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本編
その後②*R18*
しおりを挟む「抱き締めるだけじゃ足りない。……沢山キスをして、アリスを味わってもいいですか?」
耳元で甘く低く、掠れるような声で囁かれて、私の心臓がびっくりするくらい早く早く高鳴っていく。
マックスに聞こえてしまうんじゃないかと思いながら、私はマックスに「はい」と返事をした。顔に熱が集中してしまう。……マックスはニールたんとの約束を守って、この一年、私に証をつけるような事はしなかった。抱き締めたり、触れるだけのキスはしてくれたけど、それ以上の事は、全然無くて。
だから。
「もう、全部片付いたんですよね?だったら……」
また、あの日のように証をつけ合いたい。
「アリス……!」
「んっ……ふ……」
マックスが私を力強く抱き締めながら、久しぶりに触れるだけのキスじゃない、深くて濃厚なキスをしてくれた。まるで奪われているような激しいキスに、頭の芯が甘く痺れていく。
(だめ……キス、気持ちいい……)
角度を変えて、何度も何度もキスをしてくるマックスが愛しくて、私はすがりつくように、マックスの上着をぎゅっと強く掴んだ。すると、マックスは私の頭を支えている方とは反対の手で、私の身体に優しく触れた。背中から腰、腰から太腿へと滑っていく手に私がビクリと反応すると、マックスが蕩けるような瞳で私を見つめた。
息遣い荒く重ねていた唇を離すと、マックスが私の耳をペロリと舐めてから、私の耳に直接流し込むように「可愛い」と囁いた。
「やっ……耳、だめぇ……」
「駄目?俺には、アリスが気持ち良さそうに見えますが……」
「ひゃあん!」
「ほら、気持ちいいから、そんな可愛い声を出すのでしょう?」
そう言って、マックスは更に私の耳へ舌を這わせていく。舐めてくる舌の感触や、くちゅくちゅとした音にゾクゾクして、だんだんと力が抜けていってしまい、足に力が入らない。
「マックス……耳、ばっかり……」
「ああ、すみません。耳だけじゃ、足りないですよね?」
「ひぁっ?!ち、違っ……んんっ!」
「凄く可愛いです。可愛くて、堪らない。アリス……」
マックスの手がスカートの中へと侵入し、下着越しに私の秘部へ優しく触れた。マックスの指がゆっくり、スルスルと秘部の溝を何度も繰り返しなぞっていくから、その度に私の身体がビクビクと震えてしまう。
マックスが耳から首筋へと舌を這わせつつ、くすりと笑った。
「アリス、どうしたんですか?」
「あっあっ……そこ……や、あ……!」
「何だか、凄く湿っていますよ?下着越しなのに、ヌルヌルしています。俺の指に感じてくれているんですね」
「やっ……んん!そんな、触っちゃ……」
「……いっぱい触りますね。アリスが、俺の事しか考えられないように。不慣れですが、沢山気持ち良くしてあげられるように頑張ります」
マックスは確かに不慣れだとは思う。思うけれど、乙女ゲーム補正なのか何なのか、とにかくずっと気持ちいい。私はマックスにしがみつく事しか出来なくて、ただただ与えられる甘い快感を甘受させられ続ける。
マックスとイチャイチャしたくて、私自身も望んでいた事だけれど、あまりに気持ち良すぎて、恥ずかしくて、耐える事が難しい。
(まだ陽も高い屋外で、こんな事……っ)
早くイチャイチャしたかったとはいえ、せめて室内で甘えれば良かったと思った。けれど、ここ一年の流れでは、イチャイチャ出来るような密室に行く事なんて無かったのだ。マックスが意図的に、そういった行為をしないよう、あえて避けていたのだと思う。だから、もしかしたら今日もいつも通りで終わってしまうのではと思って、屋外だったけれど甘えてしまった。
けれど―――
「……っ?!」
「俺の証も、今日は沢山つけますね。沢山、色々なところに」
「あん!だ、め……擦っちゃ……!」
「こんなにぷっくりしているのに?下着越しでも、ハッキリと分かりますよ。もっともっと擦ってあげますね。優しく、しますから」
「やぁあん!マックス、待っ…………んぅっ!」
マックスに再び唇を塞がれて、秘部のぷっくりとした花芽を繰り返し優しくヌルヌルと擦られて、私は下着をつけたまま、はしたなく絶頂を迎えてしまった。
なのに、マックスはまだ擦る指を止めてくれなくて、私はもう何も考えられなくなっていた。
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