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7 ミーナとお茶した1

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【前書き】
今回のお話から次の視点変更までのお話は、一個前のお話でオズマとミーナが入籍する少し前の時間軸エピソードになります。
『♦︎※』このマークの部分の時間軸になります。
ゴチャゴチャになっちゃって申し訳ございません。

ーーーーーーーーーー

 幼馴染のミーナが私と会いたいというので、会うことにした。
『ミーナ、オズマを奪ってくれてありがとう』などとは口が裂けても言えない。
 本当は言いたいんだけど。
 ミーナのおかげでサバス様との婚約が決まったようなものだから。
 もちろんサバス様のことは秘密にしておく。
 ミーナがキーキー言って悔しがって大魔神のように怒るのが目に見えてわかる。

 いつも喋るときに利用しているカフェで待っているとミーナが現れた。
 相変わらずの派手な格好だな。

「ライアン、ごきげんよう!」
「随分久しぶりね」

 ミーナはしょっぱなから自信たっぷりで傲慢な態度である。
 そりゃオズマを故意に奪ったのだからそうなるか。
 ミーナのことだから謝罪する気は一切ないのもわかっている。

「あら、ライアンったら随分と元気そうね」
「まぁ色々とあったので」
「まー! 言っておきますけどね、オズマは私の財産に魅かれてアタックしてきたのよ。ライアンもお金持ちになったんだから、少しは恵んであげれば婚約解消になんてならなかったのよ?」

 私もそう思う。
 でも、お父様たちが望んだ政略結婚は決してお金がらみではないと言っていた。
 だからこそ、お金を何度も恵んでくるオズマ一家にうんざりしていたのだ。

「私も言っておくけれど、オズマとミーナが婚約したことに対して恨みもなければ怒ってもいないわよ?」

 むしろありがとうございます、と大声で叫びたい。
 性格の悪い女になるから黙っておくけど。
 ミーナは私のことを嘲笑ってきた。

「ほっほっほーー……もうライアンったら無理しちゃってー。でも安心しなさい! 私たちもライアンと縁を切るつもりはないわよ。幼馴染だし。でも、オズマと二人っきりで会うのだけはやめてくださるかしら?」
「オズマと二人で会う予定もないから構わないけど」
「絶対の絶対よ!!」

 おいおいおい……今までオズマと婚約していたときだって、ミーナからオズマに何度も誘って二人っきりで何度も遊んでいただろう。
 自分のことは棚に上げるのか。
 ミーナらしいっちゃらしいけれど。

「ところで、ライアンはどうすんの?」
「なにを?」
「もちろん、結婚よー! もう来年には二十歳(ハタチ)なのよ! 婚約者もいないんじゃライアンの家も大変よねぇ……」

 おかしすぎて爆笑しそうになった。
 ミーナが婚約者を奪ったんだろうが!!
 でもその後に続く言葉は決まっている。

 ありがとう。
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