【完結】突然婚約破棄され、国のためだと追放までされた聖女は、移動した国先の王族達から溺愛される

よどら文鳥

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【マーレット視点】2

 結局、手紙はあの場所で読まれてしまったわ。
『聖女様をお借りできれば王族の所有する財宝の概ね半分、金貨にして百万枚は下らない分をお支払いしますのでご検討いただければ幸いですという前回送った手紙の件ですが、行き渡っていますでしょうか? しかしながら、返答を承る間にことが解決してしまいましたので、前回お送りした件は白紙に戻していただきたく存じ上げます。貴国のますますの発展をお祈り申し上げます。セレス=プランタン」

 オルトレス陛下が頬を書きながら不思議そうな表情をしている。

「どういうことだ? 確かに手紙には国を滅ぼしてでもエルシラを奪うというような脅迫文だったはずだが」
「さぁ……私どもにはさっぱりわかりませぬ。もしかすると、エルシラ様を婚約破棄させる必要などなかったのでは……」
「言うでない! あぁ……なんということだ」

 両膝を地面につけて悔しがっていた。
 とりあえずセーフといったところか。
 私が偽装工作したところまではバレていないのだから。

 しかし困ったわね。
 これだとエルシラに対する未練で私に対しての愛情がなくなってしまうのではないか?

「以前受け取った手紙はまだ保管してあるな?」
「はい! 誰にもわからぬ場所にしっかりと」
「よし、ではその手紙を徹底的に調べるのだ。もしかしたら二枚のうちどちらかが偽物だったのかもしれん!」
「承知致しました」

 私の身体中がガクガクと震えてしまっている。
 オルトレス様は深いことはあまり考えない主義だった。
 だからこそ、手紙の送ってきた主の字体を真似て描いておけばバレることはないと思っていたわ。
 だが、第三者が徹底的に調べてしまうとなると、話は変わってくる。

 もしも手紙に付着してある指紋でも調べられ、私の指紋まで調べられたらバレてしまうでしょう。
 こうなってしまったらオルトレス陛下との夢の生活どころか、私は間違いなく処刑されてしまうわ。

「マーレットよ……」
「なななななんですかオルトレス陛下!?」

 完全に動揺してしまっている。
 挙動不審な態度を無くさないとすぐにバレてしまう……。


ーーーーーーーーーー

【後書き】

ここまで読んでいただきありがとうございます。

今週は勢いに乗って二作新作を出します。
その第一弾を先ほど載せましたので、よかったらこちらもお願いいたします。

『婚約破棄の上、慰謝料代として生贄を強要され死んでしまったが、時間逆行で人生やり直し~二度目の人生はお母様と幸せを掴みたい~』

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