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34 ガルカ視点その3 元親が捕まった
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夜まで王都中回ったが、結果は得られず不機嫌なまま倉庫に帰宅した。レムはがっかりするだろうな……。
「ただいま……」
「ガルカ! 大変なの!」
レムはひどく慌てていた。
「どうしたんだ!? まさか変な男に……」
「そうじゃなくて、ガルカの元お父さんの店……服を作っている会社が倒産しちゃってたの!」
「あぁレムが無事なら良かった……って、なんだって!?」
俺も慌ててしまって持っていた服を地面に落としてしまった。
すぐに拾った。後で付着したゴミは手で適当に叩いとけば売れるだろう。
「ガルカの元お父さん、捕まったんだって!」
元お父さんという言い方は勘弁してほしい。離婚騒動で俺は勘当され法を通して縁を切った。
完全に他人になったので、名前で読んでほしいところだ。
「なんで捕まったんだ!?」
「脱税だって。聞いた話だと、シェリルとの契約がなくなったのは王宮の何かが絡んでいるみたいなの。それで、契約が無くなって王宮からは補償金みたいなのが払わられたみたいなんだけど、そのときに今までの利益と納税が合わないと不審がられて調査されたみたい」
「それってシェリルのせいじゃないか!」
他人とはいえ、さすがにこの展開はいただけない。
「そうだと思う。確かに脱税は問題かも知れないけど、そんなのシェリルが関わっていなければそういう問題も知らなかったわけだし。それに何よりの被害者は私よ。これじゃあどこで服を製造して貰えば良いかわからない」
くそう、連鎖的にこちらにもとばっちりを受けることになるとは……。
「せっかく良いデザインを十枚も作ったのに……」
レムは泣いていた。そりゃ悔しいだろう。せっかくこれだけの良作であろう作品を製造できないという状況に追い込まれてしまったのだから。
「俺は前々から気になっていたのだが……」
まだチャンスはあるはずだと思い、今まで疑問になっていたことをぶつけてみることにした。
「潰れた服の製造工場だけどさ、あそこだけで王都中の服を製造していたとは思えないんだよな。もしかしたらあそこ以外にもどこかにあると思う。じゃなきゃこの先服が王都からなくなるだろ?」
「た……確かにそうね! でもそんな場所聞いたことないわよ」
「探す!」
レムがこれだけ頑張ってくれたのだから無駄にするものか。
それに、なんとしてでも見付け出さなければ今後の俺たちの生活も破滅してしまう。
シェリルのせいで俺たちはここまで苦労させられているのだからな。アイツにはいつか仕返しをしてやろう……。
「ただいま……」
「ガルカ! 大変なの!」
レムはひどく慌てていた。
「どうしたんだ!? まさか変な男に……」
「そうじゃなくて、ガルカの元お父さんの店……服を作っている会社が倒産しちゃってたの!」
「あぁレムが無事なら良かった……って、なんだって!?」
俺も慌ててしまって持っていた服を地面に落としてしまった。
すぐに拾った。後で付着したゴミは手で適当に叩いとけば売れるだろう。
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完全に他人になったので、名前で読んでほしいところだ。
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「脱税だって。聞いた話だと、シェリルとの契約がなくなったのは王宮の何かが絡んでいるみたいなの。それで、契約が無くなって王宮からは補償金みたいなのが払わられたみたいなんだけど、そのときに今までの利益と納税が合わないと不審がられて調査されたみたい」
「それってシェリルのせいじゃないか!」
他人とはいえ、さすがにこの展開はいただけない。
「そうだと思う。確かに脱税は問題かも知れないけど、そんなのシェリルが関わっていなければそういう問題も知らなかったわけだし。それに何よりの被害者は私よ。これじゃあどこで服を製造して貰えば良いかわからない」
くそう、連鎖的にこちらにもとばっちりを受けることになるとは……。
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「た……確かにそうね! でもそんな場所聞いたことないわよ」
「探す!」
レムがこれだけ頑張ってくれたのだから無駄にするものか。
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