あちらの悪役令嬢は、前世が猫だったようです。

藤 都斗(旧藤原都斗)

文字の大きさ
16 / 64

それってどうなの

しおりを挟む
 



 「待って下さい!そんなの酷いです!王子がクロエリーシャさんとの婚約の事を忘れてたのは、昔だから仕方ない事で、王子は悪くないです!」

 効果音と付けるなら、バァーン!だろうか。
 なんかそんな勢いでエトワール嬢は王様と王子の間に立った。

 堂々と王様に意見し始めるとかマジで心臓に悪いんでやめてほしいんですけど。
 なんなのこの子死にたいの?

 「そ、そうだ、過去はともかく私はもう、あの悪女との婚約など耐えきれない、それだけです!何故!」

 王子は馬鹿丸出しなので黙ってろと言いたい。
 王様の前で勝手に喋るのは普通にマナー違反なので出来ないんだよ。

 王子にやってたのに王様の事は別なのか、って問いには、当たり前だろ、と答えておこう。
 王子にやったのは、まあ一応緊急事態だったからだし、王族ってだけで偉いのかと言われると、実は他の生徒より偉いだけで、高位貴族よりは偉くない。
 家が偉いのであって、まだ家を継いでない息子や娘はそんなに偉くないというか、なんかそんな感じのやつだと言えば理解してもらえるだろうか。

 ......王子、なんでこんなアホに育っちゃったんだろう。
 おかしいな、俺の知ってる王子は、............仕事しないお飾り生徒会長だったわ最近。

 それもこれも全部エトワール嬢が中途半端に王子に関わって、中途半端に持ち上げたり都合のいいような事言って王子のアホさを引き出したからだ。

 ちくしょう、どうせ早く死ぬし国がどうなろうが知らんとか思ってたからなぁ俺。
 マジやらかしたわ、放置してたツケかコレ。
 自業自得といえば自業自得なんだが、これが無ければ俺はクロに気付かなかった訳で、......なんだかなあ。

 なお、エトワール嬢は王様からスルーされた。
 ここで王様が返答しちゃうと、エトワール嬢を無礼打ちとして罰さなきゃいけなくなるから仕方ないね。

 「何故、何故、何故と、貴様は馬鹿の一つ覚えのように、尋ねる事しか出来ぬのか」
 「.........どういう事ですか」

 王様の呆れたような言葉に、王子は訝しげな眼差しを向けていた。

 .........いや、王様は国の最高権力者なんですけど王子マジ頭大丈夫かな......。

 「貴様は一度でも考えたのか?」
 「何をですか、父上」

 おかしいな、ホントにどうしよう王子がヤバい。
 主に頭がヤバい。

 「もうよいわ、貴様には失望した」

 「そんな...!」

 苛立ちからか、眉間の皺と、あとついでに怒りの表情が凄い王子と、能面みたいな無表情の王様とのギャップが凄い。

 「待って下さい王様!、王子は、あなたの家族じゃないんですか!?
 どうしてそんな酷い事が出来るんですか!大事な事を何も言わずに、分かれなんて、無理です!」

 「エトワール...!、そうです、父上、説明して下さい!どうか、お願いです」

 なんかいい雰囲気にしようとしてる所悪いけど、それ、俺たちは馬鹿だよ!って言ってる事になるけど良いの?
しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました

放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。 だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。 「彼女は可哀想なんだ」 「この子を跡取りにする」 そして人前で、平然と言い放つ。 ――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」 その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。 「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある

柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった 王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。 リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。 「わかりました。あなたには、がっかりです」 微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。

わたくしがお父様に疎まれている?いいえ、目に入れても痛くない程溺愛されております。

織り子
ファンタジー
王国貴族院の卒業記念パーティーの場で、大公家の令嬢ルクレツィア・アーヴェントは王太子エドワードから突然の婚約破棄を告げられる。 父であるアーヴェント大公に疎まれている―― 噂を知った王太子は、彼女を公衆の面前で侮辱する。

『処刑されるたびに12歳に戻る悪役令嬢、7回目の人生は「何もせず寝て過ごす」ことに決めたら、なぜか周囲が勝手に勘違いして聖女扱いされています

六角
恋愛
公爵令嬢リリアーナは、18歳の誕生日に必ず断罪・処刑されては12歳に戻るという地獄のループを6回も繰り返していた。 真面目に努力しても、剣を極めても、裏社会を支配しても、結局は殺される運命。 心折れた彼女は、7回目の人生でついに決意する。 「もう頑張らない。どうせ死ぬなら、今回はひたすら寝て過ごそう」と。 しかし、安眠を求めて「うるさい」と敵を黙らせれば『王者の覇気』と恐れられ、寝ぼけて放った魔法は『神の奇跡』と崇められ、枕への異常なこだわりは『深遠なる儀式』と誤解されてしまう。 気がつけば、ストーカー気味のヤンデレ王子、パン屋の元ヒロイン、狂犬の如きライバル令嬢、元部下の暗殺者、そして不眠症の魔王までもが彼女の信者となり、リリアーナは意図せずして国を、そして世界を救う「最強の聖女」へと祭り上げられていく。 「お願いだから、私を寝かせて!」 睡眠欲だけで運命(システム)さえもねじ伏せる、無気力悪役令嬢の痛快勘違いサクセス(?)ストーリー!

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

悪役令嬢だとわかったので身を引こうとしたところ、何故か溺愛されました。

香取鞠里
恋愛
公爵令嬢のマリエッタは、皇太子妃候補として育てられてきた。 皇太子殿下との仲はまずまずだったが、ある日、伝説の女神として現れたサクラに皇太子妃の座を奪われてしまう。 さらには、サクラの陰謀により、マリエッタは反逆罪により国外追放されて、のたれ死んでしまう。 しかし、死んだと思っていたのに、気づけばサクラが現れる二年前の16歳のある日の朝に戻っていた。 それは避けなければと別の行き方を探るが、なぜか殿下に一度目の人生の時以上に溺愛されてしまい……!?

【完結】婚約破棄、その後の話を誰も知らない

あめとおと
恋愛
奇跡によって病を癒す存在――聖女。 王国は長年、その力にすべてを委ねてきた。 だがある日、 誰の目にも明らかな「失敗」が起きる。 奇跡は、止まった。 城は動揺し、事実を隠し、 責任を聖女ひとりに押しつけようとする。 民は疑い、祈りは静かに現実へと向かっていった。 一方、かつて「悪役」として追放された令嬢は、 奇跡が失われる“その日”に備え、 治癒に頼らない世界を着々と整えていた。 聖女は象徴となり、城は主導権を失う。 奇跡に縋った者たちは、 何も奪われず、ただ立場を失った。 選ばれなかった者が、世界を救っただけの話。 ――これは、 聖女でも、英雄でもない 「悪役令嬢」が勝ち残る物語。

処理中です...