【完結】婚約者にウンザリしていたら、幼馴染が婚約者を奪ってくれた

よどら文鳥

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【オズマ視点8】

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 ミーナの金遣いがやはり荒かった。
 平気で最高級品の化粧品やらブランドもののアクセサリーをバンバン購入している。
 だが、俺も変わってしまった。

 以前は金貨十枚あれば一年は保つと言ったが、金貨十枚を一日で使い切ってしまうこともある。

 このままではさすがにまずい気がしている。
 だからこそ、とっておきの手段を考えていた。

「ミーナ、一度だけカジノへ行くぞ」
「なんで?」
「まかせろ。俺なら絶対に稼げる」
「仕方がないわね」

 ミーナは苦労することもなく金に糸目をつけてこなかった。
 だからカジノのようなスリルがある博打をしてこなかったのだろう。
 この先、大儲けしたあとに探偵が来たとしても、カジノで一山当てたと言っておけば納得してもらえるはずだ。
 ついでに、今まで使ってしまった金も、一発当てて元に戻せばいい。

 俺は今まで行くほど金に悩んでいなかったのであえて足を踏み入れなかったが、カジノならば絶対に勝つ自信がある。
 最初は常連化させるために当てさせると聞いたことがあるのだ。
 つまり、最初の当たった瞬間に辞めてしまえばいい。
 ただそれだけのこと。 
 俺は中毒者でもないし、一度当てて仕舞えばもう用はないのだからな。

 早速準備をして王都の繁華街にあるカジノへと足を運んだ。
 だが……。

「おかしい……最初は当たるんじゃなかったのか……」
「金貨百枚が一瞬でなくなっちゃったじゃないの!! なにやってんのよ!」

 そんなことを言われたって……。
 いや、待て待て! 最初だけ当てさせるのが連発していたら周りの客も不審になるだろう。
 つまり、今の時代は二回目に当てさせるということか。
 ならば倍額の金貨二百枚投資すればいいのだ。
 そうすれば倍以上になって返ってくる。

「ちょっとオズマ!!」
「大丈夫だ。俺に任せておけ!」

 自信満々な態度をとってミーナを落ち着かせた。
 ミーナが俺の手を掴んで止めようとしてきた。
 いや、今いいところなんだから邪魔をするな。

 だが、次もハズレ。
 その次も。
 またその次も。

 あれ、残っている金貨って何枚だ?
 ポケットの中も鞄の中もガサゴソと探したが一枚もない。

 俺は気が付かないうちに、ミーナの実家から預かっていた金貨と、貴金属類を換金していたお金も含め、ほぼ全て使ってしまっていた……。

 負けの連続で熱くなってしまい夢中になっていたが、一体いつのまにこんなに使っていたのだ……!?
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