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第一章 青葉

18 癒し

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僕は群堂さんの肩に手を置いてあふれ出そうになっているパッションを使って回復魔法を掛けてみた。
でも、感覚的に魔法は掛かった気がしたのに、群堂さんの体から傷は消えなかった。

「ソラ先生、なんかうまく癒せないみたいです。なんでだろ?」
「そうね…今までのあなたの実験から失敗の原因を予想すると…接触範囲が少ないのが1つ原因かもしれないけど…とりあえず、小晴さんの体を癒した時の状況を詳しく教えてちょうだい」

ソラ先生上半身裸のまま胸の下に腕を組んで考えてる…ソラ先生って乳首がまっ♡ピンクなのね♡もっとマックロクロスケになるぐらい遊んでるかと思ってた。色だけで言うなら確実に芽瑠の方が大人だった♡

そのうちそんな話が出来る様になったら芽瑠に教えてあげよっと♡

僕はソラ先生に『何ニヤニヤした顔で見てんの?』って言葉と共に一発ビンタをくらい、痛みに泣きそうになりながら、昨日の僕の腹に小晴式落下型ダブルニープレスとでも命名したくなる様な攻撃を受けた事を説明し、おそらく内臓がプチッって逝った事を説明した。

「…その時は小晴さんの体も癒せたの?」
「僕も痛みで大変な状態だったので実際の所は分かりません。でも、後で思い返してみれば、4mぐらいの所から落ちて、一応人の体の上に落ちたとしてもかなりの衝撃だったんじゃないかって思ったんです」

「4m…自由落下で大体9m/s弱ぐらいの速度が出るとすれば、彼女の体重が43.2kgだった場合、膝にかかるエネルギーはどれぐらいになる?」
「ごめんなさい。わかりません」
僕は思考を放棄して謝った。


って言うか小晴の体重って43.2kgなのかな?


「おおよそ1750ジュール4.8kw/hになります。簡単なイメージだとそうですね…180kgぐらいの重さの物を1mの高さから落とすぐらいのエネルギーでしょうか?」
「群堂さんはさすがね。新之助君はオチンチン大きくしてる暇があるならもう少し勉強しておきなさい」
「はい!マジゴメンナサイ!」
「フフッ…あっ…ごめんなさい笑っちゃった…」

おっほぉ~♡群堂さんの笑顔~しかも生おっぱい添えVer.とかレアどころの騒ぎじゃないぞ♡

「新之助君にも群堂さんの説明である程度のイメージは分かったわね。いくら新之助君の内臓が局所的に潰れてエネルギーを消費したって言っても、それだけの運動エネルギーを新之助君のおなかの幅だけで減衰したとすれば、おそらく消費しきれなかったエネルギーが床面で反射されて下村さんの膝も破壊されていたはずよ。もしかしたら力の伝わり方によっては骨盤辺りまで折れていたかもしれないわ」
「あの時そんな大ごとになってたの!?」
自分の体にプチッって衝撃があってヤバい痛みを感じた気がしたから一瞬で直したけど…そうか、小晴も一緒に治ってたのかぁ…

「ねぇ新之助君、今の話でちょっとだけ仮説が立てられそうな気がするけど、少し試してみない?」
おーっと、ソラ先生がゲスを極めた顔をまた僕に向けたぞ~…これはとんでもない事をされる予感がビリビリするぞ…

「あの…先生?」
「なぁに?」
「できるだけ痛くしないでくださいね?」
「痛くなければそもそもケガなんてしないわ♡そうでしょ?」

絶対こいつ鬼だ。

「わかりました。我慢します」
「男の子だね、かっこいいぞ♡」

ソラ先生が僕の顔を胸に抱いて撫でてくれた。うほぉ~~~♡

「さぁ、新之助君が体を張って自分の為に頑張ってくれるって気合い入れてくれてるのを知っちゃったら、群堂さんも応援したくなっちゃうよね?」
「えっ?応援ですか?」

群堂さんはいつまで顔を両手で隠してるんだい?もう普通に僕とかソラ先生の顔を見て話をしてるのだから、もうその手は必要無いんじゃないか?

「そう。新之助君が今から体に傷を作ってあなたを癒してくれようとしてるのよ。少しぐらい恥ずかしくても我慢できるわよね?」

おっとぉ?ここでもソラ先生のゲスを極めた顔が登場してるぞ~群堂さんどこまで辱められるんだ?

「私の為に…?」
群堂さんが指の間から僕を見てるけど…

「ハイ…分かりました」

群堂さん、そこはたぶん分かったらダメな所だと思うんだ。経験者からの忠告だから聞いておいた方がいいと思うよ。でもソラ先生が居るから僕は口に出して言ったりできないんだけどね。

僕はドキドキする心臓を悟られない様に気をつけつつ、ソラ先生の指示通りに群堂さんがさっきまで寝ていたベッドに仰向けに寝転んだ。

おっとすごい勢いでオチンチンが立ってますなぁ…ハハッ、トランクスに穴が開きそう…今更気にしないけど。



「群堂さん、あなたセックスとキス、どっちがしたい?」

…こいつ何聞いてんの?



「えっ!?セッ…えっ!?」
そりゃぁ群堂さんも困るよね。いきなりセックスとキスどっちがしたいって聞かれて答えられる人ってあまりいないんじゃないかな?
「処女を残したいって思うならアナルセックスでもいいんだけど、じゃぁ新之助君に聞くわね。新之助君はセックスとキスどっちがしたい?」
「キス以外は全部初体験ですけど、セックスした事無いのでできればセックスでお願いします」
いくら初体験の相手が群堂さんになるって話だとしても、初体験がアナルから始まるって言うのはさすがに間違ってる気がします!

僕はこの間の実験で、一瞬でも躊躇したらその先にはより過酷な地獄がある事を知ってしまったので、恥ずかしくてもこの程度は即答できる。

「えっ!?セックス!?…えっ?…童貞?」

最後だけまったく驚いてないトーンで童貞?って聞かれて僕は自分の心臓に鋭いナイフが刺さった気がした…グフッ…

「新之助君はセックスしたいって言ってるけど群堂さんはセックス以外がイイの?」
「それって…今から?」
「そうね。今からさせるわ。だから選んでいいわよ?決められないなら新之助君の願いを叶えさせるわ」
「キスします」



即答だった。

ちょっとだけ僕のハートが欠けた気がした。



僕の上にまたがる様に乗って待機してる群堂さん。
「その、そこだけは今どうも反抗期みたいでいう事を聞いてくれないもので…ごめんなさい」
「いちいちそんな事言わないで。すごく恥ずかしいのはこっちも一緒なんだから…」
群堂さんが僕の肩に両手を当てて少し前屈みになって顔を近づけてきた。

「群堂さんがキスしたら新之助君の体を少し傷付けるわね。痛みを感じたら癒しの力を使ってみて」
「はい」
「ヒッ!?」
群堂さんの顔が真っ赤になって僕をすごい目で睨んだ。

「その…反抗期なもので…」
そんな目で見ないでよ。今から群堂さんにキスしてもらえるって思ったら男ならこうなるよ。しかも君って今パンイチだよ。

「分かった」
群堂さんって理解が早いけどそれってずいぶん損してるかもしれないね。

僕は自分のオチンチンが群堂さんのちょうどそこら辺を押し上げた刺激で限界近くまで何かが溢れそうになってる♡

「自分のタイミングでいいわ。少し長めにキスしてね」
このタイミングで長くキスしろとか、ソラ先生どこまで群堂さんを追い込む気だ?

群堂さん5回ぐらい深呼吸をして、目をつむって僕にキスしてくれた♡
ほぉ~~~♡
「んっ!?」
頭の皮が泡立つような痛みを手の平に感じた!ソラ先生何したの!?

あっ…溢れそうだったパッションが勝手に回復魔法を掛けてくれたみたい…

「もういいわよ。群堂さん、自分の体を見てみなさい」
うおっ!キスしたまま目を開けられてドキッとしたぁ♡

恥ずかしそうな顔の群堂さんがゆっくり体を起こして自分を見下ろした。
僕にも僕の体の上にお尻を落とした群堂さんのほぼ全身が見えた。

「傷が無くなってる…えっ?」
群堂さん体を捻って覚えのある場所を顔を近づけて確認してる。確認する度にどんどん笑顔が広がっていく♡

群堂さんってこんなに可愛いんだ~♡すげ~♡あっ…そんなに動かれたら僕もう…♡
「ヒッ!?えっ!?あっ…」
「あっ…」
あっ…僕…やっちゃったみたい…勃起したソコにちょうど群堂さんのそこらへんで座られて体をアッチコッチ捻ってあんなステキな笑顔を見せられたら…もうあれだよ、スマタだよ♡童貞が我慢とか無理だよ♡


「さぁ、そろそろ群堂さん新之助君から降りてもいいわよ。それとも新之助君の粗相をあなたが処理してあげる?自分の体を見て決めなさい」
ソラ先生が小さな…あれもしかしたらメス?そんなのをクルクルとペン回しみたいに回しながらカーテンを閉めて視界から消えた。

僕と群堂さんは少し栗の花の臭いのする空間でほぼ騎乗位の体位で見つめ合っていた。

「…谷口君…その…ありがとう」
「いえ…その…僕もすごく得したって言うか…」
「私自分の体にずっと残ってる痣を見るのが辛かったの。自分がいつまでも汚れてる感じがして何度体を洗っても消えなくて…」
「そっか…」
それは分かる…とはさすがに言えないよな。女の子のそんな経験とか僕にはまったく分からない。
「本当に嬉しかったの。だから、えっと…ここをキレイにするのって、私まだ全然した事無くてね。初めてだからうまく出来なかったら…ゴメンね」
「あっハイこちらこそ勝手にその…色々とゴメン」

読者モデルとして雑誌で笑顔を振りまいてる群堂さんが僕の漏らしたあれをキレイにしてくれるって言ってるけどなんて言ったらいいのか分かりません。

「恥ずかしいからあまり見ないでね」
群堂さんが、ハニカミながら顔の辺りを片手で隠す様にしながら、少しずつ後ろに下がって顔を僕の下半身に近付けていく…

あはん♡

僕は、もう一歩、群堂さんの口で大人の階段を上がってしまいました♡
ps.群堂さん。2回もキレイにさせてゴメンナサイ。




「ねぇ…なんか栗の花臭いんだけど…」
「新之助あんたまさか私たちの体を勝手に使ってたり…」
「小晴はちょっと黙っててね。芽瑠は勝手な想像でモノを言うな」

一応あの後窓を開けて空気の入れ替えをしたけど、若干臭いが残っていたみたいで、起きてきた小晴と芽瑠にすごく怪しまれた。
2人が目を覚ます前にソラ先生と僕と群堂さんは見られても大丈夫な姿になっていたが、保健室内になんとなく怪しまれてる空気とうっすらと香る栗の花っぽい僕のアレのニオイが充満してる気がする。

「あんた達もそのうちこんな臭いの中で普通にごはん食べられる様になるわ」
ソラ先生が特に気にする事なく弁当を食べてる。

「そんなに変なにおいがするかなぁ…?私には何も感じないけどなぁ…?」
群堂さんはあまり演技の方では大成できないかもしれないね。小晴と芽瑠が嘘を見破ってそうな顔で見てるよ。気づいて。

僕とソラ先生と芽瑠と小晴は保健室の作業用の長テーブルを引っ張り出して一緒にお昼ごはんを食べているのだが、小晴と芽瑠が『なんでこいつが一緒に居るのよ!?そろそろ説明しろ!』とか、『あんたまさかここにきてもう一人手を出したわけじゃないでしょうね?』なんて顔を僕に向けて威圧してくるんだが、どう説明したらいいのか…

よっし、決めた。
「ソラ先生、説明お願いします」

ヘタレとでもなんとでも言うがイイ。まだ童貞の僕にはこんな修羅場を制御できるような力なんてありません。

「説明って私がするの?」
「僕には無理です。2人が納得してくれそうな説明をガツン!とお願いします」
「そう?…ん。群堂さんが新之助君のおちんちんをフェラチオで綺麗にしてあげただけよ」


「「「「ブーーーー!!」」」」
ソラ先生以外の全員が口に含んでいた物を噴き出した。


「ソラ先生あんた何言ってんの!?いや、間違ってないけどなんでそこ言っちゃったの!?」
「間違って無いとかどういう事!?あんたたち私たちの寝てる横でセックスしたの!?」
「セックスはしてない!変な事言わないで!?キレイにしただけ!エッチな事じゃないよ!」
「人の男のオチンチン勝手にフェラしておいて何言ってんのよ!あれは私たちどっちかの物であってあんたの物じゃないのよ!!」
「うーわ…新之助のアレをフェラしたんだ…すごく大きかったでしょ?アゴ外れなかった?」
「芽瑠はそんなキラキラして目で何聞いてんだ?!ちょっと黙ってような!それと小晴!少し落ち着け!お前今とんでもない事言ったぞ!」

少しの間保健室が大さわぎだった。
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