異世界を中国拳法でぶん殴る! ~転生したら褐色ショタで人外で、おまけに凶悪犯罪者だったけど、前世で鍛えた中国拳法で真っ当な人生を目指します~

犬童 貞之助

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第二章 工業都市ボルドー

2-56 挨拶回りと実力診断

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「──それでは皆様、ごきげんよう」

 マルトを連れて去っていくエスリウの背が見えなくなったところで、俺は盛大に溜息を吐く。

 いや~……しんどい時間だった。

「うむ? ロウよ、何故それほど大きな溜息をつくのだ? ケーキも焼き菓子もとても美味なるものだったろう?」
「正直最初に食べたパンケーキ以外、味を覚えてない。エスリウがお前やシアンのことでぐいぐい質問してきたろ? 答えるのに神経使ってたんだよ」

[──……]

 セルケトの疑問に答えていると、シアンの眉がハの字となる。自分が喋れないことで俺に負担がかかってしまい、申し訳ないと考えたのかもしれない。

「ああ、愚痴っぽくなって悪かった。元々買い物許可を出したのは俺だし、それで起こったことに文句を言うのはお門違いだったな」

 しょぼくれたシアンの頭を撫で──ようとしたが手が届かない為、背中を軽く叩く。魅力的なお尻に引き寄せられそうになったが、何とか思いとどまったのは秘密だ。

「ふむ。人族社会を楽しもうとすると何かにつけて面倒事が着いて回るもの。我も段々と人の世について理解してきたぞ」
「たまたま巡り合わせが悪かっただけでもあるけどなー」

 既に夕刻なので足早に商店を後にする。
 組合でしばらくボルドーを離れることを伝えておかねばならないから、出来る限り早めに組合へ向かいたいところだ。

(その割には随分とお楽しみだったようですね? セルケトやシアンの服装が入店前と変わっているのです)
(そういうなってギルタブ。今はねたましいだけかもしれないが、お前が人化した時はロウが一緒に服を選んでくれるってことでもあるんだぞ)
(!!! ……なるほど、フフフ。いいでしょう、そういうことなら大目に見ることにします)

「ふむ? こやつらも我のように人化できるのか? そのような武器など聞いたことも……いや、そもそも意志ある武器という存在すら我は知らぬものだったか」
「意志ある武器ってのは相当珍しいものみたいだからなあ。サルガスたちの姉さんは既に人化しているみたいだぞ」

 雑談しながら路地へと進み、人通りが途絶えねずみさそりしか居なくなったところで異空間を開門。セルケトとシアンに異空間へと突入させ門を閉じる。

 冒険者組合は商店と同じ商業区にある。
 距離的に近いことが幸いし、屋根の上を高速移動することでなんとか日が沈む前に組合へ辿り着くことができた。

 依頼の達成報告をするためか、夕方になると組合内部は賑やかだ。騒がしいと言ってもいいほど冒険者で溢れている。さながら、地球における終業時間帯の公共交通機関のようである。

 魔物被害が多いため冒険者たちもまた多くなっているのか、それともこれが日常なのか。エスリウとの会食で疲れた頭で薄ぼんやりと思考しながら、受付から伸びる長蛇の列の最後尾へと並ぶ。

(エスリウねえ。お前さん、またあの娘に遭遇したのか? 不思議と縁があるものだな)

 呆けていると銀刀より雑談念話を吹っ掛けられた。

 単に美少女とのお食事会ってだけなら大歓迎なんだけどなあ。今回話して確信できたけど、やはり何らかの疑惑を持たれていたようだ。

 彼女の質問の傾向から考えれば、他国からの間者、あるいは刺客という線を疑われていたのだろうか?

 際立って大きな軍事衝突こそないが、公国は長い間帝国と小競り合いの続く小康しょうこう状態。セルケトたちを南方の田舎出身ということにしているが、帝国からの密偵とでも思われているのかもしれない。

(エスリウはこの国の中枢に近い存在ですからね。当たらずとも遠からずだと思うのです)

 そうやって商店での出来事を反芻はんすうしている内に列が捌け、受付に到着。丁度手の空いている小麦色のクセ毛が特徴的な受付嬢に声を掛けた。

「こんにちはランテさん。依頼品の納入にきました」
「はいこんにちは~。うんうん、偉い偉い。例の依頼で懐がうるおってるだろうに、ロウ君は真面目だねー? 私だったらしばらくお仕事サボっちゃうかな~」
「薬草集めも割と楽しいですからね。半分趣味みたいなもんです」

 ランテに依頼品の薬草を渡していき、無事依頼達成。昨日の内に集めておいて良かった。

「支部長はロウ君に、薬草採取より魔物討伐依頼を受けてほしいみたいだけどね~。今も受ける気はないの?」
「無いですね。というか、実は明日からボルドーを離れるんですよ」
「ええっ!? なんでー? やっぱり竜の噂があるから?」
「ボルドーから隣国へ移動する方の護衛依頼を受けたので、間接的には噂のせいかもしれないです」

 思った以上に反応されたことに驚きつつ、しばらくボルドーから離れることをランテに告げる。世話になってきたダリアにも話していきたかったが、忙しい時間帯だから難しそうだ。

「そっかあ~寂しくなるね。でも、依頼が終わったらこっちに戻ってくるんでしょ?」
「戻ってくる予定ですが、帝国にも観光に行こうと思ってますからね。戻ってくるにしても何か月か先になると思います」

「帝国かー。向こうは公国みたいに治安が良いわけじゃないって聞くし、気を付けなよー?」
「はい、ありがとうございます。では、失礼しますね。お世話になりました」
「じゃあね~。ロウ君が大人になって戻ってくるのを楽しみにしておくよ! あ、ダリアにもちゃんと伝えておくから、安心してね」
「あはは。ありがとうございます」

 あっさりとした別れを済ませ宿へ戻ろうと出口へ向かう途中、見知った顔を発見した。

 そういえば、彼らに別れも告げてなかったか。

「こんにちは、アルベルト、レアさん」
「ロウ! ……ベルナール支部長から聞いてはいたが、実際無傷だと笑えてくるな」
「あらロウ君、こんにちは。聞いたわ~あの魔物を『征服者』たちと一緒に倒したのね?」
「奇跡で治療してもらって傷が消えてますけど、腹に穴があいたり全身に火傷負ったりで割と死にかけましたよ」

 エントランス付近のテーブル席に居たのは「白き風」の面々だった。といっても、アルバは見当たらないので二人だけである。

 話を聞くと、彼女はセルケトに負わされた傷が完治していない為、まだ修道院で休んでいるようだ。

「──ロウは魔導国に行くんだな。護衛依頼で移動するとは、なんだか俺たちのときみたいだ」
「アルベルトは、まだしばらくボルドーを拠点にするんですか?」
「魔物の異常発生は収まっていないようだし、その予定だ。例の魔物が居なくなったのなら迷宮の調査も出来るし、俺たちはそこを調査しつつ腕を磨くつもりだぜ」

(迷宮で腕を磨く、ですか。迷宮の魔力を肉体へと取り込むことで、より強くなろうとしているのかもしれませんね)

 アルベルトの今後について聞いていると、不意にギルタブからそんな言葉が漏れる。

 以前聞いたような話だ。確か、魔力による変質だったか。

「なるほど、迷宮で修行って感じですか。魔物が湧き出るような危険な場所らしいですし、無茶し過ぎないようにして下さいよ」
「分かってるさ。死んだら元も子もないからな。日々痛感しているところだ」
「ロウ君から激励してもらっちゃったね? これは頑張らないとだよ~アル」

 話している内に日が落ちてしまったのでアルベルトたちに別れを告げる。

 何だか妙にイチャイチャしてるなあとか思って、居心地が悪くなったから逃げたというわけではない。

(男女が共に旅をし共に戦い苦難を乗り越えたなら、そりゃああいう雰囲気にもなる。よくある心の動きだろうに)

 何恋愛の達人みたいなこと言っちゃってるんですかサルガスさん。無機物な曲刀のくせに!

(ククッ、俺はこれでも数多の人生を見てきたからな? 完全に理解したとまでは言わないが、それでもお前さんよりは熟達していると思うわけだ)

 などという述懐じゅっかいをする銀刀氏。実戦経験のない割に生意気である。こいつが人化したら、その学んだ恋愛の手管とやらを見せてもらおうじゃないか。

 サルガスとの不毛なやり取りを経ながら商業区を抜け、宿のある居住区へ。幼い容姿や良い身なりに目を付けられ絡まれるということもなく、宿に到着する。

 自室に戻り着替えを済ませ、そう言えば忘れていたとセルケトを召喚。

「──むっ? ここは宿か。入り口から入りなおさなくて良いのか?」
「厳密にチェックしてるわけじゃないし大丈夫だろ。それより飯だ飯」

(面倒臭くなったんだな)(面倒になったのでしょうね)
「ほう、そういうものか」

 なんだか子供の教育……というかセルケトの教育に悪い気がしないでもない。

 でも、適度に規範に対しゆるく対応することを覚えた方が、人の世を渡るうえで応用が利くだろう。多分。

 セルケトを伴い食堂に向かう。今日も今日とて視線を集める彼女だが、服装が公国的になっているため以前よりは周囲に溶け込んでいる。それでもやはり美しいがために目立ってしまうが。

