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旧ver(※書籍化本編の続きではありません)
初めての貞操帯④★
しおりを挟む「……?!」
食堂の奥にある王族専用の個室に入って来たのは、エリックの側近であるジルベールだった。
肩まである若葉色の髪がサラリと揺れ、クイッと眼鏡を押し上げつつ、その視線は迷うことなくヴィクトリアとエリックへ向けられる。
「じ、ジルベール様……?」
眼鏡の奥に光る切れ長な深緑色の双眸に見つめられ、ヴィクトリアはふるりと身体を震わせた。
見つめられているだけで、まるで全身を隈無く愛撫されているかのような錯覚に陥ってしまったからだ。
すると、すぐ後ろから口調は酷く優しいのに、まるで鋭利な刃物のように鋭い言葉がヴィクトリアの耳に流し込まれる。
「いけない子だね、リア。そんな蕩けた顔を隠しもせず、ジルベールに見せてしまうなんて」
「……ひっ?!」
「そういえば、多くの精気を必要としていたあの時も、リアは随分とジルベールに感じていたね?」
ヴィクトリアの背中をヒヤリとした汗が伝い、流れ落ちていく。
「あ、あの時は、だって……」
「言い訳するの?あんなに気持ち良さそうに悦がっていたのに。リアがあんなに玩具が大好きだなんて、あの時まで知らなかったよ」
「ち、違っ……違います!大好きなんかじゃ……」
「ああ、そうか。それなら、実はこの貞操帯も嫌じゃないのかな?これ、気持ちイイ?」
「ひぅっ♡♡や、や、やぁあんっ♡♡」
エリック様が、貞操帯と密着している部分を人差し指と薬指でなぞり、真ん中の中指で貞操帯をトントン叩いてくる。
大きな刺激は無い。
秘処への直接的な快楽は皆無だけど、金属ではなく革製だから、辛うじて鈍い微かな振動が伝わってくる。
僅かなその振動さえも心地良くて、密着している貞操帯の端を指でなぞられる度に、ぞわぞわとした快感が迫り上がってくる。
(やだ……こんなの、堪らない……っ♡♡)
焦れた熱が蓄積されていく。
触れて欲しくて堪らない。
今すぐに淫靡な音を響かせる程に、ぷっくり膨らんだ花芽や、花弁の奥に隠されている秘めたる蜜壺の中を、ぐじゅぐじゅと掻き回して、めちゃくちゃにして欲しい。
そんな私の願望を見透かすように、エリック様はふふっと笑った後、艶を含んだ掠れた様な声で、私の耳元に甘く囁く。
「欲しくて欲しくて堪らないって顔をしているね?……ね、リア。貞操帯が外れたら、僕の熱くて太いのを挿れて欲しい?」
「……っ?!」
――――気が付くと、エリックの両手は再びヴィクトリアの柔らかな双丘を揉みしだいていた。先端の尖りをクリクリ責められて、ヴィクトリアはビクリと身体を仰け反らせる。
そうして、いつの間にか屈んだジルベールがヴィクトリアの両脚の間に身体を割り込ませていた。
じっと貞操帯を見つめられ、舌を這わされると、ヴィクトリアの真っ白な肌がぶわりと粟立つ。
「あっ、あっ、あっ♡♡何を、……んん♡♡やぁん♡♡」
貞操帯越しでは、快楽なんて得られる筈もない。なのに、どうしようもなく感じてしまう。気持ち良くなってしまう。
本来であれば花芽がある部分を、貞操帯越しに丹念に舐められて、脳が勘違いしてしまったのだろうか?
貞操帯に守られ、直接舐められていない筈なのに、まるで熱く柔らかな舌でねっとりと嬲られ、執拗に舐められているかのように錯覚してしまう。
「やぁ、あ♡♡舐めちゃ、だめぇ……♡♡」
「リア、リア。ほら、よく見てごらん?実際には舐められていないよ」
エリックの言葉に、ヴィクトリアはイヤイヤと首を振る。
やがて、どこからかカチャカチャと小さな音が聞こえてくるが、ヴィクトリアは気付いていないようだ。
「舐められていないのに、そんなに甘い声が出てしまうなんて。リアは男を誘うのが上手いね?」
「わ、たし……誘ってなんか……」
「誘っているよ。おっぱいの先っちょはこんなにピンと勃って硬くなっているし、腰も揺れてる。……潤んだ瞳も、どこまでも甘い声も、濡れた唇も、しっとりと汗ばんだ肌も、全てが男を惑わせて、劣情を煽り、駆り立てる」
――――カチン。
小さな金属音と共に、それまで隠されていた秘処がヒヤリとした外気に晒された。
ヴィクトリアは思わず驚いて目を見張る。
ジルベールの手には小さな針金のようなものがいくつか握られており、貞操帯の鍵をこの短時間で開けてしまったようだ。
勉学と魔法ばかりに偏っているジルベールに、こんな特技があっただなんて知らなかった。ゲームでも、一度も出て来なかったのに。
「ああ。……凄く淫靡な匂いがしますね。堪らない」
貞操帯が外されると同時に剛直も引き抜かれ、大量の蜜と共にむわっとえっちな匂いが溢れ出してくる。その様を秘処に顔を近付けたジルベールがうっとりとした表情で眺め、スンスンと匂いを嗅いだ。
ヴィクトリアは一気に羞恥心が高まり、足を閉じようとするも、ジルベールの身体がある為にピタリと閉じる事が叶わない。外した貞操帯をゴトッと脇に置いたジルベールは、ヴィクトリアの敏感な花芽にフゥと息を吹きかけながら、更に焦らすように太腿を大きな掌で優しく撫でていく。
「やぁ、ん♡♡ジルベール、さま……♡♡」
ヴィクトリアが思わずジルベールの名を口にすると、背後から抱き締めているエリックの瞳が仄暗い冷たさを帯びた。
* * *
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