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バスルームのハプニング
しおりを挟むある日の夜。
りさ「あれ、もうこんな時間!?お風呂入らなきゃ」
3年生になってから、毎日遅くまで勉強を頑張るりさは、時間を忘れて集中していて、時計をみるともう22時半になっていた。
早くお風呂に入ってしまわなきゃと、りさは急いで階段を駆け降りていく。
も~、ご飯食べたあとすぐに入っとけばよかった!
遅くなって先生に見つかったら怒られそう……。
そんなことを考えながら、りさはバスルームのドアを勢いよく開けた。
りさ「きゃぁっっっ!!!」
ドアを開けた途端、りさは手に持っていたパジャマも下着も床に落として、くるりとバスルームに背を向けた。
りさ「ぁ、あ、あの、ご、ごめんなさいっ!」
ドアの向こうには、お風呂上がりで腰にタオルを巻いただけの蒼が立っていて、突然ドアが開いたと思えばりさに叫ばれてびっくりしている。
蒼「り、りさっ……いきなりドア開けるなよ……」
りさ「先生っ、ご、ご、ごめんなさい……」
そこへ、部屋にいた豪もりさの叫び声が聞こえていたようで飛んできた。
豪「りさ!!大丈夫か!?……って、なにしてんだ……?」
顔を手で覆い隠しバスルームに背を向けて立つりさと、タオル姿の蒼をみて、豪は顔をしかめた。
りさ「あ、あの、これは、その、わたしが中を確認せずにドアを開けてしまったので、その、先生がっ、あの、ご、ごめんなさい……」
蒼「りさ、落ち着いて……俺もう服着たから、とりあえず、もうこっち向いて大丈夫だから……」
りさ「は、はい……」
りさは顔を手で覆ったまま、ゆっくりと蒼の方に振り返った。
豪「りさ、もう蒼服着てるぞ。手どけても大丈夫だ」
りさはゆっくりと手を下ろし、真っ赤な顔で俯いた。
豪「あははっ。顔真っ赤だぞっ!蒼の裸見たんだろ」
りさ「見てはない……!見えたの、一瞬だけ……先生、ごめんなさい……」
蒼「俺は別にいいんだけど、腰はタオル巻いてたし……。俺こそごめんな。それより、りさ勉強しすぎでちょっと疲れてるか?いつも確認してからドア開けるのに……というか、お風呂もまだだった?」
りさはこくんっと頷いた。
蒼「もうちょっと早く入っとかないとだめでしょ?」
りさ「ごめんなさい……」
豪「ところでりさ、パジャマやら下着やら落としてるけど、気づいてるか?」
りさ「え??」
驚いた拍子に落としたことをりさはすっかり忘れていた。
りさ「うわぁぁ!やだっ、これは見ないでっ……」
りさは慌てて拾い上げるが、時すでに遅し。
先生たちにブラもパンツも見られてしまった。それも、よりによって楓に買ってもらった黒の下着を持ってきていたのに。
穴があったら今すぐ入りたい。
りさのテンションは最悪だった。
蒼「りさ、俺は何も見てないから大丈夫。ほら、早くお風呂入りな」
しゃがみ込むりさの頭を、蒼はぽんぽんと撫でた。
りさ「はい……」
りさはゆっくりと立ち上がってバスルームに入り、
蒼と豪はリビングへ行った。
豪「あの黒の下着、あれは姉ちゃんの趣味だな」
蒼「おい、豪やめろ。なにも見てないことに……」
豪「あんな落とし方してたら見たくなくても見えるだろ?蒼もちょっとドキッとしてただろうに」
蒼「俺は別に……」
豪「りさは今ごろお風呂でパニクってるぞ?蒼の裸見ちゃうし下着見られちゃうし、想像するだけでおもしろい。はははっ」
蒼「りさを揶揄うな。もう、早く部屋戻れよ……」
***
一方、お風呂の中では、もちろんりさがパニックになっていた。
はぁ……もう最悪だ……。
先生の裸見ちゃうし、下着見られるし……。
どうしよう。もう本当にやだ……。
でも、先生の体、鍛えられててしなやかでかっこよかったな。
忙しいのにいつ鍛えてるんだろう……
って、今はドキドキしてる場合じゃない!
下着見られたんだから……。
黒の下着なんて引いてないかな……嫌われたらどうしよう。
あ~もう~……
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