「黙れ! 貴様の行いで、戦が起こるかもしれぬのだぞ!! ……フリューゲルが動けば、我らには勝ち目などない!」
王の目に、絶望が浮かんでいた。
そして、その絶望を引き起こしたのは、彼の愚かな息子──。
俺は、胸の奥底で、叫びたい気持ちを必死に抑えていた。
ざまあみろ、だ。
これほど明確な裁きが下るとは思わなかった。
そして王は、アルセリア侯に視線を移した。
「侯爵アルセリア。お前も、我が許しなく婚約を破棄し、フリューゲル王国を敵に回す愚を犯した。これより爵位を子爵とし、領地はすべて没収する」
「お、王よ、どうかお慈悲を……!」
「……ならば、エリーゼを探せ。見つからねば、シャルルともどもフリューゲル王国に引き渡す。彼らが望むならばな」
俺の心が震えた。
これが、王か。
あの少女が受けた屈辱と不義を、ようやく正そうとする王の怒りが、ここまで鋭く深く人を打つとは──。
広間には、もはや誰も口をきけなかった。
廷臣たちは青ざめ、誰もが口をつぐんだ。
ただ俺は──ひとり、静かに、胸の奥でエリーゼ嬢の無事を祈っていた。
もう遅かったのかもしれない。
追放されたあの日、兵士の列の中にいて、俺はただ見ているしかなかった。
あの小さな背中が、凍てついた風に震えながら、遠ざかっていくのを。
声をかけたくても、何もできなかった自分が、ただ悔しかった。
でも。
もし、今どこかで生きているなら──
(どうか……無事でいてくれ。必ず、誰かが君を迎えにいく。俺たちは、君に借りがある)
王の命で、エリーゼ嬢の捜索隊が編成されるという話が、すでに兵士たちの間で広がりつつあった。
名もなき兵のひとりである俺も、真っ先に志願しようと思う。
今度こそ、あのときできなかったことを果たすために。
彼女をこの手で、連れ戻すために。
それが、俺にできる唯一の──償いなのだから。
空気が重い。燭台の炎は二微かに揺れ、赤絨毯に沈んだ影を細く歪ませていた。
俺は、王宮警備兵の一人。名もなき下級兵士に過ぎない。
だが、今日ばかりはこの目で見届けねばならないと思った。
──二週間前の、あの追放劇の続きを。
あの日、俺は広間の隅に立っていた。
エリーゼ=アルセリア嬢が、第一王子シャルル殿下によって婚約を破棄され、さらに国外追放の処分を下されたときだ。
誰も、彼女を助けなかった。
父であるアルセリア侯爵も、母親も、口を噤み、目を逸らした。
廷臣たちは冷笑を浮かべ、姉カリーナ嬢が勝ち誇る姿に同調していた。
俺は、あの時──ただ拳を握りしめていた。
あれは不自然だった。あまりに整いすぎていた。
王妃の臨席もなく、王も不在。王子の単独の判断で、あれほどの処分がなされた。
……だが、兵の身でそれに逆らえるはずもない。
エリーゼ嬢は泣き崩れ、縛り上げられて引き立てられていった。
その姿は今も、脳裏に焼きついて離れない。
「……お静かに」
同僚が小声で注意する。
俺が無意識に、歯噛みしていたのだろう。唇が血の味を伝えていた。
玉座が軋んだ。
「──説明せよ、シャルル」
王が、戻ってきた。
外遊からの帰還は予定より三日早かったらしい。
その怒気をはらんだ声音が、広間の空気を一変させた。
レインハルと国王。戦の英雄と謳われる、苛烈にして冷厳なる男。
その目は、今まさに息子を見据えていた。
シャルル殿下は、わずかに顔を引きつらせながらも、平然を装っていた。
「父上。エリーゼ=アルセリアは、カリーナ嬢を長年いじめ続けておりました。それゆえ──」
「戯れ言を申すなッ!!」
広間が震えた。王の声が雷鳴のように轟いた。
俺の心の奥底が、何かで突き破られるように震えた。
ようやく、誰かが、彼女を弁護してくれた。
「お前は、自らの婚約相手を、王命を待たずに処分した。それだけではない。貴様が婚約したのは“アルセリア侯の娘”だからではない」
王の声が低く、鋭く続く。
「──フリューゲル王国の王女の血を引く、“カールの孫”だからだ!!」
シャルルの顔が青ざめた。
隣に立っていたカリーナ嬢も、口を押さえて震えている。
「そ、そんな……」
小さく呟いた声が、広間に虚しく響く。
だが、王は容赦しなかった。
「フリューゲル王国と我が国の関係は、エリーゼとの縁談あってこそ友好に成り立つ。それを破棄し、貶め、挙げ句の果てに国外追放? ……どの面下げて王の名を騙ったのだ、シャルル!!」
見たこともないほどに、王の顔が紅潮していた。
玉座に腰かけるのも忘れ、王は階段を下り、シャルルの目の前まで歩を進める。
「貴様に王位継承権を語る資格はない。今より剥奪とする」
「そ、そんな……父上、それはあまりに……!」
「黙れ! 貴様の行いで、戦が起こるかもしれぬのだぞ!! ……フリューゲルが動けば、我らには勝ち目などない!」
王の目に、絶望が浮かんでいた。
そして、その絶望を引き起こしたのは、彼の愚かな息子──。
俺は、胸の奥底で、叫びたい気持ちを必死に抑えていた。
ざまあみろ、だ。
これほど明確な裁きが下るとは思わなかった。
そして王は、アルセリア侯に視線を移した。
「侯爵アルセリア。お前も、我が許しなく婚約を破棄し、フリューゲル王国を敵に回す愚を犯した。これより爵位を子爵とし、領地はすべて没収する」
「お、王よ、どうかお慈悲を……!」
「……ならば、エリーゼを探せ。見つからねば、シャルルともどもフリューゲル王国に引き渡す。彼らが望むならばな」
俺の心が震えた。
これが、王か。
あの少女が受けた屈辱と不義を、ようやく正そうとする王の怒りが、ここまで鋭く深く人を打つとは──。
広間には、もはや誰も口をきけなかった。
廷臣たちは青ざめ、誰もが口をつぐんだ。
ただ俺は──ひとり、静かに、胸の奥でエリーゼ嬢の無事を祈っていた。
もう遅かったのかもしれない。
追放されたあの日、兵士の列の中にいて、俺はただ見ているしかなかった。
あの小さな背中が、凍てついた風に震えながら、遠ざかっていくのを。
声をかけたくても、何もできなかった自分が、ただ悔しかった。
でも。
もし、今どこかで生きているなら──
(どうか……無事でいてくれ。必ず、誰かが君を迎えにいく。俺たちは、君に借りがある)
王の命で、エリーゼ嬢の捜索隊が編成されるという話が、すでに兵士たちの間で広がりつつあった。
名もなき兵のひとりである俺も、真っ先に志願しようと思う。
今度こそ、あのときできなかったことを果たすために。
彼女をこの手で、連れ戻すために。
それが、俺にできる唯一の──償いなのだから。
98
あなたにおすすめの小説
『追放令嬢は薬草(ハーブ)に夢中 ~前世の知識でポーションを作っていたら、聖女様より崇められ、私を捨てた王太子が泣きついてきました~』
とびぃ
ファンタジー
追放悪役令嬢の薬学スローライフ ~断罪されたら、そこは未知の薬草宝庫(ランクS)でした。知識チートでポーション作ってたら、王都のパンデミックを救う羽目に~
-第二部(11章~20章)追加しました-
【あらすじ】
「貴様を追放する! 魔物の巣窟『霧深き森』で、朽ち果てるがいい!」
王太子の婚約者ソフィアは、卒業パーティーで断罪された。 しかし、その顔に絶望はなかった。なぜなら、その「断罪劇」こそが、彼女の完璧な計画だったからだ。
彼女の魂は、前世で薬学研究に没頭し過労死した、日本の研究者。 王妃の座も権力闘争も、彼女には退屈な枷でしかない。 彼女が求めたのはただ一つ——誰にも邪魔されず、未知の植物を研究できる「アトリエ」だった。
追放先『霧深き森』は「死の土地」。 だが、チート能力【植物図鑑インターフェイス】を持つソフィアにとって、そこは未知の薬草が群生する、最高の「研究フィールド(ランクS)」だった!
