176 / 273
第六章 大陸震撼
6-9 災禍の前触れ
しおりを挟む
時は前後し、ロウたちが学生寮から移動している頃。魔術大学野外演習場では。
「──前進、止め! 歩兵隊、構え!」
「「「ッ」」」
「砲撃隊、砲撃開始! 騎馬隊、横撃準備!」
「「「オオォッ!」」」
千を超える騎士たちが盾と槍を構え、軍事演習を行っている真っ只中だった。
前進した歩兵騎士隊が相手の部隊を止め、砲撃隊が敵陣中央を魔術で爆撃。魔術の弾幕で注意が逸れたところで騎馬隊を動かし、敵陣の後方を突き破り、食い散らす。
その相手は物言わず単純な前進のみを行う土魔術で創られた石くれではあったが、将軍の指示通りに部隊が動き攻撃は成功。
大銅鑼を合図に行われる攻撃、魔術、奇襲。そのいずれもが、一糸乱れぬ動きだった。が──。
「──ふむ……。やはり兵の士気は、そう高くないようですね」
「何分急な召集でしたもので、首都までの移動による疲労があるのではないかと愚考します。ご期待に沿えず申し訳ありません、女王陛下」
魔術で創られた高台から布陣を見下ろす銀髪碧眼の熟年女性は、華美なドレスを風で靡かせ、不満とも憂いともつかない溜息を漏らした。
演習の総指揮をとっている鎧姿の男性──パウルス将軍から頭を下げられている森人族の女性は、魔導国を建国した女王の実娘にして現女王、エイレーネ。
日々増えていく身体のシミと格闘している彼女は、人間族基準では五十歳そこいらの容姿だが……実のところ齢三百を超える古老である。
そんな彼女が君主として君臨するこの魔導国。王に権力が集約されている絶対王政ではなく、様々な地位、職業の者たちからなる元老院との合議制となっている。
農村や宿場町、地方都市の代表に、商人や職人、軍を預かる将軍に都市の守りを任されている騎士団長、更には魔術大学の学長など。元老院の人員は実に多様な顔ぶれである。
その運用は、分野ごとの専門家が意見の収集編纂し、王や門外漢たちは専門家とは異なる立場から意見を出していく、といったもの。魔導国を建国した先代女王が権力の集中を嫌い、自ら作り出した政治制度なのだ。
支配者たる王に堂々と意見し、あまつさえ的外れだと切って捨てることもあるこの合議制は、エルフという気性の穏やかな長命種が王であるからか、不思議とうまくいっていた。
だからだろうか、本来は支配者と被支配者でありながら、現女王と将軍の間にはほんのりと気安い雰囲気が滲む。とはいえ、それも高台の周囲を固める兵たちから気付かれない程度だが。
「いえ、無理もないことですから。ただ、活性化している魔物たちもこちらを待ってはくれません。今無理を通さねば、この国の民が、彼ら騎士たちの守るべき家族が危険に曝されることでしょう」
「仰せの通りです。しかしながら陛下、兵も疲労という点以外にも気に掛かる事があり、それが影響して今一つ集中しきれないのではないか、と私めは考えております」
「例の大災害のこと、ですね。……大災害の詳細というものも、把握してはいるのですが。貴方も、おおよその見当はついているのでしょう?」
士気が低い理由は大災害に関する情報が共有されないからではないか、と暗に問われたエイレーネは、頭痛を抑えるように額に手をやったまま将軍へ問い返す。
「見当違いかもしれませんが……。何でも大災害の真相は、大砂漠で竜が癇癪を起こし暴れたのだとか」
「残念ながら事実ですよ、パウルス。その上竜は暴れたということに留まらず、魔神と殺し合ったのだそうです。これは単なる得られた情報からの類推ではなく、大砂漠で神話の如き戦いを目の当たりにした、知恵の女神ミネルヴァ様の眷属から得た証言です」
彼女が魔術大学の学長からもたらされた情報を開示すると、将軍は呻き狼狽える。
「なんと……。竜のみならず魔神まで絡んでいたとは、私めは陛下のお考えにようやく思い至りました」
「公表するにはあまりに危険な事実ですからね。人族の敵対者である魔神、それも伝説たる竜と真っ向から戦えるほどの、力ある魔神……。そんな存在が明るみに出れば、建国以来の大混乱となる可能性もあります。この件に関しては慎重を期していきましょう」
「お心のままに」
事実を公表しない方向で合意をとった二人が頷き合ったところで──演習を行っている騎士とは異なる兵士が馬を駆って現れ、場の空気は急変する。
「──伝令、伝令ー!」
「何事だ? 女王陛下の御前なるぞ」
