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長い時間が過ぎた。
「…全く、あの旦那はどこほっつき歩いとるんだがら。なあ、桃さん?」
ええ、やっぱりこれ桃ですか、桃なんですか?!
突然ガラガラと戸が開く音がする。
ピシャリ
「まああんた!どこ行っとったん?ああこっちは首をおったまげるほど長くしてからに」
「すまんすまん、ちょっと鎌を動かしたら、止まらんようになってのう。わはははは」
すごいガラガラ声だ。おじいさんだな。
「それよりこれを見てくださいな、ほれ、こんなに大きい桃が川を流れてきちょりまして」
「おお、これはすごいな。こんな大きな桃見たことがないわい。…してもこれは権兵衛どんのもんでながか?あの人は何か…あの品…なんだったが?」
「ああ、あの品種改良とかいう」
「それじゃ、まさかその胡散臭いものじゃないがかのう」
「まあどうしましょ!返してきまひょか?」
「まあいい!あいつめがどんなことを企んでおるか、見てくれるわい。おい、包丁をくれろ」
「分かりましたよ。酒もターンとありますからに」
「わはは、それはいい」
「…全く、あの旦那はどこほっつき歩いとるんだがら。なあ、桃さん?」
ええ、やっぱりこれ桃ですか、桃なんですか?!
突然ガラガラと戸が開く音がする。
ピシャリ
「まああんた!どこ行っとったん?ああこっちは首をおったまげるほど長くしてからに」
「すまんすまん、ちょっと鎌を動かしたら、止まらんようになってのう。わはははは」
すごいガラガラ声だ。おじいさんだな。
「それよりこれを見てくださいな、ほれ、こんなに大きい桃が川を流れてきちょりまして」
「おお、これはすごいな。こんな大きな桃見たことがないわい。…してもこれは権兵衛どんのもんでながか?あの人は何か…あの品…なんだったが?」
「ああ、あの品種改良とかいう」
「それじゃ、まさかその胡散臭いものじゃないがかのう」
「まあどうしましょ!返してきまひょか?」
「まあいい!あいつめがどんなことを企んでおるか、見てくれるわい。おい、包丁をくれろ」
「分かりましたよ。酒もターンとありますからに」
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