「ほう! 今日は串焼きというやつか! 我は露店で見た時から気になっていたのだ。しからば早速──」

 もっとも、そんな視線を本人は気にしている様子などない。気付いてはいるだろうが、気にも留めないという感じか。

「うむ? どうしたロウよ。食べぬのなら我が食べてやろうか?」
「ちょっと考え事してただけだよ。だから手を伸ばすな。俺の串を獲るな!」

 モリモリと食べていくセルケトを眺めていると、俺の料理にまで手を出されそうになった。油断も隙もねえなコイツ。

 伸びてきた手を叩き落とし食事に勤しむ。食事の時に余計なことを考えるのは駄目だな。冷えてしまっては勿体ない。

 心を入れ替え料理と向き合い、滋味じみなる料理群をバクバクと頂き夕食完了。おごちそうさまでした。

◇◆◇◆

 食後、部屋の整理やら所持金の確認を済ませてから、セルケトを連れて異空間へ向かう。遠出する前に、セルケトの人型状態での実力を調べるためだ。

「ふむ。大槍の状態は悪くないようだ。貴様の雷撃を受けた時に脆くなってしまったかと思っていたが、影響は見られんな」
「さいですか。じゃあ軽く運動したら実戦形式でやるか。魔法も使っていいぞ」
「ふん。後になってから吠え面をかくなよ?」

 手元に顕現させた円錐状の大槍を片手で振り回すセルケトにルールを伝えながら、こちらも身体強化を全開にする。

 予想としては、今のセルケトは全開状態で戦うほどの力は持っていないと考えているが。負けてもしゃくだしな。

(セルケトの体調は万全で人型になったことで的は小さくなっているし、油断は出来ないと思うがな)
(そうでしょうか? 人型では戦闘技術の差が如実に現れるでしょうし、ロウの考えの通り以前よりも力の差が大きくなっていると思うのです)

 曲刀たちでも意見が割れたセルケトの現在の実力。さあ、どんなもんかな?

 銀刀を抜き放ち正眼に構える。

 対するセルケトは右腕に持った大槍を腰に構え前傾姿勢。全力で突き刺しますと言わんばかりの体勢だ。

「──俺もお前も簡単には死なないだろうし、頭と首、心臓以外は寸止めなしで行くか」
((!?))

「ふっ、ふふふ……良かろう。元より加減などするつもりはなかったが、その言葉があるなら一層全力を出せるというものだ」
「一応聞いておくけど、お前の身体って異形の時と同程度の硬さってことで良いんだよな?」
「然り。……いや、以前よりも増しているか? まあ、やれば分かろうものよ」

 以前の硬質な外殻は、銀刀の一撃では傷すら付かない硬度だった。流石にあの外殻ほどではないだろうが、全身全霊の一撃でなければセルケトが致命傷を負うことはないだろう。

 ──要するに、遠慮なくぶった斬れるってことだ。

(おいロウ、考えが物騒だぞ? そんなに苛立っていたのか?)

 いや、別にセルケトに対して思うところがあるわけじゃないぞ?

 ただ……俺もやはり魔の血族ってことなんだろうな。

 こうしてしばらく平和だと、血がうずいてしまう。セルケトも同じように嬉しそうだし、案外エスリウから以前指摘されたように、似た者同士なのかもしれない。

「それじゃあ、暇してるギルタブに審判をしてもらうか。合図よろしくー」
(仕方が無いですね。では、両者距離を置いて)

 黒刀をシアンに預け、異空間の門を閉じセルケトと向かい合う。

 普段の暢気な空気など毛ほども見られない鋭い表情、肌に刺さるような視線を正面から受け止め、開始の合図を待つ。

「──」「……」

 互いの身体から溢れる魔力がぶつかり合い、地鳴りにも似た低音が異空間に満ちる。

 五秒、十秒。
 張り詰めた空気の中で、時間だけが過ぎていく。

(──始めっ!)

 ──そして十六秒後。戦闘開始である。
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