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第5章 隠れ家温泉宿での一夜
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わたしの後についてきていた宗介さんは洗面所のドア枠に寄りかかり「ずいぶん気に入ったみたいだな」とにこり。
「うん。何もかも完璧」
最後に浴室の引き戸を開けた瞬間「うわっ」とまた声が出た。
「すごい、森の中のお風呂みたい」
こんなに解放感のある客室付露天風呂、旅行雑誌やテレビの旅番組でも見たことがない。
黒の艶消しタイルの床の真ん中に2メートル四方ぐらいのヒノキの浴槽が設置されていて、すでにお湯が満たされ、湯煙が立っている。
庭に面したガラス戸を開けると外気のなかでお風呂に浸かれるようになっている。
天井には天窓があり、空が眺められる。
お風呂と庭のあいだにはゴールドクレストやオリーブの大きな鉢植えが置かれていて、それが目隠し代わりになっている。
洗面所に戻ると宗介さんが少し笑いを含んだ声で言った。
「もう部屋のチェック終了でいい?」
「ええ」
「よし。じゃあ、まず風呂からだ」
「えっ?」
「ここまで来て、一緒に入らないつもり?」
「ア……そんなことは、ないけど」
わたしは顔を赤くして、そう答えた。
「うん。何もかも完璧」
最後に浴室の引き戸を開けた瞬間「うわっ」とまた声が出た。
「すごい、森の中のお風呂みたい」
こんなに解放感のある客室付露天風呂、旅行雑誌やテレビの旅番組でも見たことがない。
黒の艶消しタイルの床の真ん中に2メートル四方ぐらいのヒノキの浴槽が設置されていて、すでにお湯が満たされ、湯煙が立っている。
庭に面したガラス戸を開けると外気のなかでお風呂に浸かれるようになっている。
天井には天窓があり、空が眺められる。
お風呂と庭のあいだにはゴールドクレストやオリーブの大きな鉢植えが置かれていて、それが目隠し代わりになっている。
洗面所に戻ると宗介さんが少し笑いを含んだ声で言った。
「もう部屋のチェック終了でいい?」
「ええ」
「よし。じゃあ、まず風呂からだ」
「えっ?」
「ここまで来て、一緒に入らないつもり?」
「ア……そんなことは、ないけど」
わたしは顔を赤くして、そう答えた。
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