石造りの廃屋を「アトリエ」に改造し、ガラクタから蒸留器を自作。村人を救い、薬師様と慕われ、理想のスローライフ(研究生活)が始まる。 だが、その平穏は長く続かない。 王都では、王宮薬師長の陰謀により、聖女の奇跡すら効かないパンデミック『紫死病』が発生していた。 ソフィアが開発した『特製回復ポーション』の噂が王都に届くとき、彼女の「研究成果」を巡る、新たな戦いが幕を開ける——。
【主な登場人物】
ソフィア・フォン・クライネルト 本作の主人公。元・侯爵令嬢。魂は日本の薬学研究者。 合理的かつ冷徹な思考で、スローライフ(研究)を妨げる障害を「薬学」で排除する。未知の薬草の解析が至上の喜び。
ギルバート・ヴァイス 王宮魔術師団・研究室所属の魔術師。 ソフィアの「科学(薬学)」に魅了され、助手(兼・共同研究者)としてアトリエに入り浸る知的な理解者。
アルベルト王太子 ソフィアの元婚約者。愚かな「正義」でソフィアを追放した張本人。王都の危機に際し、薬を強奪しに来るが……。
リリア 無力な「聖女」。アルベルトに庇護されるが、本物の災厄の前では無力な「駒」。
ロイド・バルトロメウス 『天秤と剣(スケイル&ソード)商会』の会頭。ソフィアに命を救われ、彼女の「薬学」の価値を見抜くビジネスパートナー。
【読みどころ】
「悪役令嬢追放」から始まる、痛快な「ざまぁ」展開! そして、知識チートを駆使した本格的な「薬学(ものづくり)」と、理想の「アトリエ」開拓。 科学と魔法が融合し、パンデミックというシリアスな災厄に立ち向かう、読み応え抜群の薬学ファンタジーをお楽しみください。
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね
婚約破棄され森に捨てられました。探さないで下さい。
拓海のり
ファンタジー
属性魔法が使えず、役に立たない『自然魔法』だとバカにされていたステラは、婚約者の王太子から婚約破棄された。そして身に覚えのない罪で断罪され、修道院に行く途中で襲われる。他サイトにも投稿しています。
白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
時岡継美
ファンタジー
初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。
侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。
しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?
他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。
誤字脱字報告ありがとうございます!
転生調理令嬢は諦めることを知らない!
eggy
ファンタジー
リュシドール子爵の長女オリアーヌは七歳のとき事故で両親を失い、自分は片足が不自由になった。
それでも残された生まれたばかりの弟ランベールを、一人で立派に育てよう、と決心する。
子爵家跡継ぎのランベールが成人するまで、親戚から暫定爵位継承の夫婦を領地領主邸に迎えることになった。
最初愛想のよかった夫婦は、次第に家乗っ取りに向けた行動を始める。
八歳でオリアーヌは、『調理』の加護を得る。食材に限り刃物なしで切断ができる。細かい調味料などを離れたところに瞬間移動させられる。その他、調理の腕が向上する能力だ。
それを「貴族に相応しくない」と断じて、子爵はオリアーヌを厨房で働かせることにした。
また夫婦は、自分の息子をランベールと入れ替える画策を始めた。
オリアーヌが十三歳になったとき、子爵は隣領の伯爵に加護の実験台としてランベールを売り渡してしまう。
同時にオリアーヌを子爵家から追放する、と宣言した。
それを機に、オリアーヌは弟を取り戻す旅に出る。まず最初に、隣町まで少なくとも二日以上かかる危険な魔獣の出る街道を、杖つきの徒歩で、武器も護衛もなしに、不眠で、歩ききらなければならない。
弟を取り戻すまで絶対諦めない、ド根性令嬢の冒険が始まる。
侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!
珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。
3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。
高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。
これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!!
転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
離婚したので冒険者に復帰しようと思います。
黒蜜きな粉
ファンタジー
元冒険者のアラサー女のライラが、離婚をして冒険者に復帰する話。
ライラはかつてはそれなりに高い評価を受けていた冒険者。
というのも、この世界ではレアな能力である精霊術を扱える精霊術師なのだ。
そんなものだから復職なんて余裕だと自信満々に思っていたら、休職期間が長すぎて冒険者登録試験を受けなおし。
周囲から過去の人、BBA扱いの前途多難なライラの新生活が始まる。
2022/10/31
第15回ファンタジー小説大賞、奨励賞をいただきました。
応援ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる