256 / 262
波紋のざわめき
しおりを挟むそれから少しして、
コンコンコン——
五母「ひなちゃん!!」
ひな「お母さん!」
用事が終わったようで、お母さんが駆けつけてくれた。
五母「ごめんね、私がいない時に……!びっくりしたでしょう。今どう?大丈夫?」
ひな「陣痛が10分切ったところです。痛みは少しずつ強くなってる感じはあるんですけど、まだ我慢できるな~くらいで。カテーテルだけ、さっき入れてもらいました」
五母「そう。落ち着いているようでよかったわ。悟くん、ごめんね。ありがとうね」
藤堂「いいえ、僕はなにも」
元助産師のお母さんは、慣れた手つきでCTGの記録を見て、
五母「うん。陣痛しっかりついてきてるわね。よかった、よかった」
と。
その後、藤堂先生はお家に帰り、わたしはお母さんが持ってきてくれたご飯を食べたり、おやつを食べたり、
真菰「ひなちゃん、嫌じゃなかったら足湯する?」
ということで、足湯をさせてもらったり、アロマオイルで軽くマッサージもしてもらったり、
五条「ごめんな、遅くなって」
ひな「悠仁さん、お仕事大丈夫ですか?」
五条「ああ。もう片付けてきた。産まれるまで一緒にいる」
悠仁さんも立ち会ってくれて、
ひな「ふぅ~……、すぅっ、ゔっ…………ふぅ~、すぅー……ふぅー……」
五母「ひなちゃん上手よ~」
五条「ひな上手だって。えらいえらい」
四つん這いになったり、バランスボールに座ったりして、悠仁さんとお母さんと徐々に強くなる痛みを逃がす。
そして、陣痛が9分、8分、7分間隔になり始めたとき、
宇髄「力抜いててよー」
ひな「……っ」
宇髄「ひなちゃん、ちょっとごめん。痛いかも」
ひな「……っ、んづ」
宇髄先生に内診をしてもらうと、
宇髄「ん~……。陣痛の進みの割りに子宮口が硬いな……」
ひな「えっ?」
宇髄「3cmから開いてない、というか開きそうな気配がない。可哀想だけど、ちょっと刺激するな」
ということで、
ひな「いっっ……たい"!!痛い痛い……っ!!」
ここへきてまさかの内診グリグリ。
五条「ひな……頑張れ……」
宇髄「ごめんな、痛いよな。俺の手も痛いくらいだからな」
ひな「むりっ……いだっ、やめっ、もう嫌だ…………っ、ほんとにやめて……っ、痛いっ!!」
悠仁さんの手も腕も握りしめて叫びながら、この前より何倍も痛い処置に耐える。
宇髄「よし、これで少し様子見よう」
と、処置を終えた宇髄先生の指には血が。
宇髄「これでダメだったらもうバルーン入れような」
ひな「ハァハァ、はい……グスッ」
痛すぎて息も上がって、さすがに涙が出て、
五条「頑張った頑張った……」
悠仁さんがおでこにキスして、頭を撫でてくれる。
で、結局その後も子宮口が満足に開いてくれず、バルーンの処置をしてもらい、これがまた地味に痛くて、陣痛とのダブルパンチで半泣き状態。
五母「ひなちゃん疲れてきたでしょう。目瞑って、寝られそうなら寝ていいのよ。今のうちに体力温存してね」
ひな「はい……」
悠仁さんもお母さんも疲れるだろうに、ずっと献身的にサポートしてくれるから、わたしもしっかり頑張ろうって。
63
あなたにおすすめの小説
月弥総合病院
僕君・御月様
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
【短編集】こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる