上 下
3 / 6

突撃、服を溶かすスライム 僧侶編

しおりを挟む
とうとう手に入れた、体の汚れを落としてくれるスライム。

前回、俺を散々辱めてくれたあの聖職者ならぬ性色者にこれで復讐を果たすのだ。

察しの通り、汚れを落とすといったがそんなものは建前。

これは汚れという名の服を溶解するエロスライム!

勇者あるまじき行為とは分かっていたが、故のその背徳感すら今は気分が良かった。

時刻は深夜、俺は僧侶が寝ている部屋にスライムの入ったカゴを携えて突撃する。

「ふははは! 僧侶起きてるか!?」

「わわっ、どうしました? ノックもなしに」

驚いた僧侶の手から地面に落ちる魔法書。

どうやら魔法の勉強をしていたようだ。熱心で結構。

間髪入れずに俺はゼリー状の魔獣を部屋に放り込む。

スライムは小汚い宿屋の汚れなど目もくれず、一直線に彼女の体にまとわりついていった。

「ひゃっ! なんなんですか、気持ち悪い!!」

「ふははは!! これは服だけを溶かすスライム様だ!」

「ちょっ、いや!! なんでこんなことを……ひぅ!!」

僧侶のわがままなボディを包む薄い布地は、エロスライムの前においてはオブラートに等しい。

「そんなの、自分の犯した罪に問うんだな。仮にも神に仕える者ならば!」

高らかに俺が笑っているうちに、僧侶は半裸となっていた。

両手で隠した二つの乳房は、大事な箇所を除いて、細い腕からこぼれるようにはみ出している。

……これは凄い。

「こ、こんなプレイ……! 勇者様がそこまで溜まってらっしゃったのなら、普通に言ってくだされば」

ぽっと顔を赤らめる僧侶。

「ちがーう!! なにがプレイだむっつり僧侶! お前に散々雪辱を受けたことへの仕返しだって言ってんだろ!」

「え? なんのことですかぁ……酷いですよう」

その声は小さく震えていた。

あれ? 覚えてない? あんなことまでしといて?

一瞬僧侶に苛立ちを覚えたが一抹の不安がぽつりと落とされた。

もしやあの時僧侶は錯乱魔法などを受けていたのではないか……?

口調もおかしかったし何より明らかに様子がおかしかった。

もしそうなら、俺は……なんてことを。

俺は慌ててスライムを掴んで引っ剥がす。取り扱いにも書いていたように中心のコア部分を掴めば大人しくなるらしい。

案の定スライムは俺の手につかまれたのち、彼女から離れた。

「ま、まあこの辺にしといてやろ……っておい!! なにしやがる!!」

今度は俺にまとわりつくスライム。なんでだ!ちゃんと洗濯してるし風呂にも入ってるのに!!何より俺は男だぞ? 誰も求めてないって!!

「うう……気持ち悪かったぁ」

「ちょっ僧侶!! 助けて……」

露わになった上半身を隠しながら僧侶は俺を見て。

「それにしても勇者さんはやっぱ良い人ですね」

「へ?」

「少しすっとぼけただけなのに、自分のした行いが不安となってスライムから私を助けてくれたのでしょう?」

クスクスと笑みを浮かべる僧侶。

まさか俺は……。

「こ、こいつ!!? やっぱ最っ低だよ! 悪魔に魂売ってやがる」

「勇者様一生ついていきますね」

「今そんな言葉聞きたくな……ぐおっ!!」

スライムはとんでもない速さで俺の衣類を喰らっていく。既にパンツにまで侵食し始めていた。こいつさっきより大分成長している!

「な、なら! 助けて僧侶!! 前やったこと許すから!!」

「えー、でも勇者様仕返しに来たのですよね? それはそれ、じゃないです?」

「く……くそ、こんなやつ俺1人で」

スライムはどんどんサイズを大きくしていき俺の全身を飲み込み始める。気づけば俺はスライムのプールの中に閉じ込められていた。

「きゃっ、また勇者様の見ちゃった」

「や、やめ!! 見るな」

俺は手で隠そうとスライムの中をもがくと、そのまま中で身体が一回転し僧侶の顔の前に大事な部分を強調するような体制となってしまう。

「わ! 大胆」

「ち、ちが!!」

恥ずかしさに下半身に更に血が集まる。すると同調するかのようにスライムがそこを集中的に狙い始めた。

「ぎゃ!! や、やめ……」

「うわわわわ、大事なとこをキレイキレイされちゃってる……って帽子の中まで!?」

「ひぎゃあああ!!」




俺の汚れを隅々まで掃除した巨大スライムは魔力の切れた魔道具のようにプツリと動きを止め小さくなっていく。

「あ、スライムさんお腹いっぱいになったみたいですねー」

「うう……」

角質まで落とされた俺の肉体はプライドさえも綺麗に消し去られていた。

仰向けに倒れた俺の横にちょこんと座り込む僧侶。

「それ、隠さなくていいんですか?」

「動けねぇ……」

身体がぴりぴりと痺れて、手がままならない。再び俺は僧侶に全てを見られてしまう結果となってしまった。

「仕返し、大失敗ですね。ふふ」

タオルが俺の体に掛けられた。

「……! お前」

「昨日のことはごめんなさい。勇者様のあられもない姿を見てつい変な気持ちになっちゃいました。魔王軍に見つかったのも私のせいです……」

僧侶は俺に真摯な眼差しで頭を下げる。その姿はまさに天女のような聖職者の姿だった。

そんな態度を取られてしまうと復讐にきた俺の心浅はかに思えてしまう。

「いや、いいよ。俺も酷いことしたし。水に流そう」

「ありがとうございます。今回復魔法かけますね」

「ありがと……あ 」

なんとか首を僧侶の方に向けて礼を述べたその時、すっかり隠すことを忘れている彼女の秘宝が目に映る。

僧侶の細かな動きに呼応して、大げさに揺れ動く双丘の頂点。

重力に沿って気だるげに空気に溶け込みそうな二つのプリン。

男のロマン全てがそこに置いてあった。

「す、すご……」

魔法をかけられるまでもなくムクムクと元気になった愚息は、タオル吹き飛ばすごとく天に伸びていく。

「え……きゃ!!!」

それを見て僧侶は、丸出しとなっていた自身の胸に気づいて、慌てて隠す。

「えっと……勇者様ー? 今見てましたよね?」

ニコニコと微笑む彼女に先ほどまで感じていたら優しさは微塵も感じられない。

「み、ミテナイヨ」

「ならこれはなんですか?」

指を差す僧侶。

「いやこれは違う。スライムの痺れがなにかしらの作用を……」

「まだそんな事言うんですね……。真相は素直な方の勇者様に聞きましょうか」

「やめて!! 今は、今は! せめて小さくなってから!!」 

「安心してください、今でも充分Sサイズですから、えいっ!」

俺は痺れが取れるまで生まれたままの姿を僧侶にじっくりと見られるハメとなった。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

ペット彼氏のエチエチ調教劇場🖤

BL / 完結 24h.ポイント:49pt お気に入り:31

サブカルからのリアル調教

BL / 連載中 24h.ポイント:149pt お気に入り:1,434

♀→♂への異世界転生~年上キラーの勝ち組人生、姉様はみんな僕の虜~

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:142pt お気に入り:2,134

僕の主はサキュバス魔王!?

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:33

【R18】超女尊男卑社会〜性欲逆転した未来で俺だけ前世の記憶を取り戻す〜

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:78pt お気に入り:455

処理中です...