【完結】経費削減でリストラされた社畜聖女は、隣国でスローライフを送る〜隣国で祈ったら国王に溺愛され幸せを掴んだ上に国自体が明るくなりました〜

よどら文鳥

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専属のお世話係ができた

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 マリアに聖なる力の指導を終えたあと、私は重大な問題に直面したことに気がついた。
 今まで成り行きで流されたように過ごしてきていたため、気がつかなかったのだ。

(この先、どこで寝泊りすればいいんだろう……)

 お金もない、土地勘もない、ホワイトラブリー王国の王都へ出たこともない、治安もわかんない、と……なにもかもがわからないし貧乏なのだ。

 そういえば一緒にここへ来たアメリはどうしているのだろうか。
 私自身は体力が回復できるまでずっと病室で過ごしてきた。
 だが、今はすっかり元気になったし病室で過ごすわけにもいかない。

 頼りのアメリを探すにしても、私だけで単独行動したら迷子になりそうだ。

 マリアが部屋から退室した後、私はこの応接室で一人ぼっちで悩んでいたのだが……。

「失礼します」
「あ、アメリ!!」
「イデア様……、元気になられたようで」

 最後に会ったときのアメリの格好とは違い、かなりの変化がある。
 服装から察するに、充実した毎日を送れているに違いない。
 久しぶりの再会で、私は涙すら溢してしまいそうなほど嬉しかった。

「アメリも元気にしている? ホワイトラブリー王国は慣れたの?」
「はい。イデア様のおかげで、私もひとつ仕事を任されました。しかも聞いてくださいっ!」

 アメリが今まで見せてきたことがないような、とてもニコやかで満面の笑みをしながら私の両手をギュッと握ってきた。

「アメリ……?」
「今後、イデア様のお世話係りを担当することになったんですよ!?」
「私のお世話?」
「はい! つまりメイドや使用人といったところでしょうか」

 アメリが一緒についていてくれるのは非常に助かるしありがたい。
 だが、肝心な問題があるのだ。

「私、今後住む場所もないし、アメリに報酬だって払えないよ……?」
「なにを言っているのですか。すでに、イデア様が今後住むための場所の準備は整っていますよ」
「はい?」

「遠慮深いイデア様のことなので先に言っておきますが……、これはイデア様だからとかではありませんからね。聖女様という職務の方は全員、国から住居も与えられるそうですよ。まぁ、イデア様の場合は王宮の一室が与えられたので特別には変わりありませんが……」

 ちょっと信じられなかったため、自分のほっぺをぐいっとつねってみた。
 うん、痛い。

「や──」
「家賃などは当然かかりませんからね!? 私も専属でお世話係になったため、イデア様の隣の部屋を提供してくださったので、今のイデア様と同じようなことをしちゃいましたけど……」
「……アメリ……。…………」

 私は、今までの苦しさから完全に解放されたような気分だった。
 いや、きっと私だけでなく一緒にこの国へ来たアメリもそうだったに違いない。

「ホワイトラブリー王国に一緒に来れて良かったね!」

 全身全霊でそう告げた。

「はい……。皮肉にもロブリー陛下のタダ同然の依頼がなければこんな幸せは訪れなかったでしょうけれどね」
「ある意味、クビにしてくれて感謝しなきゃいけないかもね。あらためて、これからよろしくね!」
「はい。イデア様の身の回りのお世話はお任せください」

 お世話係になってくれたアメリについていき、今後私が住むという部屋へ案内されたのだが……。
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