「か、火急につきご容赦を! 東部草原森林地帯より、大規模な魔物の侵攻有り! 魔物は空から襲撃し、東部境界の監視塔や砦を突破! この首都を目指しているものと思われます!」
「なんだと!?」
この場に女王までいるとは思っていなかったのか、落馬する様に地面に降りて跪き、状況を報告する兵士。エイレーネは至る所に裂傷のある兵士を労い、具体的な情報を求めた。
「よくぞ駆けつけてくださいました。砦の被害状況に魔物の侵攻状況、そして魔物のおおよその数と、種は分かりますか?」
「ハッ。魔物の種別は怪鳥ども……ベールクトやハルピアが数十ほど。それだけではなく、大型種の魔物、グリフォンやヒポグリフも数体確認しております。魔物どもの魔法や体当たりで砦も損壊しておりますが、大部分は上空を通過しただけで人的被害は軽微です。残る侵攻状況に関してですが、恐らく早馬と同程度の飛行速度……直にここ北門へ現れるものと思われます」
女王から直々に問われた兵士は、緊張で身を固くしつつも状況を語る。
──兵士の語った魔物たちの内、怪鳥と呼ばれる魔物がベールクト、そしてハルピアである。
前者ベールクトが魔物化し魔法を操るようになった鷹であり、後者ハルピアも魔物化し、動物の精神に作用するような鳴き声を獲得した鷲となる。
いずれも体長が一メートルを超え、翼長に至っては三メートルから四メートルほどにまでなる巨鳥。しかしながら……それも大型種たちの前では霞んでしまう。
白い羽毛の美しい鷲の上半身に、黒褐色で逞しい獅子の下半身。鳥類の前肢、獅子の後肢から生える黒曜石の如き鉤爪に、琥珀色の鋭い目つき。
強力な風魔法を操り亜竜と並び“空の王者”と称されるグリフォンは、体長が二階建ての建物にも迫る巨体。たとえ国の精兵たる騎士であっても、単独では到底太刀打ちできない存在だ。
その亜種たるヒポグリフもまた巨体であるが、鷲の上半身に馬の下半身を有するその身はやや小さく、家屋というよりは小屋ほどのサイズだ。とはいえやはり、人の身で相手とするには巨大すぎるが。
「貴方の報告で私たちは備える時間を得ることができました。監視兵としての責任を果たしてくれたこと、嬉しく思います。後のことは騎士に任せ、ゆっくりと休んでください」
報告を聞いたエイレーネは兵士の素早い行動と細かな報告を称え、陣の後方にいる救護班の下で休むよう促して送り出した。
その後、彼女は将軍パウルスと共に各部隊の長を集め指示を飛ばしていく。
上空から攻める魔物ということで通常とは異なる布陣を伝え、身体強化を使って機敏に動く隊長たちを見送った女王エイレーネ。一通り指示を出し終えると、彼女は毅然とした表情から渋面へと変わってしまった。
「──単一種族の集団ではなく、異なる種の混合集団ですか。演習のために騎士たちを呼び寄せたことが仇となったようですね。こうも早く魔物が動くとは」
「しかしながら陛下、今この時期に演習を行ったからこそ、砦が戦いの場とならず人的被害が抑えられたとも言えます。むしろこの場で魔物どもを打ち滅ぼせば、よき実地訓練となりましょう」
「全く、物は言いようですね──っ!」
亜竜に匹敵する脅威もいるのに、とエイレーネが青い瞳をジト目にしたところで──怪鳥の叫喚が木霊する。
「「「クァアアアッ!」」」
「パウルス、私を護りなさい。私は儀式魔術を構築します」
「仰せのままに」
「あら……。貴方なら止めるかと思っていましたのに。では、よろしく頼みますよ」
制止を受けるかと思いきやご随意にということで肩透かしを受けている彼女に頭を下げ、パウルスは身体強化や遅延魔術を準備しながら考える。
(下手に反対してしまうと、ムキになって前線に行くとまで言い始めそうですからね、陛下は。単独で儀式魔術を構築可能な戦力とはいえ、もう少しお立場を考えて頂けないものか……。はぁ)
碧眼を眇めて彼方の魔物に狙いをつける女王に、心の内で小さく嘆息する将軍だった。
「──前進、止め! 歩兵隊、構え!」
「「「ッ」」」
「砲撃隊、砲撃開始! 騎馬隊、横撃準備!」
「「「オオォッ!」」」
千を超える騎士たちが盾と槍を構え、軍事演習を行っている真っ只中だった。
前進した歩兵騎士隊が相手の部隊を止め、砲撃隊が敵陣中央を魔術で爆撃。魔術の弾幕で注意が逸れたところで騎馬隊を動かし、敵陣の後方を突き破り、食い散らす。
その相手は物言わず単純な前進のみを行う土魔術で創られた石くれではあったが、将軍の指示通りに部隊が動き攻撃は成功。
