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淀み②
しおりを挟む宇髄「ひなちゃん内診しようか」
ひな「はぁ、はぁっ……、……っ、フリフリ……!」
宇髄「うん、今じゃなくていいよ。陣痛終わってからでいいから、な?」
何度子宮口を確認してもらっても、
宇髄「7cmか……」
ひな「なんでっ、ハァハァ……こんな……全然進まない……っ」
宇髄「そんなことないよ、ちゃんと進んでるぞ。陣痛強くなって、間隔も短くなってるのがその証拠。ただ、赤ちゃんがゆっくり出てこようとしてるみたいだ。お母さんの、ひなちゃんの身体を傷つけないためだと思うから、頑張ろう」
って、言いながらもまた宇髄先生は、
ひな「あ"っーー、ハァ、ゔっーー、んあ"——っ!!!痛い"————っ!!!!!」
子宮口を刺激して、その間に陣痛も来るし、もう本当に痛くて痛くて痛くて痛くて大号泣。
宇髄「まこちゃん、すまん藤堂呼んで」
真菰「はいっ!」
ひな「ヒック、ヒック……ハァハァ、はぁっ、ゴホゴホゴホッ!」
そして、意識して頑張ってた呼吸も崩壊し、発作が起きてしまい、
藤堂「辛いね、ひなちゃん。呼吸楽にしてあげようね。赤ちゃんに酸素送るよ」
吸入して、酸素マスクを当てて、発作はなんとか。
そうこうしていると、いつの間にか朝を迎え、
五母「ひなちゃん……」
ひな「はぁ、はぁっ、お母さんっっっ……ぅっ、グスッ、グスン」
お母さんが来てくれて、ポロポロポロポロ大粒の涙。
五条「ひな麻酔がダメになって……陣痛は促進剤で強くなってるのに、子宮口がなかなか開かないんだ……。もう4、5時間この状態で……」
五母「4、5時間?赤ちゃんは?」
五条「それが赤ん坊は元気だから、麻酔のこともあるし帝王切開はギリギリまで様子みようって。長引きそうなんで早く出したいけど、ひなもなんとか頑張りたいって……」
***
ひな「——っ、ぁ、くる……っ!」
五母「悠仁、ここをもっとこう押してあげて」
お母さんが来てくれてから、お母さんの指導のおかげで悠仁さんのお尻を押す腕が格段に上がり、
ひな「はぁ、ハァ、あ"あ"ーーーっ!」
五母「ひなちゃん、腕はそこ握ってていいから、お腹は力入れないようにしようか。はぁ~って、声出してもいいから」
ひな「はぁー……はぁあ"~!!」
五母「それで大丈夫よ。上手上手。陣痛無い時は身体の力全部抜いて、ふぅ~って深く呼吸しようね。ふぅ~……、ふぅ~……」
お母さんが腰やお腹を陣痛に合わせて撫でてくれるのが、すごく上手で痛みがマシになる気がして、優しい声で一緒に呼吸してくれたり褒めてくれたり、すごく安心できる。
悠仁さんにお尻を押してもらい、お母さんに腰やお腹を撫でてもらい、まこちゃんは汗を拭いたりお水を飲ませてもらったり、お母さんと交代で腰を撫でてくれたり。
3人がかりで申し訳ないけど、おかげで陣痛を乗り越えるのが精神的にもすごく楽になった。
***
*五条side
ひな「はぁ~、ふぅーーゔっ、はぁっ、はあ"ぁ~……っ」
それから陣痛に耐えることさらに3時間。
ひなは体力の消耗が激しく、何度かまた発作が起きて、手や足に痺れが出始めて、熱も上がり出して……。
陣痛の合間は意識を飛ばすようにうとうとしては、
ひな「あゔっ……」
痛みの波に引き戻されてを、2、3分間隔で繰り返し、
宇髄「まこちゃん、工藤呼んでくれるか。嫌な予感がする……」
真菰「はいっ」
五条「宇髄先生……」
ひなの顔を見るなり眉を顰めて聴診した宇髄先生は、工藤先生を呼び、
工藤「かなり負担が掛かっている状態で、不整脈も起こっています。血圧の影響で心配いらないと言いたいところですが、ひなちゃんの体力と状況を考えると、急ぐ方がいいかもしれません」
宇髄「促進剤はこれ以上はもうダメだな……。となると……」
いよいよ限界かもしれないと、
宇髄「五条、ひなちゃんちょっとしんどいんだ。カイザーに切り替えるか……」
という話も出たけど、
ひな「やだ……ハァハァ、頑張るから……」
五母「ひなちゃん……」
ひな「ここまで来たのに、自分で産みたい……っ」
って、ひなはやはりどうしても、帝王切開をしたくないと。
宇髄「あと1時間だ。それ以上は本当に危険だから、1時間頑張って、ダメだったらカイザーするよ。いいね……?」
正直、ひなの身体はほぼ限界に近い。
でも、何がどうなっているのやら、腹の子は相変わらず元気らしい。
ならば、あと1時間だけ頑張ろうということになり、藤堂先生も付いてくれて、みんなでひなをサポート。
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