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【ダルム視点】自信を失った
俺は怪我の治療をしながら後悔していた。
ソフィアの強さは本物だった。
そう認めざるを得ないだろう。
俺はいつから幼馴染に負けてしまうくらい弱体化してしまったのだろうか。
今までの俺は自分自身が強いと確信して生きてきた。
父上が名のある冒険者だったからこそ、俺も遺伝して優れた才能があるのだと……。
「怪我したって聞いたけど、大丈夫?」
マインは心配そうな顔をして俺のことを見つけてくる。
「……。ミーンはいないのか? できればこの怪我を治してほしいんだけど」
俺はマインとミーンのことを疑っている。
絶不調中とはいえ、俺はソフィアに負けた。
負けた俺よりもマインの力は更に劣っている。
ソフィアの治癒魔法で一瞬で治ったということは、ミーンの魔法で同等かそれ以上の効果があるはずだ。
だが、肝心な時にミーンはここにいない。
俺のことを愛しているのなら、すぐに看病しに来てくれてもおかしくないはずだが。
「ミーンの魔力がおかしなことになっているのよ……。あの子、それで落ち込んじゃっていて」
「肝心なときに……。マイン、悪いんだけど一人で簡単な依頼だけ引き受けてくれないか?」
「え!?」
俺は仲間に釜をかけてしまった。
だが、マインは予想通りの反応をしてきた。
「スライム討伐で小銭稼ぎだけでもいいんだけど」
「私一人で!?」
「冒険者なら必ず通る道だけど」
「……」
殿下にこっぴどく言われたことは癪だったが、今一度マインとミーンの力量だけは確認しておこうかと思っている。
ソフィアの実力よりも劣っていたとしたら、俺は大変な状況に追い込まれてしまうだろう……。
「マインに聞きたい。もしもソフィアと模擬戦を行ったらお前は勝てるか?」
「そりゃあ……もちろん余裕だと思うけど」
「そうか、つまりマインは俺よりも強い。それで正しいんだよね?」
「私、ダルムには勝てないと思う」
矛盾している。
今までマインが戦闘に加わってくれなかったのも合点がつく。
俺はソフィアを愛してはいなかった。
だが、パーティーから追放したのは間違いだったのではないかと思うようになってきている。
あいつがいなくなってからおかしなことばかりになっているのだから。
「すまない。一人にしてくれないか?」
「え、ええ。お大事に……」
マインは戸惑いながらも俺の前から去っていった。
「俺はどうしたらいいんだ……」
ソフィアと王子はダンジョンの最深層へ行くと言っていた。
もしも本当に辿り着き、帰還したとしたらソフィアが本物の強さだったと証明せざるを得ないだろう。
「結果を待つべきか……、いや、他にも確認する方法はあるか」
三日後、薬の効果で怪我も完治し、マインとミーンを連れて三人である冒険者の元を訪ねた。
「模擬戦ですか? まぁ構いませんけど。怪我したり死亡しても責任はとりませんよ?」
以前ソフィアを追放したあとにダンジョンで出会った男だ。
彼は負傷した俺たちを助けてくれ、その後無謀にも一人でダンジョン奥へ潜り込んでいた。
俺たちは彼が生きては帰れないと予想していたが、余裕で戻ってきていた。
本人に聞いたところ、彼はソロで活動をしている三流冒険者らしい。
つまり、今までの俺たちと同等の実力であるはずだ。
だが、彼は余裕の笑みで俺たちに勝てるという。
俺たちの実力を確認する意味では絶好の相手だ。
「それでいいよ。そのかわり、こちらも全力で挑む。同じ条件でいいか?」
「構いません。私があなたがたに負けるということはあり得ませんから」
「ねぇダルム。私たちもやらなきゃだめなの?」
「今後のためなんだ。頼む」
「……わかったわよ。人間相手なら殺されることもないだろうし」
薄々感づいていたが、マインは臆病な性格らしい。
つまり、この男相手なら本来の実力を発揮して勝てば自信を取り戻せるだろう。
そうすれば、再び冒険だってできるはず。
「私、魔法がほとんど出なくなっちゃったんだけど」
「それでも少しは発動できるんだろ? できる限りでいい」
「わかったー」
ミーンも極限のスランプ状態だが、このままではいつまで経っても打破できないだろう。
ここで、俺たちはこの男に勝って自信を取り戻すんだ。
だが……。
「ぐはぁ……」
「ううっ!」
「きゃあぁぁ~!」
俺には容赦ない肉弾戦の打撃攻撃を喰らい、マインとミーンは彼の魔法で吹き飛ばされた。
俺たちは三流冒険者一人を相手に完敗したのだ……。
ソフィアの強さは本物だった。
そう認めざるを得ないだろう。
俺はいつから幼馴染に負けてしまうくらい弱体化してしまったのだろうか。
今までの俺は自分自身が強いと確信して生きてきた。
父上が名のある冒険者だったからこそ、俺も遺伝して優れた才能があるのだと……。
「怪我したって聞いたけど、大丈夫?」
マインは心配そうな顔をして俺のことを見つけてくる。
「……。ミーンはいないのか? できればこの怪我を治してほしいんだけど」
俺はマインとミーンのことを疑っている。
絶不調中とはいえ、俺はソフィアに負けた。
負けた俺よりもマインの力は更に劣っている。
ソフィアの治癒魔法で一瞬で治ったということは、ミーンの魔法で同等かそれ以上の効果があるはずだ。
だが、肝心な時にミーンはここにいない。
俺のことを愛しているのなら、すぐに看病しに来てくれてもおかしくないはずだが。
「ミーンの魔力がおかしなことになっているのよ……。あの子、それで落ち込んじゃっていて」
「肝心なときに……。マイン、悪いんだけど一人で簡単な依頼だけ引き受けてくれないか?」
「え!?」
俺は仲間に釜をかけてしまった。
だが、マインは予想通りの反応をしてきた。
「スライム討伐で小銭稼ぎだけでもいいんだけど」
「私一人で!?」
「冒険者なら必ず通る道だけど」
「……」
殿下にこっぴどく言われたことは癪だったが、今一度マインとミーンの力量だけは確認しておこうかと思っている。
ソフィアの実力よりも劣っていたとしたら、俺は大変な状況に追い込まれてしまうだろう……。
「マインに聞きたい。もしもソフィアと模擬戦を行ったらお前は勝てるか?」
「そりゃあ……もちろん余裕だと思うけど」
「そうか、つまりマインは俺よりも強い。それで正しいんだよね?」
「私、ダルムには勝てないと思う」
矛盾している。
今までマインが戦闘に加わってくれなかったのも合点がつく。
俺はソフィアを愛してはいなかった。
だが、パーティーから追放したのは間違いだったのではないかと思うようになってきている。
あいつがいなくなってからおかしなことばかりになっているのだから。
「すまない。一人にしてくれないか?」
「え、ええ。お大事に……」
マインは戸惑いながらも俺の前から去っていった。
「俺はどうしたらいいんだ……」
ソフィアと王子はダンジョンの最深層へ行くと言っていた。
もしも本当に辿り着き、帰還したとしたらソフィアが本物の強さだったと証明せざるを得ないだろう。
「結果を待つべきか……、いや、他にも確認する方法はあるか」
三日後、薬の効果で怪我も完治し、マインとミーンを連れて三人である冒険者の元を訪ねた。
「模擬戦ですか? まぁ構いませんけど。怪我したり死亡しても責任はとりませんよ?」
以前ソフィアを追放したあとにダンジョンで出会った男だ。
彼は負傷した俺たちを助けてくれ、その後無謀にも一人でダンジョン奥へ潜り込んでいた。
俺たちは彼が生きては帰れないと予想していたが、余裕で戻ってきていた。
本人に聞いたところ、彼はソロで活動をしている三流冒険者らしい。
つまり、今までの俺たちと同等の実力であるはずだ。
だが、彼は余裕の笑みで俺たちに勝てるという。
俺たちの実力を確認する意味では絶好の相手だ。
「それでいいよ。そのかわり、こちらも全力で挑む。同じ条件でいいか?」
「構いません。私があなたがたに負けるということはあり得ませんから」
「ねぇダルム。私たちもやらなきゃだめなの?」
「今後のためなんだ。頼む」
「……わかったわよ。人間相手なら殺されることもないだろうし」
薄々感づいていたが、マインは臆病な性格らしい。
つまり、この男相手なら本来の実力を発揮して勝てば自信を取り戻せるだろう。
そうすれば、再び冒険だってできるはず。
「私、魔法がほとんど出なくなっちゃったんだけど」
「それでも少しは発動できるんだろ? できる限りでいい」
「わかったー」
ミーンも極限のスランプ状態だが、このままではいつまで経っても打破できないだろう。
ここで、俺たちはこの男に勝って自信を取り戻すんだ。
だが……。
「ぐはぁ……」
「ううっ!」
「きゃあぁぁ~!」
俺には容赦ない肉弾戦の打撃攻撃を喰らい、マインとミーンは彼の魔法で吹き飛ばされた。
俺たちは三流冒険者一人を相手に完敗したのだ……。
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