4 / 22
4話【植物たち視点】ザッソウが行方不明
しおりを挟む
王都が静まり返った真夜中。
植物たちが自力で動いて広場に集結した。
ジュモク『聖女様がいなくなったって知ってるか?』
バラ『わたくし、レイチェル様が寂しそうにしながら馬車に乗っている姿を見ていたのですよ』
ジュモク『まさか、任意でなく強制的に出ていったとでも!?』
キャベツ『国の王がレイチェルさんを追放したって噂もあんだけど!』
植物たち『『『『『はぁぁぁぁぁぁああああああ!?』』』』』
植物たちから不穏な空気が流れはじめた。
レイチェルのことを大好きだった植物たちにとって、彼女を傷つける者は誰であろうと敵だという認識がある。
ヒマワリ『なんということでしょう! 一年中元気に活動できる力をくださった聖女様に酷いことをするなんて、許せませんわ!』
カシノキ『うむ、これは植物への横暴と捉えて間違いあるまい。皆のもの。レイチェル殿を追いかける準備をしたまえ』
ジュモク『この国はどうするんです? 人間が困るのでは?』
カシノキ『考えてもみたまえ。今まではレイチェル殿の力のおかげで、人間に採取されようとも食用にされようとも、我々はこうして蘇ることもできた。だが、今はレイチェル殿の力がないのだ。つまり……』
キャベツ『俺、今度食われたら一瞬で人生終わりってことか!! 冗談じゃねぇよ!』
植物たちは、人間の手によって好き勝手に採取され、自我がなくなってしまったときのことを考えたらゾッとしていた。
カシノキ『異論はなかろう。だが、どうやってレイチェル殿の場所を探すかだが』
キャベツ『いや、ちょっと待て! いつもレイチェルさんのそばにいたザッソウはどうした!? ここにいねーぞ』
バラ『そういえば、馬車の中にザッソウがいたような……』
カシノキ『なんと! それはチャンスかもしれぬ。たしか、アサガオ殿なら誰がどこにいるかの位置察知ができたであろう』
アサガオ『あたし? うん、ザッソウくんの場所はわかるよー。ものすごく遠くに行っちゃったみたい。でも頑張れば移動できない距離でもなさそうだよー』
カシノキ『よし。では今すぐに皆を連れてレイチェル殿を追うぞ』
植物たち『『『『『おぉーっ!!』』』』』
植物たちは、真夜中一斉に移動を始める。
そして、王都から全ての植物が姿を消したのだった。
植物たちが自力で動いて広場に集結した。
ジュモク『聖女様がいなくなったって知ってるか?』
バラ『わたくし、レイチェル様が寂しそうにしながら馬車に乗っている姿を見ていたのですよ』
ジュモク『まさか、任意でなく強制的に出ていったとでも!?』
キャベツ『国の王がレイチェルさんを追放したって噂もあんだけど!』
植物たち『『『『『はぁぁぁぁぁぁああああああ!?』』』』』
植物たちから不穏な空気が流れはじめた。
レイチェルのことを大好きだった植物たちにとって、彼女を傷つける者は誰であろうと敵だという認識がある。
ヒマワリ『なんということでしょう! 一年中元気に活動できる力をくださった聖女様に酷いことをするなんて、許せませんわ!』
カシノキ『うむ、これは植物への横暴と捉えて間違いあるまい。皆のもの。レイチェル殿を追いかける準備をしたまえ』
ジュモク『この国はどうするんです? 人間が困るのでは?』
カシノキ『考えてもみたまえ。今まではレイチェル殿の力のおかげで、人間に採取されようとも食用にされようとも、我々はこうして蘇ることもできた。だが、今はレイチェル殿の力がないのだ。つまり……』
キャベツ『俺、今度食われたら一瞬で人生終わりってことか!! 冗談じゃねぇよ!』
植物たちは、人間の手によって好き勝手に採取され、自我がなくなってしまったときのことを考えたらゾッとしていた。
カシノキ『異論はなかろう。だが、どうやってレイチェル殿の場所を探すかだが』
キャベツ『いや、ちょっと待て! いつもレイチェルさんのそばにいたザッソウはどうした!? ここにいねーぞ』
バラ『そういえば、馬車の中にザッソウがいたような……』
カシノキ『なんと! それはチャンスかもしれぬ。たしか、アサガオ殿なら誰がどこにいるかの位置察知ができたであろう』
アサガオ『あたし? うん、ザッソウくんの場所はわかるよー。ものすごく遠くに行っちゃったみたい。でも頑張れば移動できない距離でもなさそうだよー』
カシノキ『よし。では今すぐに皆を連れてレイチェル殿を追うぞ』
植物たち『『『『『おぉーっ!!』』』』』
植物たちは、真夜中一斉に移動を始める。
そして、王都から全ての植物が姿を消したのだった。
71
あなたにおすすめの小説
地味で無能な聖女だと婚約破棄されました。でも本当は【超過浄化】スキル持ちだったので、辺境で騎士団長様と幸せになります。ざまぁはこれからです。
黒崎隼人
ファンタジー
聖女なのに力が弱い「偽物」と蔑まれ、婚約者の王子と妹に裏切られ、死の土地である「瘴気の辺境」へ追放されたリナ。しかし、そこで彼女の【浄化】スキルが、あらゆる穢れを消し去る伝説級の【超過浄化】だったことが判明する! その奇跡を隣国の最強騎士団長カイルに見出されたリナは、彼の溺愛に戸惑いながらも、荒れ地を楽園へと変えていく。一方、リナを捨てた王国は瘴気に沈み崩壊寸前。今さら元婚約者が土下座しに来ても、もう遅い! 不遇だった少女が本当の愛と居場所を見つける、爽快な逆転ラブファンタジー!
【完結】アラフォー聖女、辺境で愛されます。~用済みと追放されましたが私はここで充実しています~
猫燕
恋愛
聖女エレナは、20年間教会で酷使された末、若い新聖女に取って代わられ冷淡に追放される。「私の人生、何だったの?」と疲れ果てた彼女が流れ着いたのは、魔物の呪いに苦しむ辺境の村。咄嗟に使った治癒魔法で村人を救うと、村の若者たちに「聖女様!」とチヤホヤされる。エレナの力はまだ輝いていた――。追放されたアラフォー聖女が、新たな居場所で自信と愛を取り戻す、癒やしと逆転の物語。
偽りの呪いで追放された聖女です。辺境で薬屋を開いたら、国一番の不運な王子様に拾われ「幸運の女神」と溺愛されています
黒崎隼人
ファンタジー
「君に触れると、不幸が起きるんだ」――偽りの呪いをかけられ、聖女の座を追われた少女、ルナ。
彼女は正体を隠し、辺境のミモザ村で薬師として静かな暮らしを始める。
ようやく手に入れた穏やかな日々。
しかし、そんな彼女の前に現れたのは、「王国一の不運王子」リオネスだった。
彼が歩けば嵐が起き、彼が触れば物が壊れる。
そんな王子が、なぜか彼女の薬草店の前で派手に転倒し、大怪我を負ってしまう。
「私の呪いのせいです!」と青ざめるルナに、王子は笑った。
「いつものことだから、君のせいじゃないよ」
これは、自分を不幸だと思い込む元聖女と、天性の不運をものともしない王子の、勘違いから始まる癒やしと幸運の物語。
二人が出会う時、本当の奇跡が目を覚ます。
心温まるスローライフ・ラブファンタジー、ここに開幕。
追放された薬膳聖女は氷の公爵様を温めたい~胃袋を掴んだら呪いが解けて溺愛されました~
黒崎隼人
恋愛
冤罪で婚約破棄され、極寒の辺境へ追放された伯爵令嬢リリアナ。「氷の公爵」と恐れられる魔導師アレクセイの城に送られるが、そこで彼女を待っていたのは、呪いにより味覚を失い、孤独に震える公爵だった!?
「……なんだ、この温かさは」
前世の知識である【薬膳】で作った特製スープが、彼の凍りついた心と胃袋を溶かしていく!
料理の腕で公爵様を餌付けし、もふもふ聖獣も手なずけて、辺境スローライフを満喫していたら、いつの間にか公爵様からの溺愛が止まらない!?
一方、リリアナを追放した王都では作物が枯れ果て、元婚約者たちが破滅へと向かっていた――。
心も体も温まる、おいしい大逆転劇!
「異常」と言われて追放された最強聖女、隣国で超チートな癒しの力で溺愛される〜前世は過労死した介護士、今度は幸せになります〜
赤紫
恋愛
私、リリアナは前世で介護士として過労死した後、異世界で最強の癒しの力を持つ聖女に転生しました。でも完璧すぎる治療魔法を「異常」と恐れられ、婚約者の王太子から「君の力は危険だ」と婚約破棄されて魔獣の森に追放されてしまいます。
絶望の中で瀕死の隣国王子を救ったところ、「君は最高だ!」と初めて私の力を称賛してくれました。新天地では「真の聖女」と呼ばれ、前世の介護経験も活かして疫病を根絶!魔獣との共存も実現して、国民の皆さんから「ありがとう!」の声をたくさんいただきました。
そんな時、私を捨てた元の国で災いが起こり、「戻ってきて」と懇願されたけれど——「私を捨てた国には用はありません」。
今度こそ私は、私を理解してくれる人たちと本当の幸せを掴みます!
「君の魔力はゴミだ」と婚約破棄された聖女ですが、拾われた先の辺境で氷の公爵様に溺愛されています。今さら国が滅びそうと言われても知りません
eringi
恋愛
「エミリア、貴様との婚約を破棄する! 魔力ゼロの能無し聖女など、我が国には不要だ!」
聖女として国を支えてきたエミリアは、ある日突然、第一王子から婚約破棄を言い渡される。
彼が選んだのは、派手な魔法を使うだけの男爵令嬢だった。
身に覚えのない濡れ衣を着せられ、着の身着のまま極寒の辺境へ追放されてしまったエミリア。
雪の中で行き倒れかけた彼女を救ったのは、「氷の死神」と恐れられる辺境伯・アレクセイ公爵だった。
「……美しい。君が咲かせた花は、こんなにも温かいのか」
恐ろしい噂とは裏腹に、彼は不器用ながらもエミリアを全力で甘やかしてくる。
しかも、エミリアの魔力は「ゴミ」どころか、大地を癒やし作物を実らせる、国にとって必要不可欠な『豊穣の聖女』の力だったのだ。
美味しいご飯に、温かい暖炉、そして優しい公爵様。
辺境でのスローライフを満喫するエミリアの一方で、彼女を追放した王都では作物が枯れ果て、疫病が蔓延し、国家存亡の危機に陥っていた。
「エミリア、頼むから戻ってきてくれ!」
「いいえ。私はこちらの領地で幸せになりますので、さようなら」
これは、虐げられていた聖女が本当の愛を知り、幸せを掴むまでの物語。
【完結】経費削減でリストラされた社畜聖女は、隣国でスローライフを送る〜隣国で祈ったら国王に溺愛され幸せを掴んだ上に国自体が明るくなりました〜
よどら文鳥
恋愛
「聖女イデアよ、もう祈らなくとも良くなった」
ブラークメリル王国の新米国王ロブリーは、節約と経費削減に力を入れる国王である。
どこの国でも、聖女が作る結界の加護によって危険なモンスターから国を守ってきた。
国として大事な機能も経費削減のために不要だと決断したのである。
そのとばっちりを受けたのが聖女イデア。
国のために、毎日限界まで聖なる力を放出してきた。
本来は何人もの聖女がひとつの国の結界を作るのに、たった一人で国全体を守っていたほどだ。
しかも、食事だけで生きていくのが精一杯なくらい少ない給料で。
だがその生活もロブリーの政策のためにリストラされ、社畜生活は解放される。
と、思っていたら、今度はイデア自身が他国から高値で取引されていたことを知り、渋々その国へ御者アメリと共に移動する。
目的のホワイトラブリー王国へ到着し、クラフト国王に聖女だと話すが、意図が通じず戸惑いを隠せないイデアとアメリ。
しかし、実はそもそもの取引が……。
幸いにも、ホワイトラブリー王国での生活が認められ、イデアはこの国で聖なる力を発揮していく。
今までの過労が嘘だったかのように、楽しく無理なく力を発揮できていて仕事に誇りを持ち始めるイデア。
しかも、周りにも聖なる力の影響は凄まじかったようで、ホワイトラブリー王国は激的な変化が起こる。
一方、聖女のいなくなったブラークメリル王国では、結界もなくなった上、無茶苦茶な経費削減政策が次々と起こって……?
※政策などに関してはご都合主義な部分があります。
トカゲ令嬢とバカにされて聖女候補から外され辺境に追放されましたが、トカゲではなく龍でした。
克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。
リバコーン公爵家の長女ソフィアは、全貴族令嬢10人の1人の聖獣持ちに選ばれたが、その聖獣がこれまで誰も持ったことのない小さく弱々しいトカゲでしかなかった。それに比べて側室から生まれた妹は有名な聖獣スフィンクスが従魔となった。他にもグリフォンやペガサス、ワイバーンなどの実力も名声もある従魔を従える聖女がいた。リバコーン公爵家の名誉を重んじる父親は、ソフィアを正室の領地に追いやり第13王子との婚約も辞退しようとしたのだが……
王立聖女学園、そこは爵位を無視した弱肉強食の競争社会。だがどれだけ努力しようとも神の気紛れで全てが決められてしまう。まず従魔が得られるかどうかで貴族令嬢に残れるかどうかが決まってしまう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる