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そんでどうする
しおりを挟む「いや、え?じゃなくて、制服に防護魔法掛かってなかったら魔法とかの授業どうすんだよ」
「ぐっ、確かに...!!」
いや、なんで言われないと気付かないんだよ馬鹿なの?
もしかしてだけど、下々の生活とかに全く興味無いのかこの王子。
え、やだ、こんなんが王様になるかもしれなかったとか恐怖しかない。
「だけど!パーティードレスはどう説明するのさ!僕達は現にバラバラになったドレスをこの目で見たよ!」
双子の内の、どっちか全く分からん片方がやいのやいの抗議の声を上げる。
「あのなぁ、学園の備品に防護魔法掛けない訳ないだろ」
「ち、違います!ドレスは、このパーティの為に、一年掛けて縫っていくんです!」
思いっ切り溜息を吐き出しながらの俺の言葉に、意外な返答がエトワール嬢から返ってきた。
「え?じゃあもしかして女子のドレスって皆自分の手作り?」
「はい、だから、私、せっかく作ったのに...起きたらバラバラに...!!」
目に涙を浮かべ、何かを我慢しているかのように唇を震わせたかと思えば、両手で顔を覆い隠し肩を震わせるエトワール嬢。
色々震わせ過ぎて一瞬バイブ機能付いてんのかと思ったけど違うよねこれ。
そんなエトワール嬢を痛ましげに見詰めながら、王子はその肩をそっと抱き、キッとクロを睨み付けた。
「聞いただろう。その女は最低な、悪女だ!」
怒りも露わにキッパリと言い放つ王子。
だがしかし、そんな事はどうでも良かった俺は、クロの頭をよしよしと撫でた。
「マジかよ、クロ、このすっごい綺麗なドレス自分で作ったん?めっちゃすげぇやん」
「なぅー?」
ふおー!!首傾げたよこの子めっちゃ可愛いいいいい!!あああ!神様ありがとうございます!!可愛い!!何この子可愛い!!ヤバい!!語彙力が死んだ!!
「おい、貴様、いい加減にしろ!!」
「あ、ごめんごめん、何の話だっけ」
クロが可愛い過ぎて一瞬記憶が死んだわ、なんだっけ。
「エトワールのドレスの事だ!」
「あー、そうだったそうだった、クロ、なんか心当たりある?」
「んにゃあ、にゃうー?」
「うんうん、そうかー、分からんかー、しかたないねー、よしよしよしよし」
わしゃわしゃと頭を撫でると、んなーん、と機嫌良さげに鳴きながらゴロゴロを喉を鳴らすクロ。
何を言ってるのか全く分からんし、何も察することが出来んかったけど、めっちゃ可愛いからいいや。
「あ、あの......」
「はい、なんでしょう」
観客の中から、一人の令嬢が手を上げ、何か言いたい事があるのを察した俺が先を促す。
すると意を決したように、真剣な眼差しの令嬢が、口を開いた。
「エトワールさんのドレスですが、作っている所を見た事がありません」
おっと、予想外の事実が発覚しそうだ。
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