大銅鑼を合図に行われる攻撃、魔術、奇襲。そのいずれもが、一糸乱れぬ動きだった。が──。
「──ふむ……。やはり兵の士気は、そう高くないようですね」
「何分急な召集でしたもので、首都までの移動による疲労があるのではないかと愚考します。ご期待に沿えず申し訳ありません、女王陛下」
魔術で創られた高台から布陣を見下ろす銀髪碧眼の熟年女性は、華美なドレスを風で靡かせ、不満とも憂いともつかない溜息を漏らした。
演習の総指揮をとっている鎧姿の男性──パウルス将軍から頭を下げられている森人族の女性は、魔導国を建国した女王の実娘にして現女王、エイレーネ。
日々増えていく身体のシミと格闘している彼女は、人間族基準では五十歳そこいらの容姿だが……実のところ齢三百を超える古老である。
そんな彼女が君主として君臨するこの魔導国。王に権力が集約されている絶対王政ではなく、様々な地位、職業の者たちからなる元老院との合議制となっている。
農村や宿場町、地方都市の代表に、商人や職人、軍を預かる将軍に都市の守りを任されている騎士団長、更には魔術大学の学長など。元老院の人員は実に多様な顔ぶれである。
その運用は、分野ごとの専門家が意見の収集編纂し、王や門外漢たちは専門家とは異なる立場から意見を出していく、といったもの。魔導国を建国した先代女王が権力の集中を嫌い、自ら作り出した政治制度なのだ。
支配者たる王に堂々と意見し、あまつさえ的外れだと切って捨てることもあるこの合議制は、エルフという気性の穏やかな長命種が王であるからか、不思議とうまくいっていた。
だからだろうか、本来は支配者と被支配者でありながら、現女王と将軍の間にはほんのりと気安い雰囲気が滲む。とはいえ、それも高台の周囲を固める兵たちから気付かれない程度だが。
「いえ、無理もないことですから。ただ、活性化している魔物たちもこちらを待ってはくれません。今無理を通さねば、この国の民が、彼ら騎士たちの守るべき家族が危険に曝されることでしょう」
「仰せの通りです。しかしながら陛下、兵も疲労という点以外にも気に掛かる事があり、それが影響して今一つ集中しきれないのではないか、と私めは考えております」
「例の大災害のこと、ですね。……大災害の詳細というものも、把握してはいるのですが。貴方も、おおよその見当はついているのでしょう?」
士気が低い理由は大災害に関する情報が共有されないからではないか、と暗に問われたエイレーネは、頭痛を抑えるように額に手をやったまま将軍へ問い返す。
「見当違いかもしれませんが……。何でも大災害の真相は、大砂漠で竜が癇癪を起こし暴れたのだとか」
「残念ながら事実ですよ、パウルス。その上竜は暴れたということに留まらず、魔神と殺し合ったのだそうです。これは単なる得られた情報からの類推ではなく、大砂漠で神話の如き戦いを目の当たりにした、知恵の女神ミネルヴァ様の眷属から得た証言です」
彼女が魔術大学の学長からもたらされた情報を開示すると、将軍は呻き狼狽える。
「なんと……。竜のみならず魔神まで絡んでいたとは、私めは陛下のお考えにようやく思い至りました」
「公表するにはあまりに危険な事実ですからね。人族の敵対者である魔神、それも伝説たる竜と真っ向から戦えるほどの、力ある魔神……。そんな存在が明るみに出れば、建国以来の大混乱となる可能性もあります。この件に関しては慎重を期していきましょう」
「お心のままに」
事実を公表しない方向で合意をとった二人が頷き合ったところで──演習を行っている騎士とは異なる兵士が馬を駆って現れ、場の空気は急変する。
「──伝令、伝令ー!」
「何事だ? 女王陛下の御前なるぞ」
「か、火急につきご容赦を! 東部草原森林地帯より、大規模な魔物の侵攻有り! 魔物は空から襲撃し、東部境界の監視塔や砦を突破! この首都を目指しているものと思われます!」
「なんだと!?」
この場に女王までいるとは思っていなかったのか、落馬する様に地面に降りて跪き、状況を報告する兵士。エイレーネは至る所に裂傷のある兵士を労い、具体的な情報を求めた。
「よくぞ駆けつけてくださいました。砦の被害状況に魔物の侵攻状況、そして魔物のおおよその数と、種は分かりますか?」
「ハッ。魔物の種別は怪鳥ども……ベールクトやハルピアが数十ほど。それだけではなく、大型種の魔物、グリフォンやヒポグリフも数体確認しております。魔物どもの魔法や体当たりで砦も損壊しておりますが、大部分は上空を通過しただけで人的被害は軽微です。残る侵攻状況に関してですが、恐らく早馬と同程度の飛行速度……直にここ北門へ現れるものと思われます」
女王から直々に問われた兵士は、緊張で身を固くしつつも状況を語る。
──兵士の語った魔物たちの内、怪鳥と呼ばれる魔物がベールクト、そしてハルピアである。
前者ベールクトが魔物化し魔法を操るようになった鷹であり、後者ハルピアも魔物化し、動物の精神に作用するような鳴き声を獲得した鷲となる。
いずれも体長が一メートルを超え、翼長に至っては三メートルから四メートルほどにまでなる巨鳥。しかしながら……それも大型種たちの前では霞んでしまう。
白い羽毛の美しい鷲の上半身に、黒褐色で逞しい獅子の下半身。鳥類の前肢、獅子の後肢から生える黒曜石の如き鉤爪に、琥珀色の鋭い目つき。
強力な風魔法を操り亜竜と並び“空の王者”と称されるグリフォンは、体長が二階建ての建物にも迫る巨体。たとえ国の精兵たる騎士であっても、単独では到底太刀打ちできない存在だ。
その亜種たるヒポグリフもまた巨体であるが、鷲の上半身に馬の下半身を有するその身はやや小さく、家屋というよりは小屋ほどのサイズだ。とはいえやはり、人の身で相手とするには巨大すぎるが。
「貴方の報告で私たちは備える時間を得ることができました。監視兵としての責任を果たしてくれたこと、嬉しく思います。後のことは騎士に任せ、ゆっくりと休んでください」
報告を聞いたエイレーネは兵士の素早い行動と細かな報告を称え、陣の後方にいる救護班の下で休むよう促して送り出した。
その後、彼女は将軍パウルスと共に各部隊の長を集め指示を飛ばしていく。
上空から攻める魔物ということで通常とは異なる布陣を伝え、身体強化を使って機敏に動く隊長たちを見送った女王エイレーネ。一通り指示を出し終えると、彼女は毅然とした表情から渋面へと変わってしまった。
「──単一種族の集団ではなく、異なる種の混合集団ですか。演習のために騎士たちを呼び寄せたことが仇となったようですね。こうも早く魔物が動くとは」
「しかしながら陛下、今この時期に演習を行ったからこそ、砦が戦いの場とならず人的被害が抑えられたとも言えます。むしろこの場で魔物どもを打ち滅ぼせば、よき実地訓練となりましょう」
「全く、物は言いようですね──っ!」
亜竜に匹敵する脅威もいるのに、とエイレーネが青い瞳をジト目にしたところで──怪鳥の叫喚が木霊する。
「「「クァアアアッ!」」」
「パウルス、私を護りなさい。私は儀式魔術を構築します」
「仰せのままに」
「あら……。貴方なら止めるかと思っていましたのに。では、よろしく頼みますよ」
制止を受けるかと思いきやご随意にということで肩透かしを受けている彼女に頭を下げ、パウルスは身体強化や遅延魔術を準備しながら考える。
(下手に反対してしまうと、ムキになって前線に行くとまで言い始めそうですからね、陛下は。単独で儀式魔術を構築可能な戦力とはいえ、もう少しお立場を考えて頂けないものか……。はぁ)
碧眼を眇めて彼方の魔物に狙いをつける女王に、心の内で小さく嘆息する将軍だった。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました
夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。
スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。
ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。
驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。
※カクヨムで先行配信をしています。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
スキル【収納】が実は無限チートだった件 ~追放されたけど、俺だけのダンジョンで伝説のアイテムを作りまくります~
みぃた
ファンタジー
地味なスキル**【収納】**しか持たないと馬鹿にされ、勇者パーティーを追放された主人公。しかし、その【収納】スキルは、ただのアイテム保管庫ではなかった!
無限にアイテムを保管できるだけでなく、内部の時間操作、さらには指定した素材から自動でアイテムを生成する機能まで備わった、規格外の無限チートスキルだったのだ。
追放された主人公は、このチートスキルを駆使し、収納空間の中に自分だけの理想のダンジョンを創造。そこで伝説級のアイテムを量産し、いずれ世界を驚かせる存在となる。そして、かつて自分を蔑み、追放した者たちへの爽快なざまぁが始まる。
チートスキルより女神様に告白したら、僕のステータスは最弱Fランクだけど、女神様の無限の祝福で最強になりました
Gaku
ファンタジー
平凡なフリーター、佐藤悠樹。その人生は、ソシャゲのガチャに夢中になった末の、あまりにも情けない感電死で幕を閉じた。……はずだった! 死後の世界で彼を待っていたのは、絶世の美女、女神ソフィア。「どんなチート能力でも与えましょう」という甘い誘惑に、彼が願ったのは、たった一つ。「貴方と一緒に、旅がしたい!」。これは、最強の能力の代わりに、女神様本人をパートナーに選んだ男の、前代未聞の異世界冒険譚である!
主人公ユウキに、剣や魔法の才能はない。ステータスは、どこをどう見ても一般人以下。だが、彼には、誰にも負けない最強の力があった。それは、女神ソフィアが側にいるだけで、あらゆる奇跡が彼の味方をする『女神の祝福』という名の究極チート! 彼の原動力はただ一つ、ソフィアへの一途すぎる愛。そんな彼の真っ直ぐな想いに、最初は呆れ、戸惑っていたソフィアも、次第に心を動かされていく。完璧で、常に品行方正だった女神が、初めて見せるヤキモチ、戸惑い、そして恋する乙女の顔。二人の甘く、もどかしい関係性の変化から、目が離せない!
旅の仲間になるのは、いずれも大陸屈指の実力者、そして、揃いも揃って絶世の美女たち。しかし、彼女たちは全員、致命的な欠点を抱えていた! 方向音痴すぎて地図が読めない女剣士、肝心なところで必ず魔法が暴発する天才魔導士、女神への信仰が熱心すぎて根本的にズレているクルセイダー、優しすぎてアンデッドをパワーアップさせてしまう神官僧侶……。凄腕なのに、全員がどこかポンコツ! 彼女たちが集まれば、簡単なスライム退治も、国を揺るがす大騒動へと発展する。息つく暇もないドタバタ劇が、あなたを爆笑の渦に巻き込む!
基本は腹を抱えて笑えるコメディだが、物語は時に、世界の運命を賭けた、手に汗握るシリアスな戦いへと突入する。絶体絶命の状況の中、試されるのは仲間たちとの絆。そして、主人公が示すのは、愛する人を、仲間を守りたいという想いこそが、どんなチート能力にも勝る「最強の力」であるという、熱い魂の輝きだ。笑いと涙、その緩急が、物語をさらに深く、感動的に彩っていく。
王道の異世界転生、ハーレム、そして最高のドタバタコメディが、ここにある。最強の力は、一途な愛! 個性豊かすぎる仲間たちと共に、あなたも、最高に賑やかで、心温まる異世界を旅してみませんか? 笑って、泣けて、最後には必ず幸せな気持ちになれることを、お約束します。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる