【完結】姉に婚約者を奪われ、役立たずと言われ家からも追放されたので、隣国で幸せに生きます

よどら文鳥

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第一章

47 麻酔銃の活躍

「おやおや、これはなんのおつもりですかゼオン殿?」
「死に土産に教えてやろう。私たちはこの国を乗っ取りにきたのだ。そしてその後腐り切ったアルガルデ王国も制圧する」

 完全に敵意丸出しのゼオン元……、いえ、ゼオンです。

「リリーナ! 貴様がいたのは好都合! 私としてはお前を追放ではなく処刑したかったのだからな!」
「彼女に対しての無礼な発言は他国の者でも許せる行為ではないぞ!」

 ライカル様が真っ先に怒鳴りました。
 しかし、ゼオンは構わず続けます。

「貴様のような国の役にもたたん無能な女など、女としても見れんかったわ! こんなゴミと王族の貴様らが一緒にいるから察するにこの国もゴミ同然なのだろう! ならば私が支配してやるまでだ!」

 後方にいた兵士達がついに襲ってきました。
 ですが私が右手を上げた瞬間……。

「うぐ!」
「ふぐぅ!」
「ぬお!」
「うえっ」

 次々と麻酔銃が命中してバッタバッタとその場に倒れていきます。
 王宮から外に走り出そうとしていた者たちにも麻酔銃が撃ち込まれました。

 想定していたよりもここにいた人数が少なかったことも幸いしましたね。
 呆気なくゼオン以外は全員眠り、彼は驚いた表情をしています。

「ば……ばかな! まさかこんなに簡単に敵国を殺すような奴らだとは……ダスフォールの言っていたこととまるで違うではないか!」

「兄上が何を言ったかは知らぬが、先ほどから貴様が侮辱していたリリーナ殿の力と知恵によってここまで我が国は成長したのだ」

「なんだと!? こんなアホ女が……」
「安心したまえ。皆麻酔によって眠っているだけだ。とは言っても穏便に済ますつもりはもはやないが……」

 私が見ただけでもわかるくらいにゼオンの体がビクビクと動いています。
 緊張からか恐怖からなのかはわかりませんが、相当なまでに震えているようですね。

「嘘をつくなこのゴミ女如きが!!」

 シンザーン殿下を差し置いて私に向かって剣を向けられました。
 そのまま突っ込んできましたが、麻酔銃がゼオンの身体に命中しました。
しかし……。

「バカめ!」

 なんと眠りません。
 構わず私のところまで迫ってきたのです。

「リリー!」
「ひゃ!」

 私はライカル様に突き飛ばされてしまい、地面に倒れました。
 その代償に、ライカル様の胸あたりにゼオンの剣が刺さってしまったのです。

「貴様ーーーー!!」
 シンザーン殿下が大きな声を出してゼオンに向かって突っ込んでいったのです。

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